1997年3月下旬

3月21日
 先日偶然出会った女性が「あやうく倒産寸前だった某宝石販売会社(「美味しんぼう」の主人公とか「徳川家康」の作者と同じ名前のところだよ・笑・)から、ダイヤを買うところだった」という話を聞いた。

 もともと友人のところに、何かの抽選で当せんしたので「ある場所まで来てほしい」という葉書が舞い込んだのがきっかけだった。さっそく指定の場所までいくと、友だちと別々に離されて、販売員のセールスが始まった。
 販売員は実際にさまざまな大きさのダイヤを見せてくれた。そこで「あなたぐらいの収入だと一生のうちでもこのぐらい(小さいダイヤを指す。女性いわく「悲しくなるぐらい小さかった」とのこと)のものしか身につけることができないわね。それに比べて、こっちの1カラットのダイヤはすてきでしょう。あなたにだけは特別で、首からさげさせてあげる。こんなことは一生ないからね」などと、軽妙な(笑)セールストークを展開して、女心を揺さぶったところで、独自の販売システムを説明する仕組み。「普通なら買うことのできない高価な宝石が、うちのシステムなら買えます」というわけ。
 その女性もかなり心が揺れ動いたらしいが、なんとか買わずに買えってきた。そうしたら、数日後に倒産報道があって、びっくりしたという。何はともあれ、その雰囲気に飲まれなくてよかったね。

 今日は静岡市で映画「身代金」を見にでかけた。今年最初の配収10億突破作品ということで、それに違わぬ完成度ではあった。感想は近日中にアップする予定。で、そのついでに、とある勉強のために週刊誌を買いあさり、おまけに本もドカドカと購入した。一緒にでかけた父も僕に勢いにつられて(?)「少年H」と「女盗賊プーラン」を買っていた。これで、僕は買わずにすむな(笑)。
 その中には不思議な雑誌「週刊テレビゲーマー」創刊号もある。次を買うか?と聞かれたら、ウーンと僕は頭をひねるだろう。僕はゲーマーではないので、その点を差っ引く必要があるのだが、それでも読者がどんな情報を欲しがっているという前提で作っているのかちょっとよくわからない。ゲームいう視点で斬った文化情報雑誌なんだろうけれど、これ1冊でオッケーという感じがあまりしないので、今まで買っていた雑誌をやめてこれに切り替える人っていないんじゃないかな?
 それにしても、静岡市には多少なりとも都市文化はあるのに(それは「鎖国」政策のなせるわざでもあるのだが)、何故浜松は?と、やはり考えてしまう。
 限りのあるお金なのに「ショッピング」(井上陽水奥田民夫、フォーライフ 3000円)も購入。いいぞいいぞ。こういう歌が私は好きだ。買って損なし。

 夜はある人の連絡先を書いたメモを探し回る。が、引っ越しの荷物でいっぱいの僕の部屋では見つかるはずもない。どうしよう。困った困った。
 明日からまた浜松の知人宅などに2泊することになる。 

3月22日
 探していた連絡先の書かれたメモは結局発見できなかった。が、別の方法でなんとか本人と連絡がついて一安心。

 今日は学生時代の後輩の結婚式のために、新聞を作る日。僕が文章を書いて、浜松の知人のDTPソフトで新聞の体裁に整える計画だ。で、引っ越したばかりなのに車で浜松へ向かう。作業は昼前から始まって、午後4時ぐらいに完成した。知人が罫線の上下の間隔など細かなところにも気を配ってくれたので、なかなか上品な「新聞」になった。ちなみに新聞のタイトルは「偽名新聞」(笑)である。
知人宅ではお昼(親子丼)をご馳走になった。ごちそうさまでした>奥さん。

 作業が終わったら、ちょっとインターネットで遊ぶ。知人がセガサターンユーザーが集まる掲示板を見せてくれた。「サターンでギャルゲーをリリースすることの賛否」や「ギャルゲーの定義」について、熱い意見が戦わされているのを、笑いながら読む。そのあとは「ウイークエンド・ウオリアー」のデモ版で遊ぶ。3Dボードがハードに加えられてないため激重で、まるで月にいるんじゃないかというほどの緩慢な動きだが、その分、敵キャラを「殴る」動きに重量感が加わる。暗いBGMと相まって、凄惨な雰囲気が味わいぶかい。あと、マンガちっくなワニ(敵キャラ)の目がキュート(笑)だった。

 午後7時からは飲み会。もともと浜松の知人を囲む会としてスタートしたけれど、少しずつ知り合いの輪が広がって、すごく雑多な楽しい飲み会となった。約10人が参加するのは、昨年秋に続いて2回目。飲み会、カラオケと定番のコースをこなして午前2時ごろ解散。いろいろ真面目な話や、バカな話をした。でも、印象深いし、僕自身考えることの多かった飲み会だった。
 その後はPG(←ええ、どういうこと!?)

