Y’s えげれす... ほへと  
 
たまには優雅な 日々もあり・・・

ガーデン パーティー MAY BALL サファリ サパー 名誉学位授与式
競馬  ガーデン オペラ  シェ-クスピア祭 卒業式


英国の中でも、都会と郊外とでは、街の雰囲気が全く異なり、歴史に育まれた文化も違います。
特に 私が住むケンブリッジ市は、学問が中心の地域ということもあり
「イギリスらしい」気風や、習慣が 今も色濃く受け継がれている町なのかもしれません。

毎月、各カレッジで行われる「フォーマル ディナー」、
海外からの居住者家族向けに、月初めの「コーヒー モーニング」
その他、各カレッジの講堂や聖堂での音楽会やイベントも ほぼ毎日のように どこかしらで行われていて、
それぞれ、無料や、お安いお値段のチケットで 参加する事が出来ます。

人生は、人との交流にあり!とばかり、
ケンブリッジの人々の
とにかく交友を広め、温めることへの情熱はハンパじゃありません。
そんな中、乳幼児レベルの語学力しかない私の頭の中は、
そう、「悠さまとあなた」で充分。
部屋にこもってPCの前でニタニタしてれば幸せ。
・・・ではありましたが、しかし。

まあ、せっかくの機会なので、スミっこで見学するだけでも・・・と、
人に誘われるまま、あちらこちらと顔を出させて頂く日々と相成っております。


当初、そんなお話は 皆さまにとって 面白くもないかしら?と、カメラも持たず
ご報告など さらさらする気が無く過ごしていましたが、
日本には無い(私の周りに無いだけかもしれませんが)、パーティの様子など
ご紹介するのも悪くないかしら?と思えてきた今日この頃。

何やら 自分のアルバム代わりのようでもあり、お見苦しいかもしれませんが、
2007年の英国の夏を ご一緒にお楽しみいただけたら嬉しいです。



ガーデン パーティー

6月は、期末試験も終盤となり、どのカレッジでも、
ガーデン パーティが行われます。
私の住むカレッジでも、日曜日の午後に開催されました。

今回は無料で、カレッジ内のメンバーは勿論、その友人達も参加して
各種飲み物、ケーキやフルーツなどが頂けます。

「ガーデンパーティには お帽子をかぶるものです」
と、お聞きし、急遽、町の帽子屋さんで求めました。
日本でもかぶれるようなものにしたのですけど、どうかしら?



オーケストラの学生さん達が演奏してくれています。
その他、コーラスもあり、男女はもちろん、年齢も国籍もさまざまな方々が参加していらっしゃいます。
こちらでは、飲み物などを提供していただく時にも まず ハ〜イ ハロ〜♪と声をかけあい
あとは さんきゅー そ〜り〜 らぶり〜 ですね。
(あ、そうそう、おトイレは、「レディス?」です)
それらを満面の笑顔で言えば、おおかたの事がOKです。(ホントはダメだけんど)
実は、この日の午前中に 大転倒し、右の肋骨を強打、痛さこらえて立ってます。
( お見苦しい顔ゆえ、wakoさまのTOMさまをお借りしています^^)

こちらで日本人会を主催していらっしゃるTさまと。
とってもご親切で、さまざまなイベントにお誘いくださったり
いろいろアドバイスいただき、大感謝でございます。
 あまりに不出来な私にあきれつつ、お付き合いして下さいます。

MAY BALL

いよいよ全ての試験が終わり、卒業、または長期の夏休みに入る前の 最大イベントが、
メイ ボールと呼ばれるダンスパーティです。
(6月なのに、何故かMayだそうで。)
ひと晩中 踊りあかし、夜明けまで生き残った人達で写真を(サバイバー フォト)を撮って おひらき。
ということで、ちょっと疲れそうなので、我々はパスいたしました。
(値段もお高いってこともあったんですが)
カレッジによっては 盛大な打ち上げ花火を上げたり、
学生が主体となって、気合充分のパーティです。



「ほへと」で ご紹介している木が写っていますように、いつもはスッキリした中庭に
突然、観覧車(ちゃ〜んと 人々を乗せて回ります)やら、テントが出現。
そして、カレッジ内の一画を仕切り、壁を作って、部外者が立ち入り出来ません。
もの欲しげに、駐車場側から写真を^^。



