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Continental Circus - Road Racing World Championship
 
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第3戦 日本GP: ノリック再び!

Round 3 Marlboro Grand Prix of Japan: Suzuka, Japan, April 7-9, 2000

 

鈴鹿プレビュー

WGP2戦を終了して、今年の核になるライダーが見えてきました。週末はいよいよ日本GP。2年振りの鈴鹿です。
500ccはお膝元の鈴鹿でホンダ・ワークス勢の復活はあるのか。台風の目となったマッコイが鈴鹿でも大暴れするのか。ノリックは?ノブは?
250ccはとにかく中野、加藤、宇川の3人にジャックを加えた4強でしょう。中野の連勝が続くか?それとも鈴鹿で連勝中の加藤が3勝目をあげるか。宇川は?愉しみです。
125ccはデルビの宇井が好調です。上田の活躍も楽しみ。ジャンサンティ、アルツァモラ、ロカテリ、といったところでしょうか。

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宇川、暫定ポールだっ! - 予選1日目

500cc - ロバーツ、6秒台で暫定ポール!
2年振りに鈴鹿にグランプリが帰ってきた。天候にも恵まれた予選1日目、500ccクラスはスズキのケニー・ロバーツがいきなり2'06.679で暫定ポールを獲得。2番手のマックス・ビアッジに1秒以上の差をつけて圧倒している。ビアッジもヤマハに移籍して初めての鈴鹿で7秒台まで入れているのだが、ケニーが上だった。3番手にアプリリアのジェレミー・マクウィリアムズが入った。

ワイルドカードでΓを走らせるスズキの梁明が始めてのグランプリで4番手のポジションになった。500ccには事前テストでほんの数周しか乗っておらず、鈴鹿ラウンドが始まってから初めて走り込んだというが、7秒台は立派である。以下、5番手に岡田忠之、6番手に阿部典史、8番手に青木宣篤、17番手に原田哲也、19番手に小西良輝。

250cc - 宇川、暫定ポールだっ!
前回のマレーシアGPではスタートしていきなりクラッシュした宇川徹が鈴鹿での雪辱に燃えている。予選1日目に唯一の2'08.872をマークして暫定ポールを獲得した。2番手には鈴鹿で2連勝中の加藤大治郎、3番手にオリヴィエ・ジャック(Olivier Jacque)、4番手に中野真矢、5番手に松戸直樹が並んだ。
以下ワイルドカードのライダーで6番手に大崎誠之、9番手に関口太郎、11番手に宮崎敦、15番手に嘉陽哲久、16番手に中冨伸一、22番手に酒井大作。

125cc - 宇井、暫定ポール!
125ccは好調デルビの宇井陽一が暫定ポールを獲得。2番手に上田昇、3番手にジャンルイジ・スカルヴィーニ、4番手にロベルト・ロカテリ。
ワイルドカードの藤岡祐三が5番手、東雅雄が8番手、仲城英幸9番手、上江洲克次12番手、菊池寛幸24番手、菅谷慎一25番手。

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大治郎、7秒台で逆転ポール! - 予選2日目


風が強い。 薄く雲がかかった天気で予選には絶好のコンディションかと思われた2日目、西からの強い風が最後のタイムアタックに微妙に影響した。ヘアピン辺りで観戦している分にはそう強風には感じなかったが、東コースに戻る途中の立体交差上辺りでは遮蔽物がなく強烈な風に見舞われた。
これでは確かに最高速は伸びるがブレーキングが難しい(1コーナーで飛び出したライダーもいた模様)また、当然ながら2コーナー立ち上がり以降はスプーンまで強烈な向い風なのだ。ダンロップや200Rなんかのスピードを乗せていきたいところが苦しかったのではないだろうか。

500cc - 梁、3番手!
予選に突入してしばらくタイムの更新がない。1日目のタイムで決まってしまうのか。この日のトップタイムはマックス・ビアッジの2'07.130だったが、総合では1日目のケニー・ロバーツのタイム2'06.679を上回ることができなかった。ワイルドカードの梁明は予選1日目のタイムを更新し2'07.349で、フロントロウ3番手のポジションを獲得した。決勝の走りが楽しみである。 ポールポジションはロバーツ、2番手にビアッジ、3番手に梁、4番手にはこれも2日目に7秒台のタイムをマークしたセテ・ジベルノー。
以下、7番手に岡田忠之、8番手に阿部典史、12番手に青木宣篤、17番手に原田哲也、21番手に小西良輝。

