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7.大沼親分ダウン、コリャタイヘンダ!

 すっかりバリニーズ気分のオジサン達がホテルへ戻ると、すでにもう9時近くになっている。

 ふとMさんが「あれ、確か今晩エナの所へ行くんじゃなかったっけ?」と思い出したようにつぶやくと、「あ、そうか、そんな事言ってたよな。」「もう連絡来たのかな?」と、全員完全にバリモードになっちゃっている。

 とにかく大沼さんに聞いてみようという事で、集合場所の中庭へ行くがどうした訳か姿が無い。いつもビール片手に我々の帰りを待っているはずなのに、こんな事初めてである。
 おかしいな、と思いながら部屋の中を覗くと、何と大沼氏がベッドの中で高熱出して寝込んでいるではないか。寒気がするのか、毛布にくるまってブルブル震えている。コリャタイヘンダ!

 我々が戻ったのに気が付いたのか、「悪いけど体調壊したから今日は寝かしておいてくれ。」と元気なく言っている。エナ氏からの連絡の事を聞くと、ずっと寝ていて連絡があったのか不明だと言う。もし招待するつもりでエナ氏が準備していたら誠に申し訳ないが、親分一大事じゃしかたがない。

 我々オジサン達は、いつもの中庭でしばらく雑談しながらビールを飲んで解散。私は今日の海の状況から判断し、カメラのレンズをマクロ105mmに付け替えてから就寝。これで明日マンタが出たらその時はその時、マンタのドアップでも撮ればいいやと半分開き直り状態である。
 しばらくして同室のS2さんがこっそり部屋を抜け出してどこかへ出かけた様子。そういえば昨日も我々と別行動で夜中に帰ってきた。
 ま、いいか。別に子供じゃあるまいし。ほっときまよう。・・・・・・ おやすみなさい!


 1998/12/31

 今朝も散歩へ出かけるために6時に目覚まし時計をセットしておいたが、その前に目が覚めてしまった。日本じゃ目覚まし鳴らないと起きないのに、何でバリに来るとちゃんと起きちゃうのか不思議である。日本より1時間遅い時差のせいだろうか。それとも適度の緊張のせい?かくして元気に今日も朝の散歩に出発である。

 今朝は昨日の裏道から海岸へ抜けて、ダイビングボートのあるビーチと反対側へ探索である。遊歩道が続いているから別に通行禁止ではないのだが、私とYさんにとっては未知の領域なのだ。
 少し進むとかわいらしい漁師のボートがビーチに並んでいる。すかさずデジカメでワンショット。神様を現しているのか、ボートの先端に顔が描かれている。そして、口の部分はお供えをくわえさせるようにうまく出来ている。そしてこの色使い。こちら独特の原色が良く似合っているではないか。
 先へ進むと高級ホテル街が延々と続いている。ホテルマンが掃除していたので挨拶の声をかけるが、どうもビーチの反対側と雰囲気が違う。挨拶してもムッとした顔で返事が返ってこない。ホテルの造りも欧米風で、「オマエラの所と全然違うけんネ!」といった雰囲気である。どうもこのあたりは欧米人しか相手にしない様子なのだ。でも、こちらから「グッドモーニング!」と声をかけて返事しないって、それはないんじゃない?と思いながらどんどん先へと進んでいったのである。
 途中、ホテルの植え込みで小鳥が群がって花の蜜を吸っている光景に出会った。体長5センチ程の小さな小鳥である。ハチドリかな?と思うが、本物を知らないのではたしてこれが噂のハチドリかどうかは不明だが、近付いても逃げる様子もなくセッセと密を吸っている姿は本当にかわいらしかった。残念ながら防水ケースに入れたままのデジカメでは接写に切り替え出来ないので、写真は無しである。本当に残念!
 さらに進むと掘っ建て小屋から子犬の鳴き声が聞こえてきた。よーく見ると陰から子犬が5匹、次々に顔を出しては引っ込めている。白いの、黒いの、ブチになったの、まだ生まれたばかりなのか、あまり目が見えない様子でピーピーとないている。こちらの犬は貧相な顔をしているのが多いが、やはり子犬のうちは可愛い。
 そろそろ戻る時間なので、またしても裏道を抜けて行く事にした。途中、子犬たちの親犬に出会ったが、やはり貧相な顔でこちらを睨んできた。どうもいかん、この顔でやぶにらみ気味に睨まれるとついいじめたくなってしまうのだが、子犬たちの顔に免じて許すことにした。

 ホテルに戻り朝食をとろうとレストランへ行くと、いつもの顔ぶれに大沼氏の顔がない。今日は完全にダウンの様子だ。今日は我々だけで出発するしか無さそうだ。

 今朝もボイルドウオーターでブルマンと、ガーリックトーストにカラシケチャップ。昨日はスクランブルエッグしか出来ないと聞いていたのでそうしたが、試しにと思いサニーサイドと注文したらOKだと言うではないか。日本人の朝はやっぱり目玉焼きです。

 S2さんのBCのインフレーターの調子が悪くフローしてしまうので大沼氏に修理を頼んでおいたらしいが、親分ダウンしちゃって直っていないらしい。大沼氏のBCを借りる手はあるが、慣れたBCじゃないとどうも不安らしい。何度か自分で開けた事があるので、ダメ元で私が直してみる事にした。
 私のインフレーターは何年か前に塩噛みしやすいとの忠告で新型に交換していたが、S2さんのはまだ旧型のまま。開けてみると、やはり砂が入ってボタンが戻らなくなっている。砂を取り除いて、ついでにカメラのグリスをたっぷり付けて完成。後でS2さんに聞いたらこれで直っちゃったらしい。大成功!

 しかし、大沼氏のダウンは本当にコリャタイヘンダ!である。何せ今回のポイントを一番熟知しているのは大沼氏なのだ。スタッフは普段このポイントは潜らないし、ましてやガイドのサディは今回が初めてだ。昨年もこのポイントを潜っている我々の方がまだ判っているのだから、とりあえずYさんにポイント決めをお願いして、イザ!出発である。



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も く じ
 1.バリ直行便は気分爽快、半日得した気分ナノダ!
 2.着いたその日に、お待ちかね屋台探検隊へ出発!
 3.早起きは三文の得、朝の散歩は発見がいっぱい!
 4.やっぱり今年もサシミランチ。ウマいんだな、これが!
 5.帰りにスコールの中へ。いやあ寒い寒いでマイッタ!
 6.バリでいい店見〜つけた!ついでに最悪の店も?
 7.大沼親分ダウン、コリャタイヘンダ!
 8.ヤッタ!マンタだ。(^○^) でも・・・?
 9.バリの新年は「サルマタ・フンバルー!」ナノダ?
 10.やっぱ、アジのサシミランチは最高ッス!
 11.サルマタ・フンバルー!うどんパーティーをやろう!
 12.オジサン達、屋台囲んでBAKSOパーティーだい!
 13.出発するまでアラックで、気分はすっかりバリニーズ!
  オ マ ケ

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