2002年(後半)の山田久美女流三段の情報です。いわゆる過去ログ。
(写真の無断転載はご遠慮ください)

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2002年12月26日(木)〜27日(金) 第15期竜王戦第6局

NHK衛星第2放送及び現地の大盤解説に久美先生が出演します。
場所は神奈川県秦野市「陣屋」。
解説者は深浦康市七段。
衛星の放映予定は27日の16:00〜18:55と0:00〜0:15。


2002年12月20日(金) 女流王将戦予選(決勝)・対高橋和二段

勝ちました! これで本戦出場決定。 今回から本戦もトーナメント制に変わりますが、挑戦目指して頑張ってください!


2002年12月4日(水) 女流名人位戦・対島井咲緒里1級

リーグ最終戦、残念ながら負けてしまいました。 既に昇級を決めた後の消化試合とはいえ、格下に負けるのは痛い……


2002年11月27日(水) 女流王将戦予選・対神田真由美初段

勝ちました! 次は予選決勝、高橋二段との対局です。 本戦目指して頑張ってください!


2002年11月17日(日) 第28回・将棋の日

今年は広島県呉市にて開催されます。 (呉市制100周年記念事業)

(以下は予定です。詳細はわかり次第お伝えします)
<前日イベント>
・15:00〜17:00 レンガどおり100面指し(於・呉市レンガどおり)
・18:00〜20:00 レセプション(前夜祭)(於・呉阪急ホテル)(有料)

<当日午前イベント>
・チャリティー指導対局(有料)
・色紙サイン会(森内名人、羽生三冠、佐藤二冠、谷川王位、中井女流三冠)(有料)
・呉将棋名人戦ライブ解説(申し込み不要、入場無料)

<本イベント>
「呉市文化ホール」開場正午、開演午後1時、終了午後5時
・第一部:激闘絵巻・リレー対局!
・第二部:次の一手名人戦

※イベントはいずれも申し込み制です

出演棋士:
森内名人、羽生三冠、佐藤二冠、谷川王位、神吉六段、松尾五段、山崎五段、
中井女流三冠、山田女流三段、碓井女流三段、早水女流初段、上川女流1級
立会人他:
二上九段、東七段、真田六段

入場券申し込み方法:
官製往復はがきの往診裏面に「第28回『将棋の日』入場券希望」と明記し、
住所、氏名、年齢、職業、電話番号、棋力を記入、
返信表面には住所、氏名を記入の上、
738-8501 広島県呉市中央4−1−6 呉市百周年推進室「将棋の日」係
まで。
※既に締め切られました



 2日間とも、見に行ってきました。

☆16日

 最初のイベントは中通り商店街、通称「レンガどおり」のアーケードの下での「100面指し」。 定刻の午後3時をちょっと過ぎた頃に、棋士の皆さん方が一団になって歩いて登場。 デパートの前に作られた仮設テントの下に集合しました。 注目の久美先生のファッションですが……何とパンツルック。 久美先生だけでなく、この日は女流棋士のほとんどが長ズボンでした(上川1級のみロングスカート)。 さすがに、寒い中での2時間をスカートで過ごすのはきついですからね。 きっと、ズボンの下には更にがっちりと防寒対策がしてあることでしょう(笑)。
 ともあれ、やや遅れて開会セレモニーがスタート。 テントの前には「生」棋士を見ようとお客さんが鈴なりになり、人垣が十重二十重になって立錐の余地もありません。 そしてまずは主催者側の挨拶。 「棋士の皆さんが乗ってきた飛行機が遅れたので……」とのことでしたが、まあ誤差の範囲でしょう。 続いて二上会長の挨拶、それから棋士の皆さんを一人ずつ紹介。 久美先生は背の高い谷川王位の後ろにいたので、ほとんど顔が見えませんでした(笑)。

 それから各々盤の前に移動して指導対局。 男性棋士は基本的に8面指し、女流棋士は4面指しでした。 棋士が立つところには緋毛氈が敷いてあり、なかなか気合いが入っています(笑)。
 さて、久美先生の前には大人が3人、子どもが1人。 手合いはそれぞれ飛車落ち、二枚落ち、四枚落ち(以上大人)、八枚落ち(子ども)でした。 一礼してから対局開始。 制限時間は1時間40分ほどですが、今までの例からすれば、1時間程度で終わってしまうかも……と思ったのですが、杞憂。 久美先生はじっくり時間を使って指し、下手の方も腰を入れて考えるので、1時間が過ぎてもみんな中盤くらいでした。 しかし、それからしばらくして二枚落ちが終了。 下手が定跡通りでなかったせいか、上手の勝ち筋に見事にはまってしまい、5筋からガンガン攻められて下手陣は崩壊。 最後は即詰みでした。
 次に終わったのは四枚落ち。 こちらも定跡ではなく、下手が強行突破で上手陣を食い破り、あわやというところまで追いつめましたが、上手の頑強な粘りにあったせいか詰めの甘い手を指してしまい、逆転負け。 しかし、感想戦では上手玉に迫る適当な手が見つからず、下手が勝ちきるのはやや難しい、ということになったようです。
 その後に終わったのが八枚落ちの子ども。 棒銀で攻めていましたが、将棋を憶えて間もないということで銀の使い方が今一つ。 上手の打つ歩にダンスを踊らされている間に、上手はと金を作って攻め、一枚一枚はがしていく展開。 しかし、この子の受けがまたしぶとい(笑)。 持ち駒を自陣(矢倉)にべたべたと貼り付けて抵抗し、久美先生は攻略に一苦労。 攻めが切れてしまうんじゃないかと思われましたが、最後は下手の見落としで制勝。 感想戦では久美先生が「受けが強いねぇ」と褒めていました。
 最後に終わったのが角落ち。 地元の将棋仲間の応援を背に、巧妙な指し手を連発。 特に、上手玉をにらみながら自陣の金に紐を付ける角打ちの威力がすばらしく、上手は手にした飛車を敵陣に打ち込むことができずじまい。 下手は上手に持ち駒を使うだけ使わせてから清算し、必死をかけました。 下手玉は詰みそうになく、久美先生は乏しい持ち駒で懸命に追いつめますが、最後はやはり足りず、無念の投了。 先の角打ちを褒めちぎる先生に下手は満面の笑顔。 仲間からも「今日は興奮して眠れんじゃろ」などと喝采を受けていました。

