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7.バリで遂にミークア(インドネシアソバ)発見!

 ダイビングを終えホテルへ戻った我々は、ガイドのトゥデと記念撮影。そして今日の収穫から刺身用のアジを2匹取って、その他をスタッフで分けてくれと進呈したところ、大変喜んでいる。明日はお礼にニンニクとショウガ、果物を持って来るとトゥデが約束。こちらの習慣からしてはたして本当に持って来るか半信半疑だが、そう言ってくれる彼の気持ちが我々は大変嬉しかった。



 その後我々は体に付いた塩を洗い流そうとそのままホテルのプールへ飛び込もうという事になった。これにはどうも曰くがあるらしく、仲間の間では私が泳げない事になってしまっている様なのだ。

 言い出したのはMさんだが、全員が真相を突き止める気のようだ。しきりに私をプールへ誘おうとやっきになっている。別に泳げる私は何でもないのだが、どうも雰囲気が怪しい。Sさんなぞはニヤニヤしながらプールの縁に立って私においでおいでをして、「プールに入ればシャワーを使うより簡単だから早く来い!」などと大声で呼んでいる始末だ。

 何となく気配を感じた私は、最初はわざとゆっくりプールに入り、暫くしていきなりクロールでプールを往復。次に得意の平泳ぎ、そしてバックロール、しまいに調子に乗ってバタフライの真似事をしてみせるとみんな唖然とした顔をして私の顔を覗き込んで来た。
 Sさんが「どうもNさんが泳げないと言う評判を聞いたのだが、何で泳げるのか?」と不思議そうに質問してくる。別に自分が泳げないなどと言った覚えのない私は、「中学時代に2ヶ月で辞めたが一時水泳部に入った事もあるし、高校時代に臨海学校で遠泳で4キロを泳いだ事もある。」と言うとますます不思議そうな顔をしている。

 後で考えるともしかしてと思い当たる節があるのだが、最近の我々のダイビングはボートばかりで、昔みたいに休息時間に水面で遊ぶ事が皆無であり当然私が泳ぐ姿なぞ見せた覚えもないし、ダイビングスーツを着る際に海へ入って着ないので(両面ジャージのダイビングスーツなのだ)こんな噂が広まったのではないかと思う。いずれにしても私が泳げないと言ったデマはバリで払拭されたわけだ。

 プールから上がり仲間とまたいつもの屋台探しに出かける約束をしていたのだが、明日は水中カメラのレンズを変えようと思っていた私はセッティングに時間がかかってしまい、置いてきぼりを食ってしまった。
 しかたなく半分仲間を捜しながら、半分アンボンで気に入ってしまったミークワを探しながら港に向かって歩いて行き、交差点を左に曲がると暫くして空き地に1台の屋台。そしてMIE KUAと書いた文字を発見!

 屋台に近付いて行くと丁度空き地にドラム缶を立て、その上に水で洗ったベニヤ板を置いてテーブルを作っている開店準備の真っ最中だった。MIE KUAを注文しても良いかと聞くと少し待てば作ると言う。調理器具を眺めるといつものスープ鍋が無くフライパン1丁がガスコンロに乗っているだけだ。思っていたのと違う調理器具に不安を覚えたが、ちゃんとMIE KUA と書いてあるのだから間違えは無いはずだ。
 しばらくして私の注文を作り始めたが、そそくさとフライパンに麺を入れて炒めはじめたではないか。私はMIE GORENGではなくMIE KUAだと言うと、大丈夫だと言って手を休める気配がない。そこへ調味料と具を入れはじめ、スープを張ってしばらく煮込んで深めの皿に盛って出来上がりである。
 どうもバリ島ではMIE KUAの調理法がアンボンと違うようだ。麺を茹でるのではなく炒めてしまうのだ。食べてみると炒めた油のしつこさはあるが、昨日のBAK WANよりはボリュームがあり、やはりこちらの方がお気に入りのMIE KUAに近い。
 食べているとPOLICE MANが2人この屋台に間食を食べに来たが、ここは彼らのお気に入りの屋台のようだ。手慣れた手つきでバケツからジュースを取るとMIE GORENGを注文している。注文が出来上がるまで私に何処から来たかとか、それは旨いかなど気軽に声をかけて来るが、日本の警察官のような堅苦しさはまったく無く誠に陽気な連中である。私も適当に彼らの質問に答えながらバリ独特のMIE KUAを腹に収めた。
 私は目的のMIE KUAにようやく出会う事が出来、満足して足取り軽くホテルへ引き返していった。

 戻ると私を置いてきぼりにした連中も帰っていた。あまりに私が遅いので先に出かけてしまったのだと言う。
 何処へ行ったかと聞くと交差点を私と反対の右に進み、昨日と同じBAKWANを食べて来たと言う。私が遂にMIE KUAを見つけたと言うと、前回アンボンに行った連中は興味を示し、どこで見つけたかと場所を聞いてきた。やはり彼らも
アンボンの屋台での汗ダラダラで食べたMIE KUAが忘れられないらしい。
 私はこちらのMIE KUAは麺を炒めてしまう事や味についてなどを詳しく報告し、場所を教えた。おそらく今日出会った屋台はあの空き地に毎日店を出しているだろうし、上手くすれば明日皆で繰り出せばバリのMIE KUAにまた出会えるだろうと思い、今夜のエナ氏宅での忘年パーティーの準備に取りかかった。


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