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9.バリの新年は「サルマタ・フンバルー!」ナノダ?

 ダイビングを終え、ボートがビーチへ戻るとビール瓶を返す約束の飲み物屋のオバサンが心配顔で出迎えてくれた。よほど心配らしいのだ。
 さっそく空いたビール瓶を返したが、まだ飲みきれなかったビールがけっこう残っている。サディが交渉して残りは一度オバサンに預け、明日また受け取る事にして一件落着。

 ホテルへ戻ると、昨日訪問する約束だったエナ氏が心配してわざわざホテルまで大沼氏に会いに来ていた。我々も昨年お世話になって以来、1年ぶりのエナ氏との再会である。また一回り太ったようだが、「この時期は忙しくて頭がパニックになりそうだ!」と相変わらず元気にぼやいている。
 まだ大沼氏は体調が良くないようだがエナ氏とビジネスの打ち合わせがあるようなので、我々は別の場所でビール片手に今晩の打ち合わせである。

 今日は大晦日。何か楽しい方法で新年を迎えたいと知恵を出し合うが、大沼親分がグロッキーなので我々オジサン達だけで行動するしかない。
 結局、どこかレストランで盛大にパーティをやって、昨日の悪徳レストランの前で盛大にオバサン冷やかして、戻ってから年越しうどん(私が日本から特製即席うどんをごっそりと持って来たのだ。)パーティをやる計画で決定。各自身支度のために一時解散。


 再度集合したオジサン達はまだ体調の良くない大沼氏に出かける事を告げ、町中へ出発。Mさんがエナ氏からお勧めのレストランを聞き出していたので向かったが、満員でけっこう待たされそうである。
 諦めて他を探そうとブラブラ歩いている最中、ふとYさんが「昨日のカウンターバーで料理食べられるんじゃないか?」と言い出した。確かカウンターの奥の建物はレストランになっていたはずだ。「よし行ってみよう。」と意見は一致。昨日もさんざん騒ぎまくって、今日もまた同じカウンターバー。でも何か居心地が良くて、オジサン達自然と足がむかってしまうのである。

 今日はさすがに大晦日のせいか、カウンターもけっこう埋まっている。店の女の子がいつもの定位置を開けてくれたので、オジサン達は早速カウンターへ。まずはサービスドリンクのアラックのオレンジジュース割りで乾杯、続いてビールといつものピーナッツ。
 何か料理はあるかと聞くと、女の子が奥のレストランへ行ってメニューを持って来てくれた。やはりYさんの思ったとおり、奥のレストランで料理を用意してくれるようだ。
 メニューを見てお勧めは何かと聞くと、オリジナルスペシャルメニューがあると言う。インドネシア料理7種類の盛り合わせで、女の子の1人が料理の内容を丁寧に説明してくれた。一皿二人前だというので、それを2皿注文。しかしっこちらの二人前は量が多い、。食べきれない程の量の多さにオジサン達ビックリしたが、味はなかなか美味しかった。いやあ、大正解!

 この店は本当に陽気で気分が良い。カウンターの中のバーテンのオニイチャンも「ボク、ドラエモンです。」などと日本人受けする名前で自己紹介して、シェイカーを振り回してパフォーマンスを披露するしまつである。
 我々もついこの陽気さに惑わされてビールでは物足りなくなり、ついにアラック(強いインドネシア焼酎)のオンザロックを飲み出してしまった。

 Mさんが女の子の1人に「バリで "A Happy New Year!"は何と言うのか?」と聞いたところ、わざわざ紙に"Salamat Tahun Baru!"と書いて発音を教えてくれた。「サラマーッ・タフン・バルー!」と懸命に教えてくれるのだが、どうもオジサン達には上手く発音出来ない。アラックが入っているからなおさらである。
 しばらく紙に書い手くれたメモを眺めながら発音を聞いてるうちに、アラックでボンヤリしている私の頭の中に「サルマタ(で)ふんばる!」という変な日本語が浮かび上がってきた。それをそのまま教えてくれている女の子に「サルマタ・フンバルー!」と言って返すと、何とOKだと言うではないか。エッ!と思ったが、何とこれで通じるらしい。

 丁度時刻が0時になり年が明けた瞬間、オジサン達はこの新しく知った言葉を使って大騒ぎである。「A Happy New Year!サルマタ・フンバルー!」と言いながら、カウンターに座っている他国の人達にアラックで千鳥足になりながら握手を求めて回りだしたのだ。
 ドイツ人、ノルウエー人、オーストリア人、バリ現地人、みんな陽気に握手に応じてくれる。いやぁ楽しい楽しい、いい気分だ。

 このまま新年を祝って飲み明かしたい気分だが、明日(もう今日?)またダイビングに出発するオジサン達は適当に見切りを付けてホテルへ帰る事にした。
 酔っぱらっているオジサン達は、途中誰彼かまわず「サルマタ・フンバルー」を連発。そしてあの悪徳レストランの前で、あの呼び込みのオバサンを見つけて「サルマタ・フンバルー」と言いながら、しっかりからかってからホテルへご帰宅。
 今日は遅いので予定の年越しうどんパーティーは中止にして、全員今日のダイビングに備えて寝てしまった。

「サルマタ・フンバルー!」おやすみなさい・・・( ^.^)( -.-)( _ _)。


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も く じ
 1.バリ直行便は気分爽快、半日得した気分ナノダ!
 2.着いたその日に、お待ちかね屋台探検隊へ出発!
 3.早起きは三文の得、朝の散歩は発見がいっぱい!
 4.やっぱり今年もサシミランチ。ウマいんだな、これが!
 5.帰りにスコールの中へ。いやあ寒い寒いでマイッタ!
 6.バリでいい店見〜つけた!ついでに最悪の店も?
 7.大沼親分ダウン、コリャタイヘンダ!
 8.ヤッタ!マンタだ。(^○^) でも・・・?
 9.バリの新年は「サルマタ・フンバルー!」ナノダ?
 10.やっぱ、アジのサシミランチは最高ッス!
 11.サルマタ・フンバルー!うどんパーティーをやろう!
 12.オジサン達、屋台囲んでBAKSOパーティーだい!
 13.出発するまでアラックで、気分はすっかりバリニーズ!
  オ マ ケ

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