2001/12/30
日本から持ってきたトラベル目覚まし時計を現地時間(日本との時差
1時間遅れ)朝5:00 にセットしておいたので、しっかりとその時間に起床。
朝食の開始時間が朝7:00 からでダイビングのピックアップが朝7:30 との事なので、早めに起きて散歩に出かけようと思ったからである。
外は雨上がりで、あたり一面ビショビショに濡れている。ツルツル滑る歩道をホテルのフロントへ行き、セーフティボックスへ貴重品を預けるついでに「ビーチの方角はどちらか?」と問い合わせたところ、ホテルのパンフレットに載っている地図で丁寧に説明してくれた。
この時判ったのだが、昨晩の散歩は道は同じだが完全に逆方向の北へ歩いてしまっていた。途中知っているスーパーマーケットを通ったので気が付くはずだが、夜でまったく雰囲気が変わりそのままどんどんと進んでしまったのだ。
とりあえずサヌールビーチへ出てしまえばあとはこっちのもの。目印はいくらでも知っているから、ビーチ沿いに歩けば迷う心配は無用なのだとばかり、デジカメ片手に元気に朝の散歩へ、シュッパ〜ツ!である。
道を歩いている旅行者を見付けると、タクシーが止まってしきりに「どこまで行きたいのか?」と声をかけてくる。こちらは散歩を楽しもうと歩いているのだから、乗る気などまったく無いのだ。
中には「オンナ、オンナ!」としつこく追いかけてくるドライバーもいて、いいかげんウンザリすると奥の手の「ジャラン・ジャラ〜ン!(現地語で散歩)」と言って追い返すのである。しかし久しぶりのこの雰囲気、いや〜、懐かし〜〜ぃ。
_/ _/ _/ _/ _/ _/ _/ _/ _/ _/ _/
_/ _/ _/ _/ _/
バリの道を歩いていて気が付く事は、あたり一面に木々が沢山ありそれぞれ綺麗な花を咲かせている事。そして車の通る道という道が舗装されていて、ジャリ道にはなかなか出会えない事である。
そんな中を朝早く散歩いていると、道に咲き散った花々を綺麗に掃除している人達を沢山見かける。こちらは仕事を分け合う政策が進んでおり、彼らは掃除の専門家で他の仕事で稼ぐ事は出来ないのだ。
そして彼らの掃除が終わると、家の奥さんらしき女性がおもむろに現れて神様にお供え物とお線香を供え、聖水を撒いてお祈りを始めるのである。
それぞれの屋敷の中には立派な祭壇が作られており、祭壇の無い店先では入り口にお供えをして神様に一日の無事をお祈りするという、非常に信心深いバリの人達の姿を見る事が出来る。
お供えはバナナの葉で作られた器に花や食べ物を綺麗に並べて入れてあり、なかなか素敵なのだ。(写真は時間の経ってしまった昼間のお供えデス、スミマセン。)
ビーチをのんびり歩いていると、いきなり聞き覚えのある声が耳に飛び込んできた。そちらに目を向けると、今回お世話になるダイビングセンター社長のエナ氏が無線機を片手に怖い顔してスタッフに「ワ〜ワ〜!」としきりに指示を出しているいつもお馴染みの姿を発見。何故か今日はずいぶん早くから準備を開始しているではないか。
私に気が付いた彼は、今までの怖い顔をいきなり笑顔に変えて私の方へ進んできたので、私も彼の方へ歩み寄り握手をして久しぶりの再会の挨拶、「ナイス・トゥ・ミート・ユー!」である。
今日の私のダイビングは、彼と一緒に高速ボートでヌサペニダへ行く予定だとの事。しきりに「今日は客が一番多い日で、ガイドも船も満杯。ベリベリー・ビジー、フ〜〜!」と久しぶりのエナさん節を聞いて一安心。
ニューヨークテロの影響で客足がバッタリ減り、商売が大変だと聞いていたので心配だったが、元気なエナさん節が出るようなら大丈夫。
忙しいエナ氏とダイビングでの再会を約束して、私はもうしばらくビーチの散歩を楽しむ事にした。
朝日の中に浮かぶボートや、ビーチで良い目印になる沖に立っている神様の祠などの懐かしい風景を楽しみながらの帰り道、ア〜ッタ〜〜ァ!探していた懐かしいバーをようやく見付けたのである。
