銀天盤 ○日記帳扉 ○前項 ○次項


2001 「長長月夜を一人かもねむ(後編)」


二十日(木) 後期講義開始 しかし休講 フルバ

「辻褄は、合わせるもの。どうやってかというと、なんとかして」――原田宇田児


 一日かけて留守中に溜まっていた用件を片づけ。

 学校と家と諸々で結構やることがあってサイト更新まで手が回らなかった。

 今週末は三日間でイベント四連発かぁ。さて、がんばりまっしょー。


二十一日(金) K 突発飲み会

「3、2、1……、サプラーイズ!」――GOL


 「さぷらーいず」じゃねぇっての。また新しい芸風を身につけやがって。GOLめ。

 今日は急でしたが町田に集まって主に高校時代のメンバーで飲み会でした。

 待ち合わせ場所で京都からまめ先輩に挨拶しようとしたら延々目を逸らされた。小芝居ヤメテクダサイモー。早くサイト復活して。

 それから、参加者でもなんでもなかったものもん(Yマン)がアニメーターになっていたという事実が俺の度肝を抜きすぎです。よもや身内からアニメーターが出ようとは。

 河邑は四月にはパパになるというし。時間は進んでいるのだなあと実感。

 一次会飲んで二次会ボーリング。みんなまだまだ身体は動く年だな。休んでいたのは俺だけ。

 何故だ。俺だけ体力が落ちているのか。たまに遊べる社会人の爆発力に押されたと。


二十二日(土) K 〆丘会長快気祝い

「いやお前の所行についてちょっと」――ヤスを黙らせないと


 ネットゲーオフです。

 新宿の牛角で焼肉。初牛角なので期待してゴー。大都会は待ち合わせが難しい。

 旨かった。なるほど人気があるのも肯ける。

 ここで掲示板に来てくれてる加羅薙君とも会えたのだが、在所が近いと確認できてしまったせいか安心してあんまり話せなかった。他の人なかなか会えないからなあ。

 二次会で和民へ。連絡や予約に携帯が大活躍しているのを見て改めて便利なんだなあと思った。手分けして調べてあっと言う間に店が決まる。

 二次会には有明のなんとかショーへ行っていたヤスも合流。ネットゲーやってないけどまあ、せっかく近くにいるんだしと。なんか余計なこと喋ってたらしいのであとで記憶を失って貰おう。

 で、東京の西の外れ在住の我々は帰宅。ネットゲー組はその後カラオケに行ったみたいだけれど、翌日若竹もあるし夜明かしはちょっと。

 帰りの電車でヤスと明日のシナリオバランスを取る。泥縄だぁ。


 今日は和民の券を持っていた人に大変お世話になった。ごちそうさまでした。


藤野もやむ 「ナイトメア☆チルドレン(1)」 エニックス 2000

 今日加羅薙が貸してくれた。ガンガンコミックス。

 すごい推されたので期待してしまったのだが、なんか月刊誌のコミックス一冊であって、まほらばと同じく話が回り始めたか始めないかで終わってしまっている。これはなんとも。

 感想の言いようもなく。

 ただ、今月だかのガンガンWINGで最終回を迎えていたのを読んだ感じでは、まあ癒し系のいい話っぽいなあ、とは思った。のだが。

 一巻だけでは。萌え系の絵柄だなあ、くらいか。


二十三日(日) 若竹の会 馬吉さん就職祝い

「全然毒が吐き足りないよぉーっ」――猛毒てーとく


 三夜連続飲み会の最終日。忙しくなる前最後のイベントも三日目は流石に厳しいか。

 メインの参加者の入れ替わり激しく予定が変わり続けた今月の若竹も昨晩の時点でヤスと細かいところ打ち合わせて概ね計画オッケー。あとは遊ぶだけと思いきや。

 朝に掲示板確認するとjunkeyさんが参加できるらしく。急にその線へ変更。

 昨晩の計画終了ー。即ち真っ白からやり直し。

 とにかく誰かにjunkeyさんを迎えに行ってもらおうと、京都から来ているまめ先輩へtel。だって他に捕まらなくて。GOLのところに泊まっているのでGOLの車で行ってもらおうと。

 ここで新事実判明。GOL血尿。

 オイオイ! 平気なのかオイ! そんなに体調悪いのに一昨日飲み会に来てたのか! 「3,2,1,サプラーイズ!」俺のセリフだ!

