<Lesson #4>
'02.9.28 晴れ
今日もいい天気です。
昨日は,とあるところにバイクを転がしに行っておりました。
遅くっても自分なりに納得できる走りが出来ればいいや,って思ってても,
ペースがにかよってて,排気量の大きなバイクが目の前にいると,なんとか抜いてやろう,
なんて思っちゃいます。
たくさん抜かれもしましたが,ちょっとだけ抜いて,案外満足。(^^)
ワイヤが切れんばかりにスロットル全開で,ストレスも相応に解消。
部屋にヘルメットやらツナギ,グローブ(手袋のことね)が散らかったまんま,片付ける暇もなく
レッスンに出向いたという次第。
<It's New ! >
先ずは発声練習からです。
いつもなら「ま」をレガートで繋いで行く発声練習ですが,今日は「ぱ」をレガートで繋いで行きました。
要領は「ま」のときと基本的には同じ。
途中の高いところは,頑張るんではなく,さいごの”まーーーー”へもっていくための助走区間,
そして遠くへ飛ばす様に。「ぱ」は所謂,破裂音(ですよね?)なんですが,硬くならないように。
次は,これまで「ぱ」でやってきたことを,「ま」でやります。
これはこれで結構大変ですな。もしかすると,「ぱ」よりも大変かも??
いずれにしても,まずは子音よりも母音に注力しましょう,ということらしいんですね。
五つある母音のうち,「あ」母音が特に大事だとか。
「『あ』母音ができれば,なんとかなる!これが一番難しい。きれいな『あ』を目指してください!」
「ま」でも「ぱ」でも,母音は「あ」。これをうまくつないでいく,うまくきっていく。
「ま」と「ぱ」を入れ替えても基本は一緒ってことでしょうか。
<カルメンの如く>
さて,今日は先週の続き,P12,285小節目,E
からです。発音は先週に済んでます。
まず,最初の Ja なんですが,これが合わない。
「(合図してから)息をすうので,遅れます。息をすってから,出ること」
第一声が f ですから,ビシッと合わせたいところです。
287小節目の sein nennt auf dem のところ,これは各単語の語尾もしっかり言うこと。
”ざい ねん あう で”なんてならないよう,”ざいん ねんとぅ あうふ でぇむ”ってとこでしょうか。
289小節目の nie には sf がついてますから,ここは大きく強く,そしてつづく
der には dim.が
あるので,漸次弱奏(by 三省堂 新コンサイス英和辞典)。
要するに,der より後ろを弱めていき,291小節目の
p につながるわけですが,
「今でも十分に小さいので,それ以上小さくしないで下さいね」
だって。(^^;;)
ソプラノはそつなくこなしている様子。
テノールは「黄金のトランペットなんですから」といわれつつも,なかなか声が出ません。
訓練次第である程度はなんとかなるんでしょうが,さすがに「今の2倍での音で!」なんて
いわれても,ヴォリュームは上がらない…(--;;)
「はい,山本先生,ピアノだけ音,2倍,ありがとう」
なんて言われる始末。う〜みゅ,いかんなぁと思いつつも,なんともならない歯がゆさが
残念です。
バスも面倒なところなんでしょうか,上がったり下がったりで結構大変そう。
「…自信,なさそうですが…」
ってなことを言われてましたが,しかし,今年もすんげーええ声で,声量も豊かな明らかに
初心者じゃない方(^^;;)が約一名,いらっしゃいました。ああいう,引っ張ってくれそうな人が
いてると心強いですね。それにかまけてたら,いけないんですけど。
そして,アルト。
「歌う前から,顔をしかめない!」
「アルトが主役のオペラ,ご存知ですか?(会場から”カルメン!”の声)そう,カルメンです。」
「カルメンという悪女は…(ストーリィの簡単な解説)…そのつもりで,自信を持って,皆さんが
カルメンです,カルメンで歌って!」
#そうそう,去年の公式プログラムに掲載されていた,いい言葉。
#「歌声に,マリアの気品と,カルメンの色気を込める」( by 海月 さん)
#この言葉,小生の言葉じゃないです…勝手に引用しちゃいましたが…いいですよね?