男性はタキシード、女性はイブニング着用です。

こうしたパーティーで、服装を整え、常にエレガントな所作と微笑を身に着けることが
日常の当たり前なこととして定着しているのは、素敵です。


サファリ サパー

お友達になったTさまが お住まいのヴィレッジで、チャリティー イベントがある、という事で参加しました。
題して「サファリ サパー」

まずは、第一のお宅に全員集合
(といっても総計100人近くです!)
そこで、前菜的なものと、ワインなどを頂き、
次に、13のグループに別れ、別のお宅におじゃまして ディナーを頂き、
最後に、ヴィレッジの集会場に集まって、デザートやコーヒーを。

一人16ポンドの参加費で、売り上げは、地域の教会などに寄付するそうです。

まずは、お誘い下さったTさまのお宅に伺いました。
車で20分ほどの所です。
と〜〜〜ってもロマンティックなお宅でした。
特に、お花のアレンジが素敵!

珍しくもない花、だそうですが、私は初めて見ました〜。
藤のように垂れ下がっていて不思議。


ご出身は神戸の旧家のようで、和洋折衷の家具や装飾品がいっぱい。

まずは、シェリーで乾杯!


お庭には バラが咲き、彼女が「ヘ〜イ!」と声をかけると、可愛い小鳥がエサをもらいに来ました。
夜は、ハリネズミ君が来るとかで、いつも何か食べ物を用意してるとか^^。

さて、7時過ぎになったので、第一のお宅に伺います。


これで 夜の7時半です。

広大なお庭で、モネが愛したような石橋のかかった小川や、
手入れのされた芝生・・・
と、写真を撮ろうと思ったら、な〜〜〜んと、電池切れ。

この後、8時過ぎに、8人グループで、次なるお宅に。
やはり ご自慢のお庭、そして、整ったお部屋にキャンドルが灯され
素敵なテーブルセッティング。
テーブルには、ちゃんと「やうこ」の名前も書いて下さっていて感激。

そして、ダンガンのように 皆、しゃべりまくります。
我々 言葉の不自由な外国人のために、かなりゆっくり 気を使って話してらっしゃる
とは思うものの・・・・でも、異文化の中で、人の温かさを感じた 優しいディナーでした。

そして、夜10時半に 集会場に。
なんと、すんばらしいケーキ ケーキ ケーキ!
どれも手作りとか、
で、失礼ながら、「イギリス人って 味覚、どう?」と疑問に思っていた私、
きっぱり 考えを変えます。
材料も豊かで、深い味わい、とっても美味しいケーキばかりでした。
これが 夜じゃなかったら、ずっと食べていた〜い!



執念で 再び写真にチャレンジし、奇跡的にシャッターが下りました。
でも、よく写ってないですね。
15種類位のケーキがあったんです。
そのあと、抽選会があって、終わったのは夜中の12時近くです。
お年寄りも たくさんいらして、大賑わい。皆様お元気!


HONORARY DEGREES(名誉学位授与式)

6/25
ケンブリッジ大学の名誉学位を受ける方々の授与式を見学させて頂きました。

エリザベス女王のご主人様のフィリップ殿下をお迎えしてのセレモニーです。
比較的小さい会場ですので、我々一般人は申し込み先着順で、数に限りがありました。


中央が 殿下のお椅子。
その前が、授与される方々
その後ろ 左右が 偉い先生方の席。
(式の時には 撮影禁止です。)

まず、頭上で、トランペット等の管楽器による演奏
左横のドアから、授与者、教授方の入場
そして、後ろ扉が開いて、フィリップ殿下のご入場です。
教授方は、それぞれ学部によって異なるガウン&帽子、
それぞれが格調があり、華やかだったりするのですが、
やはり何といっても 殿下のそれは、重厚な金モールがあしらわれ
気品と尊厳に満ちたものでした。
もしかして かなりのご高齢のはず、と思っていましたが、
ごキゲンうるわしげに微笑まれつつ歩かれ、大変若々しい!
(聞くところによると、女性にモテるのが秘訣とか^^)
ガウンのスソを 従者の女性が うやうやしく持ち上げ、常につき従ってます。
ご着席後、ブルーのスーツの若者が、バイオリン演奏です。
かなり長い曲で、荘厳な空気にふさわしいながら現代的な演奏でした。
そして、式は すべてラテン語です。
(ちょっと睡魔が・・・)
最後に、コーラスがあり、全員起立。
トランペット演奏の中、殿下、そして授与者・教授陣のご退場
約1時間半ほどで終了です。
そして、ガーデン パーティになります。



