銀天盤 ○日記帳扉 ○前項 ○次項


2002 「守って! 水無月天(後編)」


十六日(日) 若竹の会

「四の五の言わず金を出せ」――ジェイムズ=ハーカー


 GMすっかりサッカーボケの中、本日は出席者十名近い盛況。卓を二つに分けて久々の分割です。マスターは俺とGOL。

 こっちの卓はビギナーを集めてまったりと。GOLの方はベテランを集めてまったりと。

 楽しかったが、向こうを見てると、俺もたまにはPLやりたいなあ、と思ってしまった。

 毎回コンスタントに人数が集まるなら、別のGMの人も遊べるようになるのだろうけれど。難しい。


 シナリオの方は、マサキ君のハイッぷりが非常によく目立つ展開であった。てゆーかサービス精神旺盛すぎ。ボソッと言うことがツボにはまると笑い死にます。


 ゲーム後の会食中、みんなで本を作ろうという話になった。勢いって大事だなと思いつつ、どうなることやら。


十七日(月)

「お。メイド本作るぞー。」――せっちん


 えー。

 ヤツ、本気でした。


 そんなわけでチームぬ組、今までは三人で活動していたのに一気に人数を増やして同人誌制作活動開始です。テーマは「メイド」で。これは多分にyu2の影響だけれど。

 つまり若い人の熱意がせっちんに火をつけたのですよ。バーニングせっちん。また見れるのか。

 俺も黙ってはいられないということで。熱いぜ! これもワールドカップ効果? 考えすぎ。


十八日(火) 日本対トルコ

「僕の周りは『エンジンさえかかれば一瞬』ってヤツばっかか!」――柴三郎複雑


 そんなこと言ってもせっちんのエンジンには火が入っちゃったわけで。

 てゆーかまあ、負けちゃったからね。いい試合だった、けど。多分。しらん。まあ、綺麗に戦ってましたね。

 イマイチベタ誉めする気にならない心情については、妹子の台詞を転載。


「なんか『オイオイ』って感じだよね。苦笑いとかしてるよ。中田」


 「ハッ。今のパスが通らないんじゃ勝てネエよ」って感じか。中田。世界レベル。お疲れ。


 そして危惧が現実のものとなってしまいましたね。韓国の試合。

 試合の詳細に関してはyoungさんのレポートがあるから詳しくは書きませんが。

 最初の「ハァッ!?」ってPKをブフォンが止めてみせたときには、体温上がった。「絶対ぇ入れさせねぇ」ってオーラ出てた。アレが世界というヤツか。


 とりあえず手放しで韓国サッカーを褒めちぎるマスコミは全滅しろ。


十九日(水)

「もう、なんでもアリですね」――ストイコビッチ


 新聞のスポーツ記事見ても、ほとんど韓国万歳だな。

 テレビニュースも概ね。あーあ。


 まあいいけど。こういう時こそサッカーに詳しい人が書いた客観的な記事を読むべきなんだろうが、残念ながらこの分野には詳しくないので手が出ない。

 朝日新聞の稲垣康介さんの署名記事だけは或程度信用して良さそうだと思っていたが、ここでもイタリアがファール取られた理由の解説の色が強く出ている。曰く、「セリエAではノーファール、容認範囲のユニフォームの引っ張り合い等も、ワールドカップ審判が厳密に見ればファールとなる」などと。

 それは確かに、納得できない理由ではないのだけれど。


 いくらサッカーに詳しくないとはいえ、見ていた自分の感性が「これは公平なジャッジではない」と言っている。素人目にはそう見えるだけで、実際にはアレが正しいジャッジなのだとしたら、もーサッカーは見なくていいや。

 いくらなんでもそんなこたないと信じてますがね。


二十日(木) 

「お前なんかよみパンチだ。

 よみぱーんち」――yu2


 なにを言ってるんだか。ハハハ。


 あーあ。身内の気楽なバカ話だけが息抜きですよ。うんざりだ。

 マスコミさん達共が、韓国を応援しよう、韓国を応援しようって。

 嫌なこっただボケが。一つ一つの細かいエピソードを挙げていく気もしないが、要するに彼等、うちらのことを「共同開催国」って認めてないわけだろ。てゆーかワールドカップに取り組んでいるって事を理解してるかどうか怪しいし。そもそもサッカーがどんなスポーツかわかってないんじゃないのか。