 さて、久美先生の指導対局は時間いっぱい使い切りましたが、他の先生が終わっていないということでテントに戻ってしばし待機。 筆者がテントの近くでうろうろしていたせいか、去り際に声をかけていただき、「レセプションは来た人がみんな入れるんですか?」。 どうも筆者が掲示板に、レセプション入場のはがきが届かないとぼやいていたのを気にかけていただいていたようでした。 はがきがないと入れませんが、あの次の日に来ました、と答えると一安心された様子。 もしはがきが来なかったら、久美先生の口利きで入れたんでしょうかね??? さらに去りゆく久美先生に「今日は(服が)重装備ですね」と声をかけると、「寒いとだいぶ脅かされましたので(笑)」とのことでした。


 6時からは阪急呉ホテルに場所を変えて、前夜祭のレセプション。 かなりの高級ホテルでしたが、棋士の皆さんはここに泊まられたのでしょうか? その3階がレセプション会場。 立食パーティー形式で、参加者は100名ほどだったでしょうか、広い会場は棋士の登場を待ちわびる人たちでごった返していました。 ほぼ定刻に棋士の皆さんが登場。 今回の参加棋士は15人ということで、全員が壇上に立ち並ぶとさすがに壮観。 しかも、男性棋士はみんな背が高い! と言ってもみんな170センチ台でしょうが、極端に低い人がいなかったせいかもしれません。 まずは二上会長の挨拶、それから神吉六段による、今回の出演棋士の紹介。 神吉六段は棋士一人一人をいろんなエピソードを交えながら(もちろん笑いを取りながら)紹介。 久美先生の時は、「山田さんは買い物が大好きで、イベントから帰る時にはいつも荷物の中に紙袋が2、3個増えています。 今回も呉市の経済に貢献してくれることでしょう」というような感じで紹介していました。
 さて、久美先生の衣装ですが、やはり、というか指導対局の時パンツルックとは打って変わってミニスカート! 上下とも黒ずくめで、ゆったりした感じの長袖の上着は、袖口のリボンがお洒落。 ベルトには真っ赤な花が付いているのですが、招待棋士を示すリボンを同じところに付けているので、リボンの花と同化してしまっていて、よく見ないと分かりません(笑)。 そしてミニスカートから覗く足はラメがちりばめられた網タイツ! いやいや、思いっきりパーティー衣装してしまってますね(笑)。
 棋士の紹介が終わると子どもたちから棋士の皆さんに花束の贈呈。 それから今回のイベントの関係者の方々からの祝辞がいくつか続き、ようやく乾杯。 しかし、アトラクション(出し物)が終わるまでは棋士の皆さんのテーブルに近づくのはご遠慮下さいとのことでしたので、筆者は豪華料理を食べあさることに専念していました(笑)

 腹に響くほど勇壮な「音戸(おんど)清盛太鼓保存会」の太鼓演奏が終わると、ようやく棋士の皆さんとの交流が解禁。 すぐに行っては混乱に巻き込まれそうなので、15分ばかり様子を見て、それから久美先生の方に近づいていくと、折しもファンの方々と一緒に写真撮影会の真っ最中。 フラッシュの合間にもいろんな人から声をかけられては挨拶してらっしゃるので、半径3メートル以内に近づくのも難しいくらいでした(笑)。  しばらくして人が切れたので、ようやく一声かけることに成功。 一言二言、話すごとに写真撮影の依頼やら挨拶をする人やらがやってくるので、話がなかなかつながりませんでしたが、主な内容を簡単にまとめてみると……

―― 何だか眠そうですね。
山田 はい、朝が早かったので(笑)。
―― 今回の男性棋士は、みんな背が高いですね(←つい訊いてしまった)。
山田 そうなんですよ! 会場に入ってくる前に、みんなで並んでた時に気が付いて、広恵ちゃん(中井三冠)と『今回はみんな背が高いのねー』ってびっくりしてたんです。
―― 新居の方はもう落ち着かれましたか。
山田 あっ! 新居の写真、持ってくればよかったですねぇ…… 荷物の方は意外と早く、10日くらいで全部片付きました。 でも、段ボール箱を開けても開けても服ばかり出てくるので、『ああ、またか』ってもううんざりしてしまって(笑)。
―― 何しろコートだけで100着ですからね(笑)。
山田 そうなんですよ(笑)。 そういえばこの前、和ちゃん(高橋二段)と宏美ちゃん(中倉初段)が遊びに来て、ついでにコートを一着ずつ持って帰りましたよ(笑)。
―― 今月はこの後、対局の予定などは?
山田 ええと、神田さんと女流王将戦の予選があります。
―― 女流王将戦はシステムが変わるという噂ですが……
山田 そうなんですよ。 リーグ戦じゃなくて、トーナメントで挑戦者を決めるようになるんです。 リーグ戦だと予選を通れば7局は対局が保証されたんですけどねぇ(笑)。
―― 掲示板で、日記を書いて欲しいという要望があったんですが……
山田 はい、ありましたね。 掲示板はよく見てるんですけど、いざ書き込もうと思うと、話のネタがないとなかなか書けなくて…… 年に5〜6回くらいなら書けると思うんですけど。

 「棋士との交流タイム」は全部で1時間くらいあったんですが、お話ししたのは実質これだけ。 何しろ、50人以上の人が入れ替わり立ち替わり記念写真と挨拶にやってきましたからね(笑)。 あまりにも忙しかったため、久美先生は食事はおろかデザートもろくに食べられなかったみたいです。 おまけに、上着の袖口のリボンが何かの拍子にほどけてしまい、結び直すのに苦労されていました。 この後、久美先生による自戦記のようなものを企画してみたいんですが……と話しかけたところで、残念ながら時間切れに。 棋士の皆さんは司会の女の人に呼ばれて壇上に戻っていってしまわれました(去り際にお茶目なポーズの写真を撮らせていただきました(笑))。
 楽しかったレセプションも終わりに近づき、棋士の皆さんへ感謝を込めて地元の名産品を記念に贈呈。 そして再び二上会長からの挨拶。 最後は花道を作って棋士の皆さんをお送りし、お開きとなりました。

 なお、筆者は久美先生にばかりへばりついていたわけでもなくて、会話を邪魔されている間に(?)他の棋士の皆さんの様子も一通り見て回ったので(ご挨拶させていただいたのは森内名人のみ)、今回の司会の女性(地元テレビ局の人気女子アナだそうです)が棋士同様写真攻めに遭っていたのも見てしまいました(笑)。

レンガどおりで指導対局 サインはV!

