100 なぜわたしはリバウンドしないのか

2009.7


 境界型糖尿病です、今が一番大事な時ですから、痩せてくださいと医者から言われたその日から、本気でダイエットを始め、3ヶ月ほどで標準体重に落としたということは以前に書いた。

 その後も定期的に医者に行って、検査をするのだが、数値はほとんど正常である。看護師さんから、「どうすれば、そんなに痩せられるの? 他の患者さんに教えてあげたい。」とよく聞かれるのだが、カロリーの少ない食事をするだけですよと答えるのだが、結局それができないから皆さん苦労をするのよねえ、というところに落ち着く。

 「食べれば、太る。」というのが大原則で、それは「勉強しなければ、成績は落ちる。」というのと同じぐらい真実だ。痩せようとしても太ってしまう人の言うことを聞いていると、結局行き着くところは「食べ過ぎてしまう。」ということで、それは成績の振るわない生徒の言うことが、「つい勉強をさぼってしまう。」ことに行き着くのと同じだ。

 「それじゃあ、食べなきゃいいじゃないの。」と言うことは、成績の振るわない生徒に「それじゃあ、ちゃんと勉強すればいいじゃんか。」というのと同じくらいに無意味なことだ。植木等の歌じゃないが「そいつ〜ができれば、苦労はな〜い。」というわけだ。

 しかし「学問に王道なし。」ということわざが、不滅の光を放つ真実であるように、「ダイエットに王道なし。」もまた燦然と輝く真実の光を放っている。「いくら食べても太らない。」なんていう言葉にいっさい惑わされてはならない。もちろん、いくら食べても太らない人というのはいる。だがそれはその人特有の体質の問題で、そういう人は参考にならない。

 食べ過ぎないための工夫とは何か。それは各人の性質に応じて各人が考えればいい。方法は各人各様であるべきだが、あくまで目的は「食べ過ぎない」ことだ。

 ぼくは3年間、リバウンドなしである。59キロ台をほぼキープしている。その秘訣というべきものがあるとすれば、体重を毎朝量ってグラフに記入するというだけのことだ。こんなことを言うと、「ほんと、ダイエットに成功したヤツって、言いたい放題だから、やだよなあ。」と言った友人の苦り切った顔を思い出すのだが、本当なのだから仕方がない。

 グラフを作ると、「右肩上がり」が恐怖となる。それで、食べるのを控える。つまり、ぼくは臆病で心配性なのだ。そういう性質にピッタリなのが「グラフダイエット」というわけなのだ。


「内助の功」 「意志が強い?」 「修道院にいるみたい?」

◆第6期完結記念特別公開:ぼくのダイエットグラフはこちら

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