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4.ハプニング(その2)の漂流ボート事件!

2005/5/1

 明け方、大きな波の音で目が覚めた。一瞬雨が降っている音かと勘違いしたが、外を覗くと日が射しているのでまだ寝ぼけた頭の中で波の音である事を徐々に確信、それにしてもずいぶんと海が荒れているような大きな波の音だ。
 散歩がてらビーチへ出てみると波はだいぶ収まったようで安心したが、夜中じゅう大波が出ていて、日が出てから徐々に小さくなって来たようである。

 今日の朝食は注文しておいた「ブブール(おかゆ)」だ。アンボンで食べたブブールはチキンスープで炊き込んだおかゆに卵が半熟状態に煮えて浮かんでいて、シンプルでとても美味しかったので期待大なのである。

 レストランに集まった我々は、まずブブールが出来るまでの間にドリンクを注文。Nさんはいつものパイナップルジュース、大沼さんはいつものビール、そしてOさんがトマトジュースを頼んだので私も同じくトマトジュースを注文した。トマトジュースなら出来合いのジュースを注ぐだけなので手間が掛からないだろうし、味にも問題が無いだろうと考えたからだ。
 ところが出てきたトマトジュースにビックリ、何とトマトのフレッシュジュース、つまり生のトマトをそのままミキサーにかけて少量の水を加えただけの、野性味一杯のジュースなのである。まだ熟し切っていないトマトのフレッシュジュースは青臭い香りがしたが不味くはなかった。

 いよいよブブールが完成、ところが想像していたブブールとはまったく違う食べ物の出現にとまどってしまった。お皿に乗ったそれは水分も無く、おかゆというよりも見た目は日本の「おこわ」そっくり。
 食べてみるといやはやとにかく甘い事にみんなビ〜ックリ、しかも米は餅米を使っているようでこちらのパラパラなご飯とは違ってやたら粘り気がある。まるで日本のういろうの味そっくりなのだ。
 一口食べて、みんなスプーン
(箸と言いたい所だがこちらでは・・・。)が止まってしまった。ブブールを言い出した私は責任もあり無理して全て平らげたが、他のみんなはとうとう残してしまった。いやはや大失敗なのである。(リクエストに応えて作ってくれた奥さん、残しちゃって(^.^)ご(-.-)め(__)ん(-。-)ね〜(^.^))
 どうもブブールには色々な種類があるようで、甘いお菓子のブブールもあるらしい事を後で知った
"Bubur Kutang" 黒い餅米クタンを砂糖で煮込んだお菓子)。どうも今回作れると言っていたブブールは、このお菓子のブブールだったようである。



 いよいよ今日はイースト・ロンボックでの初ダイビング、午後から盛岡から来るグループが合流するそうで、午前中に1本潜ったら昼には一度コテージへ戻ってくる予定である。

 Oさんがセットアップしたカメラを持って来て「水漏れテストをしたいから水を張ったバケツは無いか?」とスタッフに場所を聞いて、そこに慎重にカメラを沈めてチェックを開始。「こうして1〜2分水に浸けて大丈夫なら水没の心配は無いよ、真水なら安心だし。」とノウハウを教えてくれたので、早速私もカメラを持って来て教えてもらった方法で水没テストを開始、これなら簡単だしとても良い方法だ。(^^)

 ウエットスーツに着替えて全員集合。私がタンクをセットしようとBCを取り出したら、いきなり緊急排気バルブの部分がポロリと取れてしまった。直そうといろいろやってみたがダメ、心配してガイドが見てくれたがとうとうBCのホースまで元からポロリと取れてしまう始末である。
 たぶんメルパチ便でチッキ預けにした時、私の荷物がいちばん下敷きになってしまい、BCバルブの留めネジ部分が潰されて完全に壊れてしまったようである。大沼さん曰く、「今までこんなにひどく壊れた経験は無いけどな〜。」と言っていたが、これも今回の連続トラブルの一つなんだろうか?
(呪・・・)(^_^;)
 という事で、今回私のBCは浮力ゼロ状態、昔懐かしい?ハーネスダイビングに逆戻りなのであ〜る。
(ドロップオフは自主規制して潜りますからネ。(^^ゞ)

 いよいよボートに乗り込みいざ出発、しかしずいぶん小さなバンカーボートである。このボートはコテージのオーナーの持ち船なんだそうだが、午後から人数が増えたらどうするんだろうとつい心配してしまった。

 しばらく沖へ向かいダイビングポイントへ方向を変えようとした瞬間、今まで順調だったエンジンの音が急におかしくなりクルー達が右往左往し始めた。
 Oさんが「船外エンジンから水が噴出していないだろ、これは水冷ファンが消耗してオーバーヒートしてるな、音で判る。日本じゃ要定期交換部品なんだけど、これは完全にメンテナンス不良、部品を交換しなきゃ直らないよ。」と言い出したので見てみると確かに言うとおり。さすが元自衛官、こういう事は詳しいのである。
 クルー達はエンジンカバーを開けて何とかエンジンを駆けようとするが、動き出しては白い煙を吐いて止まりを何度か繰り返すうちに、とうとうまったく動かなくなってしまった。

 動力の無いボートは潮流に流されてどんどん沖へ、もう戻ろうにも戻れない距離まで流されて完全に漂流状態(呪・・・)(^_^;)
 
しかしクルー達はまだ諦めずにあれこれ直そうといろいろやっているが、それを眺めてのんびりと冗談を言い合っている我々も、そろそろこちらの"tidak apa-apa"(気にしない)の雰囲気に染まって来ちゃったのかな?



 かなり時間が経過し、とうとうエンジンの修理を諦めたクルー達だが、近くを通るボートに応援を頼むでもなければ次の手を打つでもない、いったいどうするのかとじっと待っていると、遠くからこちらに向かってくる一艘のボートを発見。

 ついにこちらのボートと合流。なるほど、このボートの到着を待っていたのかと納得、そしてクルー達がゴチャゴチャ言い合って、何やら部品を分けてもらっている様子である。
 どうやら新品のエンジンプラグを分けて貰ったようで、さっそく交換を開始。それを横目に見ながらOさん、「たぶんプラグ変えてもダメだよ。」と諦らめ顔。

 プラグを交換し終わって意気揚々とエンジン始動を開始したクルー達だが、何度やってもOさんの言うとおりエンジンが掛からず、だんだん顔色が曇って来る。
 とうとう諦めてもう一艘のボートに曳航してもらいダイビングポイントへ向かう事になったが、何ともミジメな姿である。どうやらこのもう一艘は、午後からのメンバー増員に備えてこちらがマタラムからチャーターしたボートのようである。
 しかしボートを曳くのは水の抵抗が大きくて大変である、まったくスピードが出ないので、ポイントに着いた時にはすでに昼近くになってしまったのだ。



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も く じ
 1.Nexus D70 水中ハウジングを買うのだ〜!
 2.ハプニングの序章!(前編)(後編)
 3.ハプニング(その1)のフライト!(前編)(後編)
 4.ハプニング(その2)の漂流ボート事件!
 5.初日のダイビングはコブシメづくし〜!\(^-^)/
 6.見事なサンゴの樹海に、思わず感動!(前編)(後編)
 7.懐かしいバリで、久しぶりの散歩(^^)オシマイ!
  オ マ ケ

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