[サブザックに何を詰めるか]

 キャンプそのものを移動する場合は、当然全ての装備をパッキングしなおして移動するわけですが、キャンプをベースとして出かけるトレッキングでは、ここからさらにどんな装備をサブザックに詰めて持っていけばいいのか頭を悩ますところです。
 まず、貴重品はテントに残して行くわけにはいかないので、サブザックに詰めこみますね。そして雨具。予報が雨ではなくても、山などでは局地的に悪天候になる恐れがあるので、必ずトレッキングの装備リストには入れておきましょう。秋口には、急に冷え込むことがあるので、そんなときは防寒具として使います。
 他に必要なものを列挙してみましょう。水を満たしたカンティーン、行動食、昼食、ストーブ、コッヘル、シェラカップ、細引き、ファーストエイドキット、エマージェンシーブランケット、ビノキュラー、図鑑、帽子、サングラス、タオル、着替え……といったところでしょうか? トレッキングは、なるべく身軽なことに越したことはありません。これら必要品目の中から、場合によっては食器はシェラカップのみで済ますことにしてコッヘルを外したり、ファーストエイドキットの一部を分けて持っていくようにしたり、状況に合わせたコンパクト化が必要です。
 サブザックへのパッキングも、ザックのパッキングのところで紹介した「重いものは上、使用頻度によって取りだしやすい位置に」というセオリーが適用されます。
 また、ウエストバッグをして山歩きをしている人を最近みかけますが、急な登降の際に腿に当たって邪魔になったりしますので、荷物はなるべくサブザック一つにまとめたほうがいいでしょう。
●追記
 ベースキャンプを起点にして一日トレッキングするといった場合、ぼくは、なるべく身軽であることを心がけています。ウェアは、春から秋へかけてのスリーシーズンでは、防寒と雨への対策を兼用してゴアテックス製の雨具を用意して、ウールのシャツに軽いフリース程度。冬はダウンなどのインシュレーターの入ったジャケットを着用します。その他の装備は、ほぼオールシーズン共通で、食料はすぐに食べられる行動食(サンドイッチとか、朝食の残りで作ったおにぎりとか、あるいはカロリーメイトなど)にコーヒーあるいはティーバック。1gほどの水。お湯をわかすためのコンパクトストーブとφ20cm程度のコッヘル、それにシェラカップ。行動用にコンパクトなパッケージにしたエマージェンシーキット、それに図鑑やビノキュラーなどです。
 それらすべてを35g容量のアタックザックに詰めて、かなり余裕がある状態です。いちど、容量の多いウエストバックに全部まとめて使用してみましたが、歩行の邪魔になるので、トレッキングでの使用は止めました(MTBやオフロードバイクのライディングのときは、ウエストバッグのほうをよく使いますが)。

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