☆17日

 メインイベントの前に、10時からチャリティー指導対局がありました。 指導棋士は久美先生の他、森内名人、羽生三冠、佐藤二冠、谷川王位、松尾五段、山崎五段、中井女流三冠、碓井女流三段の9人。 神吉六段は司会の打ち合わせのためか?出番なし。 呉市文化ホールのリハーサル室に机を並べ、それぞれ3面指し。 ちなみに久美先生に指導を受けた3人は将棋イベントの常連の方々でした。 久美先生も広島に来た気がしなかったんじゃないでしょうか(笑)。 余談ですが久美先生の両隣は羽生3冠と谷川王位という豪華な顔ぶれだったので、そちらの指導対局もたまに見学できるというありがたい状況でした。
 さて、指導対局の方は角落ちが1人と平手が2人。 最初に終わったのは平手の、居飛車対振り飛車の穴熊対決(もちろん久美先生が居飛車)。 先手(下手)が角交換から巧妙な手順で飛車先突破を狙ったのに対し、久美先生は銀の繰り出して下手の守備の金を誘い出し、飛車との両取りにかけることに成功。 更に飛車を取らずに金の方を取って穴熊の急所に馬を作り、バラバラにして玉を引きずり出し、挟撃形を築き上げます。 下手も必死に後手玉を追いかけ回しますが、最後は足りずに投了。 結構早く終わったので、下手はテレビ局のインタビューを受けていました。
 次に終わったのは角落ちで、久美先生の負け。 最後に終わったのはもう一つの平手で、こちらは久美先生の勝ちでしたが、残念ながらこの2局は内容をよく憶えていません。 悪しからずご了承願います。

 3局とも終わってから改めてご挨拶。 さて、この日の久美先生の服は昨日の2着とは更に違っていて、真っ赤な上着と黒いミニスカート(+黒タイツ)でした。 上着はワンピースのように丈が長く、大きな黒の二枚衿と袖口がポイントでしょうか。 きっとテレビで映えるようなものを選んでこられたのでしょうね。 一緒に見ていたファンの方が「昨日と違う衣装ですね」と言ったので、ついでに筆者が「化粧も髪型も違いますよね」と久美先生の芸の細かさ(?)を指摘しておきました。 髪はばっちり固まっているし、化粧もテレビ用にしっかりとされていました(しかも付け睫毛も付けていたような……)。
 昼休みまで多少時間があったようなので、ファンの方数人との雑談に付き合っていただきました。 この後の出番はと訊くと、「リレー対局の(大盤解説の)聞き手と、次の一手(名人戦)の『予想屋』です(笑)」とのこと。 昨日の晩はまたカラオケに行かれたのですかとの問いには「いやー、昨日はですね……」。 何でも、レセプションの後に改めて食事会があり(ちなみに料理はレセプションの方がずっと豪華だったらしい!)、そこでおちょこに2杯だけ日本酒を頂いたらしいのですが、これが大失敗で、部屋に帰ってから猛烈に眠くなり、どこへも出掛けずにすぐに寝てしまったそうです。 それくらい久美先生はお酒に弱いのですが、ファンの方にはなぜかお酒が飲めると思われているらしいので、「酒豪の中井先生と一緒にいるから久美先生も飲めると思われるんですよ」と言うと、久美先生は苦笑い。 現に前日のレセプションでも中井先生にビールを注いでいるところをお見かけしたばかりでしたからね。
 それから、この前、対局で大阪に来られた時のことを訊くと、「行きました。関西将棋会館での対局は10年ぶりくらいですよ」。 大抵は関西所属の棋士が上京する(しかも1泊して2局指す)ことが多いので、鹿野初段(その時の対戦相手)の都合がつかなかったのかもしれません。 「動きやすい方が動けばいいんじゃないですか」と久美先生はあまり気にしてらっしゃらないご様子でした。 他のファンの方はもっと関西の方にも来て欲しいと思ってる方が多いらしく、「近鉄将棋まつりの女流の日がなくなったのは痛いですよね」などとしばらく話し合ってから、久美先生は昼休みのために戻って行かれました。


 13時からはいよいよメインイベント。 大ホールは2階席まで人が入るほどの大盛況。 やはり100万都市の近くでやると来る人の数が違いますね。 定刻になると司会の神吉六段と女性アナウンサーが登場。 神吉六段はお約束どおりつかみネタを披露して会場の笑いをとると、今回の出演棋士を紹介。 二上会長の挨拶が終わると、第1部「激闘絵巻・リレー対局!」が開始。 佐藤・松尾・碓井チーム vs 谷川・山崎・中井チームの対決でした。 久美先生は羽生三冠と共に大盤解説を担当。 ちなみに羽生三冠は60手目までの解説を担当して、後は森内名人と交代するという趣向でした。
 さて、対局の内容はNHKの放送でご覧頂くとして、久美先生の大盤解説はというと、何かもうずっとしゃべりっぱなし。 羽生三冠は聞き手の方から何か訊かないとしゃべらない方なので(訊かれるとすごく丁寧に解説されるのですが)、久美先生は話が途切れるたびに次々と話題を振っていたので、結果としてしゃべりっぱなしになったというわけです。 挙げ句、羽生四冠が解説している最中に60手目になり、「すいません、私も交代の時間に……」指示棒を置いて解説を中断したら、久美先生は「そんな、何か言いかけていきなりぽとっと(指示棒を)置くことはないじゃないですか(笑)」とソフトなツッコミ。 羽生三冠は「あっ、すいません」と再び指示棒を手に、素直に解説を再開(やはりいい人ですねぇ)。 きりのいいところまで言ってから森内名人と交代になりました。
 後半は両チームが相次いで「作戦タイム」を取り、大盤の前で相談。 劣勢の谷川チームの相談の時は、谷川王位が「何もかも私が悪いんです」などと言っていたらしいですが、久美先生はそれらの相談を温かい目で(?)見守っていました。 それから終局までも久美先生は森内名人から次々に話を引き出し、ずっとしゃべりながら大盤解説をしていました。

(註:NHKの放送は皆様ごらんになられたでしょうか? 久美先生も羽生三冠も森内名人も、解説中にTV画面に全然映ってませんがな!)