<何が正しいやら>
パート毎にはそこそこかたちになってきましたが,合わせるとなかなかうまくいきません。
「…”Ja”のところ,”sein”,次の”und”と”nie”,”wei(nend)”のところだけ,棒見て」
と5箇所を合わせる事に。
それでも,なかなかうまく行きませんでした,ここは。
これは勝手な感想なんですが,今日はどうもソプラノが走ってたような気がしました。
何度やってもソプラノが走ってて,それに合わせてると「…字余り…?」って感じに
思ってなりませんでした。
#ってゆーか,ソプラノが正しかったのかな?
棒を見て歌ってる(つもり)と,ピアノが聞こえるんでそれに合わせようとしてしまう。
さらに,遠くはアルト,ソプラノ,近くはお隣さんの声が聞こえてそれぞれに引っ張られ,
どれが正しいのやらわからなくなっちゃいます。
<イタリア人の道案内>
さすがに合わないので,
「今から一分間,間違ってもいいから,覚えてくださ〜い」
暗譜して,指揮を見ろと言うことですね。
さすがに,これだと相応に合います。途中,棒を振るスピードを変えたりといたずらをされて
ましたが,100%追従しないまでも,相応について行けました。
けど,そうなると今度は歌詞が怪しい。(^^;;)
「あのね,イタリア人に道を聞くとだれもが親切に教えてくれるんです。ところが,そこへ行っても
目的地ではないんです。天気を聞いてもそう。ある人は『晴れ』,ある人は『雨』,ある人は『くもり』,
さらにある人は『月夜』。みな,自分の想いを言ってくれて,間違っても一生懸命なんですよ。
そんなんでいいから,間違ってもいいから自信をもって!」
「小さい音でも,いい音は遠くに届くんですね。だから,いい声を目指してください」
「声のでかいヤツが正しいんです。どうせ間違ってもボクにはわかりません(笑)。
間違ったときには,となりをキッっとにらんでやってください。」
この場合の”声のでかいヤツ”は,もごもご歌ってるヤツではなく,自信一杯に歌ってるヤツ,
の意味ですね。
今回は何度も言われてますね。とにかく,自信をもって歌うこと!
<なんてお得な…>
さぁ,後半戦です。
さて,どこをやるのかしらん,と思ってると,花月先生,何故かピアノのすぐわきにダークダックス状態
(筆者注:ちょっと斜に構えること。なお,立ち飲み屋で混んできたときにも有効)で立ってる。
そして,山本先生,ピアノを引き出す…あれ?なになになに?
いきなり,プチリサイタルが始まりました。
#おぉ,歌ってるよ,おい…
終わるや,拍手喝采!Bravo ! ってやつですね。
「はいはいはい,***(小生の事です),そこいらから,10円ずつ集めて!」
#安っ!
#えーっと,なんてぇ曲なんだろ?
#レッスン終了後,玄関に「本日の演目:****」ってゆーのはありませんでした。
あぁ,なんてお得な大阪Gクラス。
その後,曲目が判明。サルバトーレ・カルディロの「カタリ・カタリ」だそうです。
うーん,インターネットって便利ですねぇ…情報提供下さった
m さん,Thanks!
