第2幕:狂気の宝石

あらすじ

ワシントンから戻って数日後、フィラデルフィア市内に発狂者騒ぎが起こる。発狂した人たちは、そのまま街を飛び出していくというのだ。調査の結果、原因はホープダイヤではないかという推論に到達する。(シーン1)
ダイヤの保管されている市庁舎へと急行するPCたちは、そこでメイヤーガラクがダイヤを強奪する場面に遭遇する。メイヤーは、実はナイル総督ミルトン・アプリーであり、ダイヤを持って逃走する。PCたちは、ガラクショックトルーパーに足止めをされ、ミルトンを逃がしてしまう。しかし、激戦の末にガラクから得た情報で、ミルトンの行方を知ることになる。(シーン2)
ミルトンを追って街の外まで来たPCたちは、ミルトンからダイヤを奪おうとする2体のゴタックに遭遇する。このゴタックたちが、「ホープダイヤに呪いをかけてフィラデルフィアに持ち込ませ、街を内部から崩壊させる」という、エディーノスにあるまじき計画をたてた張本人であった。
ミルトンはダイヤを捨てて逃走し、捨てられたダイヤを手にしたPCたちは、それがエタニティーシャードである事を知る。呪いと美しさの2つの力を持つホープダイヤは、ゴタックたちの儀式で呪いの側面を強化され、呪詛の媒介として使われていたのである。
そしてPCたちは、エディーノスとの乱闘の中で、何とかホープダイヤの力のバランスを元どおりにすることに成功するのである。

シーン1(スタンダード)コアアース優勢

テーマ:情報収集・交渉・調査を楽しんでもらう

状況説明

以下をプレイヤーに読んで聞かせるか、コピーして読ませてあげてください。
君たちがワシントンから戻ってきて、4日が過ぎた。皆の傷も癒えたし、次の仕事を考えて旅支度をしておこうか、という心持ちである。そんな君たちは、街の人たちが話している奇妙な噂を耳にする。街の中で半狂乱になった人が暴れ、しかも街から飛び出していってしまうというのである。この噂は、街中の噂になっており、人々は不安に苛まれている。一体どういう事であろう..。

マスター用情報

PCたちは、とりあえず情報を集めることから始めることになる。事態が事態なので急を要するが、一方で迂闊にかぎまわると「流言飛語を広めた罪」で軍にしょっ引かれてしまうことになるだろう。

調査の方法としては、知人に聞く、軍関係者に聞く、噂を集めるなどがある。

アドルスン市長ホープダイヤに関する君たちの働きを高く評価しているため、「君たちがまだこの街に留まってくれるなら調査を頼みたい」と告げ、正式な調査委任状を発行する。PCたちが求めれば、軍への紹介状も用意してくれる。彼自身は、正確な情報をあまりつかんでいない。

ミーシャ:軍とストリートへのつながりがあるので、そちらからの情報を集める手伝いをしてもらうことができる。彼女に仲介を頼めば、<魅了><説得>などに+2の修正を受ける。

メイヤーとガラク:新聞記者なのであてになりそうだが、現在は情報を持っておらず、「OK、任せておいてクダサーイ!」と言って立ち去る。しかし、その後出会うことはなく、情報は得られない。メイヤーは、ホープダイヤを盗む計画を練っており、その下準備に余念が無いのである。

兵士に聞く:兵士たちに話を聞くなら、<説得>(難易度11)に成功するたびに、情報を入手することができる。失敗した場合、「流言飛語を放つ張本人」として軍に報告される。以後、そのPCの人相は巡回兵に周知徹底され、見つかったら拘束されて尋問を受けることになる。この場合、市長の委任状など、今回の調査に関する行為を証明できるものを見せるとか、適切な言い訳をして<説得>(難易度12、マスターは言い訳の内容を加味して難易度を変えても良い)に成功するか、力ずくで逃げ出しても構わない。いずれかが失敗した場合、しばらく拘留されることになる。力ずくで逃げ出した場合、逃げ出せてもより厳重な指名手配がかかってしまうことになるだろう。