 などとにわかサッカーファンの俺に言われて彼等もさぞかし不満であろうが。知ったことか。

 まあいい。決勝戦で横浜に来られちゃムカツクが、その前に日本海にアルマダが配してある。

 仮に無敵艦隊を破れたとしても、次は北陸にSS親衛隊かヤンキー共が展開している。願わくば同盟国ドイツに頑張って欲しいところだが、この際進駐軍でも文句は言うまい。(それにしても同盟国イタリアはやはり頼りにならんなあ。ウソ。。カテナチヲ残念でしたよ)

 そしてもし仮に万が一関越を突破されて関東に入られても、関東平野に布陣するイェニ=チェリか、東京湾に展開するロイヤルネイビーか、或いはスタジアム内ではブラジリアン柔術の達人が待っている。セネガル? ごめんセネガル良く知らない。

 ともかく、あの国だけは優勝させちゃなんね。ワールドカップの価値が消える。

 言い切った俺。あのサッカーを認めないわけじゃない。「ワールドカップ優勝」を掴むのは許し難い。そんだけ。


二十一日(金)

「韓国の応援はすごい!」――某とくダネ司会アナ


 『偏向放送』だっけ。清水義範の小説。アレは面白かったけど。

 実際見ちゃうと笑えねえなあ……。


 気の滅入る話はともかく、ハイスピード展開ですよメイド本。オベロンはもう漫画描いちゃったらしい。

 なんてこった。企画だけ立ち消えが余りにも多かった今までに比べて、新しい若人の力が入るとこんなにも展開が変わってくるのか。まさに若さ。まさにフレッシュマンパワー。

 TRPGの方もそうだけれど、新しいメンバーが入ってくることによって今までの身内がやはり均質化というか硬直化していたということを知ったりする場面がとても多い。長年一緒に遊んでいて気心が知れていることはとても良いことだけれど、どんな仲間内でも身内で固まっていれば徐々に血は濁るのだな。

 今の身内がとても好きだから、逆にそこは常に。常に常に心せねばならない。

 今の流れは幸運である。この発見を無にせぬ為にも、むしろこれからが重要だろう。常に開けた仲間内をめざす。新しいメンバーの参加を歓迎する気風をめざす。

 とにかく人を増やそうってわけじゃないけど、新しい人を排斥するような風潮は良くないわな。


 なーんてことはもう当たり前に当たり前の一般論であって、どんな団体においても当然のことなんだから、一々書くようなことでもないんだけれど。肝に銘ずる意味で。


二十二日(土)

「スペインが3ゴール取り消された以外は特に問題なかったね」――今日の判定


 アルマダ轟沈!

 でもよく頑張った! よく頑張りました! 見ていてそれは良くわかったのでスペインお疲れ!


 気の滅入る話はさておきってここんとここれバッカか! 

 そういや劉秋華の応援していたセネガルが負けてしまったが、彼もステーキのどんで「あの紳士トラパットーニがガラスを叩いたんだぜ!?」と、韓国戦にまつわる審判の判定についてはひとこと申していた。

 俺自身はサッカーに詳しくないので、自分の判断がサッカーというスポーツの楽しみ方とずれている可能性は否定できないのだが、しかし。

 サッカーが好きでサッカーのことを良く知っている人達が口を揃えて言うことを、或程度尊重しても罰は当たるまい。審判の判定はやはりおかしい。


 スポーツは、結果として勝つことをめざして、しかし過程で競うものだろう。結果としての勝利のためなら、過程はどーでも良いというなら、それは戦争と同じだ。

 スポーツマンシップ、という言葉の意味を。それは余裕ってことだろ? 思い起こして欲しい。一部の人達には。


二十三日(日) 結納

「飛ばねえメイドはただのメイドだ」――メイドの豚


 結納ですね。

 結納でした。なんか横浜のホテルの地下の店で中華を食ったりしながら。

 妹子は向こうの家族と面識あるらしく、普通に食事会してたけど、こっちは緊張ですよ。

 母上はやはり人生経験というか、場慣れしてるのかわりと普通に食事会してたけど、こっちは緊張ですよ。

 妹子の旦那になる人とは面識あったので良いとして、そのご両親と話すのは本当に緊張した。なにかやらかしちゃ不味いというので全然料理の味とかわからないし酒も味しないし。

