ほへと(T)
番外 「たまには優雅な日々もあり」


Y’s えげれす... ほへと  (U)




 住まい  お風呂&台所    車    お散歩   ロンドン&「kean」観劇 
Kean像     ロンドン チケット事情 着物



皆様 おひさしぶりでございます。

三月末に 日本に帰り、
姉と共に 老人問題解決に向け奮闘し、
そして これは当初から予定の TOMさまコンサートにて
元気復活!
らららラベンダ〜♪と 鼻歌まじりで
さまざまな用事を バッサ バッサと片付け、
6月10日
ふたたび えげれすに戻りました。

鼻歌まじりでバッサリが あんまり良くなかったのか、
後から 各所で 若干の問題が浮上いたしましたが、
もう来ちゃったんだからネ。
あとは よしなに。

という事で、
ケンブリッジでの の〜てんきな日々が再開いたしました。



☆住まい

今 えげれすは 草花が美しい季節。
ケンブリッジには、たくさんのcollegeがあり、それぞれに美しい「しつらえ」を見ることが出来ます。
私の住むcollegeは、歴史が浅く、質実剛健の雰囲気があるのですが、
それでも、可愛い花壇や、バラの回廊など、グリーンを楽しませてくれます。
前回ご紹介した木にも ご挨拶。


クリックすると、早春の写真に変わります

この木の場合、緑が無い季節は、根元に花を植え、葉の繁る季節は 芝生を手入れし緑を楽しむ・・・
スッキリ好み、という事ではなく、↓のように、建物の雰囲気に合わせて 草花をアレンジするんです。
そうしたガーデニングのセンスは 街のどこに行っても光っていて、さすが大英帝国だと思います。



さて、前回の家が、部屋数(ひとつ)と、なんといってもお風呂無しという問題があったので、
私の留守中に 引越しが行われました。


この建物の二階です。
一階の出窓がある部屋は officeになっています。
とにかく、いろいろな建物がcollege内にあるんですよ。
なんかよく分からないんだけど、collegeのシステムって。

☆お風呂&台所

さ〜〜〜〜〜て!
いよいよ 我が家のお風呂、どんなかしら^^v

     

まずは 我が家のヘンリー君が お出迎え。
college内は すべて、お掃除の方が週に一回来て下さる(ありがたや〜)のですが、
こんな可愛い掃除機(かなり大きいですが)が「プロ使用」で、たくましい掃除人さんと 大活躍。
(ポピュラーな掃除機らしく、その後、ホテルやお店でも、ヘンリー兄弟に会いました。)

そして、扉のむこうに・・・

@
入って行くと・・・


A
う〜む。 まあ こんなもんかもしんない。



B
きゃ!シャワーだ わいわい♪
やれば出来るじゃん!




C


以前の電話ボックス型シャワールームから比べたら 天国でございます〜。

でも、ちょっと気になるのが、床のカーペット。
ふつう こういう水まわりって、タイルとかじゃない?
それが、フェルトのような布のカーペットが敷き詰めてあるんです。

いやぁ〜 夫もモチロン、私も、ソソウなど許されませんな〜。

・・・と思案してると 夫が、
「あ、そうそう。 お湯、あまり使えないからね」と。

なんでも、お湯を使い過ぎると水になる、その理由が、
↑Aの手前ドア付近の扉の中にあり、とのこと。

その白いドアを 開けてみると、
ひょえ〜〜〜!

見てはいけない物を見てしまった!と、思わず ドアを閉めそうになりました。
何?
大っきいツケモノ樽?
なにやら 煮しめたような布団が張りついてますけんど?



右下のが お湯製造機だそうです↑。

あまり景気良くお風呂にお湯を使うと、シャワーが冷たくなるとか。
なので、お風呂のお湯の入れ替えなんぞ許されないそうな。
は〜?
人がシャンプーやら、いろいろした後のお風呂に 誰かが入るって〜?
「ママ お先にどうぞ」って、
おびえたように言う夫の そりゃ お言葉に甘えずにはいられませんが、
さすがに シャンプーは遠慮し、こそっと静かに温まるだけにした優しい私でした。
翌日から、夕方 早めに私が入浴し、夫は 夜なるべく遅く入ることで決着いたしましたが・・・。

次なる課題は、水道の蛇口です。



お風呂に入る前に、お化粧落としのオイル洗顔とか致したく、洗面台に立ってみると、
水とお湯(熱湯)の蛇口が・・・
あまりに遠くて凱旋門も見えない、途方にくれるジョアンでした(何のこっちゃ?)


