2000年8月の情報 子どもと手揉み

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 8月19日に子どもたちが手揉みをしました。
子どもたちは国際青少年研修協会のキャンプで8月18日から22日まで春野町に滞在しました。
この協会は国際性のかん養を目的に共同生活・共同体験を国内外で活動しています。
そのステップの一環として春野町にやってきました。

なぜ春野町なのか。
実は空家縁組で春野町の砂川を訪れた鈴木さん(愛称 くまさん)が
この地を気に入ってくださって、
その後いろいろあって、隣の地区の和泉平の古い家に住むことになりました。
それが縁で、春野で出来ることをやってみようということになり、
手揉みができるので協力することになった次第です。

春野町では茶摘茶揉みの他、新宮池まで山歩き、勝坂神楽の里での寝袋キャンプ、
築100年以上のすごい家での生活、草笛、間伐、町内散策、秋葉山登山、川遊びなど盛りだくさんでした。
それでも午前3時から起きていたとかで、元気な子どもたちです。
リーダー養成も兼ねているようで、社会人も含め10人以上のリーダーが気を配ってました。

18日の午後到着しました。東京から埼玉、県内は函南や浜松からも来ています。
来たとたん車酔いかさっそく元気ない子もいましたが、早速バッタを追いかけ始めた子もいます。

はじめにオリエンテェーションです。何をするのか改めてくまさんがお話してから
「じゃあ、言える人から自己紹介していってください。
名前とどこから来たかと楽しみなことなんかを言ってください。」

うーん。みんな顔を見合わせています。
僕もよく分かります。当てればしゃべれるのです。
でも自分から進んでは。。。なかなか勇気がいりますね。
でも、これは大事なこと。
僕も昔なら無理でしたが、今はタイミング見計らってなるべく先頭を切るようにしました。
今は平気です。多くの場を経験していくのが大事。

それでも腰が重い子も。
二人でもいいと助け舟を出したり、この会ではやらないですますことはできないよと言ったり。
発表しないならキャンプしないということで帰る?という言葉に
先に発表した子が手をたたいてはやしたとき、
くまさんが強い口調で、そういうこという子は参加する資格がないから帰りなさいといいました。
他人の不幸を笑うことはしてはいけないと。

全体的にアットホームで堅苦しく参加させられていると感じることもないのですが、
大切なところは押さえていますし時間もとりますね。

茶摘次の日はお茶摘みとお茶揉みです。
お茶摘みは夏の芽ですから、一つの芯に一枚か二枚くらい。
あんまり大きな葉っぱは揉むのに大変だよ。
あとぽきっと折るように摘むんだよ。
とポイントだけ教えてすぐにお茶摘です。

実はこの時期はちょうどいいタイミングでないとうまく採れないんです。
かなり芽があちこちなのを一本一本丁寧に摘んでました。
「かんでみていい?」と聞くので生葉をかむと、苦いとかおいしいとか。
昔はこれをそのまま噛んでいたことでしょう。
次第に貯蔵するようになったと。
生の味がどう変わるのかも確かめてね。


蒸す様子お茶揉みは、まず、蒸しからはじめます。
熱い蒸気が湧き上がるなか、長いハシで茶葉をかき混ぜたり、ふたをぱんぱんしたり
ポイントは香りの変化とハシの使い方と冷ますことです。
蒸した段階で食べた子どもは、もう味が違うねといいます。


冷ました茶葉を下から火で熱くしたホイロの上に広げます。
大切なのはこのあとすぐに揉みこまず、まずは上にあげて落とすこと。
これをくりかえし、しんなりなるまで続けます。

お茶揉み次に揉みこみ、だんだん力を入れていきます。
乾かさずにぐちゃぐちゃにせずに転がします。
形はあるのですが、それより転がることが大切。


次によけてホイロをきれいにして、
今度は 手のひらを合わせてお茶を伸ばすようによる。
でんぐりといってお茶を伸ばしながら乾かす。
こくりといって最後にぴんと伸ばしながら仕上げる
乾燥して出来あがり。

お茶揉み途中で投げ出すかと思いきや、最後まで頑張った子もいました。
リーダーが率先してやる姿に勇気付けられるようです。
声で「ガンバレ」というとちょっと違ってきちゃう。
楽しい雰囲気に飲まれて揉んじゃうほうがうまく揉めたようです。

いろいろ課題は頂きましたがまずは無事に終わりました。
ポイントさえ押さえればお茶はどうにもなります。
すぐ飲むなら茶葉を摘んで少し揉んでそのままお湯で煮出しても良し、
揉み始めて飽きたら日で干してもお茶になります。
始めはこんな感じでお茶に親しむのが大切だと思います。
だからお茶の木が近くにあったらぜひ摘んで揉んで飲んで欲しいです。
サポートはメールでしますから(^。^)/。


くまさんの家は屋根が傾いています。
往復5km、約250mの標高差の山道を夕飯の買出しにいったようです。
帰りは暗いぞ。
夜のお風呂は露天風呂。。。ドラム缶風呂です。
ワイルドですね。。。

翌20日は浜北から講師がいらして、草笛教室。
いつもてんぐ祭りでコーチしてくださる方です。
なかなか難しく出来る人は一万人に一人とか。
でもそれは続けたかやめたかの違いだそうですよ。

木をきる少女そのあと間伐で木を倒してました。
間伐をすると、土壌は保護されるし残った木が見違えるほど良くなるのです。
大切な作業なんですよ。

全体的にこういうことに参加する子どもたちだからか、
素直でわんぱくで頼もしかったです。
この子たちなら未来も楽しいかもと。


山で撮影春野はアルプスのような景観はないし、植林した山が多いから遊ぶには清流くらいかと勝手に思いこんでました。
でも くまさんがいうことにゃ、山の暮らしや住んでいるそのものを体験することが大事なんだと。
確かに、いきなり国立公園の管理の厳しくあるべきところや海外にいきなりいくより先に、
自然との付き合い方を覚える、マナーを覚える、段階があるべきだし、
そういう意味では見せるものがたくさんあるんだなと
新たに思いなおしました。
みなさんありがとうございました。

僕も熱帯林やネパールのトレッキングしたとき、
感じることの基になるものが春野にあった。
だからもっと出来ることを探がしておこうっと。


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