2001年1月

2001年      6−7   10 11 12月 一覧 HOME


1月上旬
 あけましておめでとうございます。今年もはりきって精進していきます。

茶園雪景色 今年は1月3日から雪景色がみられました。寒くなったなと思えば、急に暖かくなったり、また冷えたり。しかし、あんまり寒すぎることもないですね。昔は、土壌まで凍ったものですが、今日あたり全く凍ってませんし、氷も薄くしか張りません。温暖化しているのでしょうか。

 温暖化するとお茶はどうなるか。当地ではおそらく生育がよくなると思います。今よりも量が取れることでしょう(^。^)。ただし、寒いからじっくり育っていたお茶が、ずくずく生長した分は味が薄くなることでしょう。また、休眠が浅くなることも問題です。休眠というのは秋に生長を止めてから、寒さに備えると同時に来年のために芽に力をためる効果があります。そうして冬の間に貯めたエネルギーを、春に一気に放出するために、一番茶特有の味と香りがでるのです。

 虫が多くなる可能性があります。一般に暖かいと虫も大量発生しやすいです。当地ではほとんど散布する必要のないほど少ない虫害も増えるかもしれません。もっとも、周りが山であり茶園も転々としているので、この点はそんなに問題がないかもしれません。

 草取りがたいへんになるかも。私のところでは全て手で取っています。初夏にはお茶も大きくなりますが、草も大きくなります。暖かくなればその分草も大きくなることでしょう。

 渇水は困ります。温暖化というのは、天候が不安定になったり、極端な気候になるといいます。ここは山の上ですので、山からのわき水しかありません。平地の様に川から水をひいて畑に散布するわけにもいかないので、畑には適度な雨が必要です。当地は年間3000ミリという、日本でも降雨量が多いほうですが、それでも数年前の様に夏に40日間も雨が降らないと、茶ノ木へのダメージも甚大です。

 幸いにも昨年の夏はは全国的には渇水でした。しかしここ春野は降りました。天竜川下流の人たちが水に困らないくらい、ここ春野の周辺、南アルプスの南端には降ったのです。まさに天の恵みでした。おかげと今年の冬の茶園の様子が、いつもにもまして生き生きとしています。今年のお茶が楽しみです。

1月下旬

 前回、温暖化なんて書いていましたら、寒波がやってきてとても冷えました。水道管を自分で山からひいているのですが、途中どこかが凍った様で、外の水道は使えなくなりました。また、ハウスの散水装置もバリバリに壊れてしまいました。ここまで凍るとは。

 山では水を自分でひくのが普通です。一定以上の人口の集落なので簡易水道も町がひいてくれてます(自己負担はあります)。自分でひいた分は自分で管理しなければなりません。私のところは5件で共同でひいていて、順番に水源の掃除をしています。しかし、ここまで凍るのは久しぶりです。

 ハウスのチンゲンサイも凍ってしまいました。少しなら問題ないのですが、やや葉に白いあとが残ってます。ところで、今は「セイテイ」という品種を栽培しています。この品種は栽培に少々くせがあるのですが、現在出荷している品種の中では一番おいしく、口の中であまくとろけるような感触がたまりません。この時期ハウスといえ寒さの中じっくり育つので、よりうまさが増します。

 チンゲンサイは無農薬で栽培して市場出荷しています。市場出荷はかたち優先で、あながあくと出荷ができません。といっても他に販売ルートもなく、市場出荷出来るものをつくれれば問題ないので、いろいろ工夫してきました。で、愛着がものすごくあるのですが、今年4月で栽培をやめることになりました。労力的な都合です。またチンゲンサイの栽培はかがむ仕事が多いので、腰を痛めやすいですよ。

 残ったハウスには、いろんな野菜を育てようと思います。せめて自分の家の分くらいは自給したいものだというのが今年の目標です。お茶のお客様にも、荷に余裕があれば、できるだけおすそわけ致しますのでお楽しみに。

2001年      6−7   10 11 12月 一覧 HOME