 第2部は恒例の「次の一手名人戦」。 対局者は森内名人と羽生三冠、解説は佐藤二冠と谷川王位。 全員タイトルホルダーという豪華な顔ぶれでした。 久美先生らは「予想屋」として客席に座るために、ホール横の出入り口からさりげなく登場して前の方に着席。 対局者が和服に着替えて登場し、インタビューの後、呉市長自らが振り駒で先後を決めるという珍しい光景が(「将棋の日」で棋士以外の人が振り駒をしたのは初めてだそうで)。 森内名人の先手になり、早速対局開始。 両者、オールラウンドプレーヤーのため、戦形の予想が立たないからか、「次の一手」の第1問がなかなか出ませんでした。
 結局、後手羽生三冠の振り飛車。 「次の一手」は棋士の第一感がよく当たるため、正解者がなかなか減りませんでした。 さて、「予想屋」久美先生に出番が回ってきたのは中盤の難しいところ。 久美先生の前に地元の小学生名人が予想(赤の候補手)。 もちろん、横から久美先生や松尾五段が候補手をさりげなく教えていたと思われます。 おかげで久美先生の予想(青の候補手)は少々不自然な手に。 正解がどうだったか、またこの後の熱戦の模様はテレビでご覧頂きましょう。 全然関係ありませんが、筆者は快調に「次の一手」で正解を続けていたものの、舞台に上がる直前の一手で不正解になってしまいました。 残念。

 対局が終了し、対局者に感想を聞いて一息ついた後は、閉会式。 参加棋士の皆さんが壇上に整列し、二上会長が締めの挨拶を。 なお、来年の将棋の日は天童で行われるそうです。

指導対局の真剣な表情 お昼休み前です
(メインイベントは写真撮影禁止でした)


2002年11月13日(水) 女流名人位戦B級・対高群佐知子三段

負けてしまいました。 これで来期はA級9位で復帰することが決定しました。


2002年11月10日(日) JT将棋日本シリーズ2002決勝戦・新潟大会

決勝戦に久美先生が聞き手として出演。
解説は田中寅彦九段。会場は新潟県民会館。
入場無料の公開対局ですので、みなさまお誘い合わせの上、ぜひご来場下さい。


2002年10月30日(水) 女流王将戦予選・対鹿野圭生初段

勝ちました! はるばる関西将棋会館まで出張ってきた甲斐がありました。
次は神田真由美初段との対戦です。 リーグ入り目指して頑張ってください!


2002年10月19日(土)〜21日(月) 東北伝統的工芸品フェアー

会場は仙台市・藤崎百貨店。
体験コーナーの一部として、久美先生による指導対局が開催されます。
ただし、電話による申し込みが必要(残り若干名)。
TEL:022−261−5111


2002年10月12日(土) CS囲碁将棋チャンネル「香田晋の将棋天国」放送

将棋ファンの演歌歌手・香田晋さんが女流棋士をゲストに迎えて対談する番組です。
果たして久美先生とどんなお話をしたのでしょうか?
囲碁将棋チャンネルに加入している皆様はぜひご覧下さい!
(加入されていない方はぜひ加入を!(笑))
※再放送(予定)は10月18日(金)


2002年10月3日(木) 女流名人位戦B級・対植村真理二段

勝ちました! 現在6勝1敗、他の対局者の星取りの関係から、早くもA級復帰決定です!


2002年9月24日(火) 女流名人位戦B級・対本田小百合初段

勝ちました! ただいま5勝1敗で単独トップです!


2002年9月11日(水) 倉敷藤花戦・対矢内理絵子三段

残念ながら準決勝敗退。しかしベスト4入りで来期のシード権獲得です!


2002年9月6日(金) 女流名人位戦B級・対藤田綾初段

勝ちました! 4勝1敗でトップをキープです。


2002年8月29日(木) 倉敷藤花戦・対清水市代王位

勝ちました! 強敵相手に大きな勝利を挙げてベスト4進出!


2002年8月25日(日) 第2回桜山商店街将棋フェスティバル

■時間 10時受付 10時半開始
■会場 名古屋市営地下鉄桜通線桜山駅コンコース
■内容 将棋大会 桜山名人戦  10時受付 10時半開始
      小学生高学年 12時受付 13時開始
      小学生低学年 12時受付 13時開始
指導対局
懸賞詰将棋
サイン会
■参加棋士 神吉宏充六段・山田久美女流三段・中山則男指導棋士五段
■参加費 無料



 見に行ってきました。

 棋士の先生方の出番は午後1時から。 その5分くらい前に久美先生らは大会の本部席(のような場所)に集合。 久美先生は去年の経験からちゃっかり「マイ扇子」を持参してパタパタ。 早速ご挨拶させていただきました。 「神吉先生から詰め将棋扇子をもらっちゃいました」と喜びながら扇子を見せてくださいました。 ところで風邪の具合はどうですかと訊ねると、「まあ……そこそこです」と苦笑。 カラオケに行ったら喉の調子が治ったそうですが(笑)、谷川九段、佐藤棋聖王将、郷田九段、屋敷八段と一緒に唄いに行かれたそうで(羽生四冠は初日でお帰りになってしまったため)、「谷川先生は『みんなこんな歌知らないでしょう』と言いながら『ラストダンス』っていう曲を歌ってました」ということらしいです。 谷川先生がカラオケ唄うのは存じてましたが、佐藤棋聖王将と屋敷八段が唄っている姿は想像できませんな(郷田九段は何となく想像できる(笑))。
 で、久美先生の今日のファッションですが、白とターコイズブルーのツートーンのツーピースでした。 前ボタンのところと肩口に「お花」があしらってあるのがなんか可愛いです(笑)。 常連さんの一人曰く、「JT(将棋日本シリーズ)のイベントガールみたいな服装だ」。 何か納得してしまいました(笑)。 しかし、なぜ靴は白い厚底サンダルなのだろう?