噂を集める:街やストリートの人たち、あるいは難民に話を聞くなら、<説得>(難易度9)に成功すれば情報を入手できる。但し、軍関係者から集める情報より、曖昧で信憑性に欠ける。失敗した場合は、軍関係者の場合と同じである。

軍に情報を聞きに行く:しかるべきコネがあれば、軍の情報将校に話を聞く事ができる。情報のほとんどを入手しているが、被害者のリストだけは公開しようとしない。軍の知らない情報など、適切な取引材料があれば、代わりにリストを見せてもらうことが出来る。

発狂した街の人を捕まえる:町の入り口で見張っているPCは、4時間ごとにそれぞれd20をふる。16以上だと、発狂した人が街の外に出ようとするのに遭遇する。
もし街の人を捕まえても、発狂自体はおさまらない。気絶させることはできるが、目を覚ませば発狂したままである。死亡した場合は、発狂していたのが嘘のように穏やかな死を迎える。
いずれの場合も、どんな検査をしても発狂の原因となる病気や毒の類は検出できない。<手掛かり分析>(難易度12)に成功した場合、そのPCの出身コズムによって、「何らかの催眠暗示」「魔法」「奇跡」というような原因を推測することができる。(たとえば、コアアースなら催眠暗示という推論にいたるだろうし、アイルでは魔法や奇跡で心を操ることも可能であろう)
奇跡を見破るような能力(ディテクト・ミラクルの奇跡など)なら、発狂した人が奇跡の影響を受けていたことがわかる。

発狂した街の人
敏捷度:8
間合い10、格闘10、回避10
筋力:8
重量挙げ10
耐久力:8
知覚:8
トリック(15)
知力:8
威圧(15)
魅力:8
挑発(20)
精神力:8
威嚇(13)
武器:爪(+0/8)
特記アニマル・レイジの奇跡を受けた状態になっているため、常に高揚している。発狂した街の人を攻撃する場合、命中とダメージに+3のボーナスを受ける。街の外に出ることを最優先に行動し、邪魔されない限り誰かを傷つけることはない。

事件の真実は以下のとおり。街で得られる情報には、これ以外のデマを加えてPCたちを混乱させてもいい。

狂乱した人たちの情報(どこで発狂したか)を集め、<手掛かり分析>(難易度12)で成功すると、成功レベルに応じて以下のことがわかる。もしプレイヤーが望むなら、アイデアカードを使わせても良い。その場合、「事件の原因は間違いなくホープダイヤである。エディーノスたちが儀式を行っていたことと、関連があるかもしれない。」ということまでわかる。

ぎりぎり・ふつう:被害者が狂乱した時点でいた場所を地図に置くと、どうやら中心にあるのは市庁舎のようだ。
まあよい・かなりよい:1日目の被害者は市庁舎から1km以内、2日目は1.5km以内、3日目は2.5km以内の円内に収まる。どうやら、徐々に範囲が広がっているらしい。
すごい:このまま範囲が広がれば、7日目には街の中の全域が範囲に収まるだろう。

《知覚》または適切な<知識>技能(難易度12)に成功するか、前線でエディーノスと戦った経験のある兵士などから情報を集めれば、連中の使う神の奇跡に、獣のような獰猛さを与えるためのもの(アニマル・レイジの奇跡)があることがわかる。

困ったときには

PCたちが情報を集められずに困ったときには、ミーシャを出して誘導するのが良いだろう。

PCが軍に拘束された場合、他のPCが救い出したり、知人カードを使わない限り、長くても1日たてばアドルスン市長ミーシャが口をきいてくれるため、仮釈放される。

スタック

知人
情報を集めるのに最良のカードである。適当な情報通(酒場のおやじ、ウェイトレス、こじきなど)の協力を得て、かなり効率よく情報を集めることができるだろう。あるいは、現地の新聞記者と知り合いで、彼が独自に集めた情報(被害者のリスト)を貰うことが可能かもしれない。

