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8.ヤッタ!マンタだ。(^○^) でも・・・?

 大沼氏を部屋に残したまま我々だけで出発。ボートのあるビーチへ到着してスタッフへ事情を説明し、いざボートへ乗ろうとしたが大事な物が不足している事に気が付いた。Yさんが「氷とビールは大丈夫か。」とスタッフに確認すると、氷はあるがビールはいつも自分たちで持って来るじゃないか。との返事である。何てこった!ビールは大沼氏の部屋に置きっぱなし。誰もこの重要事項に気が付かないとは、とんだ失敗である。

 取りに戻るか考えていると、サディが大丈夫だと言って我々を近くの飲み物屋へ案内してくれた。売っているのは小瓶なので、消費量を計算してビールを24本用意出来るかと交渉すると冷えていないのなら大丈夫だと店のオバサンがケースを2つ取り出してきた。氷とクーラーボックスは用意してあるので、冷えるまでしばらく我慢すればこれで何とかなる。
 オバサン久しぶりの大量お買い上げにニコニコ顔かと思いきや、ビール瓶は必ず戻してくれとかなり心配顔。やはりこちらでもビール瓶を再利用するようだが、日本のように瓶代加えて売って、あとで瓶代を戻すシステムでは無いようだ。その場で飲んで瓶を返すのが普通で、持ち出しなんて我々ぐらいなものだろうからオバサン本当に困っちゃっている様子。サディが夕方にはボートが戻って返すから心配するなと必死で説得。しぶしぶ納得したようだ。

 今日は昨日とは逆に、ヌサペニダをビーチ側から回るコースでポイントへ向かった。どちらから行っても丁度真ん中にポイントがあるのだから同じだと思うが、天候、潮の流れによってボートマンがコースを設定しているのだ。彼らにとっては出来るだけ燃料費を少なく押さえるべく状況を見て決めているようだが、我々はのんきなもの。「今日はどっちかな?」などとコースを楽しみにしているのである。

 そろそろ日焼けが痛くなってきたが、ボートの下にいたのではせっかくの景色が台無しである。日焼けに弱いMさん以外はみんなデッキへ上がってきて、のんびり景色を眺めながらようやく冷えたビールで乾杯。まったく朝から晩までこのオジサン達はビール飲みっぱなしでよく平気だと思うが、この気温でみんな汗になっちゃうからダイジョウブ!さすがに潜る直前は控えるようにしているが、それ以外は水代わりにグビグビやってますデス、ハイ。

 デッキでビールを飲みながら景色を眺めていると、突然上から怒鳴り声が。何とボートが誤って延縄のテグスを引っかけてしまったのだ。怒鳴り声の主は崖から延縄を流している漁師からだったのだ。
 太いテグスの延縄には何本もの大きな釣り針が付いている。ボートが揺れると、この針がうなりを上げてデッキの上を飛び回るので大変危険だ。ガイドのサディがあわててボートの下に降りろと我々を避難させたが、降りきった直後にヒュンヒュンとすごい音を立ててテグスが切れた。もしそのままデッキに残っていたら釣り針に引っかけられて大けがをするところだったのだ。まさに危機一髪!

 一段落してボートに残った延縄の残骸を発見したが、直径2ミリもある太いテグスにルアー付きの針が何本も付いている。こちらの国でこれだけの仕掛けの材料を調達するにはそうとう費用がかかるだろう。たぶん被害にあった漁師は我々のボートを必死で探しているはずだ。ヤバイ!


 ようやくポイントへ到着。ここは入り江が2つあり普段は手前で潜る事が多いが、Yさんの判断で今日は奥の入り江で潜ってみようという事になった。
 ボートを進めるとスタッフが急に水面を指差して騒ぎ出した。良く聞くと「マンタ!マンタ!」と騒いでいるではないか。どうもマンタが出たらしい。彼らが指差す先をよーく見ると、「あ、いた!」黒い影がスーと泳いでいく姿が見えた。あまり大きくないが、とうとうマンタに会えた。一瞬、昨夜レンズをマクロに変えた事を悔やんだが、こうなったらこのレンズで撮れる範囲で撮れば良いと考え直して急いで準備。我先にと飛び込んだのである。



 先ほどのマンタを探すが、潮の流れが止まっているせいか透明度が良くない。一度視界の良い深場へ降りて徐々に上がってみようと水深30メートルまで下降。しばらくじっとしてあたりを見回していると、遠くに微かに影が!マンタ特有のあのゆったりと泳ぐ姿だ。やはりこの深度にもいたのだ。

 徐々に私の方へ進んで来たかと思うと、スッと方向転換して消えてしまう。しばらくじっとしているとまた現れては方向転換。私に興味を持ったのか、ぐるぐる回りながら徐々に私との距離を狭めて来ているようだ。ファインダを覗き、丁度全身が収まる距離まで近付いたところでシャッターを切る。消えると、また戻ってくるのをじっと待ってはシャッターを切る。そんな事を何度か繰り返すうち、私への興味が薄れたのかとうとう消えたままいくら待っても戻って来なくなってしまった。あまりこの水深で長居しすぎてもまずいと思ったので浅い所へ移動開始。視界はだんだん悪くなる。

 ふと上を見上げると水面近くにマンタの姿を発見。たぶん潜る前に見つけたマンタだ。近付いてみるとずいぶん体が小さい。まだ子供なのだろうが、浅瀬でしきりに大きな口を開けて餌を採っている。丁度私の右側から私の方向へ向かって来たので、連写を試みてみた。マクロレンズなのでオートフォーカスは切ってある。ファインダーを覗きながら手でフォーカスを合わせ、タイミング良くシャッターを切ってゆく。私の目の前で大きな口を開け、餌を採る姿をフィルムに収める事が出来た。大成功!