 先日ある人からヤマハとヤマハ発動機のロゴの違いについて聞かれた。2社ともゴシック体の「YAMAHA」のロゴを使っているのでやはり分かりにくいらしい。
 
 ・ヤマハの場合は、色は青紫。YAMAHAのMの真ん中の部分が下についていない。
 ・ヤマハ発動機は、色は赤。Mの真ん中が下についている。

これが見分け方です。 
 その人によると、どちらのホームページも、「YAMAHA」のロゴが表示されていないから調べようと思っても調べられなかった、とのこと。へー、そんなこともあるんだ。 そういえば、少し前のある方の日記にヤマハのスキー板購入の話題があった。もう生産中止だからいいタイミングで買ったのではないでしょうか。同感ですよね>バイ・ヤマハの実践者である先輩。 

3月23日
 本当は今日も浜松にいる予定だったが、少し予定変更があって藤枝市に帰宅。で、家族の宴会に参加することになる。妹夫婦や、父の知人の米国人男性夫妻なども参加する大がかりなものだ。ともかく、昨晩の疲れもあって昼に帰宅すると3時間ほどグッスリと眠る。で、午後4時ごろから日記の更新。BGMはまたもや、パッヘルベルのカノン。ある方のページで「最近酒飲んでカラオケ行ってばっかりですね」と指摘されたが、正にその通りである。でも、引っ越しや送別会のラッシュによるごたごたももうあと少しで終わり。(宴会はあと2回の予定)。そうなればもう少し、バラエティのある内容になるでしょう。

 昼食は父と二人で、母の作り置きしたおにぎりなどを食べる。食事時の話題は「女盗賊プーラン」。父は既に読み終わったとのこと。よし、はやめに俺も着手しよう。

【今日の宴会】←開き直ったな。
 メンバーは米国人男性夫妻、その姉と息子(11歳)、妹夫婦、父母、祖母(82歳)、ぴょん太。場所は焼津市の中華料理店。祖母の誕生祝いなのか、母がやっている田舎のピアノ教室の発表会の打ち上げなのか、米国人男性夫妻の送別会なのか、僕には趣旨がよく飲み込めなかった。もっとも、米国人男性夫妻は帰国が延びたために、今回はどっちにしろ送別会ではなくなったのだけれど・・・
 僕は息子にハシの使い方を教えたりしながら、食事を楽しんだ。日本に来て驚いたことは?と、尋ねたら、「ガソリンスタンドに入ると大勢の人間が声を上げながら迫ってきたのですごく驚いた」とのこと。向こうはセルフサービスばかりで、日本式いたれりつくせり(でも、高コスト)サービスにはなれていないみたいだった。それから中華料理店でコーラが300円と聞いて、彼は「TOO EXPENSIVE」と驚いて、水を頼んでいた。

 それから、酒飲み日記という指摘を受けたからではなく(笑)、もともとこのところ気になっていた話題について少し書きます。それはユニコードの問題。
 今さら米帝(笑)の文化的侵略というつもりもないけれど、文化的な多様性を失わせる流れには疑問を感じる。それはユニコードだけではなく、SーJISの漢字の設定(こういう表現でいいのかなあ)や、新聞での漢字の表記にも同じ問題は見られる。
 ちなみに僕は、新聞、雑誌ははあらゆる漢字を本来の表記どうりに書いて、ルビをふるというのがいいと考えている。だから漢字というシステムに対応しきれていないユニコードは、「字をそのまま」表記する基本をないがしろにするもので、その点では今ある漢字表記システムの問題の根本の解決にはなっていないと思う。この話題についてはもう少し勉強から再度挑戦します。

