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もとより青の色でありますが、普通淡い方を「藍」といい濃い方を「紺」と呼び慣わしています。この色は広くは東洋の色と称してもよく、西洋には余り発達の跡を見ません。そのためでもありましょうが、西洋人は植物から取るこの天然藍に一入(ひとしお)感じ入るようであります。かえって私たちは余りにも見慣れているため、その価値を顧みない傾きがあります。

 


 

柳 宗悦『手仕事の日本』岩波文庫



 

 

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