台所の蛇口も同じ クセモノで、ほんとに困ったちゃんなのでした。



キッチン、なかなかスッキリしてるでしょ?
以前は、台所が共用だったので、「うちのお台所」というだけで
有頂天の喜びではありますが、
この蛇口だけは なんとかして欲しいと思うんですけんど。

   

お分かりになるかしら?
水とお湯(熱湯)が離れているだけじゃなく、蛇口の長さが短く、シンクすれすれなの。

親しくなった方にお聞きすると、
「シンクに 洗剤を入れて、熱〜いお湯を張り、食器を漬ける。
そして、サーバーのようなもので つまみ出し、
カゴに上げて、フキンでふく。 以上。」


ほ〜〜〜〜〜。



と言うても しかし。
さしてキレイ好きじゃない私ですが、すすぎ洗いは欠かせませんでしょう。さすがに。

結局、小さめの洗いオケを買い、そこに 洗剤入りお湯を張り、食器の汚れを浮かせて
水で洗い流すワケなんですが、なんせ 蛇口がシンクすれすれなので
非常にテクニックを要するんです。
コップもお皿も 欠けて当然!って感じですな。やれやれ。



レンジ台です。
上のボタンが温度調節で、うずまきコイルのようなヒーターが熱くなるのですが、
余熱が かなり長く消えません。
網焼きグリルと オーブンが付いています。
なんとなく「外国に来たな〜」と思いながらお料理しています。

これを書き始めて、1週間くらいたった今、「洗剤入り熱湯ちゃぽんで終了!」のワザを体得いたしました。
 まず、食器の汚れを 紙でふき取り、オケに、洗剤少な目に入れ熱湯を注いで、その中にチャポンと入れて、
ブラシでちょちょっとこすり、はさむ物でひきあげ、即、フキンで拭く。
すると、それまで洗っていたより、ピッカピカにきれいに・・・見えます。
もしかすると、日本の洗剤とは違うのかな?
まだ な〜んとなく コップの類は ゆすいでいますが、長年この方式で暮らしている(らしい) よその人々が、
皆 お元気そうなので、この方式も悪くないかも、と思える今日このごろです。
 お風呂も、日本のような「ボディ シャンプー」が見当たらず、ほとんどが 湯船に入れて泡立てる入浴剤なの
です。  つまり、人も お皿も、「シャボンにちゃぽんでOK」らしい。
シャンプーに関しては まだ 納得のいく説明が得られませんが、おそらく、人魚のように沈み込んで、シャシャッ
と水中で・・・? そればかりは恐ろしゅうて とうていマネ出来そうにありません。





☆車!

ケンブリッジ市の中心部は、常に歩行者天国のような状態で、車の乗り入れが出来ませんが、
やはり買い物等、車が無いと不便です。
そこで、二ヶ月だけ、レンタカーを借りる事になりました。

いろいろあって、知り合いの紹介のレンカー会社に決め、
「なるべく小型のを」と 頼んだんですが・・


右側の マイクロバスみたいなのが来ちゃいました。
我が家が頼んだタイプが見つからなかった、と、まるで親切のように言ってくれるんだけど。
ケンブリッジは 昔ながらの細い道が多いし、
こんなカヨワイオトメみたいな私が、ダンプのオッサンみたいに豪快に運転できるんかしら〜。

でも、無いんだもん。3,4日待ってくれたらイギリス中を探して 見つけて来るから。
というハンサムなレンタカーのお兄さんの言葉に、
我慢してトラック野郎になってやろうぜ!
と 待つこと10日。
いっこうに連絡が無く、
友人に「ミセスやうこだけど、も、ど〜なってるん! キャンセルすっからネ!」と怒りの電話をしてもらいました。
ダークスーツに身を固めた超ハンサムなお兄さんが、そっこく↓の車を持って駆けつけました。
注文していたのとは違うけど、良かった!
な〜にさ、やれば出来るじゃん!・・・と心でつぶやき、
ひたすら黙ってアイソ笑いしている私に
「さっきのコワイおばさん?」といぶかしげに見つめられました^^。
日本人の神秘ってもんでございます。ほほほ。



