ホテルに帰ると丁度オジサン・オバサン達が帰り支度でてんやわんや、「あなたはまだ大丈夫なのか?」と聞くので、夜中出発の直行便だからまだ時間が十分あると答えると「余ったので飲んでくださ〜い。」とビールと水を山ほど私に預けて「お先に失礼!」と言いながらワイワイ・ガヤガヤと帰って行ってしまったのである。 時間が余ったのでまたぶらぶらしようと思って外へ出てみると、いつのまにかまた雨が激しく降り出していて止みそうに無い、やはり最近のバリの天気はおかしい。まるで日本の梅雨のようにシトシトと雨が降り続くので、降り出したら下手に動けないのには気が滅入る。 バリ・ヒンズーはガチガチなインド・ヒンズーとは違い、単純に自然を神として崇拝するゆるやかな自然信仰である。そんなバリで「もののけ姫」を見ていると、ストーリーに出てくるシシガミ・イヌガミなどが過去の物語ではなく身近なの存在のように感じられて不思議な気分にさせられるのである。「バリ」で「もののけ姫」は、本当に良く合うのを発見。 予定よりかなり車の到着が遅れて心配したが、ようやく来たのでドシャブリの中を荷物を担いでロビーまで往復。ところがしこたまビールを飲んで酔っているうえに雨で足元が滑って大変、とうとう雨の中でしりもちをついてしまったがビショ濡れで何とか出発準備完了。ホテルのチェックアウトを済ませ、とうとう忙しい日本へ逆戻りである。 遅れたドライバーは空港までの道のり、乗っている私がヒヤヒヤするほど飛ばす飛ばす。前の車を追い越す為にクラクションを鳴らしながら車線を左右ジグザグ走行の連続、まるで日本の暴走族である。 時間が無いので急いでガルーダのカウンターを探し出し、無事に手続きを済ませ出発ロビーへ急行。しかし遅れて入ったロビーはもう満席で座る所が無い。しかたなく隅っこで壁に寄りかかっていると、後ろから「もしもし」と日本語で声をかけられたのだ。 振り返ると、ダイビングで一緒に潜った年配の日本人男性が「黒岩です、ダイビングでご一緒でしたよね。」と話しかけて来たのだった。 大沼氏は私のダイビングの師匠でもう20年以上の付き合いであり、「サヤ・リゾート」の開発にも多少出資した事があると言うと、いろいろな経緯を教えてくれたのだ。 バリへ行く度に佐野氏の屈託の無い笑顔に会える事も楽しみの一つだった私にとってとても寂しい話を聞いてしまった気がするが、ここまで話してくれた黒岩氏に今回バリで会えた事は良かったと思っている。帰ったらそのまま大沼氏にこれらの話を報告しようと思う。 一人旅は結局いろいろありましたが、最後に帰りの飛行機から撮った少し霞んだ富士山で閉めさせていただきます。
今回単独でのツアーを久しぶりに経験してみて、今までいろいろと仲間達に助けられていた事や自ら嫌な事に目に瞑っていた事等が何となく判った気がする。 次回は是非気の逢った仲間連中と、そしていずれはオジサン連中打ち揃って「シャン・シャン・シャン!」てなダイビングツアーを是非やってみたいものだと思う。 |
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