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2002 「睦月よければなんとやら(前編)」


一日(火) 元旦

「あ。吐いてるー、とは思ったヨー」――馬吉さん


 NEGERO。

 イメージを柔らかくするためにローマ字で表現してみました。

 新年はNEGEROから開始されました。つまりてーとくのお家の忘新年会にお呼ばれして、その場でそれまでのあまりの鬱屈を吐き出し続け、そしてそのままバックファイア。

 酔っぱらってスイッチ切れ系ダウン。気が付くと、NEGERO。


 本当に申し訳ない限りです。新年早々マイナス一億点からの開始です。

 今年は辛い年の予感。

 季節は周り一巡りしても ずっとなんかキツいことが待っていそうだなと

 信じてゆける そんな辛い年の予感〜。

 SAKONに送って貰って帰宅。新年早速御世話になりました。

 就寝。


 夜、今度は貴族さんのところで新年会だったので出発。

 なんかやたら高い肉を大量に食べる豪勢なすき焼きだった。手が震えたよ。

 Cozyのために鳥目さんから御本をいただけることになったり、上田さんからお借りしていたCG作品を頂けることになったり、新年早々縁起の良い日だった。

 五千点回復。

 しかし帰りの電車がなくなり八王子より徒歩帰宅。

 運動不足の身体に久々のウォーキングはキツかった。午前二時だし。スゲエ恐い。山。


 結局いろんな人に世話になって暮らしていく年になりそうです。

 本年もよろしくお願い申し上げます。


二日(水) 初詣

「俺は気にしてないヨー。ただ……」――てーとく


 高幡不動にほのほうちわを買いに行く日。

 さすが一月二日。すごい混みようだった。

 達磨買おうかと思ったけれど却って縁起が悪そうなのでやめてみたり。


 帰りに高幡不動のお土産を持っててーとくのお家へワビ入れに。

 やっぱりあの座布団は廃棄か……。重ね重ね申し訳ない。

 新撰組の正月特番を見たり、先行者の同人ゲームを遊んだり、思いもかけずまったり過ごしてしまった。

 少しの正月気分。


三日(木)

「正月終了ー」――俺


 なんか名古屋で大雪が降って新幹線が止まったらしい。

 ということを夜にネットつないで知った。

 それまではずっと論文作業。


四日(金)

「気にしないで帰ってお勉強しなさい」――K谷先生


 同上の新年会があったのだがパス。

 論文作業。


五日(土)

「なにをやっとるんだ君は」――Tア先生


 論文作業。

 主査と電話で打ち合わせ。

 初稿ダメ出し限りなし。


六日(日)

「うっわバカー!」――ことあるごとに。俺。


 昨日のつまづきは恐らく取り返しがつかないということは見えてしまいつつ。

 半ば諦めの境地に入ろうかと思う瞬間が多いのだけれどなんか必死で論文作業。

 歳を取って諦めだけは悪くなった。


七日(月)

「予想通り全然治す気が見えませんね」――Y田先生


 今年初めての接骨院でため息をつかれたり。

 それでも論文作業。


八日(火)

「良くもならず悪くもならず」――Y田先生


 学校開始=図書館開館。

 よって論文作業。


九日(水)

「いいから極力椅子に座らないようにしなさい」――Y田先生


 しまった。ドクターストップが。

 仕方ないので机に向かう作業は今日だけ休み。構成組んだりそういう頭の中だけで出来ることをやったりやらなかったり。やっぱ目の前に紙とペンがないと進まない。

 気分転換に祖母と観音様へお参りに。太陽が眩しい……。

 結局市立図書館堺分館で論文作業をしてしまった。家よりはいい椅子だったからまだマシだろう。


十日(木)

「がんばれ、がんばれ」――Tア先生


 引き続きドクターストップ気味。確かに腰が死ぬほど痛くて、車の運転も脂汗。

 しかし今は無理をするときだと判断。すんません。終わったらちゃんと治します。

 学校で主査と最後の打ち合わせ。文句は終わってから言うから、とにかくこれで仕上げてこいと言われる。

 半ば予想しつつもダメ出しはやはり凹む。夜、IHARONに電話してモチベーション維持。

 確かに今からじゃ遅いわな。


十一日(金)

「……手塚!?」――俺


 明日が〆切。

 正直、良く覚えていない。

 なんかワープロを叩くと思ったことがどんどん文になる神様が降りてきたのは覚えている。

 そして書いても書いても書いても書いても考えていること全部が形にならないまま徹夜。


十二日(土) 修論〆切

「人間、無理は無理」――俺


 午後二時提出。

 結局まとまらないまま、投げ捨てるようなかたちでとにかく〆切だけは守った。

 そんな論文。

 敗因はもう、明らかに手を広げすぎたこと。まとめきれなかったこと。

 突き詰めると12月の半ばを過ぎてから、新しいことに手を出してしまったこと。

 死ぬ気でやればなんとか出来ると思ったけれど、今回ばかりは身に凍みてわかった。人間、無理は無理。

 でもまあ。

 それまでに持っている成果の中で組み上げることと、さらに足して大きく展開させることを秤に掛けて、後者を撰ぶ以外出来ないという自分の性格ははっきり掴めた。

 極限に挑んで自分の分際というものを良く見極めることが出来た。これは一つ成果としよう。

 毎晩布団の中でのたうち回りながら。


十三日(日) どた飲み懇

「会社の女の子とネー、中華街にネー」――裏切り者鷹村裕樹


 鷹村家で飲み会。

 凄い勢いで憑き物が落ちた。

 この日のおかげでバランスが戻ったような気がする。徹夜で延々ガンダムをやり続けた日を忘れない。

 だってヤスが炬燵占領してるんだもの。寝る場所が。

 なかった。


十四日(月) 成人の日

「なんだまったく腐ってやがるなこいつらは」――ざち部長新年の挨拶


 俺だけガンダムやっていると鷹村さんやヤスが起き出した。

 そして俺は寝た。半分夢うつつで状況を聞くともなしに聞いていると、なんか一時間後にざち部長が来るらしい。

 じゃあ一時間寝るかー、と思っていたが、うすら三十分後くらいに「オイ! 一時間経ったぞ!」というデマゴギーと共にざち部長登場。

 明らかに時計の針が一回転してないのに全然無視。一時間経ったと言い張って皆に準備を進めさせるが。

 自分がガンダム開始。

 ビグザムで我々を踏みつぶしご満悦。「掃除機買いに行くつもりだったのにお前等のせいで時間がなくなった」と放言。この人、今年は強いキャラで打ち出していくつもりらしい。

 で、午後解散。俺とヤスはいくどんで焼肉食べてもうひとクダ巻いて帰った。

 ヤスと愚痴を言い合っても向こうは社会人でこちらは学生なので差を感じるのがちょっと辛い。仕方のないこととはいえ、肩身はどんどん狭くなるな。学生。


十五日(火)

「……治んなくなるよ」――Y田先生


 昨日まで興奮で麻痺していたのか全然痛くなかった腰が、今朝起きたら信じられないほど痛いでやんの。

 接骨院で本格的に処置をされ、安政をキツくキツく言い渡されて帰宅。

 しばらく治療に専念することに。というか寝ていても脂汗が出る。早く意識を失いたい。


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