 てゆーかそもそも、やっぱりあんまり馴染めない。ああいうお高いお店は。飯ぐらい気楽に美味しく食べたいナリよ。中華料理ってもなんかお洒落で見た目とか素敵でしたけど、万豚記でチャーハン食ってる方が美味しく感じる。きっと。これはもう生まれついての貧乏性ということで。


 まあしかし、妹子が我が家でダラダラしてるとき以上にメチャメチャ笑ってたから。アレは幸せに違いない。たかだか二時間程度の会食で先方の人格が掴めるなどという阿呆なことは考えてもいないが、自分の妹の反応を見てれば相手が悪い人じゃないってことくらいはわかる。

 あとはうまくやれ妹よ。応援はする。


 結納の会のあと、半端な飲み食いを昇華すべく鷹村家へ行ったら柴三郎のPCのバージョンアップとやらで皆が知恵を出し合っていた。その場へyu2オベロンも呼んで(主に俺のために)、身内のまったりした雰囲気はオッケー。

 昼の分を取り戻すかのように、楽しい酒を飲んで帰りましたとさ。


 公式な行事が大事だということに異論はない。だが、きっちりやればやはり疲れる。

 締めるところは締めて、肩の凝らない仲間とはダラダラする。両方大事。そう信ずるものである。


二十四日(月) 研究会 副ゼミ

「継続出来るって事は力があるってことなんだ」――飲み会にて


 ゼミ発表というのは要するに、痛い目に遭うためにあるのだね。

 全力で作り上げたものが「全然ダメ」ってなもんであっさりと崩壊。それを見て「なにくそ」と奮い立って次のものを作って、また「全然ダメ」であっさり崩壊。それを見て……。

 という繰り返しを続けていけば行くほど、できあがるものの完成度は高くなる。そうして次第に「まあ、見れる」レベルのものが出来ていくようになるのではないかと希望しつつ信じたい。

 つまり今は修業期間なのだからアレでいいのだよ。アレでいいのだよ。アハハハハハ。


 と、こういうことを考えているとネットゲーの世界では浮いてしまいます。みんな完成品大好きね……。


二十五日(火) 

「デーハーミングッ!」――ぼぼん ぼ ぼん けっ。


 韓国対ドイツ。

 スリリングだった。

 緊張感があった。

 だから面白かったか面白くなかったかと聞かれれば、面白かったと答えることになる。


 しかしこれは、サッカーの面白さとはちょっと違うのだろう。素人の俺でもそう思うのだから、筋金入りのサッカーファンの歯がゆさはこんなものではあるまい。合掌。


 カーンの活躍を見られたから良しとするか。ハイ。


二十六日(水) 

「表紙に釣られて月刊サンデーGXを買ったひと、挙手! 」――yu2


 という書き出しがちょっと前のyu2日記に載っていたので気になっていたのだけれど。

 今日見てみたら案の定メイド絵でしたね。

 しかしこの、表紙になっている作品はバリバリのガンアクションもの。確かまえに一度読み切りで載って、その話がちょっと面白かったのでチェックしていたら、しばらくあとから連載が始まったのだったっけ。作品タイトルとか思い出せないけれど、わりとカキッと割り切ってガンアクションを描いた作品と考えれば、悪くない出来。

 唯一にして最大の欠点は、先駆者として意識せざるを得ない「ジオブリーダーズ」と似すぎていること。雰囲気といい流れといい。これはちょっとそのせいでパッとしない。

 一応、向こうがどんどん「人が死なない」方へシフトしていったのに対し、こちらはガンガン人を殺しているのでライトな方へ流れずに踏みとどまって勝負するのだろうと。成る程なと思っていたわけだが。