☆お散歩

ケンブリッジの町の中心は、常に歩行者天国のようなもので、特定の車・バス以外には通れません。
町周辺の駐車場も限られているので、たいていは歩いて周ります。
(無料で 町を一周するバスもあり)
私も、住まいから20分ほど歩いて、ショッピングや、各カレッジに行くわけです。
今は、気候も良くて お散歩に最適。
どの風景も なかなかロマンティックです。




町の一番の中心、キングスカレッジ周辺です。
こうした古い建物の中に、とても近代的な設備があったり
若い学生達が にぎやかに談笑したりして、
意外な「カルチャーショック」を覚えます。

私のお気に入りの裏路地です。
町への近道に通るのですが、
ふる〜い石積みの壁が高く続いて、
ふと 向こうからTOMさまが、スケッチブックなど
携えながら 歩いていらっしゃりそうな・・・。
 TOMさまも 私も、屋根のあたりを見上げなが
ら歩いて来て、 ふと お互いに 人の気配で、
そちらを見ると・・・
ぬわぁ〜〜〜〜〜んて、も、想像しつつ
クネクネしながら お散歩したりしています。


ケム川は、今、期末試験を終えた学生達で にぎわっています。




皆、自分達で舟をこぐのですが、
ご覧になってお分かりでしょうか?
女の子達のグループと、男の子達のグループ、
それぞれ5台のボートが、にっちもさっちも行かなくなってます。
女の子達の絶叫が かなりの遠くまで響きわたっておりました。
落ちたところで、たいした深さではないようですよ。
(かなり臭くなるそうですが・・・)

川の右が、カレッジ、左はその庭で、この写真では、
ガーデンパーティのためのテントの準備が見えています。

ボート近くを 白鳥が あきれたように見ていますね。
左側の いつもは芝生や 原っぱになっている所には、
いろいろな種類の可愛い鳥たち、
もう少し離れたところには、牛や馬が のんびり散歩したりしています。

どんな小さな鳥も、人を怖がらず、
エサをもらいたがって寄ってくることもなく、
いかにもストレス無さそうに 自由に生きている。
なんだか いいな〜。


☆ ロンドン

ロンドンは ケンブリッジから 特急電車で約45分、
私の感覚だと、東京〜鎌倉ぐらいの距離感です。
でも、街の雰囲気はもちろん、人々の表情や行動の様子(?)
街全体の緊張感が まったく違います。
好き嫌いとかは別にして
どちらもあってイギリスなんだな〜と つくづく思う今日このごろです。
その文化論は 難しいので いつかまた・・・。


前回、「KEAN ST.」にばかり気を取られ、キーンの活躍した劇場を見るのを忘れていました。
今回こそは・・・と、ネットで格安チケットなど探していましたら、なんと、
「kean」が上演中ですって!

ちょうど、裁判所に用事がある夫と 出かけました。

電車は 「ケンブリッジ」→「キングスクロス」終点です。
キングスクロス駅は、ハリーポッターでおなじみ、ホームの9番と10番の間にホグワーツ魔法学校行きの列車が出発する、
とのことで、観光客用に、↓作ってありました^^。
カートが 途中まで刺ささった形になっているんです。



そして、キーンが活躍したロイヤル ドルリー レーン劇場から7分くらい歩いたところに、
王立裁判所があります。



「裁判所なんて、ど〜でもいい」っていうアナタ(私も)のために、夫に代わり、WAKOさまラヴィックに登場していただきました♪

興味深かったのは、裁判官さん達が、皆、カツラをつけていらっしゃる事でした。
銀髪で、うしろに可愛い三つあみ&リボンなんか付いてるの〜。
いかめしいオジサマや、可愛い女性が、そのカツラで裁判していらっしゃいました。