人物誤認
軍幹部のスコット参謀と勘違いされることになる。一般兵は礼を払い聞かれたことに素直に答えるだろうし、軍シンパの一般人も、同様の反応を示すだろう。情報を得るための<説得>は、自動的に成功したものと考えていい。
但し、軍の幹部はスコット参謀の顔を良く知っているので、参謀の名を騙る偽者としてPCを捕まえようとするだろう。
なお、本物のスコット参謀は現在フィラデルフィアにはいない。スコットは名字であり、性別は人物誤認を使っているPCに合わせて、男でも女でも構わない。

疑惑
なぜか今回の事件に関わりがあると噂される。街の人からは、あきらかに胡散臭そうな目付きで見られたり、無視されたりする。それでも話し掛けようとするなら、「お前がこの街に来たから、あんな変な事件が起こるんだよっ!」「おとうちゃんを返して!」などと責められたり、石を投げられたりすることになるだろう。街の人々に対する全ての<説得><魅了>は、難易度が3上昇する。特に、事件の被害者の家族や知人に対しては、難易度が5上がる。

シーン2(ドラマチック)コアアース優勢

テーマナイルチックなラストバトルを楽しんでもらおう

状況説明

以下をプレイヤーに読んで聞かせるか、コピーして読ませてあげてください。
急いで市庁舎に急行すると、市庁舎の方から激しい銃声が聞こえる。急いで建物に駆け寄ると、入り口前に立っていたはずの衛兵が倒れている。君たちが駆け寄ったとき、激しい音とともに市長の部屋の窓が割れた!

マスター用情報

メイヤーガラク、そして部下たちは、市庁舎に強行突破をかけた。怪しげな事件で軍も役人も民衆も浮き足立っている今こそが、絶好のチャンスと判断したのである。既に強奪計画は完成しており、準備は万端、満を持しての行動開始であった。
市庁舎の衛兵たちは、ショックトルーパーのシュマイザー短機関銃で撃ちぬかれている。不意打ちだったため、衛兵は銃を構える暇も無く殺されてしまった。
メイヤー一行は市長室を目指し、廊下に数名の犠牲者(主に通りすがりの役人、あるいは衛兵)を作りつつ、そしてたどり着いたのである。

PCたちが市長室に到着したとき、市長は窓際に追いやられ、メイヤーに銃を向けられているところである。側には、ガラクも立っている。ホープダイヤをしまってあったはずの金庫は開いていたが、中がひどく荒らされたような感じではない。PCたちの到着を待ちわびたかのように振り返り、そして左手に持ったビロード張りのケースを見せ付けるように掲げて邪悪な笑みを浮かべる。PCたちに質問のチャンスを与え、余裕綽々と言う感じでメイヤーはバッと服を脱ぎ捨て、黒いタキシードに片眼鏡という、正装のミルトン・アプリー卿の姿になる。

状況説明

以下をプレイヤーに読んで聞かせるか、コピーして読ませてあげてください。
「私こそ、華麗なる宝石の狩人、ミルトン・アプリーである。諸君、私の舞台を楽しんでいただけたかね。野ざらしの宝石を盗むなど、私の美学にそぐわないのだ。鍵が厳重であればあるほど、その宝石の価値と美しさは引き立つものだからね。まったくもって君たちのような力強い鍵の到着が遅れたことだけが非常に残念だが、私はこれにて失礼させてもらおう。ガラク、後は任せたぞ。」そう言うと、彼は華麗に身を翻して、すでに割られている窓から飛び降りる。
ガラクは「イエッサー!」という台詞とともに敬礼し、その手を窓に向かって振り下ろす。すると、ものすごい炎が生じて、窓と壁を覆い尽くすことになる。
さらに炎を巻き起こし、探検家風の衣装が燃え落ちる。その後には、ナイルの一般兵ショックトルーパーのような格好をした、屈強な黒人男性が立ちはだかっていた。その全身には、やけどの跡のような痣が浮き出ている。
「後顧の憂いなし!」と力強く叫んだ後、「ままごと遊びはもう終わりだぞ!」と楽しげに笑みを浮かべるガラクは、君たちの方ににじり寄っていく。廊下を振り返ると、左右に各4人のぼろ布を纏った難民がこちらに向かってくる。連中が一斉にぼろ布を脱ぎ捨てると、シュマイザー短機関銃を構えたショックトルーパーに変貌した!