 さて、1時からの予定がちょっと遅れて午後の部の開始。 神吉六段が代表して挨拶することになり、将棋が強くなる方法について「自分より強い人と指さないことです。そうすれば自然と勝率が上がります」とギャグを飛ばしていました。 それから指導対局の開始。 最初は一般の部で、後から子供の部があるとのこと。 神吉六段、中山五段は10面指し、久美先生は5面指しでした。 手合いは平手×1、角落ち×2、二枚落ち×2。 二枚落ちは二人とも子供(中学生くらい?)。 最初に勝ち名乗りを上げたのは二枚落ちで挑んだ女の子。 銀多伝から定跡どおり銀交換になり、上手に飛車を攻めさせてその間に馬を作って攻めきりました。 上手は3一の銀が壁銀になっていたのが痛かったようです。 次に終わったのはまた二枚落ち。 こちらは男の子で、二歩突っ切りで攻めましたが、5五の歩で角筋を止められたあげく攻めの銀を追い返され、二枚落ちの典型的な負けパターン寸前。 最後は飛車も角もぶった切って手にした金銀で上手玉を追いつめましたが、「王手は追手」になって入玉されてしまい、最後は自玉に必死をかけられて負け。
 次に終わったのは長くなりそうだった平手。 先手の陽動振り飛車に久美先生は穴熊に囲い、角をうまく転換して桂頭を狙う展開に。 と金攻めされた先手が、飛車に紐を付けていた角でと金を払ってしまったのが大ポカ。 飛車をただで取られてしまい、即投了になりました。 角落ちは二人とも中飛車でしたが、久美先生は一方は居飛車、もう一方は振り飛車で対抗。 振り飛車の方は下手強行突破の模様から一転してゆっくりしたと金攻めと緩急自在。 上手陣は崩壊寸前という局面もありましたが、下手が一手緩んだ瞬間に二枚金で攻めの軸になっていた龍をがっちりせき止め、長期戦の様相。 下手が玉頭から攻めきれるかどうかというところで時間切れで差しかけとなりました。
 居飛車の方は下手が叩きの歩の連発で玉頭から攻略しようとしましたが、上手の方は交換した金銀をバンバン自陣に打ち付けて徹底防戦の構え。 それでも徹底的にはがされて、最後は上手玉自ら下手の攻めの拠点である飛車をいじめに出陣しましたが、こちらもここで時間切れ差しかけ。 結果、2勝1敗2指しかけでした。

 2時半で一般の部が終わり、30分の休憩。 久美先生らはどこか喫茶店にでも涼みに行かれたようです。

 3時からは指導対局・子供の部。 希望者が予定より少なかったのか、神吉六段が12面指し、久美先生が6面指しで、中山五段はお休みになりました。 久美先生の手合いは二枚落ち×2、四枚落ち×2、六枚落ち×1、そして「いっぱい落としてください」と申し込んだ女の子(笑)。 結局この子は八枚落ちということになりました。 早速対局が始まりましたが、やっぱり子供は指すのが速い。 最初に終わったのが件の八枚落ちの女の子で、駒落ちだというのにがっちり矢倉に囲い、棒銀の攻め。 しかし、どうも銀や歩の使い方がよく分かっていないみたいで、飛車先が重くて攻めになっていません。 おまけに妙なところにと金を作り始めたりして、久美先生は「?」という表情で苦笑しながらと金を3つつくって下手の矢倉をあっさり攻略してしまいました。
 次に終わったのは六枚落ちの男の子。 定跡通りに龍を作って桂香で金銀をはがし、最後は馬を切って「送りの手筋」で上手玉をしとめました。久美先生も「馬を切ったのがよかったね」と褒めていました。 次は二枚落ちの男の子。 序盤は手が早く、銀多伝の定跡形をはずされて訳がわからなくなりかけていましたが、中終盤でうまく挽回し、と金をうまく使って上手玉を必死に追い込んで勝ち。 感想戦で「序盤はあんまりうまくないと思ったけど、中終盤は強いんだね」と言われていました。 その次は四枚落ちの男の子。 定跡通りに竜を作ることはできましたが、角をうまく使うことができず、逆に渡した桂で角をいじめられてしまいました。 自陣がカニ囲い崩れで狭かったのも災いし、桂三枚で攻めこまれて最後は三手詰めを見逃して負け。 「逃げ道を開けてたらまだまだ分からなかったよ」と「玉の広さ」の概念を教えてもらってました。  二枚落ちの女の子は序盤から長考の連続で、銀多伝の定跡形からなかなか局面が進行しませんでしたが、上手が執拗に飛車角を奪いに行ったために金銀を渡しすぎ、挟撃形を築かれて上手の負け。 でも、ガムをかみながら対局するのはよくないと思いますよ!
 最後に終わったのは四枚落ちの男の子。 2に歩打ちからと金を通って上手玉を上に追い出し、飛車銀桂を使って6段目まで引っ張り込んで、最後は飛車切りから即詰みにしとめました。 久美先生も序盤の歩打ちを盛んに褒めていました。
 結果、2勝4敗。 まあ、駒の落としすぎですね(笑)。

 指導対局が終わると久美先生と神吉六段は色紙に揮毫。 10枚の色紙に久美先生は「駒魂」「天馬空を行く」「一念天に通ず」などを書き分けていました。 それが終わってから写真を撮らせていただき、少しだけお話させていただきました。 対局の時に使っている茶の渋扇のお古はどうしてるんですかと訊ねると「捨ててます」。 ぜひチャリティーに出して欲しいものですが(笑)、「いやいや、ボロボロになった扇子を出したら失礼かと思って」とのこと。 そんなことはありません、絶対高く売れますって(笑)。 それから今後のイベントで、JT杯と将棋の日以外の出演予定を訊きましたが、一般の人が参加できそうなものは10月に仙台で行われるイベント(詳細未定)までないらしいです。 その代わり「9月に囲碁将棋チャンネルの、香田晋さんの対談番組の収録があります」。 みなさん、ぜひCSに加入して見てください(笑)。

神吉さんに扇子もらっちゃた 手合いはどうしましょうか? 駒魂完成! なぜか管理者の扇子です


2002年8月22日(木)〜23日(金) 第15回記念全国高等学校将棋竜王戦全国大会

福岡県・太宰府市の第一経済大学都築貞枝記念体育館にて開催される全国大会に合わせて、プロ棋士による各種イベントがあります。
22日の昼休みには谷川審判長、羽生竜王、佐藤棋聖王将、屋敷八段、山田久女流三段のチャリティーサイン会。1枚3000円(色紙、懐紙代を含む)。
午後3時から5時まではゲスト棋士による指導対局。
午後5時50分からゲスト棋士たちのトークショーなど。
23日は午前8時40分からの準決勝中に指導対局。
午前10時からの決勝戦では谷川審判長、屋敷八段、山田久女流三段(聞き手)による大盤解説。


2002年8月15日(木)〜16日(金) 山田久美杯争奪将棋大会 他

千佳千両様から情報をいただきました(掲示板より抜粋)。

  ☆ 山田久美杯争奪将棋大会 ☆
▲日時 8月15日(木)、9時受付開始 10時対局開始
 (事前申込み不要、当日会場で受け付け)
△対局方法 10時〜 無差別級駒落ちハンディ制早指しトーナメント
 12時30分〜 A、B、C級、各クラス4対局
 (日本アマチュア将棋連盟レーティング対象)
▲賞品 A、B、C、早指し戦とも第3位まで
△記念対局 9時30分頃〜 山田久美三段対大垣滋賀王将、本田滋賀支部名人
 16時30分頃〜 山田久美三段対早指し戦優勝者
 (途中、次の一手出題あり)
◎終了後、山田久美三段との懇親会あり
 (会費5000円、山田三段サイン入り原宿将棋通りCD付き)