殿下の後に着いていらした方々と。


知り合いの教授ご夫妻と






スピーチを聞く人達。ガウンの色や形が それぞれ違います。

各種のお酒や、オードブル・ケーキなどが供されました。

これは、
Pimm’s No.1(ピムス ナンバーワン)というお酒です。
夏のパーティに必ず出されるものとか。
(先日のガーデンパーティにも出てました)
甘くて美味しい!
中に、苺やオレンジ、ミントの葉などが浮いてます。
ついつい三杯いっちゃいました〜。


今日は 帽子はがさばるので、やめておきました。
後ろに見えるお花は・・・



百合(カサブランカ?)とバラ、それに、青リンゴ、アンスリウム、
それに、ライムが、切り口を見せて飾ってあります。
ステキ!


競馬(New Market)

ケンブリッジから 車で2〜30分行った所にあるNew Market競馬場でレースがありました。
『キーン』原作本の 初めの方で エレナ達の会話の中にも「ニュー マーケット」が出てくるように、
ここは、昔から貴族達の社交の場としても有名な競馬開催地です。、

特に、7月12日は、Lady’s Day、ご婦人達が、お帽子でのオシャレを競う日、ということで、
皆で セールが始まったお店を渡り歩き
私も 思い切って↓買いました!
(これは、通常価格の3分の1で30ポンドでした。)





気合の入った 日本人会女子部 有志ご一行

到着したら
まずは、お馬さんの品定めをします。



落ち着かないのはダメ、遠くから来て疲れてそうなのはダメ
って、なんか自分のことを言われてるようで、かえってそういう馬に目が行き、
ちょっとグレた感じが気に入って、それに決めました^^。

馬券売り場に行きます。
連勝複式やら、いろいろあって、ワケ分かりませんが、
とにかく 二頭分の番号を言って、2ポンド払いました。



場内は 次第に混んできました。
左手奥にテレビ画面があり、彼方のスタート地の映像を写しています。


いよいよ、第一レースがスタートです!
  
            手前の帽子が、私達です。       ちょうどテレビ画面の前に 馬達が走っています。

結局、私の選んだグレ馬が 見事一番に!でも、もう一頭がはずれたので、ダメでした。
(「1頭だけ」で買えば良かった)

各レース毎に 馬をチェックしては 買いに行くのですが、
馬だけじゃなく、人々のファッションや 飲食店チェックやら、
はしゃぎ過ぎたせいか 疲れてしまい、
4レース見て 帰ることに。



New Marketにほど近いレストランで アフタヌーンティをいただき、
優雅なしめくくりをしました。

自分が走ったワケでもないのにね〜
やっぱり 騒々しい所は疲れるし〜、と
 にぎやかにおしゃべりしながら うなずきあうのでした。


ガーデンオペラ

先日のサファリ・サパーに続き、T様のお知り合いのお屋敷で、
「ガーデンオペラ」が開催されることになりました。

Villageにある教会への寄付が目的の チャリティです。
まずは、その教会に・・・。

長い歴史の中で地域の人々の冠婚葬祭を見つめてきた
優しい雰囲気の教会でした。
     


教会の裏道は 広い麦畑に面していました。
なんだか とっても平和な気持ち。
ありがとう ってつぶやきたくなるような。



柵の下から撮ると 麦が こんな感じです。


さて、めざすお宅に到着。
ちなみに、現在6時半で、まだまだ明るい。



ここが会場です^^。

さ〜て、まずは、ピクニック!
それぞれ、イスやテーブルを持参し、お弁当を広げます。
(中央 グリーンの小さいイス等が T様宅から運んだ私達の席)
写し忘れましたが、横にテントが張ってあって、蝶ネクタイの給仕さんが
シャンペンをサービスしてくれます。
 素朴なんだけど、スマートな
イギリスの気風を こんなところにも感じます。

そして 肝心のオペラですが。。。
遠慮がちに撮ったせいか、
何故か真っ黒(夜になっていたので)。
撮れておりませんでした。トホホ
 
だからって言うワケではないですが、ま、地味でした。
『フィガロの結婚』の 曲に沿ったガラ コンサートという感じ。
ご近所のどなたかが エレクトーン奏者で、皆様の大拍手を浴びていらっしゃいました^^。


