1998/12/29
昨年に引き続き今回もバリ島クルージングツアーである!
今回も仕事の都合で私だけ2日遅れの出発、またまた他のメンバーとは別行動。おまけに仕事納めの昨日は終電ぎりぎりまで仕事をしていたので完全な寝不足状態である。
今回も日暮里駅から京成で成田空港へ。昨年のトラブル経験から少しでも早く空港へ到着しようと思い、スカイライナーよりも早く到着する特急を利用。早速ツアーデスクで荷物を預けたが、今回は問題なくパス!ヨカッタ、ヨカッタ。
前回のツアーの後、みんなの意見をまとめたところ料金は高くても快適な旅行をしたいとの希望から、今回はエコノミーではなくビジネスクラスの航空チケットを用意してもらった。ダイビング機材はけっこう重量がかさむのでオーバーウエイトチャージを請求されると結構つらい。ビジネスクラスならその心配は無いし、到着バゲージも最初に出てくるので人混みの中で荷物を探し回る心配もない。何でもかんでも”エグゼクティブ”、至れり尽くせりなのである。
カウンターでチケットを受け取る際にエグゼクティブラウンジの場所の地図を渡されたので早速行ってみようとしたが、出国審査で大失敗。出国手続き書類の記入を忘れていたのだ。
マンガのアラレちゃんそっくりの女性審査官が私のパスポートと書類を見るやいなや、まん丸顔まん丸メガネの表情をピクリとも動かさずにカウンター横のテーブルですぐに記入するようにと催促してきた。ただし記入が済んだらもう一度並び直せ、とまでは言わなかったので記入後そのまま提出して無事通過。
日本の審査官もずいぶん良くなった。以前の「意地悪役人的堅物超陰険態度」とは雲泥の差である。審査カウンターも、昔(もしかしたら羽田国際線?)は上から高圧的に見下され、審査を受ける側は身の置き場が無く小さくなって大変不愉快な思いをした記憶があるが、ずいぶん低くなり身近になった気がする。何より女性審査官が増えた事は大きな変化だ。ヨロシイ、ヨロシイ。
受け取ったラウンジ案内地図の通りにシャトルに乗り、降り口右側のサクラ・ラウンジへ行ってみると「ガルーダはここではなく左側のヤマト・ラウンジだ」と言われてしまった。
”ツアーデスクのオネエチャンのうそつき!”
気を取り直してヤマト・ラウンジへ行き、まずはビールで喉を潤し、次にコーヒーを飲みながら同じ過ちは繰り返すまいとばかりにまだ未記入のインドネシアの入国審査書類に必要事項を記入。しばらくボーっとしていたが、つい眠気が襲ってくるのと禁煙区域なのででラウンジを早めに出て搭乗口付近でぶらぶらする事にした。
しばらくすると搭乗開始の案内。ここでもやはり”エグゼクティブ”扱いである。行列に居並ぶエコノミー客を後目に、別の入り口からお先に機内へ。ゆったりシートでのんびりくつろげる。
私はいつも休暇を過ごしに行く際にまで行列を作り並ぶ日本人の連鎖反応がいやで、最後まで待って人が少なくなってから搭乗している。しかし今度は機内に入れば入ったで、他人の迷惑を顧みずに通路を塞いで自分の荷物の整理に余念のない日本人客にうんざりさせられるのだ。お互いに協力して、まず全員が席に着き終わってから整理すれば良いのにと思うのだが、「他人より自分、自分良ければ全て良し、旅の恥は掻き捨て」で他人への配慮などお構いなしの”島国根性日本人”を見て、毎回「みっともない民族だ!」とがっかりするのだが、今回はそんな恥を見ずに済む。不愉快な思いをせずに済む。気分は爽快である。
機内でのサービスもエコノミーと違いきめ細かに行き届いている。スチュワーデス、クルーもベテラン揃いで言う事無し。ただし日本語が通じないのは外国の航空会社だから仕方がない。
丁度私の後ろの席に座った中年男性は、日本語以外にそうとう拒絶反応を示すらしく一所懸命気遣うスチュワーデスに対して「また外国語かよ!」とブツブツ言いながら”ノー・ノー!”と声を荒げて追い返していた。
可哀想なのは担当したスチュワーデスであるが、これだけ強い拒絶反応を示す客を、おそらく自分達の利益の為だけで外国の航空会社に乗せた日本の旅行会社にも責任があると思う。利益は少ないかもしれないが日本の航空会社の路線もあるのだ。
高いエグゼクティブ料金を払って出かけた、楽しいはずのこの人の旅行が台無しである。この客は「二度とわけの分からん海外旅行など行くものか!」と思ったはずである。
一所懸命努力してくれたスチュワーデスさん、日本人のわがままな態度、本当にごめんなさい!
インドネシアの政権交代後、国際線の飛行経路が変更になった。今までジャカルタ経由デンパサール行きだったのが、逆にデンパサール経由ジャカルタ行きになったのだ。乗降客数を見ればデンパサールで降りる人の方が遙かに多いのだから当然なのだが、政府の方針からか首都ジャカルタへ先に到着するようになっていたのがついに変更されたのだ。
これで退屈で無駄な、ジャカルタでのトランジット空白時間が無くなる。夜中に到着していたバリへ、夕方には到着できるのだ。先に行っているメンバーがまだ起きているうちに顔を会わせられる。うまくすれば一緒に屋台探検に出かけられるのだ。楽しみ、楽しみ!
成田からバリ島、デンパサール空港へ直行で約5時間。(日本との時差マイナス1時間、実質約6時間のフライト。)前回よりも3時間も早くの到着である。
今まで着陸の際、インドネシア語、英語の挨拶の後にわざわざ日本語で”アリガトウゴザイマシタ!”とアナウンスしていたが、どう聞いても”アリガトウゴゼエマスダ!”と昔風日本語にしか聞こえず日本人客の爆笑をかっていた。今回このアナウンスは無かった。ついに止めたようだ。これで良いと思う。
いくら日本人乗客が多いからといって、何も無理して日本人に媚びを売る必要はない。逆に一所懸命心を込めても、その心は伝わらず「後進国」としか受け取らない日本人に心を込めても無駄である。何しろここは日本よりも遙かに「一番神様に近い島」「神々の住む島」なんだから、この方がすっきりしていてとても良いではないか。
到着後、チッキ預けの荷物もすぐに出てきたので出迎えの待つ空港出口へ直行。目印のステッカーを探すが見あたらない。
到着時間を間違えられたかな、と思った矢先、真っ黒に日焼けした大沼氏が「ずいぶん早かったね。」と言いながら直接出迎えに来てくれた。つい先ほどダイビングから戻ったばかりだと言う。
今回は小潮の時期で潮が流れずまだ大物にほとんど出会えないらしい。代わりにマンタやマンボウが出現しているらしく、カメラ向きだと言う。今回スピアを止めてカメラを持ってきたのは私だけである。まさかマンタをスピアで狙うわけにも行かず、皆大物の出現を首を長くして待っているとの話だ。
ついにメンバーの待つホテルへ到着。現地時間でまだPM 6:30、前回よりも4時間も早くの到着である。まずは部屋へ入りシャワーを浴びて着替え、そして全員の集まる中庭へ行き、ビールで再会の乾杯。今夜はジャヌール・ガーデンへ食事に出かけるとの事なので私も行く事にしたが、その前に毎度のお楽しみ、屋台探しをしようとYさんを先頭に町中へ繰り出したのである。
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