   ◇ 長浜市長杯争奪将棋大会 ◇
▼日時 8月16日(金)、9時受付開始 10時対局開始
▽9時30分頃〜 山田三段による実戦将棋講座
▼A、B、C級 各クラスとも2勝通過2敗失格の予選後、決勝トーナメント
 (予選敗者の方は無差別級駒落ちハンディ制トーナメント[参加費無料]あり)
▽賞状、盾 A、B、C級 第3位まで
▼賞品 A、B、C級、早指し戦 第4位まで
 (優勝者には山田三段直筆色紙進呈)

※両日とも、参加費は一般2000円、中高生1500円、
小学生以下1000円(昼食弁当付き)となっております。
アマチュアの方ならどなたでも参加できますので、
滋賀県外の方も多数のご参加をお待ちしております。

会場の長浜サンパレス(TEL 0749−64−1444)へは、
JR北陸本線長浜駅より、駅前の「長浜駅口」交差点を左折したあと
徒歩15〜20分ぐらい直進すると長浜郵便局が見えてまいります。
サンパレスはその裏側にございます。

その他のお問い合わせは、日本将棋連盟長浜支部長 日比野様
TEL 090−8578−2543 まで


14日(水)の夕方には琵琶湖畔でバーベキューパーティーも開かれます。

☆日時 8月14日(水)16時頃〜19時頃まで
★会場 長浜さいかち浜(旧水泳場)、長浜ドームより湖岸道路を
北へ約500メートル、JR北陸本線田村駅より徒歩約15分
田村駅からは琵琶湖方面へ直進して、長浜ドームと反対側(右側)へ
進んで下さい。
☆会費 一般3500円(高校生以下1500円)



 15日のみ、見に行ってきました。

 筆者が遅刻したため、到着したときには既に記念対局も将棋大会も始まっていました。
 久美先生は床の間の前で大垣滋賀王将と記念対局。 序盤の方は見られませんでしたが、後で久美先生に確かめたところ、先手が角道を止めない振り飛車にして、飛車角総交換になったとのこと。 筆者が見始めたのは、先手の大垣王将がその交換した飛車を8五に打ち付けたところでした。 少々変わった出だしだったらしく、先手は1〜6筋に歩を全く突いていない美濃囲いにしており、 久美先生の方は玉の近くにいるのは銀だけで、残りの金銀3枚は5筋より右側という妙な布陣。 さらにこの後、右側の金銀が美濃囲いになるという珍形ぶり。 先手は8二に歩でも打って、と金を作って攻めていけば勝てるかも、と思われましたが、大垣王将はここで8二角打ち。 馬はできましたが、少々重い攻めになりそうな気配が漂い始めたと思ったら、この後久美先生がうまい指し回しを見せ、敵陣に飛車角を次々に打ち込んで相手の飛車を追い立て、龍を作らせながらも馬と共に9筋に隠居させてしまいました。
 こうなると後手の「美濃囲いもどき」の堅さが物を言う展開になるか、と思われたところで大垣王将が卒然と投了。 手数は何と50手でした。 先手の囲いは二枚美濃とあまり固くなく、さらに後手の飛車や馬が急所に利いているのに対し、後手は「美濃囲いもどき」が固い上に先手の龍も馬も全く働いていないため、闘志を無くされたようです。
 8五飛車打ちまでが大垣王将の研究だったとのことで、感想戦ではこれに対する応接が中心に検討されました。 しかし、かなり早く終わったので長い感想戦になり、ここの岐れからもう一局やってもよさそうなくらいでした(笑)。

 感想戦が終わってもまだ11時半。 大垣王将がどこかへ行ってしまい、久美先生は盤前で何をするでもなくぼんやりと端座。 筆者はこの時になってようやく挨拶を済ませ、お昼休みに入らないんですかと訊くと、「さあ……?」との答え。 あまりにも早く終わったために、段取りがうまくいっていないようでした。 とりあえず、服装が12日の東急将棋まつりの時と同じですねと言うと、「他の服はほとんど引っ越し荷物に詰めてしまって、イベント用のを何着か出してあるだけなんですよ……今日は(筆者が)いらっしゃるかと思って、まずいなと思ってたんですけど」と苦笑い。 まあ、筆者も見た瞬間そういう事情だろうと思っていました(笑)。 それから、対局時にいつも使っているという扇子(茶の大渋扇)を持っていらしたので、これがCS囲碁・将棋チャンネルの「IT's SHOW Time」で話題になっていた扇子ですね、などと雑談をしていました。
 その後、筆者がお先に失礼して弁当を食べている間に久美先生がようやく昼食に移動。 余談になりますが、日比野支部長様、大会に参加しなかったのに色々と気を遣ってくださったり、特別に弁当まで売っていただいたりと、どうもありがとうございました。

 昼から将棋大会の方はレーティング戦、久美先生は別室で記念対局と指導対局。 別室の方には観戦に入れたのかもしれませんが、他に誰も見に行っていなかったようなので遠慮しておきました。

 4時半から今日のトーナメント戦の優勝者と記念対局。 これも別室で行われましたが、日比野支部長のご厚意により一番乗り(?)で入室。 久美先生は休憩中で、支部長と対局者とで手合いを決めているところでした。 対局者はB級の人だそうで、支部長は角落ちを提案していましたが、対局者は香落ちを希望し、結局なぜか平手で戦うことに。 それから対局が始まるまで間があったので、久美先生に写真を撮らせていただいてしばし雑談していました。
 休憩中に何度かため息をつかれていたので、引っ越しの準備でお疲れですかと訊ねたところ、今月は7日しか休みがなくて、荷物整理の時間が足りなくて大変だったとのこと。 何でも、予定では9月になってから新居が引き渡しになるはずだったのが、8月31日にできることになり、「だったら、もうその日に引っ越ししてしまおうかと……」。 今のマンションの家賃を1ヶ月分余分に払うのはもったいないですからね。 で、9月中に何回かに分けて荷物を移そうと思っていたのを、1日で済ませることにして、おまけに実家に置いていた荷物まで全部新居に持ち込むことにしたので、休みの日は朝から晩まで荷造りにいそしんでおられたようで。
「コートを整理してたら、100着くらいあって、もうびっくりしてしまって……」
 回転式ハンガーに何気なくかけてあるだけなので、10着くらいかなーと思ってたら、いつの間にか増えていたらしいです(笑)。 マンションに移ったときは実家に服を置いていて、時々入れ替えに帰ってたりしたので、増えたことに全く気付かなかったそうで。 それにしても、100着まで増えますかね、普通(笑)。 それだけあったらブティックが開けるんじゃないですか。
 そうして雑談をしている間に観戦者が増え、どこかの不届き者(笑)が「結婚はまだですか」などと訊ねてみたり。
「以前なら、大阪の姉御(鹿野圭生初段)が結婚するまではできません、とか、松本の姉御(長沢千和子四段)が結婚するまでは、とか言い訳できたんですけどね」
 だから最近はYさんとSさん(特に名を秘す)が結婚するまでは、ということになっているらしいです(笑)。

