Cinemaなおしゃれ・5

ギャップを楽しむファッション・センス

ウーピー・ゴールドバーグ

Whoopi-Goldburg

 高い頬骨と大きな口、ハスキーボイス。ウーピー・ゴールドバーグは、いつでも頼もしいリーダーです。

 1992年「天使にラブソングを」(エミール・アルドリーノ監督)。クラブ歌手のウーピーが暗黒街の殺人を目撃し、修道院に身を隠すはめになりました。

 いやいや修道院へ引っ張られて来るウーピーは、顔の3倍にも広がったソバージュ・ヘアで、くす玉みたいなイヤリング、金ラメのコートを着ています。麻雀牌を連ねたブレスレット。もちろん、トレードマークのサングラスも忘れていません。眉がなくてサングラスが似合う女優は、おそらく彼女だけでしょう。ただし、どれもこれも、ネオン街にぴったりのファッション。

 そんなウーピーに修道院長が与えたのは、僧衣が一着。白い衿がきつくて、タイツまで真っ黒。頭の先から靴先まで白と黒の自分を見て、彼女はギャーとわめきます、「まるでペンキンだ」。

 だけど最後にウーピーは、ギャングをやっつけ、修道院の聖歌隊を甦らせ、パパさま(ローマ教皇)の拍手まで頂戴するのです。

 サントラ盤CDのジャケットは、サングラスをかけた尼僧姿のウーピー。鼻先にサングラスをかけ、上目づかいで腕組みされると、格好よくてシビレちゃう。

 白黒の僧衣と極彩色ファッション。メリハリの効いたセンスがTPOを生かし、とても印象的でした。

 

 


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