青木宣篤が予選が始まってすぐにシケインでクラッシュした。カウルとタンクがふっとんだというが本人は打撲で済んだ模様。
時の人、ギャリー・マッコイは面白い。ヘアピン立ち上がりでもズリズリスライドさせてくれるし。彼が通るとひときわシャッター音が響いていた。

250cc - 大治郎、7秒台で逆転ポール!
予選2日目、初日2番手からタイムを上げてきた加藤大治郎を見て、宇川徹が猛然とピットアウト、しかし130Rで転倒。ピットまで走って戻りTカーで出るものの初日のタイムを上回れず4番手。一方の加藤はじりじりとタイムを削り、セッション終了間際には2'07.987をマークし、ポールポジションを獲得した。2-3番手には好調のオリヴィエ・ジャックと中野真矢。松戸直樹は7番手。
以下ワイルドカードのライダーで5番手に大崎誠之、9番手に宮崎敦、10番手に関口太郎、13番手に中冨伸一、20番手に酒井大作、21番手に嘉陽哲久。

125cc - 宇井、15秒の壁を突破!
3クラスの中で最も激しい予選となったのは125ccクラス。予選をリードしたのは鈴鹿を得意とする上田昇で早々に2'15"700でトップに立った。さらに2'15"376とタイムを詰める。これに着いて行ったのが午前中のフリー走行でも好調だった上田のチームメイト、ルーチョ・チェッキネッロ。2'15"600をマークしてこの時点でGIVIホンダの1-2となった。しかし37分、デルビの宇井陽一が2'15"300でトップに立った。残り時間が少ない。ノビーはさらに2'15"351、2'15"290とタイムを削ってくが、宇井はついに15秒の壁を突破。2'14"975で見事にポールポジションを獲得した。最後の周回でさらにタイムを詰めたノビーが0.06秒差で2番手、ロベルト・ロカテリが3番手、チェッキネッロが4番手となった。
ワイルドカードの藤岡祐三が8番手、仲城英幸11番手、東雅雄12番手、上江洲克次17番手、菊池寛幸20番手、菅谷慎一26番手。

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ノリック、激戦を制する。4年振りに鈴鹿で勝利!! - 決勝

500cc - ノリック、激戦を制する。4年振りに鈴鹿で勝利!!
125cc、250ccと見応えのあるレースが続き、日本人が表彰台を独占した。こんな激しいレースを観てしまうと500ccがかすんでしまうと思ったことは否定しない。気温がやや下がりずいぶんと涼しくなった500ccクラスの決勝は、しかし、最もあついレースとなったのである。

ホールショットは予選2番手からスタートのマックス・ビアッジ、その後ろに2列目から抜群のスタートダッシュを見せた阿部典史が続き、さらにその後ろにはケニー・ロバーツが迫っていた。ノリックは1周目から積極的な走りを見せ、ダンロップコーナーでトップに。ヘアピン手前でロバーツが抜き返し、ヘアピン立ち上りで再びノリックが前。シケインつっこみでロバーツが前と、激しいバトルを展開した。

トップグループはこの2台にビアッジ、岡田忠之、アレックス・クリヴィーレを加えた5台。さらに少し離れてジェレミー・マクウィリアムス、カルロス・チェカ、ギャリー・マッコイが続いていた。

500ccでここまでの混戦になったのはまれではないだろうか。まるで125ccのレースのような集団でのバトルが続き目まぐるしく順位が変わる。そんな中、11周目のシケイン突っ込みのハード・ブレーキングでコントロールを失ったビアッジがクラッシュ。トップグループはクリヴィーレ、ロバーツ、ノリック、岡田、追いついてきたチェカ、そして青木宣篤の集団に変わった。