 予定より15分ばかり遅れて記念対局開始。 記録係がレーティング戦のために来られず、せっかくの記念対局なのに棋譜なしという残念な状態。 おまけに時間も1時間で終了だとか。 観戦者は畳半畳も離れていないところにいるし(笑)、久美先生はともかくお相手の方はだいぶやりにくかったのではないでしょうか。
 さて、戦形はオーソドックスな矢倉に進展。 先手は棒銀で攻めにいきましたが、3筋の歩をかすめ取ろうとしている間に久美先生の方も銀を繰り出し、端を取り込んで謝らせてしまいました。 しかし、両者棒銀が立ち往生するというおかしな展開のまま、先手が桂香と銀の2枚替えで先攻。 そしてうまく飛車を成り込むことに成功し、受けに香を使わせたので互角の展開になったかと思いきや、その後の攻めが直接的すぎて龍をはじかれ、9筋に閉じこめられてしまいました。 それでもまだ劣勢ではなかったのですが、どうも先手はこの辺りからあきらめてしまったようで、攻めが淡白になって受けきられてしまい、最後は大差になってしまいました。
 感想戦では角をうまく使っていればまだまだ先手有望、などの変化が指摘され、久美先生も受けを間違えていたりしたので、もっとねばり強く指していれば、というところでした。

 ちょうど終了の時間になり、久美先生は鞄を持って懇親会場(将棋大会をやっていた部屋)へ移動。 筆者はこの日残念ながら時間がなく、お暇を告げ、今後の予定をうかがっておきました。
「明日帰ってすぐ盛岡(註:イベント不明)に行って、来週は21日から23日まで福岡で高校竜王戦、25日は名古屋。29日は倉敷藤花戦(対清水戦)です。 TAISENの指導対局もあるし……」。
 ……引っ越し荷物が今月中に全部片付くことをお祈りします。

午前の記念対局 午後の記念対局


2002年8月12日(月)〜14日(水) 第36回東急東横将棋まつり

恒例の東急将棋まつりが開催されます。
場所は渋谷・東急東横店。
入場料は無料。指導対局は1500円。一部サイン会も有料。
指導対局は開始30分前受付で、申込多数のときは抽選となります。
久美先生が出演するのは12日(月)のみ。以下にタイムスケジュールを掲載しておきます。

12日(月)
10:00〜 中学生将棋名人戦
10:45〜 開会式(開会挨拶:二上達也九段)
11:00〜 公開対局(山田久美女流三段−中倉彰子女流初段・解説 森内俊之名人)
12:30〜 サイン会(有料)(森内俊之名人・郷田真隆棋聖)
13:00〜 CDサイン販売会(山田久美女流三段・中倉彰子女流初段)
13:30〜 特選対局(森内俊之名人−郷田真隆棋聖・解説 中村修八段)
14:00〜 森内俊之名人杯争奪戦
  指導対局(鈴木大介七段・木村一基六段・上野裕和四段・
       山田久美女流三段・中倉彰子女流初段)
15:00〜 一般勝ち抜き戦
15:30〜 選抜対局(中村修八段−深浦康市七段・解説 郷田真隆棋聖)
16:00〜 指導対局(上野裕和四段・山田久美女流三段・中倉彰子女流初段)
17:30〜 選抜対局(鈴木大介七段−木村一基六段・解説 中村修八段)
18:00〜 指導対局(深浦康市七段・上野裕和四段)



 見に行ってきました。

 まずは11時からの公開対局。司会の人の紹介と共に、会場にしつらえられた座敷に久美先生と中倉彰初段が登場。 挨拶やインタビューがあるのかと思いきや、一礼しただけで着席し、駒並べ開始。 ずいぶんあっさりしています。 そして解説の森内名人が登場。 挨拶もそこそこに、早速対局開始。 いつ振り駒したのかわかりませんが、久美先生の先手で始まりました。 森内名人は独りで解説をするのがあまり得意でないらしく、「会場の女性の方で、聞き手をお手伝いしてくださる方は……」と声をかけていましたが、誰も応じてくれず苦笑い。 昨日は大阪の近鉄将棋まつりに行っておられたそうですが、そちらでは聞き手が付いていたのでしょうか? でも、「お二人は原宿将棋通りというグループの一員でCDデビューしていて、紅白の出場を狙ってるそうなんですが」などときっちり笑いも取ってましたし、独りでも大丈夫そうでした。
 局面の方は相居飛車から後手の棒銀に。 中倉初段は玉の囲いもそこそこに、するすると棒銀を繰り出してきましたが、久美先生が教科書通りに受けたので一時停止。 後手は無理に攻めれば攻められたようですが、おもむろに玉を囲い始めました。 と、久美先生の方が2筋の飛車先交換から、十字飛車を見せて後手の攻めを牽制。 後手は棒銀を助けるためにやむを得ず4筋の歩を突きましたが、角道が止まってしまい、棒銀が立ち往生してしまいました。 森内名人も「山田さんが先輩らしいところを見せましたね。一本取りました」と先手の優勢を保証。 その後、先手は6、7筋から金を進軍させて棒銀を退却させ、「ダンスの歩」の手筋などで後手を翻弄。 後手が何とかアヤを求めようと3、4筋から攻めてくるのも全部面倒見てしまい、「山田さん、激辛ですねぇ」と森内名人に言わしめてしまいました。 「後手は本当はもう投了したいところなんですが、席上対局なのでそうもいかないんですかね」とのコメントが入るほど終盤は大差。 最後は即詰みもありましたが、久美先生が手堅く勝ちを収め、東急将棋まつりの開幕戦を飾りました。
 終わってからの感想戦では後手玉の即詰みを確認したくらいで、あっさりと終了。 勝負所もありませんでしたから、しょうがないですかね。 森内名人の「うまくいきすぎて、気持ち悪いと思いませんでしたか」との問いかけに久美先生は「いやー……気持ちよかったです(笑)」とすっきりした笑顔でコメントしていました。

