_     CONTENTS

(4)_

− 2000.12.22 −_

 

 早くも公演半ばに来てしまった。
 11曲目「fate」。「これを超える曲いまだ誕生せず」と断言する程お気に入りの曲を生で聴くチャンスが…ベースあってこその「fate」が…オーマイガ〜。

 12曲目「trick」。ライブビデオで見て以来、加わるのが夢だった合いの手「CHECK!」。喜喜として腕を振り挙げ声をはり上げ、ご満悦。

 本公演は16曲目の「Pieces」で終わった。続いてアンコールだが、なんと5曲もやった。アルバムを買ったらマキシ=シングルが付いてきたようなものである。
 アンコール1曲目・通算16曲目は「虹」。前列のお嬢さんたちが「ドームでまた虹が聴けるなんて感激〜涙出ちゃう〜!」と叫ぶ。

 18曲目「DIVE TO BLUE」、19曲目「HEAVEN'S DRIVE」、20曲目「Driver's High」で一気に踊り納め。そして。hydeが「最後の曲…」といった途端、悲鳴が上がり、満足と未練がないまぜになった感情が会場に満ちた。
 ラスト=ソングは「あなた」。

 曲の後半、ふと hyde が歌い止めた。かわりに聴衆が歌いだす。hyde が両腕を広げる。歌声すべてを懐に抱こうとしているかのように。 この自然な流れはお約束なのだろう、心温まる光景だ…ん? ちょっと待て。皆、さも当然のように歌っているが、kenの、tetsuの、yukihiro の『生伴奏カラオケ』ではないか! なんて贅沢な(たとえワンワン唸っていようとも)、なんてゴージャスな(たとえワンワン唸っていようとも!)…うっとり感動している場合ではない。次に行くライブでまた「あなた」をやる保証はない。だが、しまった。歌詞がウロ覚えだ。えーい構うものか誰も聴いちゃいまい。さぁ歌え! 今この瞬間に限り自分は hyde だー!

 家ではひたすらじんと聴く曲も、ライブではことほどさように興奮と恍惚を伴うことがある。少しして、また hyde が歌い出した。聴衆の歌が止む。hyde の歌声がフェードアウトし始める。歌伴も後を追う。

 8時50分、終演。

 ドーム内の空気圧にベッと吐き出されるようにして外へ出た。12月の夜風にしては暖かい。

渡辺「空調空気圧管理システムめ、これだけ踊っても汗一つかきやしない」
友人「メンバー紹介しないライブを初めてみた」

 「矢ガモ」のように胸にhydeの声の矢を突き刺したまま銀座へくり出したのち、帰路についた。
 この日から矢が抜け落ちるまでの間、ラルクのCDは聴かなかった。強烈なあの歌声と、CDの歌声との歴然とした差。CDを聴いて物足りなさを感じるのが嫌だったからである。超2万ヘルツうらめしや。なにが嬉しゅうて十二分に素晴らしいCDの歌声を避けにゃならんのだ。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 ライブから20日たった。つくづく忘却の動物である。今では「例えようのない、もの凄い歌声に感動した」という記憶だけが胸に刻み込まれている。

_  

yukihiro攻略
ジャケットは口ほどに物を言い
バンド名なぞ知らずとも
続・バンド名なぞ知らずとも
オレ達にクリスマスはない
遅れてきたファンVer. ライブ!_
   ‥‥‥‥ (1)
   ‥‥‥‥ (2)
   ‥‥‥‥ (3)
正しいCD購入法
yukihiro攻略2
見知らぬtetsu
この1曲を聴く作法
見知らぬtetsu外伝
ストーリー=テラーに挑戦
真実の音



CONTENTS  NEXT
..................................................................................................................................................................................

Copyright(C)2000−2003 Watanabe All rights reserved.