 ここへ来てメイドか……。


 まあ、頑張ろう。悪かないよきっと。そういうのも。

 俺は「ORDINARY+-」を応援するけど。


二十七日(木) 

「この大男が降りる駅は「立川」」――ヲベロン


 彼の夢を笑えない程、俺も変な夢を良く見る。

 で、せっかくオモシロ変な夢を見たのだからこのネタをいつか使おうと思って、書き留めたものを溜めてあるフォルダがあるのだけれど。

 そこにある「夢、○月○日」というテキストファイル群。あとで見てわけのわかった試しがない。

 目が覚めた瞬間は凄い感動していたり、凄い「良し。今日からはやるぞ!」という気になっていたり、或いはもうダメだ。色々とダメだ。という気分になっていたりして、その理由は夢の中でなにかあったからなのだけれど。

 ちゃんと覚えている限りを書き留めたはずの文書が、あとで読んでも全然ピンと来ない。もっと詳細に書き留めてあれば思い出せるのかもしれないけれど、それほど詳しく書けるほどには、起きたときには記憶に残っていない。

 でもなにかある。必ずなにかある。眠っている自分の中の物語。

 それを見つけだすために、自覚して夢を見るために書くことが、一つ創作の目的であっていい。

 俺はそう思うが、これって無意識で考えてる物語が一番面白いというダメさんの戯れ言なのだろうか。複雑だ。


二十八日(金) 

「士は己を知る者のために死す」――予譲


 今月はワールドカップの月だった。

 月だったと言ったら月だった。というか月だ。明日は三位決定戦。明後日は決勝だ。


 考えさせられたのはコミュニケーションの難しさとか、詳しくないことについて断定発言する危険性とか、周囲の世界の評価を考えずに行動する人達のヤバさとか。色々あってためになった。


 はずだ。

 誰にとっても。


 しかしネットゲーを遊んでるような人達は、この一ヶ月の世の中の様々の動きからは特になにも学ばなかったらしい。すでに入山して悟りを開いていらっしゃるのだろうか。どっちかというと入水して果てろよと言いたいが。

 今月はワールドカップの月だったはずだ。にもかかわらず、ネットゲーに時間をとられて三時過ぎに寝た日が普通に半数を超えている。阿呆だ。


 義理がなければ誰が手前等みてえな低脳共の尻拭いに毎晩働くかボケ。などと死んでも言いませんが、それにしたって程度が低すぎる。グループワーキングとまで高いレベルを要求してるわけじゃない。小学校の班活動でいいんだ。

 「みんなでなにかをやる」時には、必要とされる最低限度のお約束がある。それを満たせていない人間が増えれば増えるほど、チームとしての機能は低下していく。当然の理だ。

 このようなあまりにも当然過ぎて一々言うのも嫌なようなことを、いちから説明しないといけないケースが多すぎる。中学生だってアレほど無能じゃないだろう。ってレベルの人が、冗談でなくわんさといる。

 ワールドカップ含めて、趣味に使いたかった個人の時間をこいつらにとられ続けてることを考えると死にたくなる。やりたいこと、楽しいこと、やるべきことは他にたくさんたくさんたくさんある。貴重な趣味の時間をなんで「ゲーム以前のレベルで単にコミュニケートが出来てない」輩への対応に浪費せねばならんのだ。

 しかし義理と約束がある。一緒に頑張ろうと誓った人達も、俺と同じく苦闘している。

 その心意気に報いるためにも、俺が降りるわけにはいかない。


 士は己を知る者のために死す。


 苦しいときに助けてくれた相手が必要としてくれている。ならば全力を尽くすより他ない。


 人生のどんな場面においても、常に誠意を持って、筋を通して生きることを忘れたくない。「たかがゲーム」と理由をつけて、他者の寄せる信頼を蔑ろにしたならば、それは自分の生き方の否定だ。