 さて、席上対局が1時間そこそこで終わってしまい、次のCDサイン会までの間に久美先生たちは昼食タイム。 この日のお昼ごはんはお寿司だったようで…… いや、一つ上のレストランフロアで、筆者が何を食べようかとうろうろしていたら寿司屋に入るのをお見かけしただけです(笑)。

 閑話休題、1時からは「原宿将棋通り」のサイン入りCD販売会。 すぐ横の特設将棋グッズ売り場で売ってるCDを買ってくると、ライナーノート(歌詞カードのこと)に久美先生と中倉初段のサインがその場で書いてもらえる、という趣向でした。 予定の1時を少し過ぎたところで久美先生たちが昼休みから帰還。 お久しぶりです、と筆者が挨拶すると、「遠いところからわざわざありがとうございます!」と笑顔でご丁寧に挨拶をいただきました。どうもありがとうございました!
 さて、サイン会場はCDを買って並んでいる人と、二人の写真を撮ろうとする人で大混雑。 CDはもうたいがいの将棋ファンが買ったのかと思ってましたが、結構たくさん買ってる人がいたということはそうでもなかったんでしょうか(笑)。 もっとも、既に購入していたけど、サインが欲しいために2枚目を買ってしまった人とかもいるようでしたが(笑)。
 ここで遅ればせながら久美先生の服装チェック。 本日のお召し物は白地に濃紺の花模様の入ったツーピース。 インナーは濃紺のタンクトップでしょうか? ツーピースの白地も実は白糸で花模様が刺繍されているのがお洒落でした。 中倉初段がパンツルックだったのに対し、膝丈のスカートだったのもポイントが高いですね(笑)。

 CDサイン会は30分で終了。 休憩の後、2時から指導対局でした。 2時間もあるので、3面指しで2交代くらいするのかと思いきや、なんと2面指しで交代なし。 これはいくら何でも当たる人が少なすぎるような気がしました。 もう少し何とかならないものでしょうか。 それはさておき、久美先生の相手は平手と飛車落ち。 平手の方は久美先生が穴熊に潜ろうとしたところに攻め込まれ、自陣が薄くなる代償に飛車を奪って二枚飛車で優勢に立ったかに見えましたが、がっちり四枚美濃に囲われて紛れてしまいました。 おまけに、自陣に引いた龍を二枚角で無理矢理奪いにこられ、取られた一段目に打たれたのに対して金底に香を打たず、玉を上がって軽く受けたために、玉頭からの相手の攻めが炸裂し、残念な敗戦。 感想戦では「やっぱり龍を引いたのが悪かったですかね」と久美先生もコメントしていました。
 飛車落ちの方は、定跡通りの角交換から下手の攻めを受けるだけ受けて切れさせてしまい、最後は大差。 下手の最後の抵抗にも徹底的に面倒を見て、おもむろに攻めの拠点を作ったところで下手の投了となりました。 ここまでで1時間弱。 さすがに仕事が速いです。
 終わった後は恒例の(?)写真撮影会。 他の人が撮り終わるのを待っていたら、筆者がカメラを構える前に久美先生がポーズを取ろうとしてくださったので、慌てて背景を選んで撮らせていただきました。 どうも、毎度ご迷惑をおかけしております。

 休憩後、4時からの指導対局は平手と角落ち。 平手の方は相手が7八金を早めに上がったのを見て久美先生が振り飛車に。 普段は居飛車党の久美先生も、平手ではよくこういうことをします。 先手の方はちょっと考えてから棒銀戦法を選択。 しかし、どこをどう間違ったのか、▲1五歩△同歩▲同銀△同香▲同香に「△同角」と銀の丸損をしてしまい、龍を作ったものの後の攻めに困る展開に。 おまけに龍金両取りを喰らわされ、玉をろくに囲わずに開戦したたこともあって20分あまりで投了。 どうもご愁傷様でした。
 角落ちの方は最初久美先生が歩得して指しやすい展開になっていましたが、2、3筋の下手の位を取り返そうとしたために桂頭に弱みを作ってしまい、角筋に絡めて一方的に攻められる展開に。 飛車を切って受けに回らざるを得ませんでしたが、桂頭の歩を払った後の金銀の動きを間違えたために劣勢に陥りました。 その後久美先生に攻める番は回ってくることなく、最後の寄せでは玉の退路をふさぐ華麗な金捨てが出たりして、下手の制勝となりました。 感想戦で久美先生は3筋の折衝の失敗をしきりに反省しておられました。 しかし、2局終わって4時半過ぎとはあまりにも速すぎやしませんか(笑)。

 それからもう一度撮影会(笑)。 そのあとで少しお話をさせていただきましたが、何でも久美先生は今月末に例の新居(篭原)に引っ越しをされるとか。 「今日もこれから実家に帰って荷物の整理をするんですよ。 家の中がもう段ボールの箱だらけなんです」と言って笑っておられました。 荷物のほとんどはきっと服なんでしょうね。 何しろ「一部屋分」だから大変なのが目に見えるようです(笑)。 明日はお墓参りをして、明後日は長浜に移動して2泊3日。 ネットする暇もないそうで、いやはや、大変です。 新居に入って落ち着いたら掲示板に引っ越しのレポートでも、とお願いしておきましたが、荷物の整理にどれだけかかることやら……

楽しい席上対局 森内名人の解説 歌詞カードにサイン中 厳しい指導対局


2002年8月7日(水) 女流王位戦・対本田小百合初段

勝ちました! 残念ながらリーグ陥落ですが、次回に期待します!


2002年7月30日(火) 倉敷藤花戦・対本田小百合初段

勝ちました! ベスト8入りです。4強目指して頑張ってください!


2002年7月24日(水) 女流王位戦・対碓井涼子三段

負けてしまいました。リーグ陥落です……


2002年7月17日(水) レディースオープントーナメント2002・対石橋幸緒三段

残念ながら負けてしまいました。相手の攻めを切らせば勝てていたようですが……


2002年7月11日(木) 女流王位戦・対斎田晴子四段

残念。リーグ陥落は確定的です……でも、また次に頑張ってください!


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