マスター用情報

左右に伸びる廊下には、各4人のショックトルーパーがいる。彼らは廊下に出てくるものがいるならそれを<威嚇>フルオート射撃(命中とダメージに+3)で排除しようとする(半数が<威嚇>、半数がフルオート射撃)。もし全員が市長室の中に隠れているなら、市長室の入り口で遮蔽を取りつつ内部に射撃を行う。この場合、場所の都合で4人(左右各2人、それぞれ<威嚇>または射撃)しか攻撃できず、ガラクがいるためバースト射撃(命中とダメージに修正なし)で攻撃する。 ガラクは基本的に各個撃破を狙うが、高揚のラウンドには全員に向かって炎を打ち出す(一対多行動)。状況によっては、手榴弾を部屋の中空に放り投げ、ファイヤーブラストで打ち抜くという荒芸もやってのける。フォースフィールドベルトがあるため、多少のダメージでは倒せないだろう。
ガラクが倒されると、生き残っているショックトルーパーは壊走する。

ガラクが倒されると(死亡した場合も最後の言葉として)、「戦士として、いや敗者として最後の礼を尽くそう。デラウェア湾フィラデルフィアに近い湾)へ続く川辺に、ボートが停めてある。ミルトン卿はそこから逃げるつもりだ。早く追うがいい」と告げる。

ミルトン・アプリー卿
第1幕のシーン2参照。

ガラク・ロドリゲス
第1幕のシーン2参照。

ショックトルーパー
敏捷度:9
格闘10、騎乗10、銃器戦闘10、砲門10
筋力:9
登はん10
耐久力:9
知覚:7
知力:7
意志力10
魅力:7
精神力:9
武器:シュマイザー短機関銃(17)、銃剣・短剣(+4/13)

スタック

ガラク<トリック><間合い>などで萎縮以上の効果を受けた場合、市長の机の上に置いてある花瓶が倒れて少し水をかぶってしまう。その時、一瞬だけ炎の付きが悪くなることにPCは気づく。市長の部屋には、手洗い用の蛇口があるので、それを使って水鉄砲にしたり、先ほどの花瓶などを利用して水に濡らしてしまえば、ガラクファイヤーブラストを打てなくなる。

警戒
廊下の両側にショックトルーパーがいる状態で、中央で<間合い><挑発>などで同士討ちを狙える事に気づく。

アイデア
フォースフィールドの発生源がベルトであることに気づく。これを壊せば、以後は通常の《耐久力》のみになるため、戦闘が楽になるだろう。ベルトを攻撃するには急所攻撃を使うこと。ベルトの《耐久力》は10で、気絶(KOあるいショック10点以上)または死亡(4レベル負傷以上)させれば、機能を停止させることができる。ガラクが、ベルトに受けたダメージもポシビリティで軽減できることにしてもよい。

仇敵
そのPCに対して、今までの戦いっぷりを見ていたガラクが「おまえとは一度戦ってみたかった!(あるいは、戦ってみたい!)」と宣言する。以後、そのPCはガラクから集中的に攻撃されることになる。

ロマンス
メイヤー(ミルトン)ロマンスが発動している場合、ガラクショックトルーパーもそのPCだけは殺さないように命令されている。望むなら、ショックトルーパーの脇を抜けたり燃える窓を潜り抜けてミルトンの後を追うこと可能である。その場合、市庁舎の側で再会を果たし、「ああ、何ということだろう、私はこんなものよりもっと美しい宝石の存在を知ってしまったよ。君の前では、この青い宝石さえ色褪せてしまうだろう。どうだね、私と一緒に来ないか? ともにもっと楽しい世界へと歩もうではないか!」と誘いを受ける(PCがナイル帝国出身なら悪への誘惑、そうでなければ<説得>)。断られると、PCに<催眠術><知識(犯罪王)>達成値22)をかけて気を失わせた後、立ち去る。

ガラクに対してロマンスが発動している場合、ガラクはそのPCに攻撃しようとして、一瞬ためらう。次の行動までガラクは無防備になり、ガラクに対する攻撃には、命中に+3のボーナスを受ける。