是非今晩はここへ立ち寄って懐かしい彼らと楽しい時を過ごしたいと思うが、「はたして2年も前に会った私を覚えているだろうか、当時のメンバーがまだ元気で働いているだろうか。」という多少の不安は残る。
しかし当時と変わらず客を大切にする店のままでいてくれれば、きっとそのまま元気な店でまた楽しい一時を過ごせるだろうと、今晩のお楽しみなのである。
_/ _/ _/ _/ _/ _/ _/ _/ _/ _/ _/
_/ _/ _/ _/ _/
ホテルへ戻るとまだ 6:30 で、朝食開始の時間にはかなり早いがフロントの上のレストランへ上がってみた。
ウエイターがメニューを持ってきたので、「ナシゴレン(焼きメシ)」のセットを注文してルームキーを指差すと「ホテル代に含まれる朝食はアメリカンだけなので、追加料金でも良いか?」と聞いてきたので
OK だと答える。フルーツかジュースどちらかと聞くので「ミックスジュース」、コーヒーかティーかと聞くので「バリカピ(バリ風コーヒー)」と注文を済ませたが、出てきた朝食の味は大沼氏お勧めだけあってとても美味しかった。
「ミックスジュース」はフルーツや野菜をバランス良くミキサーにかけてあり、大きなグラスにタ〜ップリと注がれた作りたての、サッパリ飲みやすい無添加・ビタミンミネラルたっぷり・植物繊維いっぱいの逸品、気に入りました。
「ナシゴレン」は仕上げに刻んだレタスを一緒に炒めてあり、シャキシャキとした食感が新鮮な、上に乗っている目玉焼きもトロ〜リと半熟で、今まで食べたナシゴレンよりもはるかに上を行く素晴らしい逸品なのである。
「バリカピ」は、これは今までとあまり変わらないがカップの底に残るコーヒーのカスの量が他よりも少ないように感じ、店の良心を感じたのである。
全てを食べ終わって程良い満腹感。最初ナシゴレンの量が少ないかな?と思ったが、ミックスジュースの量が程良い満腹感を加えてくれて、朝食には丁度良い量である。
そろそろピックアップの時間が近付いてきたので、部屋に戻りダイビング機材と水中カメラを抱えてロビーで車を待ったが、なかなか車が来ない。
こちらでは良くある事なので慣れている私はのんびりとロビーの椅子でくつろいでいると、すでに10分遅れているのに15分遅れると電話で連絡が入り、それを受けたフロントの男性が心配そうに声をかけてきた。
彼は毎週自費で授業料を払って「日本語学校」で勉強しているのだと紹介し、仕事の関係でなかなか勉強が進まずまだ片言の日本語しか喋れないと言いながら、英語と日本語ごちゃ混ぜで私に話しかけてきた。
最近のバリは日本人客が増え、日本語を勉強したいという若者が多いらしい。また、日本語を喋れると良い仕事に就けるらしく、さらに拍車がかかっているようなのだ。
彼の拙い日本語と私の拙い英語でグチャグチャになりながの会話は、結局さらに30分経ってからようやく到着したピックアップの車で、幕を閉じたのである。
_/ _/ _/ _/ _/ _/ _/ _/ _/ _/ _/
_/ _/ _/ _/ _/
車の行き先はダイビングセンター。ここで契約書(ダイビング中の事故に対する誓約書)へサインし、機材に不備が無いか、レンタル申し込みが無いか等のチェックを行うのだが、忙しく客の間を駆け回るスタッフの中に見覚えのある女性を発見。
以前、エナ氏の自宅へ招かれた時に会ったエナ氏の長女にそっくりなので「ユー・アー・エナズ ドーター?」声をかけると、そうだという返事である。
彼女も覚えていたらしく、「I meet you NewYear Party by my house?」と答えてセンター備え付けのコーヒーをご馳走してくれた。
スタッフの中に私が初めて会う日本人の青年が一人いて、彼がまとめて日本人客の面倒を見ていた。その彼が私のハウジング入りのデジカメに興味を示したようで、何故かしつこく私のデジカメについて聞いてきたのだ。
後で「なるほど、そういう事か!」と思ったが、別に自慢する気も無い私は適当に返事をして彼をやり過ごし、車でいよいよボートの待つビーチへと向かったのである。
|