2014.03.01; 27  ↑UP   IPCC第6次報告書 統合報告書 政策決定者向け要約 日本語訳<オススメ
グリーンピース共同創設者ムーア博士の人為的地球温暖化否定証言 日本語訳
Statement of Patrick Moore, Ph.D.”の翻訳文(訳注1)
翻訳:井上雅夫 2014.03.01

03.04 (訳注6) 現在は温室時代? それとも氷河時代?
03.06 (訳注7) 「climate change」の日本語訳は「気候変動」? それとも「気候変化」?
03.20 (訳注8) 20世紀の前半と後半の気温上昇を知った上で、後半だけ人間の影響 <New
グリーンピース共同創設者の一人であるパトリック・ムーア博士<Patrick Moore, Ph.D.>が2014年2月25日に米国上院の公聴会で人為的地球温暖化を否定する証言を行いました。グリーンピース(訳注2)は世界規模の環境問題に取り組む温暖化脅威派の国際環境NGOですので、ムーア博士は自分達が創設したグリーンピースの温暖化に関する活動を否定する証言を行ったことになります。

地球温暖化が政治問題となったのは1988年のジェームス・ハンセン博士の米国上院の公聴会での証言からです。今回のムーア博士の証言が地球温暖化の終わりの始まりかもしれません。

以下にムーア博士の証言の翻訳文を示します。以下の証言は速記録ではなくムーア博士の原稿です。書証1、2、3はムーア博士が公聴会で示した図です。



パトリック・ムーア博士の陳述

上院環境・公共事業委員会、監査小委員会(訳注3)
2014年2月25日

「天然資源適応:エコシステムの保護と経済」

Whitehouse議長、Inhofe上級委員、そして委員会のメンバーの皆様。本日の公聴会におきまして証言の機会をいただき感謝いたします。

1971年、私は、エコロジーの博士課程の院生として、カナダのバンクーバーの教会地下室の活動家グループに参加し、アラスカでの米国の水爆実験に抗議するために小さなボートで太平洋を横断しました。我々はグリーンピースとなりました。

最高委員会<the top committee>における15年の後、グリーンピースが政治的に左に急旋回し、私の科学的見方からは受け入れることができない政策を採用し始めたため、私はグリーンピースを離れなければならなくなりました。私がグリーンピースを見捨てた時には、気候変動<climate change>(訳注7)は問題<an issue>とはなっていませんでしたが、今では間違いなく問題となっています。

二酸化炭素(CO2)の人為起源の排出物<emissions>が過去100年間の地球大気のわずかな温暖化<the minor warming >の最も有力な原因<the dominant cause>であることに科学的証拠は全くありません<no scientific proof>。もしそのような証拠があったとすれば、みんなに理解できるように書き留められたでしょう。科学的に理解できる実際の証拠は全く存在しません。
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気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は次のように記述しています:「人間の影響が20世紀半ば以降に観測された温暖化の最も有力な原因であった可能性が極めて高い<extremely likely>。(私(訳注:ムーア博士)による強調)(訳注4)
 
「可能性が極めて高い」は科学的用語ではなく、むしろ法廷におけるような判断<a judgment>なのです。IPCCは「可能性が極めて高い」を「95〜100%の可能性」と定義しています(訳注:書証1の注の「追加的用語」参照)。しかし更に調べてみると、これらの数字が数学的計算や統計分析の結果でないことが明らかです。これらは、IPCCの協力者によって決められた「専門家の判断」をIPCC報告書の中に表現するための構成概念<a construct>として「発明」されたものです。

これらの判断は、ほとんど全て、地球の気候の未来を予報<predict>するために設計された精巧なコンピュータモデルの結果に基づいています。プリンストン高等研究所のFreeman Dyson博士を含む多くの第三者によって指摘されているように、コンピュータモデルは(占いの)水晶球ではありません。コンピュータモデルを精巧なものと考えてもよいかもしれませんが、水晶球、骨投げ<throwing bone>、あるいは神への懇願によって予言<predictions>できる以上に、未来を予報することはできないのです。

