91 クラッシュ!

2007.6


 とうとう恐れていたことがやってきた。

 先日、エクセルを使って成績処理をしていたところ、突然暴走をはじめた。入力もしていないのに、かってにカーソルがどんどんと動いていってしまう。あわてて、エクセルを強制終了しようとしたら、できない。アイコンがなんだか怪しくチカチカしている。しかたなくコンピュータの電源を強制的に落とすこととなった。

 と、まあ、これくらいならよくあることだ。しかし、マックの最強マシンと言われたG5も、購入して4年目を迎え、そろそろ不具合が多くなってきていることは確かだ。そこでちょっとメンテナンスをしてコンピュータの「体調」を回復しようと思った。それが運のつきだった。

 難しいことは省くが、とにかく、コンピュータのハードディスクの異常を修復するソフトを使ってみた。数時間かかって、「成功」。ところがこのあとがいけない。再びコンピュータを起動しようとしても、起動しない。それが金曜日の真夜中のこと。土曜日、学校から帰ってアップルのサポートセンターに電話したが、すでに業務を終えていて、日曜日は9時から始めるとのこと。これでここ数年間、かかさずに土曜日に更新してきたホームページの更新が不可能になった。しかし、まあそういうこともあっていい。明日になればサポートセンターの適切な助言で簡単に復旧するだろうと高をくくっていた。

 日曜日、9時きっかりに電話をした。無料サポート期間は過ぎているので、30日間の電話サポート代は約5000円。背に腹は替えられぬ。およそ1時間、ああでもないこうでもないと様々なことを電話の向こうのお兄さんの指示で試してみたが、とうとう直らなかった。残る手段は、OSの再インストールしかないということになってしまった。つまり、コンピュータ内蔵のハードディスク内のデータは、「すべて」失われるという悲惨な結末だった。

 さすがにガックリきた。日ごろ、大事なデータのバックアップは心がけてはいたけれど、例えばメールアドレスなどは、もちろん壊滅。アイチューンに取り込んだCD200枚以上にもなるはずの音楽データもパー。

 まあ、こんなものだ。デジタルライフなんて。ちょっとしたことで、すべてが失われる。これをおそれていたらコンピュータなんて使えないし、今までにも何度もこういう目にあってきた。しかし、そろそろこういう生活には終止符をうって、アナログな世界に赴きたいとしみじみ思う日曜日である。


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