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 読書雑記 2003.7〜12 

ことばの原っぱ あちこちに掲載されたコラムを一挙収録の本。著者はお節介が好きな人みたいです。お節介は悪いもんじゃないとかなり言ってます。載ってる内容自体がお節介って感じです。ハリガミの可笑しさとか、言葉の頭につく“チョー”の意味合いとか、嘘の正しいつきかたとか、やっぱりお節介だと思います。  2003.12.01
天野祐吉
まどか出版
デベロッパーズ(漫画)
機動戦士ガンダム Before One Year War
ジオン公国版プロジェクトX!あのガンダムの、ザク誕生秘話!一年戦争開戦前、新型汎用作業機として開発されたモビルスーツの開発と製造に携わった、ある下請け工場の熱き技術者たちの、汗と涙の物語!熱血技術者の、思いっきりののめり込みです。元気で可愛い負けん気強い女の子が大活躍です。作る楽しみ知ってる人になら、絶対楽しめること請け合い。  2003.12.01
山崎峰水 原作/矢立肇・富野由悠季
角川書店
どーでもいいけど(漫画)
[不景気な暮しの手帖]
懐かしさを通り越してうわーという感じ。だって、貴花田と宮沢りえの婚約だよ〜?新聞の経済欄だから世相を反映しまくっているのだが、週一回掲載の悲しさか、ひとつひとつの事件が一回で終ってしまってるのがなんとも。事件ひとつひとつの比重が軽くなってるのかも。十年分読んで、そういえばそんなのもあったなぁ…としみじみしてみて。  2003.11.30
秋月りす
竹書房
対岸の家事 家事なるもの男もしてみんとてな話だが、芸術家たる者どこかしら創造的な楽しみを見つけている。それでも日々の家事は“当たり前”になり、安易にはできないことに気付く。ちっとも対岸ではなくなった家事をプライドを捨てずに楽しいんだと言われると、そういう意識でやってみたくなってくる。  2003.11.27
南伸坊
日本経済新聞
ひらがな日本美術史5 実は絵よりも立体が好きだったらしい。なんと言っても今回は印籠である。印籠は小さな重箱みたいな構造だ。この重箱を繋ぐ紐とそれを束ねる緒締と根付。そのバラバラな重箱の表面にきちんと繋がった絵が細かく描かれている。こんな細工が作ってみたい。そんな発見ができるのが嬉しい。  2003.11.26
橋本治
新潮社
日本語必笑講座 日本語といえば清水義範です。この人の楽しいところは、日本語のオッカシイ使われ方を品評会みたいに並べてくれるところ。藪医者が何故“藪”?という考察はちと感心。小説とか時代劇独特のお約束な言い回しにも気付かされたり。兎に角この人の日本語考は面白い!  2003.11.21
清水義範
講談社文庫
魔女の死んだ家 大人向き〜な感じ。大きな屋敷に住む妖艶な美女と“崇拝者”と呼ばれる取り巻き達。それを陰で眺め続ける少女。全編を覆う退廃的な空気はこの作者の特色のひとつでしょうか。ラストまで行ってキツネにつままれたような気がした。まああの人達はみんなキツネみたいなもんかも。  2003.11.20
篠田真由美
講談社
虹果て村の秘密 好奇心旺盛な子供たち、イケ面の男と美人のお姉さん、変り者の謎の人。有栖川読みにはお馴染みの設定と展開。そして有栖川らしい優しさ。相変わらずで、なんか安心しちゃいました。文字通りミステリ初心者の子供たちに読ませてあげたい一冊です。  2003.11.19
有栖川有栖
講談社
ぼくと未来屋の夏 ぼくと未来屋なら、未来屋の方が断然有利だと思うんだけど、未来屋もぼくも絶対譲らないところがあるのが良い。そして、ぼくだって決して負けてない。見慣れていたはずの風景がいきなり知らない世界になる。おなじみだった人が意外な一面を見せる。見開きの地図が全然違うものに見えてくる。そんな夏の経験は、きっとまだ終らない。  2003.11.13
はやみね かおる
講談社