 GOL病院へ。まめ先輩GOLの車でお迎えへ。俺シナリオ書き直し。今日の午前中は終わった……。


 現場へ着くとホントにTRPGは久々の磯野発見。与太を飛ばしつつヤス、Cozy、IHARONと共に人が揃うのを待ちつつ準備。昼食後にはめでたく全員揃ってゲーム開始。

 GOL調子悪そうだった。

 久々のメンバーが多く話も急増のわりには、雑談もほとんどなくスムースに進行。予定通りに終了。ちょっと喜んで大盤振る舞いしすぎてしまったのは反省。


 その後町田へ出ててーとく主催、馬吉さん就職おめでとう飲み会に合流。鷹村さんが参加の他現代さんや御フランスさん、珍しいSAKONなどもいて、なんか銀天盤オフっぽくもあり。

 磯野が早速撃沈して寝始めたりしていたが、ここでも久々のメンバーが顔を合わせて話が弾んだ。

 なんか四時間か五時間か粘った末に解散。まだ飲むぞと気合充分のてーとくがかなーり足下怪しかった。まだまだ毒を吐き足らないということだったので今度はてーとくのところで飲み会が予定された。

 その後ゲーセンで遊んでいたら終電逃したので鷹村邸へゴー。

 本日はお疲れさまでした。面白かったー。


二十四日(月) K 刃牙

「松下がリストラをする時代かぁ」


 早朝帰宅。とりあえず睡眠ー。

 三日分の疲れが出て起床は夕方。振り替え休日だしこんなもんか。休もう。


高田祟史 「QED 六歌仙の暗号」 講談社 1999

 小さくまとめた京極夏彦、QED第二巻。

 「働き者ね」って感想か。京極読んだ人が自分の趣味を編み込んで同人誌でそれっぽい話書いたらこんな感じ、というか。相変わらずそんな感じ。

 なにをどうやっても同系統の先達に及ばないのでなんともはや。つまらなくはないです。京極夏彦よりは楽に読めるし。でも感想がどこまで行っても「へえ」で終わっちゃうんだよなあ。

 「色々頑張ってこじつけたのね」って感じか。説得力がないわけじゃないけど興味が持てないというか。

 京極夏彦と比べないで読める人には面白いと思う。


二十五日(火)

「金色のガッシュ二巻が全然見つからない! 目撃報告くだされたし!」


 車で行ったり来たり。なーんかバタバタ忙しい一日だったー。

 来週には三回忌が控えてることもあるし、私事もあれこれ。今週は忙しくなりそう。


二十六日(水) 千と千尋の神隠し

「手ぇ出したんなら最後までやれ」――釜爺こと菅原文太


 そんなわけで話題作を見てきました。

 感想は「丸投げ」。これ系に関しては昔ガテラー星人さんが素晴らしくいいことをどっかで書いていたのですが、まーEVA以来の伝統というか。答えを提示せずに読者に解釈は任せっきりと言うか。

 完結した作品になってないのでなんとも。評価も出来ない。

 しかしまあ、そのへんを考えずに単に口開けてエンターティメントを見流しに行ったのだと思えば、絵は美麗音楽は良好動きは最高。これが宮崎アニメでございます。

 見といて損はなし。


 が、俺としては全然アレだったので鷹村さんを呼び出して愚痴愚痴飲み会。

 そのまま鷹村邸へ雪崩れ込んで終了。


二十七日(木) K フルバ(録り損ね)

「――それが俺の望みだ」――川田章吾


 鷹村家で起床。鷹村さんを見送りつつ町田へ。

 せっかくだから朝食がてら町田を見て回ろうとブラブラ。このクソ忙しいのに何をやっているのかと言われると我ながらアレですが、まあ。

 そのうち図書館が開く時間になったので出向いて本を読み漁り、森雅弘を二冊も読んでは泣いていた。

 その後ブックオフに行っても立ち読み。コーデリア=グレイの活躍をハラハラと見守ったり。家にあるんだから家で読めよ俺。

 いやそれにしても良く本を読んだ一日だった。既読の自分の持ってる本を外で読むのもちょっとオツです。

横溝正史 「三つ首塔」 講談社 1999

 金田一耕助シリーズ。っても金田一はほとんど出てこない。異色な感じ。

 ハッキリ言って大変面白かった。様々、不満はもちろん。持っているし展開とか描写とか色々。謎解きにも文句があるといえばあるしそもそもいわゆるミステリと言うよりはちょっと活劇ぽかたっり。ある種の期待を裏切られた感じはとても強くするのだが。

 しかし話自体が面白いし、キャラもなんかいい。引き込まれてサクサク読んで、最後は満足。

 非常に良質のエンターティメントだった。古い本だからってバカにしちゃダメだやっぱ。今にも残ってるってのは面白いからなんだ。ああ。納得。

 金田一の活躍が見たい人にはちょっと食い足りないだろうけれど。それはまあご愛敬。


高見広春 「BATTLE ROYALE」 太田出版 1999

 今さらですが例の話題作。ブックオフで250円。買いだ。

 社会的に随分騒がれていたので、「SINKER」ぐらいは覚悟して読み始めたのだけれど、なんだ。全然ソフトじゃーん。拍子抜け。

 俺がオタクで本読みだから人が死ぬ描写に慣れているせいだろうか。このくらいどこにでもあるよー、と思ってしまう。なんでこんな程度で15禁とか騒いでるんだろう。ヤンジャンとかヤンサンとか中高生が立ち読みしてる雑誌の漫画の方がよっぽど残虐じゃん。これなら。