 以前から気になっていた、ユニコードの問題に触れたのは「電脳売文党宣言」(島田雅彦ほか、アスキー出版局 1800円)を読み始めたから。ひろい読みをしたところ、この本の中でも、インターネットの個人サイトはクズが多いとかそんな意見は根強い。ページのタイトルに「NOISE」を掲げる以上、こうしたホームページ=有用な情報があるべき論には、反対したい。
 
 例えば「ゴミ」の例として上げられる家族アルバムのような極めて内向きなページは、確かにネットの特性を生かしていないので、「もったいない」と言うことはできる。でも、そんな「ゴミ」でも別の人には何らかの「シグナル」であるかもしれない。この場合のシグナルは「情報」というよりも「意味を持つもの」とうい広い概念として使っているの。そんな可能性がネット上ではありうるのだ。
 この問題を考えるにはWEB日記というのはいい例かもしれない。WEB日記がどのように発生して、現在のスタイルになったか僕は知らないが、これだって興味のない人にはただの「ゴミ」だろう。でも、多くの人が日記を書くようになった結果、ある種のコミュニケーションが一定の量で発生してきた。日記猿人などのサイトが生まれたのもその一例だ。「ゴミ」も、量が増えれば一つ形やスタイルを取り始めるのだ。
 そうか、そうだとすると「ゴミ」と「ゴミ」をつなぐことでゴミがゴミでなくなるわけか。頭では分かっていた「コンテンツホスティング」という概念が、何だか実感として理解できたぞ。(←こういう理解はまちがってたりして)。書きながら考えているので(註・考えながら書いているのではない)論旨が追いにくいかもしれないけれどすみません。
 すると、家族ページを集めたリンク集あるいは「日本の家族拝見」的なページの可能性もあるな。(もしかすると誰かがもうやっているかもしれない)。
 こういうアイディアで何かやったらおもしろいのでは>子煩悩な伊丹市の先輩へ。

 夜はついついTVでサッカー観戦。日本−オマーンの中継は衛星の回線の調子が悪く、後半30分ごろまで、断続的に画像が入らなくなる。その度に「ただいま衛星の回線の調子が悪いため、しばらくの間ご了承ください」といったテロップが入るが、トラブルが頻発するため「ただいま衛星の回線の調子が良いため、しばらくの間ご鑑賞ください」と言った方がいいくらいだった。
 試合は1ー0で、加茂ジャパンはカモにならずに済んだ。

3月24日
 今日はちょっと仕事(?)。今後の重要なカギを握る作業だけに、いろいろ考えて作業を進める。午後は祖母に頼まれて本を買いに藤枝で唯一まともな書店に出かけた。が、なかなか手ごろな本がみつからず、結局お金もないのに自分の本ばかり買ってしまう。「文化とは何だろうか 鶴見俊輔座談」(鶴見俊輔、晶文社 3800円)「日本のおもちゃ・アニメはこれでいいのか」(堀孝弘、地歴社 1545円)。後者はちょっとへきえきする内容。以前立ち読みして、いつかちゃんと感想(批判)を書こうと思っていたら、再度書店で見かけたために購入した。というわけで感想はこちら。(24日現在では工事中)

 そういえば、「神々の指紋」人気の影響か、デニケンの本が復刊されて3冊ほど書店に並んでいる。ご多分にもれず、小学生時代は超科学にあこがれていた僕としては、デニケン的なるものはなんだかとても懐かしい、ノスタルジーの対象なのだ。
 それから、多感な中学時代には神霊関係の本とか、五島勉氏の大予言ものなんかを1カ月ほどの間に集中的に読んだこともある。この時は、さすがにちょっと頭がおかしくなった。(←比喩ではない)。さすがに社会生活は正常に送っていたけれど、夜ふとんに入ってからがだめだった。部屋の中に人の気配は感じるし、外のウシガエルの鳴き声も、声に似た別の音に聞こえた。あらゆるニュース(例えば巨人が負けるとか)が、世の中が悪い方向に向かう予兆のように感じた。いや、こうやって書いてると、俺ってあぶない奴だなあ(笑)。そんな時期はでも2カ月ぐらいで普通に終わったけれどね。
 そういえば1995年ごろから「ムー」(小学館・ですよね)の売り上げが伸びているという噂を聞いたことがある。オウム騒動で、いわゆる超自然的な分野への情報が乱れ飛んだために、市場を刺激したらしい。今はどうなんだろうか?
 どこだかの雑誌でと学会の山本弘さんか誰かが、20年ごとに「トンデモ本」ブームが来るというような話を書いていた。そこでも、世代が一巡して市場が入れ替わるから前の話題を覚えている人がいなくなるのではないか、と理由づけていた。
 