粗忽拳銃 まだ前座の落語家、役者の卵、駆け出しのライター、そんな連中がふとした弾みで拾ってしまった拳銃(本物!実弾入り!)彼らがその拳銃でなにをやらかすのか。撃ったものの気持ちと撃たれたものの気持ちも、経験してみないとわからない、そんな経験をどう生かして行くのか。何事も経験、そしてとことんまで楽しめ!  2003.11.13
竹内真
集英社
きみとぼくの壊れた世界 しょっぱなから酷評だが、ウザい。一言でいうと、相変わらず。根底に流れる“状況”は、私にはかなり拒否感の強いものなのだが、それをほとんど意識させない…というのは作者側の力なのか。酷評の割にはグイグイ読まされてしまう。キャラ的には病院坂が好き。相変わらずだが表紙が凝っている。手触りが面白い。  2003.11.12
西尾維新
講談社ノベルス
風に桜の舞う道で とことん青春物語。忘れていたあの頃を思い出させてくれるような、あの頃はこんなに楽しそうじゃなかったぞ…と羨ましくなるような、そんな青春の物語。人間模様を描くのが上手いのだろう。そして、同じ鍋から飛び出した具材達…というところが、ちょうど「カレーライフ」とは逆。やっぱり竹内だ。  2003.11.6
竹内 真
中央公論新社
平成講釈
安部晴明伝
三冊の速記本を元に、それに作者の解釈やオリジナルな部分を付け加えて書かれたのがこの本。ネタ本というより、超訳とでも言おうか。晴明の名付の由来があったりする。晴明というキャラが二種類あった、なんてのもある。講談の語り口が、それらをさらさらと読ませてくれる。ちなみに解説を書いているのは晴明神社の禰宜氏である。こんな本もちょっと珍しいのではないか。  2003.11.3
夢枕獏
中公文庫
変態(クィア)入門 ゲイである筆者が、レズビアン、トランスジェンダー、バイセクシャル、インターセックス、FTMTS、MTFTSなどの人達と対談した対談集。内容はキワモノではない。自らの肉体的・精神的な“性”に違和感を持ち、その違和感を解消すべく行動している人達の生の声である。人というのは多様であって良いのだ。自分というのは自分として生きて良いのだ。  2003.10.30
伏見憲明
ちくま文庫
じーさん武勇伝 今日びアクション映画の主人公だってもちっと挫折すると思うが、じーさんはそんなことお構い無しである。キレると誰にでも喧嘩を売る。海賊に鮫に海軍に喧嘩売る。んでもって売った喧嘩は全て勝つ!じーさんちみたいな健康的な家族に憧れる。じーさんみたくはなれないけど、じーさんに憧れるのは悪くないと思う。  2003.10.30
竹内 真
講談社
窯変 源氏物語1
桐壺、帚木、空蝉、夕顔
この物語は一体どう読めば良いんだろう。週刊誌の王室スキャンダル・告白私小説みたいなもんだと思えば良いのか?この時点ではどうも恋愛物語には見えない。光源氏は生まれたときから倦んでいる。最初から何もかもが手中にあって、特別なる存在で、でもその実なにひとつ我が物ではない…という存在。彼はそんな中で足掻いて足掻いて自分だけの何かを掴もうとしているのだろうか?  2003.10.28
橋本治
中央公論社
ホモホモ7セブン 完全版(漫画) ♂♂<ホモホモ>ブロックと♀♀<レスレス>ブロックの抗争を描くハードボイルド!点目な三頭身♂♂エージェントが、完全劇画調唸るような美人♀♀エージェントとくんずほぐれずの戦いを繰り広げる。毎度同じ展開をワンパターンのように闘い続けるところは、喜国雅彦の「日本一の男の魂」が影響受けたか。  2003.10.22
みなもと太郎
ブッキング
透明人間の納戸 講談社ミステリーランド。「子どもの王様」と同じ雰囲気で始まる。不思議な謎があってハラハラドキドキさせられて、前回と同じように妙にリアルな現実を突き付けられる。それにしても、子供の本にまでこういうテーマが盛り込まれるようになったのか…と不思議な気がしてくる。一瞬だけ、このシリーズを五條瑛にも書いて欲しいと思ってしまった。  2003.10.21
島田荘司
講談社