 ボートに上がり、フィルムを交換しようとして大変な失敗をした事に気が付いた。絞りがF11になったままだったのだ。普段はF5.6を基準に撮っているので、2絞りも絞り込んじゃった事になる。これじゃ絞りすぎで真っ暗な写真しか撮れていないはずだ。

 最近スピアばかりで写真とはとんとご無沙汰。ちゃんと身に付いていたはずのカメラの勘がすっかり無くなってしまっている。ツアーの前に勘を取り戻す目的でカメラを持って潜る予定だったのだが、体調崩してキャンセルしてしまったのでなおさらだ。ヤバイ!もっとカメラに本腰入れねば (_ _ )/‾‾ハンセイ。

 このフィルムは現像に出す時に増感してもらえば何とかなると考え、さっそく昼食の準備に取りかかった。(この後、頭の中がバリニーズしてしまいどのフィルムを増感するのか判らなくなってしまった。結局全てノーマル現像出して、画像修正で明るくしたがメチャメチャ苦労しました。)


 今日の獲物はアカハタのサシミである。さすがにマンタの現れた今日の海ではアジは現れなかったようだが、けっこう大物をYさんが獲ってきたのでさっそく調理。今日もサシミランチでお腹いっぱい。ついでに飲み物屋のオバサンに瓶を返さなきゃならないのでビールをグビグビ。そしていつもの釣り大会でスタッフのおみやげをゲットォ。

 2本目はポイントを変えてもう1つの入り江で潜ったが、もうマンタは現れなかった。浅瀬でハナビラクマノミを見つけたので、今度は絞りを忘れずにチェックして撮影開始。ようやくレンズに見合った被写体を撮影である。ストロボも2灯付けてあるので完璧だ。今日は唯一カメラだけを持って来た私の独壇場なのだ。他の連中は「獲る」事に専念、私は「撮る」事に専念!アハハハハ〜ァ ヽ(^o^)丿

 メンバーのほとんどがボートに上がりあとはMさん1人だけとなったが、予定を10分経過しても浮上して来ない。いくら何でも長すぎる。

 もしかして潮に流されたかと心配した我々は、ボートを沖に進めて二つの入り江が見渡せる位置でしばらく捜索。昨年同様、全員緊急バルーンを携帯しているから流されたらバルーンですぐに発見出来るはずだ。



 今回、潮は止まっているので元の入り江へ戻ってしばらく待つと、何と入り江のさらに浅い所にポコッと顔を出したではないか。浮上予定時刻よりも優に30分も経過している。
 全員必死で探していたのに、当の本人はいたってのんきに「いやあ、最初深場へ行き過ぎちゃって、減圧で時間かかっちゃった。ワルイ!」とケロッとしている。私自身、昨年似たような事をしでかしたので大きな事は言えないが、今回大沼氏の代役で責任者のYさんはカンカンである。

 ま、事故ではなくて本当に良かったが、みんな本気で心配したんだから。気を付けようネ、Mさん!

ダ イ ビ ン グ ロ グ

1 ダ イ ブ

2 ダ イ ブ
エントリー 11:10 エントリー 13:31
エキジット 11:55 エキジット 14:19
潜水時間 00:45 潜水時間 00:47
最大水深 31.2m 最大水深 20.9m
平均水深 15.4m 平均水深 11.6m
水  温 28.2度C 水  温 29.2度C

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も く じ
 1.バリ直行便は気分爽快、半日得した気分ナノダ!
 2.着いたその日に、お待ちかね屋台探検隊へ出発!
 3.早起きは三文の得、朝の散歩は発見がいっぱい!
 4.やっぱり今年もサシミランチ。ウマいんだな、これが!
 5.帰りにスコールの中へ。いやあ寒い寒いでマイッタ!
 6.バリでいい店見〜つけた!ついでに最悪の店も?
 7.大沼親分ダウン、コリャタイヘンダ!
 8.ヤッタ!マンタだ。(^○^) でも・・・?
 9.バリの新年は「サルマタ・フンバルー!」ナノダ?
 10.やっぱ、アジのサシミランチは最高ッス!
 11.サルマタ・フンバルー!うどんパーティーをやろう!
 12.オジサン達、屋台囲んでBAKSOパーティーだい!
 13.出発するまでアラックで、気分はすっかりバリニーズ!
  オ マ ケ

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