ミーシャに対してロマンスが発動している場合、戦闘中にミーシャがそばにいるなら、そのPCが大ダメージ(ポシビリティなどで減少しても2レベル負傷以上)を負うような攻撃を、一度だけ突き飛ばしてかばって防いでくれる。その代わり、そのPCは転倒し、ミーシャは致命傷を負い転倒する。

シーン3(ドラマチック)リビングランド/コアアース混合

テーマドラマチックな行動解決に挑戦してもらおう

状況説明

以下をプレイヤーに読んで聞かせるか、コピーして読ませてあげてください。
ガラクの言葉に従い、ミルトンの後を追いかけている君たちは、街の外までやってきた。文明の匂いが薄れ、徐々に霧が立ち込め、深々とした緑が足をとられてなかなか進めない。
このあたりは、どうやらリビングランドコアアースの価値観が入り交じっているようだ。

そして、前方に、河が見える...そこで霧の中に、幾多の人影が蠢いているのを目撃する。ミルトンと...そして赤と黒のエディーノス...。 黒いエディーノス「そ、そ、そ、そのダイヤを、わわ、わたせ。さもないと、わ、わ、我が女神の世界をひひろげるための、いい、礎になってもらうぞ。」
赤いエディーノス「その通りだ。女神はお前たちを歓迎する」 2体のエディーノスは、君たちの方を見てにんまりと笑う。

ミルトンの持つダイヤと2体のエディーノスの間に、なにやら時折輝く細い糸のような繋がりが見える。あれは一体何なのだろうか。

赤いエディーノスは野獣のような雄たけびを上げ、まさに目の色を変えて君たちに襲い掛かる。それに呼応するように、周囲から多数のエディーノスが姿を現して、君たちを取り囲むように殺到した!

マスター用情報

今回の発狂事件の首謀者は、この2体のエディーノスである。首尾よくダイヤをフィラデルフィアに持ち込ませることには成功したが、今朝ダイヤが街から持ち出されたのを感じ、回収しに来たのである。

戦闘の第1ラウンドに、ミルトンは宝石をくさむらに投げ捨て、そのまま川べりに走る。「ははは、やはりそれは呪いのダイヤだったようだね。そんなものを持っていたのでは命がいくつあっても足りないな、ここは任せたよ諸君。では、ごきげんよう!」と言い残して、船で逃走する。
エディーノスたちは、ミルトンには興味を示さず、ひたすらダイヤ(あるいはダイヤを持っている者)に殺到する。

このシーンでは、ドラマチックな行動解決を行う必要がある。
A段階が終了した時点で、以下の事に気付く。「このダイヤはコアアースのエタニティーシャードであり、黒と赤の2体のエディーノスはこのダイヤとリンクしている。しかし、その繋がりは完全なものではないようだ。」
D段階まで完了させた時点で、ダイヤは青い光を放ち、ベウアードズレに呪いのエネルギーが逆流し、発狂して昏倒する。

A:ミルトンが放り投げたダイヤを見つけて回収する。<発見>で難易度11。
B:ダイヤとドズレの繋がりを弱める。<リアリティ>で難易度11。(コアアースのPCなら+3のボーナス)
C:ダイヤとベウアーの繋がりを弱める。<リアリティ>で難易度12。(コアアースのPCなら+3のボーナス)
D:エタニティシャードの「呪い」と「美しさ」のバランスを元に戻す。<リアリティ>で難易度13。(コアアースのPCなら+3のボーナス)