ひらがな日本美術史 4 本阿弥光悦の「舟橋蒔絵硯箱」には感嘆!こういう遊び心ってすごく好き。言っても意味無いけど欲しい。自分もこういう遊び心で何か創ってみたいものだと思う。桂離宮も行きたい。一ヶ月前に予約しなきゃでもいつかきっと見に行こう!絶対的なセンスの良さって、やっぱり見るべきだと思うもん。よく判らなかったものの見方の一面が見えて、それが好きだという感情が生まれるのは新たな発見だ。  2003.10.12
橋本治
新潮社
子どもの王様 講談社ミステリーの児童書シリーズ?最初ちょっとどきどきハラハラして読んでいたが、気がついたら途中から話がきな臭い。妙に現実的で、変にリアルで、小学生でも…というのならイマイチ勘弁してほしい感じ。全体に描写がやけにしつこいのに要約すると一握りみたいなのは、元々長編を書く人だから?  2003.10.8 ネタバレ感想
殊能将之
講談社
八犬伝 仁・義・礼・智 昔の勧善懲悪ものは、みんなこんな感じなのか。現代語訳してある児童書なのでかなり端折ってはあるのだが、それにしてもなんと相当ご都合主義というか。エピソードが山程あってあちこち飛んでる割にはひとつひとつの事件がえらくあっさり終る。今みたいに描写をだらだら書くという傾向がなかったのかな。犬村氏が仲間に入ったところまで。  2003.10.7
滝沢馬琴 作 山田野理夫 訳
太平出版社
ひらがな日本美術史 1、2、3 社会科がアレで歴史なんかもう皆無も同然で、でも美術史とはまさに歴史の具現であって歴史無くしては語れなくて、その歴史がこんなにも面白いなんて、これはもう筆者の勝利なのか。今までただ漠然と、あぁ良いなぁとか、さっぱりわからんとか、退屈ぢゃ〜と思いがら見ていた絵や彫刻が、俄然違った色と形を持って生き生きとしてくる。運慶が、雪舟が、東照宮が見たい。  2003.10.6
橋本治
新潮社
金魚屋古書店出納帳 1、2(漫画) 真っ暗な地下迷路。どこまでも続く本棚。出て来る漫画はどれも古くてノスタルジックでマイナー。でも、そんなの知らんよ!という人にも読ませてしまうこの力量。ひとつの漫画に込められた深い思いや記憶。そういえば自分にもこんなことがあったっけ…と、懐かしく思い出させてくれるようで。そしてそれは今でも現在進行形。膨大な紙の中にどんな思いを詰め込むのか。  2003.9.27
芳崎せいむ
少年画報社
カレーな薬膳 南インド料理レシピ集。南インドカレーは食材の味をそのままに、スパイスを振って軽く炒めたり少しだけ煮込んだり…というのが多いらしい。だから重くなくヘルシー。ただ、スパイスの入手が難しいのと、素材の味重視でスパイシーで誰にでも好める訳でないのが難点。ちょっと指をくわえた。  2003.9.22
渡辺玲
晶文社
キノコは安全な食品か キノコはスーパーに大量に並ぶような食品としては極めて新しい。最初から栽培で出回ったものも多い。どんな場所に生えるものなのか知らないで食べているものも多い。実は動物同然の生き物なのに、輸入食品では植物並みの検疫のも多いらしい。結構好きなのだけれど、どうも食べるのには躊躇してしまいそうな本であった。  2003.9.22
小川真
築地書館
カレーライフ 一年振りの再読。当初のインパクトは薄まった分、彼らの繋がりみたいなものが際立った。発端は祖父と父親の死。上の世代、もっと上の世代から脈々と受け継がれて来たものを、この世代がどう引き継いでいくか…という物語。自分を失わず自分がやりたい事を大事にしながら関わっていく彼らを見ると、自分もそう出来ればと思う。  2003.9.19
竹内真
集英社
機動警察パトレーバー 全22巻(漫画) どこかの書評に、これは大人になれない子供と、大人になろうとする人達の闘いの話だっていうのがあった。確かに今になって再読するとそれがハッキリと見えてくる。少年誌に載ってたという頭があったが、これは丸々“大人”の物語。15巻のp.119など自分が説教されてる気分だ。若者じゃないのにな。  2003.9.17
ゆうきまさみ
小学館