恐らく、「可能性が極めて高い」の誤りをあばく最も簡単な方法は、過去の記録を見ることです。未来の予報と比較して過去の記録にはある程度の確実さがあります。5億年前以前に現代風の生命が進化した時(訳注:書証2の500×100万年前以前のカンブリア紀)、CO2は現在より10倍高かったのですが、その時期に生命は繁栄していました(訳注:書証2の黒のグラフが当時のCO2濃度、左側の「400(ppm)」が現在のCO2濃度、青のグラフが当時の世界平均気温)。 e2.jpg その後、現在より10倍CO2が高かった4億5千万年前は氷河時代でした(訳注:書証2の450×100万年前の気温低下時期)。多少の相関関係はありますが、その時代を通して<through the millennia>CO2と地球の気温の直接的な因果関係を支持する証拠はほとんどありません<little evidence>。現在よりCO2排出物が10倍高い時代に、より高温な時代と氷河時代の両方があったという事実は、人間起源のCO2排出物が地球温暖化の最も有力な原因であることの確実さ<the certainty>を根本的に否定しています。

現在、我々は本質的には依然として更新世の氷河時代であるものの中に閉じ込められ続けていて(訳注6)、世界平均気温は14.5℃です(訳注:書証2の右側の「14.5℃」が現在の世界平均気温)。これを、この氷河時代の氷河最大期の最低水準の約12℃ないし最も最近の氷河時代以前のより長い期間にわたる温室時代<Greenhouse Ages>の平均気温の約22℃と比較します。温室時代には、南極と北極のどちらにも氷は全くありませんでしたし、一方の極から他方の極にかけて全ての陸域は熱帯および亜熱帯でした。5百万年前のような最近でも、カナダの北極地方の島々は完全に森林でした。現在、我々は地球の生命の歴史において非常に寒冷な時代<an unusually cold period >に生きています、より温暖な気候が人類と他の大半の種にとって有益以外のものであると信じる理由はありません。気候の急激な寒冷化が人類の文明にとって悲惨な結果をもたらすだろうと信じる十分な理由があります。

現在により近い時代については、過去130年の世界平均気温の記録(訳注:書証3参照)を研究するのが有益です。IPCCは、「20世紀半ば以降」(すなわち1950年以降)人間が温暖化の最も有力な原因であると記述しています。1910年から1940年までの30年間、世界平均気温は0.5℃上昇しました。その後、1970年まで30年間の「休止<pause>」がありました。これに続いて、1970年から2000年までの30年間、0.57℃上昇しています。その後、世界気温は、上昇せず、恐らくわずかに下降しています。これ自体がコンピュータモデルの有効性<validity>を否定する結果につながっています、なぜならCO2排出物はこの時期に増加し続けていたからです。
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1910〜1940年の気温上昇は1970〜2000年の上昇とほとんど同じです。しかし、IPCCは1910年から1940年の上昇を「人間の影響」が原因であるとは記述していません。人間の排出物が「20世紀半ば以降」の上昇だけに影響を与えていると彼らが信じていることは明らかです(訳注8)。1910年から1940年のほとんど同じ上昇について全く説明せずに、1950年以降のほとんど同じ気温上昇が主に「人間の影響」が原因であると、なぜIPCCは信じているのでしょうか?

世界平均気温の2℃上昇の恐ろしい予報にもかかわらず、人類は熱帯の種であることを認識することが重要です。我々は、酷寒の気候が存在しない赤道で進化しました。我々がこのような寒冷な気候を生き延びることができる唯一の理由は、火、衣服、および住居です。更新世の氷河時代の酷寒の気温に適応して進化した比較的わずかな種を除き、霜や氷は生命の敵であると言うことができるでしょう。現在より温暖な気温は寒冷な気温よりはるかに良い「可能性が極めて高い」でしょう。

私のコメントが、現在言いふらされている多くの気候に関する仮説<speculation>に反していることを理解しています。しかしながら、将来を予報するためにコンピュータモデルに頼ることの無益さに関しても、ほとんどの種にとって温暖な気温の方が寒冷な気温よりも良いという事実に関しても、歴史が私を支持するだろうことを私は確信しています。

