23 演歌ベスト10 その2

2006.2


 前回は、第2位で終わってしまった。この調子でいくと、あと4回もかかることになるが、他のジャンルのベストテンもやりたいので、さくっといきたい。

 第1位。北島三郎「風雪ながれ旅」(詞:星野哲郎・曲:船村徹)

 第2位。ちあきなおみ「矢切の渡し」(詞:石本美由起・曲:船村徹)

 第3位。石川さゆり「鴎という名の酒場」(詞:阿久悠・曲:中村泰士)石川さゆりには「津軽海峡冬景色」という名曲もあるが、阿久悠の詞に特有の「作りすぎ」の感があるのに対して、この歌は自然で、特に「窓を開ければ、海」というところが、視界がぱっと開ける想いがして絶品。風景を描く演歌というジャンルがあるようだ。

 第4位。都はるみ「涙の連絡船」(詞:関沢新一・曲:市川昭介)この曲こそ第1位にしなければならなかった。この歌が出たのがぼくが高1のとき。以来、何かというとこの歌を歌っていた。自分の結婚式でも「アンコ椿は恋の花」を歌ってしまった。「涙の連絡船」はさすがにふさわしくないと思ったようだが、「アンコ椿」も片思いの歌だったことに後で気づいた。

 第5位。金田たつえ「花街の母」(詞:もず唱平・曲:三上敏)こういう「辛い人生」を歌ったものが好き。三善英史「円山・花町・母の町」も心に染みるいい歌だ。

 第6位。木村友衛「浪花節だよ人生は」(詞:藤田まさと・曲:四方章人)またこういうただ調子のいいだけの歌も好き。この歌も細川たかしのほうが有名だが、こちらが元祖。藤田まさとには「岸壁の母」という名作もある。

 第7位。五木ひろし「そして…めぐり逢い」(詞:荒木とよひさ・曲:中村泰士)こういう、しっとり語りかける歌もいい。

 第8位。鳥羽一郎「兄弟船」(詞:星野哲郎・曲:船村徹)こういう熱い歌はあまり好きではないが、これは特別。

 第9位。内山田洋とクールファイブ「逢わずに愛して」(詞:川内康範・曲:彩木雅夫)黒光りする世界。演歌ではないかもしれない。川内康範は、「月光仮面」の作者としても有名。森進一の「おふくろさん」や、青江美奈の「伊勢佐木町ブルース」の詞もこの人。

 第10位。川中美幸「ふたり酒」(詞:たかたかし・曲:弦哲也)いっぽう、典型的な明るい演歌。これを歌うととても気持ちがいい。

 こう並べてみると、結局そのほとんどが自分が今まで歌ってきた歌だということが分かる。やはり自分で歌わないと曲への愛着が湧かないということなのだろう。


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