先生がいっぱい1(漫画) 長い耳とふかふかの尻尾のラビ先生は、いつも竹刀をもっていてTシャツには血がついている。気だるそうな切れ長の目とナイスバディの桐生先生は、理科室で安らぎ常に自分ペースを崩さない。先生からも生徒からもバカにされている十日町先生は、庭山先生と桐生先生の板挟みでラビ先生が天敵。桐生先生エロっぽい!ラビ先生反応がやたら可愛い!もっと絡んで欲しいぞ!  2003.9.16
安田弘之
小学館
巷説百物語 相変わらず京極の妖怪モノはホラーにはなりきれない。短編が七編。それぞれ別の妖怪の名を借りた連作。どことなく都筑道夫の砂絵シリーズを思い起こさせる何か。読後に「悪いことはできないねぇ」と思わせる処か。心の持ちようというものを考えてみました。現世と幽世の境ってなんだろう?  2003.9.16
京極夏彦
角川文庫
Heaven ヘブン? 6 謎のレストランの物語の最終回。忘れてましたよ、この話の主役はこの人だったのね。何があっても決して自分を変えないオーナー。自分のためだけにお店を持ち続けるオーナー。そのオーナーに、どこまでもついていく人々。楽園は、誰にとっての楽園だったんだろう?でもそんな大層な事を考えながら読んでも仕方が無いのかも。  2003.9.8
佐々木倫子
小学館
食べられるキノコ 200選 食べられるキノコの本といっても当然毒キノコも載ってる訳で、キノコの種類ってのは二百何十くらいではとても網羅出来ない…というのをつくづくと。食べられる方は食べ方まで載ってて、見てても面白いです。毒キノコも一応載ってるんですが、毒の成分をつらつら書かれるより、どんなのと紛らわしいのか、どこが見分けのポイントか…みたいなのをもっとちゃんと書いてあったら良かったです。  2003.9.7
信州きのこの会編
信濃毎日新聞社
黄泉びと知らず 同作者「黄泉がえり」の外伝になる表題作を含む8本の短編集。表題作以外は微妙にホラー。そして、全編微妙にSF。梶尾作品は、4億年の記憶を持つ少女エマノンが好きだったのだけれど、今回のようなホラー系SFの方が面白いみたいだ。  2003.9.3
梶尾真治
新潮文庫
陰摩羅鬼の瑕 世界とは何なのか。何が常識で何が非常識なのか。今目前に見えているものが、他者にはどう見えているのか。常識とはどこから発生してくるのか。互いの価値観は解る事ができるのか。シリーズの中でもとりわけ哲学的であったように思える。自らにも瑕があり、またそういう瑕を抱えた存在をも知り得るから、殊更に引き寄せて考えてしまうのかもしれない。  2003.8.22
京極夏彦
講談社ノベルス
ぼくらが鳥人間になる日まで
―飛べ!プテラノドン―
琵琶湖の上空を飛ぶことを夢見たとある学校の人力部の、15年に渡る挑戦のドキュメントである。何度も何度も落ちては、彼らは挑戦し続けた。プラットフォームから落ち、書類選考を落ち、台風で飛べずに終った。それでも彼らはあきらめない。人がやったことがないから、今までこんな形で飛んだことは無いから、だから自分たちがそれをやる。地道で辛気臭い作業のひとつひとつの積み重ねが、あの一瞬大きく羽ばたく。  2003.8.13
正本ノン・丹内友香子 共著
ポプラ社
さちことねこさま(1)(漫画) メガネっ娘と彼女がいじめられると出てくるねこさま、というツボな方には萌えどころ満載な作品。アタマノサキニアルモノはネコだけではなく、それは飼い主の性格を如実に表していそう。そもそも、味付け海苔が好物なネコというのもかなりアレ。怒るとキバ剥くねこさま、あずまんがのカミネコを髣髴とさせます。あおくさ家のお母さんとお父さんの(力)関係が一番気になるところなのですが…。  2003.8.12
唐澤なをき
エンターブレイン
漢字と日本人 清水義範が「はじめてわかる国語」で挙げていた本。漢字がいつ頃どこからどんな風に入ってきて、日本人がどんな風に取り入れ、それがどんな風に変遷してきたか…。日本語の語というものの意味は漢字によって裏付けられている…というに気がつく。主張に極端な部分は多く鵜呑みにすべきではないと思うが、漢字と日本語の生い立ちを知ることから得られることは多いと思う。  2003.8.6