ホープダイヤは、以下のような能力を持っている。なお、上記のD段階をクリアした場合、カッコ内の状態になる。

名称ホープダイヤモンド
コズムコアアース
ポシビリティ:20(50)
難易度:18
目的:呪いを引き起こす、あるいは人に希望をもたらす。
パワー:ホープダイヤは、ポシビリティが50未満の場合、周囲の人間から毎月1点以上のポシビリティを奪い取り、蓄積する。(また、ホープダイヤを中心とする半径1メートルの範囲は、コアアースの優勢エリアとなる。)
グループパワー:なし。但し、ダイヤに蓄積されたポシビリティが50以上になると、シフト・ポシビリティを使える。
制約:蓄積されたポシビリティが50未満の場合、ホープダイヤから得られたポシビリティは、他者に間接的な危害を加えるような呪いを起こす行動にしか使えない。蓄積されたポシビリティが50以上の場合、あらゆる《魅力》ベースの行動にのみ使うことができる。
注記ゴタックたちによって、ホープダイヤは非常に微弱なリビングランドの価値観を植え込まれている。そのため、ホープダイヤとそれを持つ者は、リビングランドと現在の場所の混合エリアにいるものとして扱う。(ダイヤに込められたリビングランドの価値観は失われる。)


黒いベウアー
敏捷度:10
格闘13、銃器戦闘11、白兵戦13、回避13
筋力:8
耐久力:9
知覚:10
トリック13、語学11、知識(ケタ=カルズ教義)13、知識(コアアース伝承)12、発見13、方位感覚12
知力:10
威圧11、サバイバル11、科学12
魅力:9
挑発14、説得12
精神力:11
威嚇12、信教(ケタカルズ)17、祈念17、リアリティ(リビングランド)17
ポシビリティ:PCの人数×1
武器:Uziサブマシンガン(17)、爪(+3/11)、牙(+4/12)、しっぽ(+0/8)、フロクトの槍(+4/12)
奇跡アニマル・レイジシー・スルー・ミストヒーリングなど多数
説明:地球人の狡猾なやり方に興味を持っている、一風変わったゴタックである。地球人の考え方や知識、合理的なやり方を学んでいる。接近戦は苦手なので、対人行為とUziで遠距離から攻撃したり、奇跡でサポートを行う。どもった喋り方をする。


赤いドズレ
敏捷度:12
格闘16、白兵戦16、回避13
筋力:12
耐久力:14
知覚:9
トリック10、語学10、知識(ケタ=カルズ教義)11、発見11、方位感覚10
知力:8
威圧10、サバイバル9
魅力:9
説得11
精神力:11
威嚇14、信教(ケタカルズ)15、祈念15、リアリティ(リビングランド)15
ポシビリティ:PCの人数×1
武器:Uziサブマシンガン(17)、爪(+3/15)、牙(+4/16)、しっぽ(+0/12)、フロクトの槍(+4/16)
奇跡アニマル・レイジシー・スルー・ミストヒーリングなど多数
説明:非常に残忍で直情なエディーノスである。戦闘が始まると、アニマル・レイジを解放して、破竹の勢いでPCに襲い掛かる。


エディーノス(PCの人数×2)
第1幕のシーン1参照
説明ベウアードズレが無事なら戦い続ける。両方が戦闘不能になった場合、逃走する。

シナリオの終了

状況説明

以下をプレイヤーに読んで聞かせるか、コピーして読ませてあげてください。
2体のゴタックは倒れ、他のエディーノスたちも三々五々と散っていった。そして、君たちの手元には、青いダイヤが残されている。スミソニアン博物館で見た時より、ずっと美しく輝く宝石を。
これは、地球の人々の思いが込められた大切な宝である。しかし、宝石とは元来魔性の品物であり、このダイヤによるものかどうかはわからないが、地球は今侵略というこれ以上ないほど大きな呪いを受けている。だとするなら、この宝石の役目はただ一つ。この青いダイヤに取り戻された美しさは、きっと人々に希望を与えるだろう...。

マスター用情報

シナリオが終了した時点で、各PCに10点のポシビリティを与える。この幕でサイドストーリーが成立し、それにしたがってある程度以上のロールプレイをしていたなら、そのPCにはさらに1点のポシビリティを与える。勇敢に行動したり、機転を利かせて調査などに貢献したPCには、さらに1点のポシビリティを与えても構わない。

「青い宝石の呪い」メインページ
はじめに
導入
第1幕 シーン1 シーン2 シーン3 インターミッション
第2幕 シーン1 シーン2 シーン3 シナリオの終了
プレイ時間配分
用語集
適用ルール集(抄)
あとがき
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