もし、我々が自然の生物多様性、野生生物、および人間の幸福を維持することを望むなら、我々は、温暖化と寒冷化のうちで最も大きい害は寒冷化であろうことを認識して、両方に対する計画を同時に立てるべきです。現在の気温の休止がどれだけの期間続くかどうか、あるいは近い将来のいつか気温が上昇または下降するかどうか、我々は知りません。我々が「可能性が極めて高い」こととして知っていることは、気候は休止をはさみながら常に変化していること、および我々の限られた知識では、次に向かう方向を予報することができないことです。

この重要な問題について私の考えを申し述べる機会をいただきありがとうございました。

添付資料の拙著「グリーンピース脱退者の懺悔:分別のある環境保護主義者の作り方<Confessions of a Greenpeace Dropout: The Making of a Sensible Environmentalist>」の気候変動の章をご覧いただければ幸いです(訳注5)。これを記録の一部としていただきますようお願い申し上げます。


訳注
(訳注1) 原文はこちらで公開されています。翻訳文中の< >内は原文です。翻訳はできる限り正確に行っているつもりですが、翻訳文に誤訳およびその他の誤りがあったとしても翻訳者(井上雅夫)はいかなる責任も負いません。この翻訳文は自己責任でご利用ください。なお、私はツイッター上では「井上雅夫(IPCC報告書研究家)」を名乗っています。私の経歴等はこちらをご覧ください。
  ご意見や誤訳のご指摘は井上雅夫(el_conditions_i )までお願いいたします。

(訳注2) グリーンピースについてはウイキペディアをご参照ください。

(訳注3) この公聴会の全体の映像はこちらです。何人かの証人が証言していますが、01:29:41頃から議長によるムーア博士の紹介が始まり、01:30:10頃からムーア博士の証言が始まります。映像を見ると、ムーア博士は書証1、2、3<Exhibit 1, 2, 3
>の図を示して証言していますので、それらの図の文字部分を翻訳して証言の翻訳文中に挿入しました。

(訳注4) この引用部分は、IPCC第5次報告書第1作業部会政策決定者向け要約の「D.3 気候変動の検出および原因特定」のオレンジ色の部分の最後の文です。

(訳注5) 添付資料の「グリーンピース脱退者の懺悔:分別のある環境保護主義者の作り方<Confessions of a Greenpeace Dropout: The Making of a Sensible Environmentalist>」の気候変動の章は、原文のムーア博士の証言の後に添付されています。原文の証言部分および上記翻訳文は証言の速記録ではなくムーア博士が公聴会で読み上げた原稿です。


(訳注6) 現在は温室時代? それとも氷河時代?

ムーア博士は、「現在、我々は本質的には依然として更新世の氷河時代であるものの中に閉じ込められ続けている」と証言しています。この「更新世の氷河時代」とは書証2のどの時期でしょうか? 書証2の右端の「0」が現在です。それを示す縦軸が少し太く描かれていて、矢印で「第四紀」と記載されています。この少し太い縦線(過去6億年を示す書証2ではほんのわずかな期間)で示された「第四紀」の中に更新世があるのです。

以下の図Y6(IPCC第4次報告書 第1作業部会 技術要約の図TS.1の南極の気温と二酸化炭素濃度を重ねた図)を使って第四紀と更新世を説明します。図Y6の右端の「0」は現在、左側の「600」が60万年前です。図Y6に示したように、6500万年前から現在までが新生代(しんせいだい)です。180万年前から現在までが第四紀(だいよんき)で、これが書証2の少し太い縦線に対応します。180万年前から1万1700年前までが更新世(こうしんせい)で、これがムーア博士の証言にある「更新世」です。1万1700年前から現在までが完新世(かんしんせい)です。(図の下に続く)
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図Y6の赤が二酸化炭素濃度、黒が南極の気温です。書証2の世界平均気温よりも、図Y6の南極の気温の方が、気温の変化が大きくなります。図Y6の南極の気温(黒)のグラフを見ると、60万年前から現在まで気温が低い時代が多いことがわかります。この気温の低い時代が氷河期(氷期ともいう)です。グレーの部分は気温が高い時代で、間氷期と呼ばれています。現在も間氷期ですが、最近の氷河期の後という意味で、後氷期とも呼ばれます。