これが、裁判所裏にあるカツラ屋さん(だと思う)。
光線の加減で、私の服が写り、いっそうの不気味さ、ごめん下さいませ。
左のタイプが、「うしろ三つ編み」で、ほとんどの方がこれでした。


そして、Theatre Royal Drury Lane(ドルリー レーン劇場)。

現在は The Lord Of The Rings 上演中です。


中に入ると 古い電話ボックスの横にシェークスピア像が。


チケットを購入しないと入れないロビーの中に、キーンの像が立っていましたが、
外からの撮影はダメとのことでした。
またの機会に、会いに行きたいと思います。

@@@@@@@@@@@@@

そして、地下鉄でピカデリーサーカスに出て、お茶などし、
ついに「KEAN」観劇です。
(夜の7時半から。他の劇場も同じような開演時間です。)

まずはプログラムを購入

(右上に貼られている絵は キーンの舞台姿です)



今回の公演は、サルトルの「狂気と天才」の脚本に基づいたお芝居の方で、
ミュージカル版ではありませんでした。
そして、私の英語力といったら乳幼児レベルなものですから、何〜にもご報告できる立場じゃないのですが、
そのあたり、ご理解のうえで、以下 適当に読み過ごしてくださいませ。


「KEAN」上演中のアポロ劇場は 改築されてからも約70年以上たっている劇場で、名前のイメージとは違い かなりクラッシックな建物で、このシェークスピアがらみの劇にふさわしい雰囲気でした。

舞台の中央に大きな額縁(ガクブチ)のようなもの(舞台の6〜7割を占める大きさ)が設置され、さらにその中を 大きな板を奥から通すような形で「もうひとつの舞台」が渡してあります。
このガクブチの中で 物語が展開していくわけですが、劇中劇になると、その周りに「客席」が置かれる仕組みです。

 で、マクベス(だったかな?)の衣装を着たキーンが この「舞台」の上に登場し、短い演技が終わって 後ろを向くと、奥に、ずらっと「観客」が並んでいて、
拍手をし、奥の幕(劇中劇の幕)が下りて終演の場、 すると今度は、スルスルと上から 鏡のついた化粧前や、衣装タンスなどの装置が降りて、そこが「楽屋」に変わる、次の場では、そこが酒場に・・・といったアンバイです。
 この「額縁舞台」は、もとから考案されてきたものかどうか分かりませんが、なかなか面白いスグレモノだと思います。
最後の方のヤマバでは、額縁の手前(こちら側)両サイドに座っている「観客」と、私達 実際の観客とが、一体化し、キーンを見つめ、
キーンから問いかけられるのです(言葉はよく分かりませんでしたが;,;)。

 そうそう、その楽屋の場面では当然のことながら、キーンがハムレットや、オセローに変身して行く過程も見せるわけなんです。
かつらを付けたり、顔を塗ったりの場面が面白かったんですけど、この場合、これが、我がTOMさまではありえない「ハムレット」で、失笑ものなんです。
「年齢のいったハムレット」ということで。
そもそも プログラムの写真でご覧いただけるように、この「キーン」は、あまりカッコイイとか、しゅてき、とかは狙ってないんです。
 そして、(よくは分からないけど)、きっと優れた役者さんなのでしょう。その熱演を通して、キーンの孤独や怒りが波長のように伝わり、感動もしました。
それはまた、原作の持つ力なのかもしれないですね。

さて、ところで・・・
最初に書いたように、今回の舞台は、その、サルトルの「狂気と天才」の原作内容にほぼ近く、多少のカット&潤色したもののようでした。
そうなると、やはりテーマは、キーンが役者としての自分と、自分自身の存在についての悩み、
「行為か演技か、それが問題だ」
といったあたりにあるのかと思います。
愛し合っていると思っていた女性(エレナ)との関係が、実は、「役者と伯爵夫人との恋物語」を 互いに演じていたに過ぎなかったのでは?
そして、キーンという人間の存在、その真実はどこに?
そうした疑問を、ラストシーン、『オセロー』の劇中劇が中断され いつしか実際の観客に向かって、キーンが激しく問いかける場面で、今回の舞台は幕でした。