 そういえば、宝島30で連載していた「超科学者列伝」だったかなあトンデモさんばかり出てくるやつ。あれ単行本にならないかなあ。

 それから、オウム報道の時にパソ通で話題になったこんな方のWEBもあるでごんす。 

 夜は少し「SMAP×SMAP」(テレビ静岡、フジテレビ系)を見た。やっぱりコント(っていうのかアレ)はつまらない。唯一いい線いってるのは「グラッシーズ」ぐらいか?エレベーターのやつも悪くはないけどね。

 明日はまた飲み会なのだ。←このフレーズを何度書いたことか。
でも、2月から続く今回の飲み会ラッシュの主な理由ってあまりこの日記に書いていないんだよなあ。一応いいわけながら書くと、僕が

会社を退職

するからなのだった。ああ、ついかいちゃった。もうちょっとタイミングを見計らって書こうと思っていたんだけれど、まあいいか。周知の事実だし。

3月25日
 今日はSF映画の日。静岡市で「ファースト・コンタクト」と「マーズアタック」をはしごした。
 僕は決して熱心なスタートレックファンではないけれど、登場人物にある程度の思い入れはある。と、いうわけで「ファーストコンタクト」については、「映画的演出」だとか「ピカード艦長が内なる敵に勝つ物語である」なんて感想ははさておき、1素人ファンとして「イベント」を堪能した。だからラストでバルカン人が登場するシーンには感動。前作「ジェネレーションズ」よりも、分かりやすい映画だったのでは?観客は15人ぐらいか。
理屈はともかくと言いながらも、スタートレックを見るといつも感じるのだが、米国のマルチカルチャリズムが「作劇」に与えた影響は大きいと思う。あるいは、ジーン・ロッデンベリーがピューリタニズム的な視点ながらも多様な文化を等しく扱おうとした、えらい人物だったからなのか。
 で、「マーズアタック」。どこを切ってもティム・バートン。ただこれまでの「オタクの恨み節」はなりを潜めていた。もっとルサンチマン爆発の映画かと思ってたけど・・・。火星人の女スパイと犬女、首だけブロスナンはよかったぞ!!映画全体の評価については、自分の中でどう消化したらいいか、しばし考えよう。もちろん、キッチュな味わいは好きだけどね。観客は2、30人。

 映画に先立って、24日に新静岡センター内にオープンした丸善へ買い物。テナントの書店としてはまあまあの広さ。というわけで、ご祝儀(?)として3冊買う。「映画興行師」(前田幸恒、徳間書店 1957円)、「映画はどこへ行くか」(山根貞男、筑摩書房 2400円)、「廃墟大全」(リブロポート発売、トレヴィル発行、2575円)←迷ってたけどやっと購入。

 映画のあとは会社の同期の送別会に出席。僕以外にも家業(といっても株式会社)をつぐために退社する人もいる。3年ぶりに会う同期もいたりして懐かしい。午前2時に帰宅。飲み会では僕より少し年下の同期がいきなり「ときメモ」にはまりまくっていて驚いた。彼のこれまでのイメージとはちょっとギャップがあったけれど、話をしてみると実はそうでもなかった。キャラクターなどについていろいろ話を聴かせてもらった。そうか、やはりハマるゲームなのだなあ。

そういえば「いちげんさん」を読了。日本社会の本流からはずれた(はずされた)異人たちのお話としてなら、まあまあではないでしょうか?個人的にはその異人性をもっと突き詰めてほしかった。恋愛を横軸にしたことで、その辺が甘くなったような気もしないでもない。気が向けば「書棚放浪」へ入れよう。