2万1千年前が最近の氷河期の最も気温が低かった時期で、氷河最大期と呼ばれます。その後、気温は上昇し現在の間氷期(後氷期)となり人類の文明が発展しますが、これが完新世です。つまり、第四紀のほとんどは更新世であり、最後のほんのわずかの期間が完新世です。更新世と完新世は人類の文明という面から見れば全く違いますが、気温に関しては更新世と完新世を区別することに意味はありません。

現在でも南極大陸とグリーンランドは氷床(ひょうしょう)で覆われています。氷河は川のような氷、氷床はあたり一面の氷で、本質的には同じものです。更新世や完新世では気温の高い間氷期でも地球上のどこかに氷河(氷床)があるので、ムーア博士が書証2を使って説明した地球上のどこにも氷河(氷床)が全くない世界平均気温22℃の温室時代に対して、更新世や完新世は氷河時代といえるのです。つまり、現在も氷河時代なのです。

ところで、図Y6の南極の気温(黒)と二酸化炭素濃度(赤)を比較すると、同じように変化しています。しかし、「だから、二酸化炭素が地球温暖化の犯人だ」というのは間違いです。図Y6をよく見るとわかりますが、南極の気温(黒)が変化した後、二酸化炭素濃度(赤)が気温の変化を追いかけているからです。二酸化炭素濃度の変化は、気温の変化の原因ではなく、気温の変化の結果なのです。より詳しくは、温暖化ツイッター小説第7集[特集:二酸化炭素犯人説の嘘]をご参照ください。なお、氷河期−間氷期サイクルについてはIPCC第4次報告書 第1作業部会 第6章「古気候」に詳しく説明されていますが、その翻訳文はこちらです。


(訳注7) 「climate change」の日本語訳は「気候変動」? それとも「気候変化」?

私は「climate change」を「気候変動」と翻訳してきましたが、気象予報士の方から、「climate change」の訳は「気候変化」であり、「climate variability」の訳が「気候変動」であるというご意見をいただきました。確かに、気象の分野ではそのように訳すようです。IPCC報告書は英語が原本ですが、要約についてはIPCCが国連の公用語の翻訳文(アラビア語、中国語、フランス語、ロシア語、スペイン語)を作成します。
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日本語は国連の公用語ではないので、文科省、経産省、気象庁、環境省が要約の日本訳を作成し(以下、「省庁訳」と記載します)、ネットで公開すると共に、書籍としても出版しています。右に示したのがIPCC第4次報告書の要約の省庁訳の書籍の表紙の一部です。原文(英語)のタイトルは、右下に斜めに記載されていますように、「Climate Change 2007」でサブタイトルが「The Fourth Assessment Report of the IPCC」ですが、日本語訳はタイトルが「IPCC地球温暖化第四次レポート」でサブタイトルが「気候変動2007」です。

このように、原文と省庁訳ではタイトルが全く違います。日本語のタイトルの「地球温暖化」は原文のタイトルにはありません。恐らく、地球温暖化の恐怖を演出するために、わざわざ原文にない「地球温暖化」をタイトルに入れたのだろうと推測します。地球温暖化の恐怖を煽れば煽るほど、各省庁の予算や役職が増えるからです。一方、原文のメインタイトル「Climate Change 2007」は、日本語訳ではサブタイトルとなり、「気候変動2007」と訳しています。

岩波国語辞典には、「変化:ある状態・位置から、他の状態・位置に変わること。」、「変動:変わり動くこと。転じて、世の中のさわぎ。事変。」とあります。「変化」は単なる変化に過ぎませんが、「変動」は世の中の騒ぎや事変の意味を含みます。省庁訳には気象庁もからんでいるので、気象用語としては「climate change」を「気候変化」と訳すべきであることは知っていたはずです。

