21 細切れ映画鑑賞

2009.12


 ここ数年、NHKの朝ドラをずっと見ている。もちろんリアルタイムでは見ることができないから、録画して見ているのだが、学校から帰って、ゴロリと横になって今日の朝ドラを見るのが何よりの楽しみになってきた。帰宅するとたいていは腰が痛いので、この「ゴロリ」は極楽なのだ。

 前回の『つばさ』は朝ドラ史上最低の視聴率13.8パーセントだった。せっかく多部未華子が頑張ったのに、演出が羽目を外しすぎて、さすがにぼくも見ていて辛いときもあった。今回の『ウェルかめ』は、今のところの視聴率は初回が16.0パーセントと、これまた史上最低である。「つばさ』でさえ、初回は17.7パーセントだったので、ちょっと心配だ。ちなみに、史上最高の視聴率を記録したのは、いわずと知れた『おしん』で、52.6パーセントというからものすごい。ただぼくはまったく見ていない。

 天の邪鬼のぼくには、視聴率最低のほうが見るかいがある。視聴率を下支えしているという実感があり、とても心地よい。

 『ウェルかめ』は結構いい。話のテンポは見方によっては苛立たしいほどゆっくりしていて、だらだらしているようにも感じられるところだろうが、この「ゆるさ」はいい。

 それに何といっても、主演の倉科カナが可愛い。演技はうまいのか下手なのか分からないが、多部未華子の一本調子よりははるかにいい。室井滋もさすがにいい味を出しているし、石黒賢もどこかスコーンと突き抜けた明るさでいい感じだ。羽田美智子もときどき下手だが、まあ悪くない、などと思いながら見ているわけである。時には、うーん、いいセリフだなあと感心することもあり、脚本は明らかに『つばさ』よりも上出来だ。

 この『ウェルかめ」も今日で60回目。全部見ているのだから、すでに15時間もつき合ってきたことになる。一日15分でもたいしたものである。

 こういうドラマの見方に慣れてくると、例えば映画でも15分ずつ見るということだってアリなんじゃないかと思えてくる。映画といえば必ず全編通して一気に見るものと何となく思い込んできたが、それは映画館でのこと。ビデオで見るなら、それでもいいんじゃないかと思えてきた。

 何本かの映画を同時に少しずつ見ていくということもアリなんじゃないか。本だっていつも10冊ぐらいは同時に読んでいるのだし。ということで、おとといから『ハチミツとクローバー』を細切れで見ている。面白い。



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