20 この1年

2007.12


 昔、日記をつけていたころ、大晦日になると、その年の年表のようなものを書いていた。その年に何があったか、何をしたかをまとめてみたのだ。このところ、とんとそのようなことはしていないが、久しぶりに書いてみる。

 まず、1月から3月にかけて、鳥の撮影に夢中になった。毎年買っている日本野鳥の会のカレンダーの鳥の写真を見ては、こんなの無理だよなあと思っていたのに、それに近い写真が自分にも撮れることが嬉しくてならなかった。近くの久良岐公園と、舞岡公園には何度も通った。夏には丹沢に行ってヤマセミでも撮ろうかと思っていたが、春とともに熱がさめた。

 4月からの新学年では、思いがけず中1の担任になった。実際には、このことが今年の一番大変だったことではあるが、それは仕事のことなのであたりまえ。ここに書くことではないので省略。

 いきなり夏休みだが、いったい40日も何をしていたかというと、これも仕事なのだが、編集委員をつとめている国語の教科書の指導書(先生用の虎の巻のような本)を書くことでほとんどの時間が費やされた。といっても朝から晩まで書いていたわけではなく、一日にせいぜい4時間ぐらいで、あとは家内と買い物とか、ウォーキングとか。

 そうそう忘れていた。勤務校には「高1ゼミ」というのがあるのだが、その中に「落語ゼミ」というのがあって、落語研究家の山本進先生が講師をつとめておられるので、今年1年間参加させていただくこととなった。これは面白くてためになる。山本先生の素晴らしい講義の他に、隔回ぐらいに噺家さんが来て、教卓の上で(!)一席やってくれる。贅沢の極みである。噺家さんは柳家喜多八、柳家三三、柳家ろべえ、の三人。知る人は、すごい! と思うに違いない。ちなみに生徒はたった6人。もったいない。こういうこともあって、今年は落語をずいぶん聴いた。CDも買いまくって、志ん生、志ん朝、文楽の主なものはだいたい聴いて、米朝と小さんを今聴いている。

 去年の秋から始めた書道は何とか持ちこたえ、12月に先生の門下生の展覧会に初出品した。しかし、練習不足はいかんともしがたく、来年に課題を残す形となった。

 それにしても、夏が過ぎたら、何だか知らないうちに冬になり、寒いなあと思っていたら、あっという間に年末になったという感をぬぐえない。来年も、お正月だなあと思っているうちに年末になるのだろうか。ま、それでもいいか。


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