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(中)_ - 2001.10.27 -_ |
音を<見>ることはできるか? できる。見た人がいる。日本一、音の良いジャズ喫茶「ベイシー」のマスター菅原正二が「ジャズ喫茶ベイシーの選択」という本の中で書いている。 『わずか数ミリ、ホーンレンズの位置をずらした。夢枕で聴いたコルトレーンがそこにいた。コルトレーンの音がそこにあったのではない。コルトレーンがそこに立っていたのだ!! ぼくはついに<見>た! 音の奥に、コルトレーンの姿を、気配を、ハートを。呆然として見開いていたぼくの目は熱くなり、やがて涙でかすんで視界はゼロになったが、なおもすべてのものが、ぼくには見え続けていた』 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ う、うらやましい。誰にでも見ることができるものではない。ハイエンド=オーディオ=ユーザーにしか到達できぬ世界だ。「ハイエンド=オーディオ」という言葉をご存じでしょうか。まったくアホみたいな‥‥いや、とんでもなく法外な‥‥もとい、大変すばらしいお値段のするオーディオ機器のことだ。 例えば。DENONのカタログに50万円のCDプレーヤーが載っている。ミニコンポではなくバラコンだからCDを回すだけの機能で50万。音は出ない。CDプレーヤー直にスピーカーをつなぐこともできるが、50万かけておいてそれは宝の持ち腐れもいいところだ。 ハイエンド専門季刊誌「ステレオ サウンド」に掲載されている最高値のものを挙げてみよう。CDプレーヤー・クレル社125万。プリメインアンプ・オラクル社200万。パワーアンプ・ボルダー社296万。スピーカー・ディナウディオ社600万。しめて1221万円。外税61万円。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ どういうことかお分かりになりますか。我々が数千円で買うCDやレコード。それには、これだけの金をかけて取り出すに価値のある「原音」が録音されているということだ。「原音を忠実に取り出す」ことができれば、たとえ鬼籍の人であろうと御光臨を仰ぎ生演奏を聴くことが可能なのである。 あぁ、税込1,282万円のラルク アン シエル。一体どんな音をしているのか、いやどんな風に<見>えるのか。 『ラルク アン シエルの音がそこにあったのではない。hyde が、ken が、tetsu が、yukihiro がそこに立っていたのだ! ついに<見>た! 音の奥に、4人の姿を、気配を、ハートを!』 |
_ | 【文献】 講談社+α文庫 「ジャズ喫茶ベイシーの選択」著 : 菅原正二 【ジョン=コルトレーン】 米 JAZZ / テナーサックス(1967年没) |
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