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2.アブナイオジサン達、インドネシアの蟻にマイッタ、ナノダ!



1996/12/31

 翌朝、約束の時間になってもサンドラーが来ないので心配していると、アンボンで潜るパーティの手配で明け方から飛び回っていてようやく手配して来たとの事。日本とは事情の違うインドネシアで本当に大変だろうと同情してしまう。
 私とサンドラーは早速海上タクシーでサパルアまで直行。小さな高速ボートで、しかもものすごいスピードで海上を突っ走るため、ゴツンゴツンと上下に揺れる振動で天井に頭は打つは床のタンクと機材はころげ回るは、しまいにはお尻が痛くなってしまったが、約2時間でサパルアへ到着。
 ようやくアブナイオジサン4人組のフルキャストうち揃ってシャン・シャン・シャン!なのである。

 サパルアでは、我々4名と、日本から長期ツアーで滞在しているご夫妻2名、それとガイド役のサンドラーの7名でダイビング。我々の目的は、今回のために新しいスピアを用意したMさんと名手Yさんがスピアフィッシング。そして私とSさんがカメラである。
 いつもの通り、ドボンと水の中に入ると一旦それぞれを確認し、次の瞬間には4人とも点々バラバラの方向へと突き進んでいってしまう、我々独特の潜り方である。しかし、何故か途中で必ず誰かと一緒になり、上がるときにはだいたい全員揃っているのはいつもながら大変不思議である。

 明け方に地震があったせいか、魚影はいまいち。大物が回ってくるはずのポイントで、残念ながら今回は出会うことが出来なかったが。私はマクロ撮影に目的を変更し、カクレエビの放卵の現場に遭遇。
 最初はタマゴサンゴの上で尻を振りながら踊っている変なカクレエビを発見し撮影していたが、後で現像してみてお腹に卵を抱えていないことに気が付き、卵を水中に撒くために体を揺すっていたのだと気が付いた。大変貴重なショットである。

 一方、Yさんは水深50Mまで潜ってマグロを発見。しとめる瞬間に後ろからストロボを焚かれ、カマの部分に命中するはずが腹に命中してしまい、格闘の末あと一歩の所でバラしてしまったと曲がったシャフト片手に悔しがることしきり。
 しかし2ダイブ目には1メートル近い真鯛そっくりのフエフキダイをしとめ、満足顔で上がってきた。この獲物はサンドラーに進呈。こんな大きな魚はめったに手に入らないと喜んでいた。

 今日は大晦日。2ダイブが終わって、ニューイヤーパーティーをするためにアンボンへとんぼ返り。またまたあの暴走海上タクシーで頭とお尻が痛くなってしまった。

 アンボンへ到着して浜に上がると、次に我々オジサン達を待ちかまえていたのが蟻である。何か足が痛いと思ったら蟻がサンダルの間から這い登り必死にかみついているではないか。
 蟻酸のせいかこれが強烈に痛いのである。Mさんはサンダルを脱ぎそこらじゅう飛び回るし、私はしまいに海の中へ入って足を振り回す始末である。サンダル履きではなかったSさんとYさんはこんな我々を遠巻きにしてナンダナンダと不思議そうに眺めている。1匹捕まえて見たところこれがものすごい顎を持つ働きアリの群であった。人間に襲いかかるとはふてえ奴等である。
 こんな連中が浜辺に小さな蟻塚を作って這い回っているのであるから、まったく油断大敵である。後から聞いた話では、現地の人たちは早朝に浜辺で用を足すそうで、これを蟻が食料としているのではないかと推測される。早朝には浜辺で糞と蟻を踏まないよう良く目を凝らして進むよう注意するように!

ダ イ ビ ン グ ロ グ

1 ダ イ ブ

2 ダ イ ブ
エントリー 11:16 エントリー 14:52
エキジット 12:07 エキジット 13:54
潜水時間 00:51 潜水時間 01:02
最大水深 21.9m 最大水深 46.3m
平均水深 11.8m 平均水深 11.1m
水  温 29.4度C 水  温 29.4度C

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