3月26日
 多くの時間をワープロに向かって過ごす。まあ、お仕事みたいなものである。で、午後は気分転換に車でレンタルビデオ店めぐり。藤枝にはいいビデオ屋がないことを実感する。TUTAYAもあるにはあるが、狭いしこともあって品ぞろえは今一つ。うちの両親が会員の店は、ビデオの分類からして支離滅裂で、作品を探すのがひどく困難。昔はこうじゃなかったのに、経営者が変わったのだろうか?書店やビデオ店は分類方法と互いの関連づけが腕の見せどころなのだが・・・。ともかくそれなりの作品数を取り扱っているんだから、「新作」の棚でアダルトも洋画も邦画もアニメも一緒くたに扱うのはやめようね。

 サンデー毎日を購入。目的はエヴァ記事だったのだが、これがなんともひどい代物だった。これは感想なのか批評なのかルポなのか?まあ、本編を知らないでいきなり「DEATH」を見たという一点はかわいそうだと思うが、それと記事の出来は別。なんだか編集長から「はやってるらしいから、何か一本書け」といわれてよく分からないうちに、一本記事をこしらえたという感じの中途半端な原稿である。立ち読みする価値もないですね。ただ、何も知らない一般の人が傍からエヴァ(とその現象)を眺めたらこういう風に見えるだろうか、ということは言えるかも。

夜ももう一度テレビを眺めながらワープロに向かう。それから、いくらか本を読んで就寝。

3月27日
 午前中に書類を郵送、その後はビデオで「(ハル)」を見る。なかなかいいじゃありませんか。「おいしい結婚」以降なんだか印象が悪くて、森田芳光監督作品て見ていなかったけれどけれど、これだったら劇場でみておけばよかった・・・。モノローグとダイアローグの物語ですね。後悔と反省。そういえば森田作品といえば「愛と平成の色男」(主演・石田純一)なんてのもありましたね。

 午後は少し衣類の整理。それからのんびりメールを書いて、本を読んでいたら夜になってしまった。
本当はホームページの更新でもしようと思っていたのに・・・。時間があるとやはりこうなるものか。やれやれ。

 夕方、父が会社(?)から帰宅。なんと備品の液晶プロジェクターを借りてきたという。そこでこれまでスーツをつるしていたハンガー(?)に模造紙(愛知県風にいうならB紙・笑・)を張りつけて、にわかスクリーンに仕立てた。で、それから映画鑑賞会。某地元企業製のアンプもいい仕事をして、迫力満点である。
 とりあえず、僕の希望で「ガメラ 大怪獣空中決戦」(やはりいいぞこれは←ガメラ普及委員会メンバー)を通して見て、それからはそれぞれがLDで持っているお気に入り映画の迫力シーンを選んで上映。「ターミネーター2」「アラビアのロレンス」「アンタッチャブル」「ダンス・ウイズ・ウルブス」など。
 明日は浜松へ。

3月28日
 朝から浜松へ出かけて、「最後の挨拶」(おお、ホームズみたいだ)。某会社の方と昼食をともにしながら浜松地域のホテル事情などについて雑談した後、帰宅の途につく。といっても、せっかく浜松に来てなおかつ「あぶく銭」も手に入ったので、さっそく文化不毛の地・浜松で唯一まともな(しかし、いま一つピリッとしない)書店にでかけて本を書う。
 そこで購入したのは、ユリイカ4月号「J−コミック97」(青土社、1200円)と同臨時増刊「村上春樹の世界」(980円)、「岩波講座現代社会学8 文学と芸術の社会学」(岩波書店、2100円)、「岩波講座現代社会学20 仕事と遊びの社会学」(岩波書店、2100円)、それに週刊文春4月3日号とフライデー4月11日号。
 さらに河岸を変えて、別の書店でマンガなどを購入。「ねこめーわく またたび」(竹本泉、主婦と生活社 550円)、「ぼくだけが知っている1ー4」(吉野朔美、集英社 各390円)、「発明超人ニコラ・テスラ」(新戸雅章、筑摩書房 906円)。これだけ購入するとなんか充実感を感じる。
 しかし、あぶく銭を使うというより、銭をアブクにしてしまっているなあ。(笑)

 でも、帰宅したらさっそく昨日から見かけている「地球防衛軍」を見る。読書は後回し。うーん、古いなあ。特撮的にはいいカットって確かにあるけれど・・・。(マーカライトファープの投下シーンとか、ミステリアンが洪水を起こしたとことか)。それからソフトがワイドでないので、けっこう画面が切れていてマヌケなカットもいくつかあった。一番笑ったのが、建物の入り口をアップで映したシーンで建物の名前か全部入りきらず、「衛」の1文字しか映っていなかったこと。おそらく「防衛隊」の「衛」だろうけれどね。