シェークスピア フェスティバル

夏休みに入ったカレッジのいくつかでは
ロンドンなど各地から劇団を招いてのシェークスピア劇を カレッジの庭で開催します。




共通のプログラムです。
演目と カレッジは・・・↓





私も、「ハムレット」と「真夏の夜の夢」を見に行きました。

ここでも、開演前には ガーデンピクニックで〜す♪


(かなり寒いので、着ブクレしています。)

カレッジの建物は、どれも歴史を経ていて 趣がありますので、
建物それ自体が「舞台装置」です。

「ハムレット」のお芝居は、↓ 出入り口から扮装をした人達が出てきたり
客席後方から亡霊が 芝生の上を歩いてきたりして、
同じ地面のすぐ近くで会話が進んでいくので、
不思議なリアリティがありました。




英語が分からなくても、有名なセリフや 表現で、劇に引き込まれるうち、
あたりは次第に暗くなり
ラスト近くで、ハムレットと オフェリアの兄との決闘場面では すぐ近くで ビシバシと剣を打ち合って
すっかりドキドキ。手が冷たくなっちゃいました。
(すごく寒くなっていたこともあり)
上演中の写真撮影は禁止でしたが、最後のご挨拶ではOKだったらしく
急いでカメラを、と思えど、例によって遅くなり、
皆さんが引き上げるところでございます↓。



卒業式

ケンブリッジ大学の大学・修士・博士の卒業式が 何回かに分けて行われます。
それが、どういう区分で分けられるか等、ほとんどの人が知らないのですが^^、
とにかく、各カレッジ毎に 何人かが 指定された日に式に臨みます。

その日は、カレッジ内で お祝いランチなどがあり、
その後で、以前、名誉学位授与式(上記)が行われた場所で、式が行われます。

お祝いランチには、本人以外に二人が招待されるのですが
こちらで知り合いになった日本人(社会人)の方の「親代わり」として 私達も参加させていただくことになりました。
(ナンのお世話もしていませんが、せっかくタダだから、と言うことで)

ほとんどの方には、ご興味が無い事かとは思いますが、
実際に参加してみて、
なかなかに感激でしたので ご紹介します。



まずは、カレッジ内の小ホールで お集まり。


そして、いつもの食堂に行くと、ウエイターさん達も改まって、フォーマル ランチのセッティングがされていました。



そして、カレッジの順番時間に合わせて セレモニー会場に移動します。
卒業生達は 門に集まり、整列して、
20分程の道のりを歩いて行きます。

そして、いよいよ式典です。

日本では、学総長の祝辞は、総代の方が受け、
「以下同文」で終わりの場合が多いかと思います。

ところが、なんと、こちらでは 全員が 直接、お言葉を受けるのです。

卒業生全員が後ろに立ち、5人ずつ前に出ます。
↓写真左の方は カレッジの先生で、その方の発声のもと(ラテン語)
5人が手を合わせます。

そして、右端の立っている方↓が 名前を呼び
総長の前に ひざまずき、手を合わせます。

総長は、その手を 優しく包み込むようにして、祝辞を与えるのです。

(グリーン矢印は、ちゃっかり 保護者席に座っている私です)


ラテン語で、何をおっしゃっているかは分かりませんが(解説ナシです)、
厳しい学問の道を 立派に修めた事をたたえ、
これから社会に役立つ人として活躍する事を祈る
そんな意味の言葉のように思えます。

我がカレッジだけで 100人以上で、
朝から夕方まで、きっと1000人以上の卒業生を こうして祝福されたはずです。

総長さま 素晴らしい!




日本では 学歴差別を無くす方向が見え、
それは日本社会では意味あることかと思います。

でも、イギリス社会では、階級差別は ある意味で認められていて、
こうして 高い学問を身につけた者が その誇りを大切にし、
社会に貢献する意識を持つ事を重視しているように思います。


そうした教育意識の違いは 文化の違いと同様に
「良し 悪し」で語るものではないですが
日本の大学生達の多くが、せっかくの勉強の機会を生かしていない事を
少し残念に思えたのでした。
(自分のことはタナに上げ・・・)


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