2005/4/29
デンパサール空港へようやく到着。直行便のありがたさを改めて実感しつつ、いつもは足止めをくらう入国審査カウンターを素通りしてそのまま出口へ直行。
いきなり「ナッカザワサ〜ン!」と私の名前を呼ぶ声がするのでそちらを見ると、懐かしいトゥデ(左がトゥデ→)が私に手を振っている。「オォ!今日はトゥデが迎えに来てくれたのか。」とこちらも笑顔で握手。
「オオヌマサンも迎えに一緒に来てるよ。」と言うので彼の後ろを付いて行くと、いやはや大沼さんまで迎えに来ているではないか、しかし・・・。
大沼さん、何だかオバサン連中に囲まれて交渉事の真っ最中で私に挨拶も無い、というよりも私をこの揉め事から遠ざけようと無視している様子である。
トゥデは残りのツアー客探しで行ったり来たり、しかし大沼さんの前で何となくバツが悪そうな様子でそわそわしている。「ハハーン、トゥデが間違えて余計な客を大沼さんの目の前に連れて来ちゃったんだな。」とピーンと来た。
後で事情を聞くと、「ようやくバリでの仕事が一段落したので今日は完全にオフタイム。久しぶりにアラックで良い気分に酔ったついでに中澤さんを迎えに付いて行ったら、トゥデが見境いもなくうちのツアー客見つけては私の所に連れて来ちゃうので、せっかくのオフタイムどころではなくなっちゃった。」のだそうである。
最初からトゥデに「今日はノー・ビジネスだから!」と釘を指しておけば良かったのに・・・。(って、後の祭りだな、こりゃ。(^^ゞ)
しばらく交渉内容を聞いているうちに内容が見えて来たが、「この連中も私と同じく直行便ではなくジャカルタ乗り継ぎで、乗り換え時間が短すぎて次の便に乗り遅れそうになったから保証しろ(金返せ!)、帰りも同じく心配だから安全に乗り継ぎ出来るように、あんたジャカルタまで出迎えに来い。」とかなり無茶苦茶な文句を言っている様子。しかしこの連中、そうとう旅慣れしている風なので私にはイチャモンとしか聞こえないのだな、これが。いやはや大変なクレーマー連中に遭遇しちゃったもんである。
そんな目に遭うとは知らない大沼さん、オフタイムで完全に気が緩んじゃっているうえ気分良く酔っぱらっているのでいつもの説得力がほとんど無い。ほとほと困り果てている様子だが、下手に助けを出すと余計に拗れそうなのでそのまま残して我々は先にホテルへ向かう事にした。
一人旅以来久しぶりのタマナグーン・ホテルに到着。私以外にも今回バリでダイビングをするという団体が一緒にホテルまで来ているのだが、チェックインは済ませても部屋割りをどうしたら良いのか大沼さんが来ないと判らないのだ。
もう現地時間で夜の12時近くになるのでみんな早く休みたいのだが、とにかくジッとガマンで待つしかないのである。
待っている間、彼らにスーパーマーケットの場所やバクソの屋台などの情報を教えてあげたが、ツアー中に役に立ってくれただろうかと思う。ついでにホテルへ来る途中、斜め向かいに「サークルK」らしき店の看板を見かけたという話題。確かに私もあれ?と思ったのだが以前は無かったはずである。確かサークルKのオーナーは大橋巨泉じゃなかったかな?いよいよバリにも出店開始か。
かなり待ちくたびれたが、ようやく大沼さんが戻って来たので早速部屋割りを開始、荷物はホテルの従業員に運ばせるからそのままで良いよとかなり待たせた事を気にしている様子でいつもの営業スマイルである。
しかし他の客を案内し終わってから疲れた顔で私に大沼さんがぼやき始めたので、私の方から「アラックがあったら飲みたいから部屋へ行っていいか。」と切り出して、アラック目当てが半分、愚痴を聞いてあげるのが半分で大沼さんの部屋で飲む事にしたのだ。
私がたぶんこういう事じゃないかなと思っていた内容と大沼さんの愚痴とは大きく違いは無かったが、しかしクレーマーオバサン連中にそうとう激怒していましたデスね。「ちゃんと今回のスケジュールは確認了解の上、契約書交わしているのだからこちらに問題は無い。」と言いながら、ふいを突かれて説得に手間取ってしまった事がかなりショックだったみだいである。
後から考えるとこの一件が今回のハプニングの序章でありオープニングだった訳なのだが、そうとはまだ気が付いていない我々はアラックでけっこう酔っぱらい、明日(すでに今日?)のロンボック出発に向けて部屋でサッサと寝てしまいましたとさ。
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