 夜は妹が藤枝市に訪ねてきて、談笑しながら夕食。(←いちおう仲直りしたらしい・笑・)妹が富士市の自宅へ帰宅した後、衛星放送をつけると、「風と共に去りぬ 幻のメイキング」を上映中。途中からだったけれど、あまりのおもしろさについラストまで見てしまう。セルズニックの強烈な個性で映画製作を引っ張っていく(混乱させる?)姿がひどく印象に残った。これってビデオソフトが出ていたから、やっぱり買おうかなあ。

 昔、某フォーク歌手が「プロになりたい、ではまだ足りない。ここまできたらもうプロになるしかない、というまで突き詰めなくてはだめだ」と、いうようなことを言っていた。そういう意味では「プロ」になるということ、「プロ」であるということは、チキン・ランと似ているかもしれない。「先にブレーキを踏んだ方が負け」なのだ。びびってでも、アクセルを緩めなかった方がより夢に近づけるというわけだ。
 完全主義のセルズニックの姿を見ながら、そんなことも考えた。

 つい珍しく文章をいっぱい書いてしまい、気づくとかなり早い時間になっていた。ふう、つかれた。
 明日から家族と温泉へ。なにをするでもなく、皆で骨休めにいくだけなので、僕の場合は読書とホームページの更新に時間を費やすであろう。 

3月29日
 と、いうわけで午前10時に、藤枝を出発。自家用車で箱根を目指す。メンバーは父、母、祖母(3月30日が誕生日)。BGMはほとんど僕のお好みという感じで、THE BEATLESの「赤盤」、天空のエスカフローネのBGM集、井上陽水奥田民夫「ショッピング」、ユニコーン「ザ・ベリー・ベストオブ・ユニコーン」などを掛けながら、東名高速を経て箱根を目指す。昼食は途中の箱根プリンスホテルでカレー。で、少し休憩をした後に目的地へ出発。宿泊するのはホテルマロウド箱根(こちら)、である。
 ここで温泉に入り、夜はヌーベルキュイジーヌ(だろうなあ?)のフランス料理と、ワイン(白、赤1本ずつ)。アルザス地方の赤ワインは渋みが少なくさっぱりとした味わいで、なかなか飲みやすかった。貧乏性なので、つい手酌でワインをそそぐと、いちいちウエイターが駆け寄ってきて、「お注ぎします」と言うので、ちょっと彼に悪い感じがした。しかも、一番たくさん飲んでいたうちの家族が誰もいなくなったレストランに最後まで残っていた(笑)。

 本当は夜から日本アカデミー賞を見るつもりだったのだけれど、酔っ払ってそうそうにダウン。気づいたら午後11時を過ぎていた。持ってきたユリイカ「J−コミック特集」を読む。
 この特集は非常に面白かった。普段あまり「ぱふ」や「コミックボックス」などマンガ専門誌のインタビューに登場しないような作家の人が多く登場していたことが一番の功績だ。町野変丸なんか、作品は有名でも、これまでちゃんとインタビューした雑誌があっただろうか?もっとも、この特集を読んだことで欲しいマンガが約30冊は増えたけど。(←貯金減るぞ・笑・)
 詳しくは、後ほど雑談的独白で・・・。

3月30日
 午前中は箱根・ガラスの森でベネチアン・グラスの展示を眺める。ガラス工芸の歴史や現代作品などいろいろあって、ちらしで見つけて偶然入ったわりには、見ごたえがあった。また、施設内には4つの建物があるが、それぞれイタリア風の建築になっており、箱庭的な感じが楽しめた。
 昼食にソバを食べたらホテルへ戻り、読書と昼寝。ホテルで会議室の電話線を借りて、日記の更新とメールのチェックをする。夕べもたくさん寝たはずなのに、かなり眠い。

