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第1戦 日本GP: 2002シーズン開幕!

Round 1 SKYY VODKA Grand Prix of Japan: Suzuka, Japan, April 5-7, 2002

 

鈴鹿プレビュー

いよいよ2002シーズンが開幕する。

鈴鹿サーキットは昨年からのダンロップコーナーの改修工事(コースがイン側に移動してアウト側のランオフエリアが拡大)が完成して、全長が38.13m短くなっている。Rがきつくなり、距離は短くなりでラップタイムがどう変わってくるのか、ちょっと注目してみたい。

それでは各クラスの見どころを。

MotoGP
2ストローク500cc以下、4ストローク990cc以下で4ストに燃料と車重のハンディを設けての混走と大きくレギュレーションが変わった最高峰クラスはMotoGPクラスと称されることになった。今シーズンはホンダ、ヤマハ、スズキ、アプリリアが4ストロークマシンを投入している。

大本命はホンダのヴァレンティーノ・ロッシ。何もなければ2年連続でチャンピオンとなる可能性が高い。マシンは4ストロークのホンダRC211V。対抗はNSR500を得た加藤大治郎と、同じくNSR500に乗るロリス・カピロッシか。ヤマハ勢はテスト結果からするとしばらくホンダの後塵を拝しそうな感じで、エースのマックス・ビアッジよりもむしろカルロス・チェカの方が4ストロークのYZR-M1に馴染んでいるようだ。そして驚くのはスズキで1年前倒しで今年から投入された4ストロークマシンGSV-Rが大方の予想よりもはるかに完成度が高く、先週の鈴鹿テストでも好結果を残している。
ただ、テストで優勢な4ストローク勢もレース・ディスタンスとなるとわからない。シーズン序盤は2ストローク勢にも十分チャンスがあるのではないだろうか。得に開幕戦で鈴鹿となると、250ccでは既に4勝をあげている加藤大治郎の500ccデビューウィンということもありうる。いや、あってほしい。とにかく楽しみの多いMotoGPクラスなのである。

250cc
チャンピオンとそのライヴァルのMotoGPクラス参戦で、やや地味になった感のする250ccクラスはアプリリアのマルコ・メランドリがチャンピオン候補になるか。飛び抜けた存在がいないだけに混戦は必至。ワークスマシンではなくなるが松戸直樹、青木治親、関口太郎の3人の日本人ライダーに注目しておこう。鈴鹿はメランドリだろうか。

125cc
昨年もわずかの差でチャンピオンを逃した宇井陽一、今年こそ最後に笑ってもらいたい。鈴鹿は94年以来日本人ライダーが優勝を独占し続けている。宇井に加えてベテラン上田昇、東雅雄。この中から優勝ライダーの出る可能性は高い。

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初日は2ストローク - 予選1日目

MotoGP - 初日は2ストローク
西から台風並みの強風が吹き荒れた予選1日目、MotoGPクラスの暫定ポールを獲得したのは2ストロークのNSR500を操るホンダのロリス・カピロッシだった。タイムは2'05.052。2番手にRC211Vのヴァレンティーノ・ロッシ、3番手に同じく4ストロークの宇川徹、4番手にスズキGSV-Rのケニー・ロバーツが続いた。ワイルドカードのRC211V開発ライダー伊藤真一が5番手、加藤大治郎は7番手で「風が強いのでアタックはしてない」とコメントしている。中野真矢は10番手、もうひとりのワイルドカード梁明が11番手、阿部典史は12番手、3気筒の2ストロークマシンにブリヂストンタイヤを履く青木宣篤は17番手、NSRを手に入れた原田哲也は20番手となった。
スズキの開発は素晴らしいペースで、今年になってから走り出したマシンとは思えない成績である。

250cc - バッタイーニ、暫定ポール
250ccクラス初日のトップタイムはアプリリアのフランコ・バッタイーニの2'08.627となった。2番手にアルフォンソ(フォンシ)・ニエト、3番手にマルコ・メランドリ、4番手にアレックス・デボンが入った。ワイルドカードの宮崎敦が7番手、松戸直樹は12番手、ワイルドカードの亀谷長純が13番手、青山博一が14番手、関口太郎は16番手、ワイルドカードの酒井大作が17番手、青木治親は21番手、ワイルドカードの中冨伸一が22番手となった。

125cc - ポジャーリ、暫定ポール
125ccクラスの予選1日目、暫定ポールを獲得したのはゼッケン1をつけるジレラのマヌエル・ポジャーリでタイムは2'14.993。2番手にはホンダのダニエル・ペドロサ、3番手にアプリリアのジーノ・ボルソイ、4番手にアプリリアのヤロスラヴ・ユレスが続いた。東雅雄は7番手、上田昇は8番手、宇井陽一は14番手。ワイルドカード勢は青山周平が15番手、生形秀之が16番手、小室旭が30番手、葛原稔永は予選通過タイム(トップの107%)に満たなかった。

