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Wind's Twelve Quarters - Motorcycle Touring Scene
 
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星の降る夜 (1)

四国 August 15-17, 1996 Kawasaki GPZ900R

 

四国は走ったことがなかった。正確にいうと鷲羽山に行った時に下津井から丸亀に渡り鳴門から淡路島へ抜けているから香川県の海岸沿いだけは走ったことがあるのだが。一度行こうと思いつづけていた四国にようやく行く機会が出来たのが今年(1996年)。台風のせいで出発が一日ずれたのでばたばたしたツーリングになってしまった。

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カルストを目指せ - 8月15日

海を渡る
台風一過、ようやく出発である。行き先は当初の予定通り四国。名神〜阪神高速3号神戸線〜R2で明石へ。震災後一年半を経て初めて神戸を走った。

明石からはフェリーで淡路島へ。海上20分、短距離航路のフェリーというのは独特の味があってよい。そしてもうひとつ、明石海峡大橋を最も間近で見られるのがこのフェリーである。明石−岩屋間の航路は明石海峡大橋の真下を通過するのであった。それにしてもすごいね、この橋は。

海から山へ
本四道、徳島道、高知道。今日は移動日に近い走りをしなければならないので利用できる高速はすべて利用する。台風の余波で風が強く、なかなかスリリングである。特に大鳴門橋、風速9メートルなんてのは。
R32の途中で昼飯。もちろんうどん。国道沿いの小さなうどん屋さんで食べたのは、安い、旨い、多いと3拍子そろった冷しうどん(大)350円なり。
上下取り混ぜて走り高知市に到着。この時点で既に3時。今日はどこまで走れるのだろう? 高知市街〜R33とペースがあがらない。一瞬、ビジネスホテルにぐらついたが、まだ明るいこと、西に向かうこと、山の上に行くということを理由に四国カルストに向かうことにする。それにしてもきつい。

四国カルスト
紀伊山中の3桁国道のようなワインディングを登ってようやく 四国カルストにたどり着いた。夕焼けの草原のなかに石灰岩が転々とし、牛が放牧されている。山の稜線に沿って細い道が走っている。少し写真を撮った。
カルストのキャンプ場は、少し寒く、風が強かった。テントを立て、夕食(スープスパ)を作るうちに暗くなり、ヘッドランプを忘れたことに気付く。ランタンを持ち歩くしかないか? このキャンプ場には水場付近以外には全く明かりがないのだ。

星の降る夜
今年はこれを見るためにここまで走ってきたのかもしれない。カルストから見た空は、文字通り「降るような」星空であった。
アイザック・アシモフの最も有名な短編のひとつに「夜来たる」という作品がある。「もし星が千年に一度、一夜のみ輝くとするならば、人々はいかにして神を信じ、崇拝し、幾世代にもわたって神の記憶を保ち続ければよいのだろうか」複数の太陽を持ち夜のない世界に千年に一度だけ全き夜がやって来る。人々が初めて星を見るときに何が起こるのか?
本当に降るような怖いくらいの星々を見て、ふとこの話を思いだした。自分も星を見たことがない人間なのかもしれない。いったい天の川を見たことなど何年ぶりなのだろうか? そうやって見上げているうちに星がひとつ流れた。

本日の走行:京都−明石−鳴門−池田−高知−四国カルスト 410km

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