 夜はまたもやワインを飲む。ここのホテルは建物は古いものの、従業員の教育がしっかりしていて、とても気分が良かった。ワインの説明をしてくれた人も丁寧に教えてくれたおかげで、好みから外れたワインを飲むことがなかった。もっとも、ドイツワイン派(つまり、ビギナー)であるうちの父は、「料理はフランス料理だけど、ドイツワインは置いていないのかなあ」と、甘口ワインに未練がある様子ではあった。
 昨日はかなりハイペースで飲んだことを反省し、今日は赤ワインには少し手をつけただけで、部屋へ持ち帰りのんびり飲む。テレビではフジテレビのNG大賞をやっていたので、それを肴に家族でだらだらと雑談。ゲラ(ナンシー関いわく、笑いの沸点が低い人)であるうちの母親は、もともとあまりテレビ視聴しないので、けっこう楽しそうに観ていた。ワインだけでは足りずに、冷蔵庫からビールを取り出し2本ほど飲む。で、適当に就寝。

3月31日
 朝、出発前に留守番電話をチェックしたら、伯母さん(母の姉)からメッセージ。3月30日午前5時過ぎに、僕のいとこが女の子を無事出産したとのこと。名前は「蒼生(あおい)」と、現代風のネーミング。とりあえず、めでたい。

 午前中は芦ノ湖周辺をドライブ。芦ノ湖を見下ろす芦ノ湖スカイラインなぞを走る。雪をかぶった富士山も大きく見えていて、なかなか景色がきれいだった。ところどころで、旅行の証拠写真(笑)を撮影する。で、昼食は、御殿場高原ホテル敷地内の御殿場高原ビールを訪れ地ビールを飲む。
 料理は米久だけあって比較的安価でおいしかった。ビールもそこそこおいしいけれど、系列である静岡のメディアシティで飲んだビールと同様さっぱりしすぎている感じもなきにしもあらず。浜松のマインシュロスも、高原ビールが技術協力をしていたと思ったので、きっとこんな味なんだろうか・・・。
 というわけで、がんばれ浜名湖ビール@浜北市。いままで飲んだ中では、かなりうまい方だぞ。もっとも、あそこは料理が弱いし、なんといっても地の利が悪いからなあ。

 食後は酔っ払った僕に代わって、母が運転。それでもなんとか東名高速にのり、無事藤枝市に帰還することができた。運転の疲れ(というほどでもないが)、えらく眠くて、空腹になる。一服したのち、僕は書店に出かけて、「カラオケ海を渡る」(大竹昭子、筑摩書房 1854円)、「DNA伝説 文化のイコンとしての遺伝子」(ドロシー・ネルキン M・スーザン・リンディー著 工藤政司訳、紀伊国屋書店 2400円)、インターネットアスキー5月号を購入。

 2年ほど前に台湾に出張ででかけたことがあるが、その時も地元関係者などとはカラオケバーへよく飲みにいった。店構えそのものは全く怪しくないが、それでも、交渉しだいで「国際交流」できるというようなカラオケのお店もあったりした。こうしたお店については「カラオケ海を渡る」でも触れられていた。受け付けや給仕をする女性(美人だけれど無表情)と、席に座って水割りなんかを作ってくれる女性(愛きょうがある、と書いておこう)は別の職業になるそうだ。この本を読んで、そうした仕組みが分かった。もっともこの本は、そうした情報よりにとどまらず、カラオケ文化を考えるなかなかいい本である。
 しかし、台湾人(というか、中国系の人々は全般にそうらしいかれど)は死ぬほど飲む。人生で最も激しく酔ったうちの1回はこの台湾で経験した。(マジで翌日の二日酔いは、死ぬ思いだった)。

 偽名日記には珍しいスポーツの話題をひとつ。
 帰宅してテレビをつけ選抜高校野球1回戦 浜松工業−前橋商業の結果を確認する。結果は2ー0で、浜工の勝ち。1年前に比べて主戦・伊藤がぐっと成長、安定ぶりをみせている。最後はナックルも投げたとか。昨年春も注目される投手の一人ではあったが、けっこう打ちこまれることも多く、それを打線が逆転するというパターンだった。昨年出場したときに監督は「1年早く甲子園に来てしまった」と言っていたそうだが、練習を積んで結局当初の計画通り、この春の出場を果たした。これはかなり期待できるのではないだろうか。
 ただ、打線がいま一つつながっていないように見えるのが、2回戦の不安材料ともいえるかな。
そんなこんなで、応援リンクを作る。


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