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12.ついにBAKSOの正体を発見!そしてさよならバリ・・・

 ホテルへ戻ると、別行動のS2さんがすでに昆虫博物館から戻っていて1人でビールを飲んでいた。頭がすっきりしているのでどうしたのかと聞くと、博物館の帰り道で床屋へ寄ったのだと言う。こちらの床屋は、屋外で両刃カミソリ1枚を指に挟んだだけで見事にカットするそうだ。勿論日本のような洗髪は無し、アッという間にカットが終わったそうである。

 我々もS2さんにつられてビールを飲んでいると、1台の屋台がホテルの中へ入って来た。わざわざS2さんがここまで呼んだらしい。我々の部屋の横庭へ止められた屋台をじっくり見るとBAKSOの文字、昨年Sさんが読み間違えて、アンボンの女の子達から笑われた食べ物そのものである。
 オジサン達は屋台を取り囲み、作る手順を興味津々と観察。屋台の主人は変な外人達に取り囲まれてジロジロ見られるのでやりにくそうだ。Sさんは昨年の恨みを晴すべく、その正体を見極めてやろうと必死で屋台にしがみついている。
 作り方は至って簡単、スープ鍋に中仕切りがあって蒸し器になっている。そこへ何種類かの鶏のつくね団子を入れて蒸している間に、ドンブリにハルサメとソバ、薬味を入れて瓶から調味料を振りかけておく。団子が蒸し上がったらドンブリへ移し、スープを張って仕上げに揚げ餃子風の具を入れて出来上がり。12/29に食べたBAK WANよりもはるかに具が多くて高級だ。味はあまり辛くするな!と頼んでおいたので丁度良い辛さだ。特に揚げ餃子風の具は中に肉がぎっしり詰まっていてなかなか旨い。皆ビール片手にBAKSOをスープまできれいに平らげた。
 料金は一杯2000Rp、日本円で約50円だが、これも観光客相手の特別料金なのだろう。でもこれならオジサン達も納得、大晦日に行ったあのインチキ高級中華料理店よりも遙かに旨かったのだ。
 我々が食べ終わり、ホテルの中庭に屋台を移動すると泊まっている客達が珍しそうに屋台に集まって来ては次々に注文をはじめた。本日この屋台は商売大繁盛である。福の神、S2さん様々だ。

 そうこうしているうちに、空港へ向かう迎えの車が到着。我々は荷物を積み込み名残惜しそうにホテルを出発。一度ダイブセンターへ寄ってリコンファームの済んだチケットを受け取るが、この時Sさんのチケットが他の客と入れ替わってしまった事が発覚し、ダイブセンターでは大慌て。相手の名前は判っているので空港へ連絡してチェックインを待って貰い、顔の判る大沼氏が先に行ってチケットを交換する段取りで無事解決。最後にお世話になったエナ社長に挨拶して一路テンバサール空港へ。

 空港へ到着してチッキ扱いの荷物を渡す際、空港の職員がスピアの入った袋を開けろと言ってきた。我々は釣り道具の袋に入れて持ち歩いていたので特に問題はないだろうと考えていたのだが、甘かった。荷物の中身を検査するエックス線で何か不審な物と判断されてしまったようなのだ。インドネシアでは近々選挙があり、警戒が厳重になっているようだ。
 皆一度はこちらで経験しているのだが、下手に言い訳をすると別室へ連れて行かれてラチがあかなくなる。仕舞いには莫大なリベートを要求されてそれを払わないと解放してくれないのだ。オジサン達は一瞬顔を見合わせて固まってしまったが、英語の得意なMさんがサッソウと自分の袋を開けて"This is Fishing Gear! "・・・とペラペラと説明を開始した。その説明に納得したのか、残りの固まったままのオジサン達に対し職員はさっさと行け!と手で合図を送ってきたのである。さすがMさん!頼りになります。

 私は行きと同じANAで帰るので皆とは別の飛行機である。カウンターが分からずオジサン達に相談すると、SさんがJALのカウンターでANAも受け付けているはずだ!と自信たっぷりに教えてくれた。いそいそとJALのカウンターへ行き待つこと30分、ようやく私の番になりカウンターへ申し込むと、何とANAのカウンターはここではなくまったく反対側だという。Sさんのウソツキ!
 私は機材一式を抱えて今度はカウンターの一番反対側へ到着。ようやくチェックインを済ませられる、と思ったのだがカウンターに立つ職員は現地の人間で、しかもまだ新人らしいのだ。愛想は良いのだがうろうろしているばかりでなかなか手続きが進まない。しまいに発券機が故障してしまい、ベテラン2人が寄って来て機械の修理を開始してしまったのだ。またしても足止め。
 インドネシアでは就業率が低く、日本人がカウンターで彼らの仕事を奪うわけには行かない。さすがJALはサービスの為にお金を払ってカウンターに日本人スタッフを置いているのだが、当然政治力も絡んでいるはずでANAではまだそこまで出来ないのだろう。
 何とか修理が終わり、無事搭乗チケットを受け取り出国審査を済ませて出国ロビーへ。ここでオジサン達最後の顔合わせである。

 出発まではまだかなり時間があるので、免税店を覗いて時間を潰す事にした。昨年のツアー直後に突然結婚してしまったMさんは、奥さんと義母さんの為におみやげをごっそりと買い込んでいる。今回、Mさんの奥さんもツアーに参加する予定だったのだが、義母さんの具合が良くない為にMさんだけ来たのだという。せめてもの罪滅ぼしらしい。
 私は昨年も購入したサンバル(唐辛子ソース)を昨年と同じスナック売場で購入。昨年はすぐに使い終わってしまったので今年は小瓶2本と大瓶1本を購入。日本円で払えるかと聞くと売り子の女の子が一生懸命レートを計算してくれた。私のサンバルを見てSさんとYさんも購入。Yさんは魚のチリソースを作るのに丁度良いと、すでに魚料理の事を考えているようだ。
 いくらだったか聞くと小瓶3本なのに私と同じ値段。どうも女の子が大瓶の値段を小瓶と同じ値段と間違えて計算してしまったようなのだがもう遅い。オジサン達は最後にまたまたビールで乾杯して日本での再会を約束。私の飛行機の搭乗案内が出て、私は一足先に機内へと向かった。

 搭乗の際、スチュワーデスから木彫りのチューリップを手渡された。これはバリで有名な工芸品なのだが、特注で作らせて葉の一部にANAのロゴマークを刷り込んだしゃれた記念品だ。


 帰りの機内も快適に過ごし、定刻通り成田へ到着。成田へ降り付く前に窓から富士山が見えたので、まだメモリの残っているデジカメで撮影。なかなか良く撮れた写真だったので、コンピュータのデスクトップに張り付けて悦に入っている私のお気に入りのワンショットだ。もし気に入って頂けましたらロードしてご自由にお使い下さい。
個人の使用に関しては特に制限いたしません。


富士山(1998/1/2 AM08:00 NH1908便にて)

 今回のツアーでは十分に楽しませてもらった。気心知れた仲間と、インドネシアの海を知り尽くした大沼氏、それにエナダイブセンターのスタッフ一同には大変お世話になった。
 また機会があれば再度
KUNIO Pointへ行ってみたいと思う。ここの海がバリ本島の様に汚れた海にならず、いつまでも綺麗なままでいてくれますよう願って止まない



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