お答え下さった花月先生にも感謝です。
<覚えて慣れねば>
閑話休題。
P15,313小節目,Gです。いくつもある難関のうちのひとつです。
先ずは発音から。次に音符の長さに合わせて発音する。そしてパート毎に練習です。
バスは比較的単調な感じで歌えます。ふっと上がったり下がったりがあるんですが,
それでも,他のパートに比べれば気忙しさはありません。
アルトは単調と気忙しさが半々。テノール,ソプラノはなんとも気忙しい部分です。
#花月先生,テノールの音取りに一ヶ月かかったそうな。
##しかし,全パートをやるんですよね,考えてみりゃすごいこってす。
先ずはテノールのパートを楽譜通りに山本先生が弾いて行く。
「…無理です!」
確かに厳しいですよね,ここ。
よくもまぁ,こんな音をあててるな,っていうくらいなもんで,本来のスピードでは無理と判断,
ゆっくりと音を合わせてくれます。けれど,テノールはみな,声にならない。
一応は覚えているものの音程が怪しいもんで,ちょっと控えめになってしまううえ,高いところは
ひっくり返ってしまうしで…う〜みゅ,まだまだですな…(--;;)
そんな感じなもんですから,
「テノールねぇ,ソプラノにならないでね」
それに対して,ソプラノは上手くこなすんですね。
いきなり歌詞ではなく,「ぱ」で歌ったんですが,最初はなんとはなくズレてたのが,後半は
ぴったり合ってました。
それにしても,もう覚えてなれるしかないようです,ここは。
既に「来週もやりますから」と予告されてるんで,最低限,歌詞を覚えて合わせる事に専念せねば。
<たまには気分を変えて>
321小節目からは,一転して長い音が続きます。
各パートが重なって,きれいにハモるとなんともいえない爽快感が味わえる部分です。
ここではアルト,健闘です。「だいたいそんな感じですね!」
バスは,「かっこいい!」
ソプラノは「なんとも奥ゆかしいですねぇ」
「『私,ダメだわ』ってならない,カメラ写りを気にして!頑張ってのどを閉めちゃだめ。
そう,鈴のような小さな声でも構わないから,いい声をだして」
なんとなく,ダメダメなのがテノール。「『黄金のトランペット』なんですから,自信をもって!」
ここでは,Gott という言葉が出てきますが,この語尾は”〜っと”ではなく,”〜おっとぅ”って
強調するぐらいで,これを揃えるとかっこいいんだそうな。
「うんうん,理想の合唱団になってきましたね(笑)。
皆さんの”〜おっとぅ”のあとの顔をみれば,もう!」
ここが決まれば確かにかっこいい。
ff が続くんで,大変といやぁ大変なんですが,それぞれが上手くハモると気持ちがいいんです。
そりゃ,いい顔しますって!
最後のしめは,
「全員起立!」
「(321小節目の)und からは楽譜外して!」
何度か手直しはありましたが,終わりの方はそこそこいい感じで歌えました。
「自信みなぎる!過剰なぐらい!(笑)…歌えてないけど(ぼそっ)…」
#いい感じって思ってたのは,あっしだけですかい…(--;;)
それにしても,立って歌うとこれまたいいもんです。だいぶと気分が変わりますよね。
「これからは時々立って歌いましょう」
#はい,賛成です。
ところで Cherub の発音は,何が正しいんでしょうね?
小生は”けーるぷ”と発音してますが,ご近所さんでは”しぇーるぷ”,楽譜P63では”ヒェールプ”と
なってます。もしかしたら,どれも正しいのかもしれませんが…渾然一体となったら,それはそれで
よし,なのかもしれません。
<適度なハードル>
毎度のことながら,「自分が納得できりゃいいや」って思ってるんですが,こうやって
練習していて「あぁ,かっこええなぁ」とか「うーん,きれいやなぁ」って感じるところが
出てくると,「もうちょっと上手く」「もっとかっこよく」って思ってしまいますね。
#できるできないは別ですが…(^^;;;;;;;)
そう,冒頭に書いたような「前のヤツを抜いてやろう」なんて気分ですね。
圧倒的に速いバイクだと,最初っから「さいなら〜」って感じですが,同じレベルより,
ちょっと高いところぐらいなら,「よっしゃ,いけるかも?!」って頑張る気になる。
#バイクの場合,頑張りすぎると”ハイサイド,転倒!”とか,”スリップダウ〜ン!”なんて
#ことになっちゃいますから,気をつけないとダメなんですけどね。
合唱団の人数は10,000人。
「1」のことを10,000人でやるなら,よく言われるように1/10,000(一万分の一)なんですが,
そうではないと思ってます。一人ひとりが「1」をやって,「10,000」のことをやるんですよね。
残念ながら一人ひとりが「1」を出し切れず,「7,000」かも「9,000」かもしれないけど。
#小生も「1」を出し切れてない,その一人ではありますが。
けど,なんとか「1」になるよう,近づくように「あともうちょっと」「よっしゃ,いけるかも?!」っていう,
適当な高さの,それでいて今までよりも少し高いハードルを増やしていきたいですね。