「英国俳優物語」で、キーンの生涯について読むと、
キーンは、身長も低く小柄で、しかも、卑しい生まれへのコンプレックスを持ち続けた人だということ、
そして、天才的な演技の勘・センスを持った人だけに、知識に欠け、一歩間違うと、原作の本流から離れてしまったり、
また、即興性に優れている、という事は、常に 斬新さが要求され、同時にそれは「飽きられる」宿命をも意味し・・・
そうした重なりの中で、酒におぼれ、借金に追われ、そして狂っていった、と書かれています。

妻と子供を愛し(または 愛しているという行為をし続けた)、心から舞台を愛した人。
数々のスキャンダルを残し、それでもなお、奇跡的ともいえる演技の素晴らしさが、今なお演劇史に名を残している大役者。

そうしたキーンの実像を知る事と、また同時に、イギリスの階級社会のあり方(それは 今も厳然と存在しています)や、価値観を理解する事が、サルトルのこの作品を より深く知ることになるような気がします。

な〜んて、ほんと、知ったような事を言ってお恥ずかしいのだけど、「芝居編」の場合は、きっとそうだと思います。
ミュージカル編の方は もう少し軽い内容なのかと思われますが。

 今回のお芝居を観る限り、この原作「狂気と天才」に沿った『キーン』を あのうるわしのTOMさまが演じられるのは、かなり難しいのでは?と思うのです。
誤解されるといけないので、念のため書かせていただきますが、「難しい」というのは、演技のレベルではなく、美的な問題として、という意味です^^。

今回の英国版も、そして これまでの日本版(パンフレットを見た限りですが)も、
「本来ならば 人々から蔑(さげす)まれて生きている人間が、シェークスピア劇の主人公を演じたことで愛されている、そのことの不安やいらだち」
そして、 人(自分)=役者=作中人物(役) という図式のあいまいさについて、人々に語りかける作品です。
でも、TOMさまったら、あの美しさ、カッコヨサなわけで、そのあたり、どう表現されるのか、気になるところだと思うのです。

ただ、「夢のフェアリー」でいらっしゃるTOMさまも ある意味、虚構の世界を演じる役者さんとして、ファンの熱いマナザシを どう思っていらっしゃるのかな〜と考えると、別の意味で ドキドキしてきたりも致します。 

恋のかけひき&男の友情に 胸ときめかせ、TOMさまキーンに うっとり夢見心地の我ら観客に、ふと「あなたは 誰にウットリしているの?」な〜んて、あの研ぎ澄まされたマナザシで問いかけられたら どうしませふ〜??


ま、そんなこんなで、9月まで あれこれ 想像しつつ 楽しみにお待ちすることにいたします。
とにかくね、以前「THE FICTION」の時以上に、舞台上での変身風景なども拝見できるのじゃないかと思われますし、
それに、なんたってポスターで早くも悩殺されそうに超しゅてきなロメオさまはじめ、シェークスピア劇を、たとえ短くても何幕分も見せていただけるかも・・・、
と これはもう期待に胸が高鳴るなんてもんじゃありません。

この秋、日生公演が ますます楽しみです!

  Royal Drury Lane劇場に行き、Kean像に会ってきました。



右手に持った袋のようなものに 左手をかざしている像です。
1833年は、キーンの亡くなった年です。(45歳)

ハンサムな方だったのでは? Now get you to my ladies chamber and tell her,
let her paint an inch thicke, to this favour she must come.

Royal Drury Lane劇場内は、とても重厚で、舞台も広く、立派な劇場でした。
上演されていた「The Lord Of The Rings」(指輪物語)の装置も かなり凝っていて、長期上演に耐える豪華さです。

@@@@@@@@@@@@@@

ところで、話題が下世話で申し訳ないですが、ここでちょっとロンドン チケット事情について・・・

前回の「kean」は、ネットで 定価の半分以下で買いました。
チケット専門サイトで探し、カード決済し、それをプリントアウトしたら、
当日、なんと、その劇場のチケットカウンターで引き換えるのです。