 社会人に比べれば全然気楽なものだが、決して時間に余裕のある生活をヘラヘラと送っているわけではない。毎日三時間もネットゲーに取られていては、はっきりいって支障を来しまくる。

 それでも、続けられる限りは続けるし、必要とされている限りは続けてみせる。なんとかして。


 ただ……。


 どんな人間にも限界はある。


 そして俺は決して限界値の高い方ではない。


 そのことはわかって貰えてると思うんだが……。大丈夫だよなあ。

 ま。信じましょ。信じなきゃ始まらないものね。人間関係は。


 そして今日もネットゲー、と。


二十九日(土) ワールドカップ三位決定戦

「韓国の実力が順当に発揮されましたね」――微妙なコメントだ


 うん。まあ。

 今日の一言が全てを表しているだろう。


 しかし、トルコの側の大人な対応にも助けられたのかもしれないけれど、最後の試合は悪くない雰囲気だったのではないだろうか。サポーターもちょっとトーンダウンしていた感じというか、試合終了後に韓国が負けたにもかかわらずわりと両者を称えるような雰囲気を。

 感じた。

 と思いたい。


 怠い話は止めて純粋にサッカー萌えトークをするなら、リシュトゥ。

 トルコのキーパー。凄い。凄かった。怪我してたらしいけど、というか後半なんか「換えてくれ」ってゼスチャー出してたような気がしたけれど、そのくらい調子が悪かったのかとは思ったけれど。

 とてもそうは見えないスーパーセーブ。ミラクルセーブの連続だった。体温上がった。


 終わりよければ全て良し、と言う。

 ワールドカップ。どうなるか。明日を楽しみにしたい。


 てゆーか同盟国ドイツをみんなで応援しよう! 時代錯誤!


三十日(日) ワールドカップ決勝

「走れぐず共」――カーン ……って、本人は言ってないって!


 ドイツを応援していたので悔しい結果になった。

 だが、いい試合だったのは間違いない。カーンが途中で、右手薬指靱帯損傷とかいう洒落にならない怪我をしてしまったのが悔やまれる。が、本人が失点を怪我のせいにしていないのだから、周りが色々言うべきではなかろう。

 最後に、ゴールポストに背をもたせかけて静かに泣いているカーンの姿が印象的だった。

 負ければ悔しい。だから泣く。だが敗北はつきつめれば自分の至らなさが原因なので、言い訳や八つ当たりはしない。喚いたり取り乱したりするような、必要以上のアクションもしない。

 涙が出るのでただ、泣く。

 結果は結果。受け止める。

 それは正しく潔さというか、サムライの精神に通ずるものであり。

 てゆーか人間とは本来そうあるべきだと俺なんかは考えているので、非常なる共感を持った。どーでもいーがこんな性格の俺がネットゲーの世界で周りと仲良くやっていけるわけがないという指摘は正しいのかもしれないと最近思う。


 ともあれ、終わりましたワールドカップ。終わりよければ全て良し、という精神に立てば、良かった。楽しかった。面白かったと言って良いだろう。実際、サッカーを見ようという気になった。これからも。

 手放しで喜べないのは、ホスト国として果たすべき役割を考えたときだ。共催相手……。

 まあ、誰が何を言おうと俺がここで何を言おうと、それとは関係なく事実は事実として歴史に残る。今月の日記ではかなり批判的なことも書いたし、ここでこれ以上は言うまい。


 と、分別ぶりながらも内心言いたいことが山ほどある年頃だが、そういう時は劉秋華の台詞を思い出そう。


「次は”皇帝”ベッケンバウアーの仕切りでドイツだぜ! 誤審なんか出ないから!」


 そういうことを言われると嫌でも期待しちゃうじゃないか!


 ワールドカップ。色々楽しいこととかその他のことも含めて、熱い季節をありがとう。

 で、4年後にまた会おう! 今度はその魅力を余すことなく見られると信じて。

 日本が出場してることも信じて。


 しばしのお別れ。そして。


 六月は終わる。一年の半分が終わる。

 ワールドカップの過ぎ去った日本列島では、さあ、夏本番。


銀天盤 ○日記帳扉 ○前項 ○次項