22 もう帰ってきた

2011.8.7


 8月4日の夜に、宅急便のオニイチャンが専用の大きなトランクみたいなものを持って来て、Macをその中にガチャリと入れて持って行った。

 あ〜あ、これでしばらくのお別れか、と淋しく思いつつも、しばらくはMacなしの生活もいいじゃないか、これでほんとの夏休みだ、などと思っていたのだが、5日、アップルからメールが来て(メールはちゃんとipadで受け取れるのだ。)、「修理対象のIMACが当社のリペアセンターに到着しました。修理が完了した際は、電子メールでお知らせします。」とある。修理状況はアップルのホームページで随時確認できるということは知っていたが、こうやっていちいちメールで報告してくれるなんて親切だなあと思っていたが、翌6日になると、「お客様から修理をご依頼いただきました製品、IMACを発送いたしました。お手元に届くまで1〜3営業日ほどお待ちください。」というメールが5日の深夜に出されていることが分かった。何だ、最低でも1週間、下手をすると2週間ぐらいかかるかもしれないといった口ぶりだったのに、これはきっと今日届くに違いないと思って、6日の夜は家内とのウオーキングをサボって待っていると、8時ごろ、今度はオジサンが、でっかいトランクを持って現れたのだった。

 つまり、あれほど別れを惜しんで送り出したのに、Macがまったく家になかったのはたった1日だけで、3日後には戻ってきたというわけだ。これでは嫁に出したというよりは、高校生のプチ家出だ。流した涙をどうしてくれるといったところだが、とにかくこんなに早く帰ってきたことは何よりも嬉しいことだ。改めてアップルの対応の素早さに感動してしまった。

 こういう丁寧で確実でしかも素早い仕事ぶりというのは、実に気持ちのいいものだ。それも結局は会社の信用を獲得して儲けにつなげるためじゃないかと言われればそれまでかもしれないが、ただ「金のため」以外のものも感じるのだ。同じ会社のバスに乗っても、実に丁寧に乗客に応対してくれる運転手と、いかにも面倒くさそうに横柄な態度をとる運転手がいる。だからといって彼らのもらう給料に差があるわけでもないだろう。「金」とは関係ないところで、仕事への愛情というものがどこかに感じられるとき、ぼくらはやはり心温まる思いをするものだ。

 深夜に「修理完了」のメールを出す社員のおかれた労働環境の苛酷さも感じられるが、それでも自らの不手際に対して懸命に誠実に対応する企業の姿勢をも感じるのだ。修理票には、修理担当者と検査担当者の名前まであった。

 帰ってきたMacは、買ったばかりと同じ状態なので、それを今まで使っていた状態に戻す必要があるわけだが、外付けのハードディスクに保存してあるバックアップから実に簡単な操作で修理に出したときと全く同じ状態に戻すことができる。これもすごいことだ。時間は3時間ほどかかるが、こっちはその間テレビでもみていればいいのだから、ラクチンそのもの。そういうわけで、ぼくのMacは6日の夜の12時ごろには完全復活したのである。メデタシ、メデタシ。


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