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嵐の予選、ロッシ大逆転ポール - 予選2日目

MotoGP - 嵐の予選、ロッシ大逆転ポール
南東の風10m、気温17度。どんよりとした雲が広がり、午前中のぽかぽか陽気から一転してかなり肌寒い。天気は下り坂にある。125ccクラスの予選が終わって、MotoGPクラスのマシンに火が入るとピットは図太いエグゾーストノートに支配される。なぜだか14、5年前の8耐−最後の500γが走っていた頃の−を思いだした。当時の8耐はTT-F1クラスで500cc以下の2ストロークマシンも出場できたのだ。大排気量の2スト、4ストの混走はMotoGPクラスの魅力になるだろう。

予選1時間のうち前半の30分は大きな動きはなかった。30分過ぎからまず2ストロークNSR500のロリス・カピロッシがアタックを開始。最終コーナーまでトップタイムで帰ってきたが、カピロッシの直前でギャリー・マッコイが転倒し初日のタイムの更新はならなかった。 その後、ヤマハのカルロス・チェカが4秒台に入れてトップに立った。ロッシも4秒台で2番手に。さらに今度こそのアタックでカピロッシが2'04.481でトップを奪回し2ストの意地を見せた。残り15分ヤマハのエース、マックス・ビアッジが2番手タイムを叩き出し、この時点でカピロッシ、ビアッジ、チェカ、ロッシ、梁明の順位。苦しいと思われたヤマハYZR-M1が健闘し、逆に大本命ロッシのタイムがなかなか伸びない。
残り5分、各ライダーが軒並み2分4秒台のタイムを出し始める。ビアッジ2'04.456!大治郎2'04.491!ロッシ2'04.646!そして残り1分を切ってカピロッシが2'04.409を出し、MotoGP最初のポール・ポジションは2ストに決まりかと思わせた。その直後、黙々と周回を重ねていたRC211Vの開発ライダー伊藤真一が途中まで最速タイムで帰ってきて逆転ポールかと思われたが僅かに届かず2'04.435。ほおっと詰めていた息を抜いた後、一番最後に帰ってきたロッシが2'04.226でカピロッシからトップを奪い去ったのだった。モニターを見て思わずにが笑いのカピロッシだった。

MotoGPクラス最初のポールポジションはロッシ、2番手にカピロッシ、3番手に伊藤、4番手にチェカ。加藤は6番手、健闘の梁は7番手、中野真矢は9番手、宇川徹11番手、阿部典史12番手、青木宣篤15番手、原田哲也16番手となった。予選上位10名のうち4ストロークマシンが6台を占めている。

250cc - ニエト、ポール獲得
MotoGPクラスに続いて最後に行われた250ccクラスの予選は終了間際まで初日のトップタイムが更新されなかった。風が強まり気温も下がり、今にも降りそうになってきた天候も影響していたのだろうか。残り3分をきったところでランディ・ド・プニエが2'08.168でトップに立ち、これを最後の最後にアルフォンソ・ニエトが2'08.049で抜き去ってポールポジションを獲得した。2番手にド・プニエ、3番手にマルコ・メランドリ、4番手にフランコ・バッタイーニが続いた。宮崎敦が8番手、松戸直樹は10番手、酒井大作が12番手、青山博一13番手、青木治親17番手、中冨伸一19番手、関口太郎21番手、亀谷長純22番手。

125cc - ペドロサ、ただ一人の13秒台
125ccクラスの予選は30分だけになってしまった。ステファノ・ビアンコ、マヌエル・ポジャーリ、パブロ・ニエト、ルーチョ・チェッキネロあたりが引っ張るがなかなかタイムが更新されない。ラスト5分を切ってようやく初日2番手タイムをマークしていたダニエル・ペドロサが2'13.957を出した。これが結局ただ一人の13秒台となりペドロサがポールポジションを獲得した。2番手にアプリリアのパブロ・ニエト、3番手にチェッキネロ、4番手にジーノ・ボルソイ、5番手に東雅雄。上田昇は11番手、宇井陽一は12番手。青山周平が20番手、生形秀之が23番手、小室旭が29番手、葛原稔永が36番手で予選をクリアした。

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4ストローク最初の勝利はロッシ - 決勝

MotoGP - 4ストローク最初の勝利はロッシ
南東の風のち北の風、朝のうちは雨が残るも後晴れという天気予報で6時現在はしっかり降っている。決勝は125ccクラスが11時からだが果たして路面は乾くのか?なんとも微妙な感じである。
案の定、ピットウォークが終わっていったんは止んだように見えた雨がまた降り始めた。そんなに強くはないが、しとしとと降り続く雨でトラックは乾きそうにない。