高島俊男
文春新書
間取りの手帖 99個の間取りが載っています。一言コメントな解説しかありません。全て実在の間取りらしいです。全国津々浦々変な間取りを集めてみました本(らしい)。設計した人が見てみたいです。住んでいる人に聞いてみたいです。どこに何を置くか想像してみたいです。正しく使いこなす方法が判らないのが多いです。カバーが凝ってます。文章が少ないのであっという間に読み終えます。  2003.8.3
佐藤和歌子
リトル・モア
上野介の忠臣蔵 この「上野介の忠臣蔵」は文字通り吉良上野介の側から見た忠臣蔵顛末記なのである。赤馬(普通の馬)に乗り領内を見てまわる気さくな殿様。赤穂の塩とはまた別物だった吉良饗場の塩。上野介の役目とその想い。「はじめてわかる国語」の中で書かれていた取材の結晶がここにある。  2003.8.1
清水義範
文藝春秋
はじめてわかる国語 どうやら日本語というものは、独特の性格を持っていて、過去色々な言語を取り入れ、崩壊と構築を繰り返してきたらしい。漢字には何故音と訓があるのか。漢音と呉音。空きカンと空き缶と空缶。愛してるとあいしてる。「大きい」はおおきいで、「王様」はおおさま?“生”が意味するのは何か。日本語が、こんなに難しいものだったとは…。  2003.7.28
清水義範
講談社
紺野さんと遊ぼう FINAL 紺野さんもとうとう最後である。取り敢えず、エロい。せーらーふくがエロい。妄想双子がエロい。身体測定がもういやんなるほどエロい。もし本屋さんでビニ本でなく手に取れる機会がありましたら、表紙をめくって裏を見てください。あれも紺野さん、なのでしょうか?  2003.7.25
安田弘之
太田出版
なるたる 11(漫画) 実は最初から読んでいるのだが、かなり訳が分からなくなっている。シイナには何が起こったのか、竜の子たちは何を考えているのか。誰が誰のために闘っているのか…。  2003.7.25
鬼頭莫宏
講談社
もっとどうころでも社会科 「どうころでも社会科」の続編。前回は日本国内の地理や歴史についてがメインだったが、今回は世界的な地理や歴史、そして経済的な何かにも触れている。食べ物の話が面白い。大根はいつの時代から食べられていたのか。その大根はどこからやってきたのか。日本人しか食べない野菜は?その他にも、吉良と浅野の喧嘩の実態は?インフレってそもそも何?オランダの扱われ方の謎。  2003.7.18
清水義範
講談社文庫
ヒトクイマジカル
殺戮奇術の匂宮兄妹
戯言シリーズ第5弾。“殺し名”筆頭の匂宮<におうのみや>登場。それにしても、回を重ねる毎に気になるのが、語り部にして主人公の戯言遣いの言動。常に言ってる事に違和感がある。なにか本心とズレてる…というか。そして相変わらず西尾のキャラの扱いがなんだかな…です。理澄ちゃんなんか大好きなんだけどなぁ。出夢くんの妙に人らしい処なんかも好きなんだけどなぁ。  2003.7.14
西尾維新
講談社ノベルス
昭和ミステリ秘宝 どぶどろ 冒頭の7本の短編が最後の1本の長編の前段になっている。上の方々のやっている事は下々の者には判らない。ただ板の上に座っておまんまを食べているだけでは何も解らない。今の世の中に何が起こっているのかを見定めなければ判らない。本当の苦労というのは何なのか。何をして初めて苦労と言うのか。自分が苦労をしていないという事を認識して初めて、何かが見えて来る。  2003.7.8
半村良
扶桑社文庫
エレキング 2(漫画) 薬売りの“おいさん”の脱力系4コマ第2弾。登場人物は77人まで増えました。おいさんと41歳学生と猫氏と赤さんは、もうすっかり仲良しです。でもお互いまだまだ解らない事は多い様です。基本的に全員お口が尖がっている中、もつにこみさんだけが“普通”のお顔をしています。彼女だけ描いている人が違うんだろうか…。  2003.7.2
大橋ツヨシ
講談社