しかし、「気候変化」では凄みがないので、世の中の騒ぎや事変の意味を含む「気候変動」と訳したものと推測します。世の中の騒ぎや事変は人間が起こすものですから、「気候変動」に「人為的」地球温暖化の意味も込めたのかもしれません。

省庁訳により、世の中の騒ぎや事変の意味を含む「気候変動」が一般に使われていますので、私としても、「climate change」を「気候変動」と今後も訳すつもりです。人為的地球温暖化が嘘であることが一般に知られるようになり、「climate change」を「気候変化」と訳すことができる日が一刻も早く来ることを望みます。

驚いたことに、これを書き終わった後に、気象庁のIPCC第5次報告書 第1作業部会の政策決定者向け要約の気象庁訳(暫定版)をリンクしようとしたら、気象庁訳(確定版)が公表されていました。しかも、その訳注Aに、『なお、気象学では長期的に一方向の変化を「気候変化」と呼んで、「気候変動」と区別することもある。また、気候学では長期の変化・変動の総称を「気候変化」とする場合がある。』と記載されていました。「climate change」を「気候変動」と訳した意図についても訳注に書いていただければ、さらに良かったのですが…。

なお、気象庁訳をお読みになられた方も、是非、私の日本語訳の訳注も合わせてお読みただければと思います。IPCC第5次報告書には、様々な演出や隠蔽や見せかけがあることをご理解いただけます。


(訳注8) 20世紀の前半と後半の気温上昇を知った上で、後半だけ人間の影響

ムーア博士が示した書証3の下に記載されている文章「人間の影響が20世紀半ば以降に観測された温暖化の最も有力な原因であった可能性が極めて高い」は、IPCC第5次報告書第1作業部会の政策決定者向け要約に記載されている文章ですが、書証3の図は第5次報告書に記載されている図ではありません。しかし、IPCCも20世紀の前半と後半の2つの気温上昇を知っているのです。
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図Y8はIPCC第5次報告書第1作業部会第2章のボックス2.2図1です。(a)には3本の直線が示されていますが、そのうち1901−1950年と1951−2012年の2つの直線の傾きはほぼ同じです。つまり、IPCCも20世紀の前半と後半の同じ程度の2つの気温上昇を知っていて、その上で、なぜか、「20世紀半ば以降」つまり20世紀後半の気温上昇だけを「人間の影響」としているのです。

20世紀後半の気温上昇が「人間の影響」であるとすれば、20世紀前半の気温上昇も「人間の影響」と考えるのが合理的です。しかし、20世紀の前半より後半の方が二酸化炭素濃度の増加が大きいので、IPCCとしては「20世紀半ば以降」のみが「人間の影響」であると、デタラメを主張せざるを得ないのです。

図Y8(b)については、政策決定者向け要約の『(訳注18)気温下降中を上昇中に見せかけるIPCCの執念』で詳細に説明しましたように、IPCCは、これまで使ってきた10年平均平滑化曲線をやめて、超強力な平滑化処理により、最近の気温下降を逆に気温上昇に見せかけるデタラメをやっています。なお、書証3の青の曲線は10年平均平滑化曲線ですので、最近の気温下降がわかります。

理研の小保方さんが、STAP論文がデタラメであるとして集中砲火を浴びていますが、デタラメさにかけてはIPCC第5次報告書は小保方さん以上です。STAP論文が誤りであったとしても、著者達が信用を失うだけです。これに対して、地球温暖化は世界中で途轍もないお金が使われ今後も使われるはずです。もしIPCCの報告書が誤りであったとしたら、その損害は途轍もない金額です。それにもかかわらず、IPCCのデタラメさが集中砲火を浴びることはありません。

なぜ、IPCCのデタラメさが問題にされないのかは、政策決定者向け要約の『(訳注24)「気候変動の不可避性」は地球の公約ではなく、IPCCの公約です』をお読みいただければ、ご理解いただけると思います。










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