2時にスタートしたMotoGPクラスの決勝レースは予選8番手からロケットスタートを決めたオリヴィエ・ジャックがホールショット。これに梁明、伊藤真一、カルロス・チェカ、ヴァレンティーノ・ロッシらが続いた。ワイルドカードの二人は雨の中積極的にとばし、オープニングラップは梁がトップで帰ってくる。そしてなぜか加藤大治郎が最後尾。いったい何があったのか...。2周目の2コーナーでギャリー・マッコイが転倒。4周目のシケインでロッシがジャックを捉えて3位に浮上。梁、伊藤、ロッシ、ジャック、チェカ、ジベルノーのオーダーとなる。ここで、ホールショットのジャックがジャンプスタートと判定されピットストップのペナルティを受け脱落。7周目、デグナーでマックス・ビアッジが転倒、スプーンでケニー・ロバーツが転倒。雨の鈴鹿で足下をすくわれるライダーが続出する。
8周目の130R、伊藤のリアが縁石に乗り上げて暴れたところをロッシがすかさず前に出て2位に。梁、ロッシ、伊藤、チェカ、ジベルノーのトップグループに、少し送れて阿部典史と宇川徹の6位争いが続く。10周目、ヘアピン立ち上がりでジベルノーがチェカをかわす。続く11周目には伊藤をも抜き去り3位に浮上。ファステストラップを刻んでロッシを追う。しかし、ジベルノーは13周目のデグナーでフロントからスリップダウンしてしまう。トップグループに残ったのは梁、ロッシ、伊藤、チェカの4台。レース中盤を過ぎていよいよロッシが前を行く梁に迫ってきた。必死にロッシを抑え込もうとする梁だが、16周目のシケイン突っ込みでついにロッシがトップに立った。18周目、チェカが伊藤をかわして3位に。2位に後退した梁はあきらめずファステストラップでロッシに追いすがる。中野真矢がスプーンで転倒。宇川がS字で転倒。梁が最後の力を振り絞ってロッシに迫る。二台のバトルの先に周回遅れとなる加藤大治郎の姿が...。
そしてファイナルラップ、ロッシが最後の最後にファステストラップを更新して梁を振り切り、MotoGPクラス最初のウィナーとなった。2位に大健闘の梁、3位にチェカ。と、ホンダ、スズキ、ヤマハの4ストロークマシンが表彰台を分け合うことなった。4位に伊藤、5位の阿部は2ストローク勢の最上位。青木は7位、加藤は10位、原田は11位。宇川、中野はリタイアとなった。21台中完走は12台というサバイバルレースだった。

250cc - 宮崎、GP初優勝!
予選ではこのクラスはつまらないと思っていた。こう言ってはなんだが、加藤、原田の二人がMotoGPクラスに移り、地味な感じなのである。ああしかし、私が間違っていました。こんなに手に汗握るレースになるとは、しかもそれがワイルドカードのライダーで争われるとは。

ホールショットはマルコ・メランドリだったがすぐに松戸直樹がトップに立った。松戸に続いたのはランディ・ド・プニエ、酒井大作、青木治親。青木は3周目にトップを奪いそのまま逃げにかかった。そこに宮崎敦、青山博一も加わってトップ集団は6台。宮崎は6周目にシケインでトップに立った。7周目、メランドリがデグナーで転倒、再スタートはしたがトップ争いからは脱落。そのトップ争いは宮崎と酒井の一騎討ちとなり、2秒離れてド・プニエと青木、さらに離れて青山、松戸となった。
青山はド・プニエと青木に接近し、17周目のスプーンで青木を捉えて4位に浮上、続く18周目の1コーナーで青木が抜き返し、ダンロップでは再び青山が前と互いに譲らない。しかし、青山はデグナーで転倒して脱落してしまった。
そしてクライマックス。青木とド・プニエの3位争いはファイナルラップのシケイン突っ込みで抜かれた青木が最終コーナー立ち上がりに勝負をかけたところでハイサイド。そのままグラベルまでふっ飛ばされ地面を叩いて悔しがるも再スタートできず、チェッカー目前でリタイアとなってしまった。優勝は宮崎、2位に酒井、3位にド・プニエ。松戸は6位、亀谷長純が7位、青山は12位。青木、関口太郎、中冨伸一はリタイア。

125cc - ヴァンサン、緒戦を飾る
雨の鈴鹿はいつもサバイバルレースになる。125ccクラスの決勝はスティーヴ・イェンクナーとヤロスラヴ・ユレスの二人が逃げ、アルヌー・ヴァンサン、ステファノ・ビアンコ。東雅雄らが追う展開になった。しかしそのビアンコは7周目にスリップダウン、同じ周回のデグナーで3台が絡むクラッシュがあり、東のレースもここで終わってしまった。さらに次の周回でユレスもスプーンで転倒。トップのイェンクナーはスローダウンしてトップを譲ってしまう。
替わってトップに立ったのはヴァンサン、これにマヌエル・ポジャーリ、ルーチョ・チェッキネッロ、シモーネ・サンナ、上田昇、ミルコ・ジャンサンティらがついて行った。中盤の2位争いはジャンサンティ、上田、ポジャーリの3台に絞られ、上田が盛んに仕掛ける。互いに譲らず迎えたファイナルラップ、130Rで上田が痛恨のオーバーラン、転倒はまぬがれたがポジャーリが3位でフィニッシュ。上田は惜しい表彰台を逃した。優勝はヴァンサン、2位にジャンサンティ、3位にポジャーリ。上田が4位、青山周平が6位。葛原稔永、宇井陽一、東、生形秀之、小室旭はリタイア。

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Grand Prix in Japan

2002 Grand Prix

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