そして、今回(The Lord Of The Rings)のチケットは、「当日半額券売り場」で買いました。
これは、レスター スクエアにあり、政府公認施設なのです!
朝10時に、ロンドンのかなり多くの劇場公演が リストアップ(現地やネットで)されます。
今回の席は、一階の前の方で60ポンド席が、30ポンドでした。
どちらかというと、前方の端っこ席のように、値段が高い残席が出されるようです。
なので、<劇場が見たい>私としては、もっと後方の安い席のほうが良かったのですが、
その日は、そういった席は完売だったので。


後日 味をしめた私は、サウンド オブ ミュージックが観たくて 行きましたが、
主演の方が有名な事もあって、その日の半額売り場にはナシ。
でも、近くにたくさんあるチケットショップに看板が出ていたので、そちらで買いました。
それはプレミアが付いていて、30ポンド席が40ポンドに。
そのお店では、人気公演は高く、そうでない公演は、かなりお安く、
その場でチケットを発券してもらえます。

買うほうのシステムとしては、日本の金券ショップと似ています。
でも、大きく違うのは、売る側。
個人の売買ではなく、劇場との直接取引きで販売されていることです。

私達が、そのチケットを買ったときも、お店の人が 劇場に問い合わせ、
指示された席番号を言ってくれるので、了解すると、
端末機から発券してくれました。


これって、なかなか良いシステムだと思いませんか?

きちんと予定を組んで、良いお席で観たい場合は 正式料金で。
あまりこだわらなければ、ネットで ナットクの席を選ぶ。
急に思いついたら 当日半額か、チケットショップで。

日本もそうなったら、もっと観劇人口も増えるし、
そうなれば、演劇レベルも上がるのではないかと思うのですが。


そして、開演時間も 多くが 夜7時半からです。
ロード オブ ザ リングは、11時過ぎに終わり、田舎から出てきた我々は、終電に向かって猛ダッシュしました。

サウンド オブ ミュージックや、他のファミリー向け公演も同様の時間帯なので、
子供達が 遅くまで起きて観劇していることに ちょっと驚きます。
でも、仕事を終わって、服を着替えて来るのには 7時半が適当なのでしょうね。
そういう意味では 大人の文化が熟成されている街だと思います。

着物

こちらで知り合いになった方が お宅に呼んで下さったので、
着物を着て行こうと思いたちました。

とはいえ、本来 着物は季節感が重要で、7月末なら夏用のものに決まってます。
でも、ここにあるのは、3月に来た時に着用し、置いたままにしてあったもの。
袷(あわせ)で、桜の模様の着物と、帯はチョウチョと、春♪バージョンでした。

でもま、こちらは寒いし、桜は日本の花ですから
良いんじゃない?

ということで、久しぶりに着てみることにしたのです。


でも、よ〜く考えてみたら、
足袋や、ヒモ類や、帯締めやら・・・といった小物は 持って帰っちゃったんでしたわ。


そこで、サビた脳ミソをかきまわして 考案いたしましたのが、これ↓でございます。
きゃ! お見苦しくてご免くださいまし。


煮しめたような古いシーツがあったので、これを裂き、以下の物に変身させました。
伊達締め
帯枕(キッチン スポンジ入り)
ヒモ4本
シーツのカーブに付いていたゴムの部分も大活躍
それに、紙袋を折って帯板に。
ちょちょいのチョイで 出来上がり〜♪



帯締めは、リボンが良かったけど 無いので、手持ちのスカーフで。
真ん中にブローチを付けて帯留めに。



スーパーで 子供用白ソックスを買い、親指あたりをつまんでみました。



なかなか良いでしょう?
冷え性な私に ピッタリ。
今度から これにしようかしら。

ということで、ちゃ〜んと着れました。
おしとやかに見えるかしら。



こちらで 着物姿の方が歩いているのを見たことはありませんが、
ロンドンでは 何人かの方々が お着物を楽しんでいらっしゃるようです。

さて
着て、出かけた感想は?

日本人としての自分が好き という心地よさ・・・

それは、日本人としての誇り、などといった立派なものじゃなく、
ふるさとが好きな私です、
そう言いたい気持ちを 着物が表現してくれるから

なぜだか 心が安らいで
優しい気持ちになれたひとときでした。



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