レース終盤、18周目のダンロップコーナーでノリックがトップに。この7.8%勾配からデグナーに続く大きな左コーナーがノリックは得意なのか、パッシングポイントではないはずのこの場所で今日2回ロバーツを抜いて見せた。この位置はちょうど東コースと西コースの境目で、シケインスタンドからは真正面に見えた(おおっと盛り上がるシケインスタンドの観衆!)同じ周回のスプーンでクリヴィーレがコースアウトしてトップ争いからは脱落。
残り3周、ノリックがトップで東コースに帰って来ると観客はもう総立ち。シケインを切り返して最終コーナーからホームストレートへ飛び出していくノリックを見送ると、サーキットビジョンの映像をじっと見入るのである。いや、じっとではない。1コーナー突っ込みは...よし、抑えた。デグナー気を付けろ、ヘアピンの突っ込み、スプーンの進入、裏の直線から130Rの突っ込み、そして目の前のシケイン。と、手に汗握って声援を送るのだ。ノリック、ロバーツの勝負はぎりぎりのところでノリックが逃げ切り。96年以来の鈴鹿2勝目となった。2位ロバーツ、3位岡田、4位青木、10位梁明、16位小西良輝。

250cc - 大治郎、鈴鹿3連勝!
ホールショットは中野真矢、これに加藤大治郎、オリヴィエ・ジャック、宇川徹が続く。250ccは戦前の予想通りこの4台による争いだった。この4台は8秒台の争いを繰り広げ、後方のマルコ・メランドリ、松戸直樹らはまったく追い付けなかった。

5周目の1コーナーで宇川がジャックをかわして3位に。6周目の130Rで加藤が仕掛けるが中野が押える。7周目のバックストレッチで加藤が中野を抜いて前に。8周目の130Rで宇川が中野を抜く。続くシケイン突っ込みで中野が宇川を抜き返す。立ち上りで宇川が前に、しかし1コーナーつっこみで再び中野が前に出る。コントロールラインを通過した順位だけでは判らない3台による火を吹くようなバトルの中、少しずつジャックが離されていく。優勝争いは加藤、中野、宇川の3人に絞られた。

17周目、中野が意表を着いてスプーンのアプローチで加藤の前に出た。スプーン2個目で加藤が前に、130Rでは中野は前に出られず、と思った直後のシケイン、ずっと3位のポジションにいた宇川が背後から仕掛けて2位に浮上。加藤、宇川、中野の順でファイナルラップに突入。宇川が1コーナーでトップを狙うが加藤が押える。130Rもだめ。シケインも届かず。加藤が宇川、中野のプレッシャーに耐えきって見事、鈴鹿でのGP3連勝を飾った。2位宇川、3位中野、6位松戸、9位宮崎敦、10位中冨伸一、11位大崎誠之、15位関口太郎、18位嘉陽哲久、21位酒井大作。

125cc - 宇井、デルビに11年振りの勝利をもたらす
ホールショットはポールからロケットスタートを決めたデルビの宇井陽一、これにジャンルイジ・スカルヴィーニ、ロベルト・ロカテリが続いた。スカルヴィーニは3周目のデグナーで転倒して脱落、ロカテリがシケインの突っ込みで宇井を抜いてトップに立った。ロカテリはそのまま宇井との差を広げにかかる。一方スタートで出遅れた上田昇は猛然と追い上げ4周目には3位のまでポジションを上げていた。

レース中盤は上位3台に大きな動きはなく、1秒足らずの差でロカテリ、宇井、上田と続いていた。その後方ではじりじりと追い上げてきた東雅雄が先をゆくボルソイに追い付き4位争いとなる。東は14周目の130Rでボルソイを捉えて4位に浮上。ロカテリ、宇井、上田、少し離れて東というオーダーとなった。

15周目、状況は一変する。トップ走行中のロカテリがシケイン立ち上がりでハイサイドを起こして転倒したのだ。ロカテリは再スタートできずにリタイアとなり、これで宇井が自動的にトップ、ノビーが2位、東が3位となった。宇井は残る3周をリードを保ったまま危なげなく走りきりトップでチェッカーを受けてデルビに1989年以来11年振りの優勝をもたらした。2位ノビー、3位東、7位仲城英幸、9位藤岡祐三、14位菊池寛幸、15位上江洲克次、菅谷慎一はリタイア。

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Grand Prix in Japan

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