 そんなわけで「問題作」というレッテルと草々ひっぺがして読むことが出来た。一気に読了。リズム良く読ませる。ご都合とかペラい描写とか紙屑作品と紙一重のところはあるけれど、これは紙一重のところできちんとエンタティメントとして成立している。

 ちゃんと考えさせるところや立ち止まって振り返らせるところもある。純粋に読み物として面白い。

 人間理性の深淵とか文学性とかそういうこととは縁がないけれど、これは中高生に読ませるべき作品だと思うけれど。むしろ高校生には物足りないくらいで、それこそ主人公達と同年代の中学生が読むといいんじゃないか。

 こんな青春群像はなかなかない。


二十八日(金) hitomiツアーズ

「桃子ママは落とせないの!」 ――柴三郎


 昨日のツケが回って大忙し。

 予定押していたけれどカレー食べに行くお誘いがかかったので久々に出発進行。

 しかも今晩はネットゲーの会議というあまりにも素敵な理由があるので急かして帰宅。

 この忙しさはなんだ。かなりサイアクです。


 余談だが最近ツアーズ中に柴三郎ととらハのキャラについて討論になることが多いのだが、10対9で常に不利です。俺的にはホームタウンデジションで実質勝ってると思うのだが。

 あとはまいじゃーゲーム「果てしなく青いこの空の向こうで」について、柴三郎が高く評価していることがなんとなく嬉しい。俺は遊んでないのだけれど。なんとなく。

 やっぱり時代は巫女なのだろうか。そうなのだろうか。


二十九日(土) 

「高校生がバックプリンとをはくな」――鳴海歩


 ネットゲー会議で徹夜。

 昨日ツアーズに行くために残した作業もあり。

 今日は一日忙殺。

 お、おわらねえ……。計画性持って生きようぜ俺。


 しかし夜はネットゲー国王オフ会。オベロンが来なかったので寂しい二人会。

 現実もゲームも、たくさんの人が集まるところは、何処も苦労は同じだなと。

 嫌な事実に思い当たる日だった。


水野英多・城平京 「スパイラル 〜推理の絆〜」(1・2) エニックス 2000

 バカにしちゃいけねえ。ガンガンコミックスにだってミステリはあるんだぜ。

 そんな感じ方は俺だけか。非常に、「ミステリ仕立て」とういものを良くわかっている原作者と見せ方の上手い漫画家のドッキングでマッスルドッキングでなんともはや。

 キャラ萌え。絵萌え。筋立て格好良い。いやはや意外に意外に侮れませぬよ諸卿。

 この手の漫画にしては、金田一少年ほどではないにせよ卑怯でない話作りだし、ヒロイン二名の破壊力は最高級。

 いや実際、結崎ひよのというキャラを世に出しただけでも意義があるのではないだろうか。真っ直ぐ押し天然切れ者ほんわか系とでも言おうか……、違うな。結崎ひよのは結崎ひよのとしか表せない。木之本桜と同じで、こういうキャラを立てることの出来る人は凄い。「他で代替できない個性」。憧れる。

 これは従妹から強奪してきたのだけれど、コミックス自体はもう二冊くらい出てるのかな。ガンガン本誌で立ち読みしてみて面白ければ是非。


三十日(日) リアルバウト

「2001年のペナント終了を持ちまして監督を退任いたします。

 惜しくも敗退はいたしましたが、ファンのみなさまには納得していただいたと思います。

 来季からは若い世代の人たちのパワーに託し、若い指揮官の原新監督にバトンを渡すことになりました。

 我がチームはこれから若い指揮者のもとにまい進するチームです。

 多くのファンの温かい支援をちょうだいし、今後は、1人のOBとして切なる思いで応援していきたいと思います。

 全国のプロ野球ファンの皆様、本当にありがとうございました」――長嶋茂雄


 きゃー。

 今月中に為せばなる為さねばならぬ何事も。すでに日記もメールの返事も十日止めてます。きゃー。

 おわらねえ。終われねえ。きゃー。


 九月の最後の日に長嶋監督の引退セレモニーがあった。

 試合には負けたところがアレだけれど、まーやっぱ歴史的な人ですよ。ミスタープロ野球というか。歩いて喋るだけでどうしても目がひきつけられる。挨拶だってそんなに凄いことを言ってるわけじゃないだろうに、検証する気にもならない。長嶋が喋ってると、それだけで凄いなあ、と思う。

 対して王ダイエー。王選手のホームラン記録55本に並び、一本打てば抜く近鉄・ローズを相手に勝負せず。

 まあ、色々見解はあるのだろうけれど、一ファンから見れば勝負せず。

 勝負せず。

 「長嶋は記憶に残る選手。王は記録に残る選手」という言い回しがあるが。

 まーそうだわな、と納得。


 ケッ。スポーツぐらいガチンコで見せてくれんもんかね。


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