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2001 「神無月風味の 〜なにか〜(後編)」」


十六日(火)

「イージー警察です。検問にご協力ください。

 今日は『プロジェクトX』を見てカップヌードルを食べたくなったイージー思考の持ち主を狩っています。

 貴様! 逃げるか! 要捕獲生死不問! 発砲を許可する!」


 ふぅー。危なかった。

 いやー『プロジェクトX』を見たら早速カップヌードルが食べたくなった俗人です。いやあ。

 それにしても外食産業各社が「うちの肉は狂牛病の危険はありませんよ。何故って国産牛じゃないから!」と胸を張って言う国というのはどうなんだろうか。


重松清 「エイジ」 朝日新聞社 1999

 エイジ、14歳。

 朝日新聞夕刊連載小説だったという。難しい時代の少年を描いた、淡々とした作品だと思う。

 この時期のことは通り過ぎてしまったのだろうか。あんまり共感したり感動したりは出来なかった。

 どもまあ、当時のことを思い出したい大人にはとても良い作品なのかもしれない。

 この小説が新聞で多くの大人に読まれたことには意味があったと信じる。


十七日(水) HELLSING

「メイドさん最高! みてくれや才能も全部含めて!」――にじママ


 結局事前承認ナシで通ったわけですが。テロ対策法案。

 てーことは今後海外派兵・軍事協力等を国会審議なしで通せるってことかい。なんで急にそこまで行くんだ。

 だから公明党は嫌いなんだよホント。創価学会の人はやっぱり宗教だからバカなんだろうか。なんでいつまでもあんなところを支持しているのだ。変だろう明らかに。

 戦時の自衛隊海外派遣だぜ。公明党反対じゃなかったのかよ。わけわかんねー。変節するなら政治やんなよ。宗教が。


 などと心にもないことを書いてみました。今日はHELLSINGなので楽しく寝ます。

 つーか金色のガッシュの三巻発売が明日だかなのに、二巻が未だに見つかりません。数入れてくれよ本屋。


 そしてラブひなはあと二回で終了の模様。今回主役二人の伏線は回収しきった感じなので、あと二回で他の登場人物のエピローグを流して大団円と見た。終わりよければ全て良くなるのか、期待期待。

 開き直った景太郎のセリフはそれなりにムカつきつつ結構格好良かったので、今日の一言に使おうと思っていたのだけれど。にじママには負けました。完敗。


十八日(木) フルバ

「お姫様最高! みてくれや才能も全部含めて!」――にじママ


 見ましたか昨日のHELLSINGを!

 ウォルター=清川元夢!

 ばんざーい! ばんざーい! レイ大尉ばんざーい! ガーゴイルばんざーい! 冬月ばんざーい!

 冬月酒店どこいっちゃったのかなあ……。


 それはともかく金色のガッシュ三巻がちゃんと発売されてましたよ。この期に再販のかかっていた二巻の方を購入。ばんざーい。ばんざーい。

 今日はいい日だった。


十九日(金)

「そ……それは…… どーせ、お店で売っていたものなのだろう?

 友達を金で買うなど……」――ガッシュ=ベル


 あうち。金色のガッシュ三巻が早くも売り切れムードです。早く買わないと。

 今日は目が回るほど忙しかった。と思ったら本当に目が回っていた。

 オイオイ熱カヨ。と思いつつ吐いたり寝たり吐いたり寝たり寝ます。


二十日(土) K

「K多さんは週どれくらい練習してるんだろうか」

「12日くらいと予想」

「同感」

「同感」――僕ら


 11月4日は演武があるそうで。

 今日はその練習をやっていたりいたなかったり。相方はF岡さん。


「どうしましょうか」

「やる技とか決まってるんですか」

「決めちゃっていいそうです」

「とかいって簡単なヤツだけやったら」

「まずいですよね」

「じゃあ、先にやらないヤツを決めましょう」

「できないやつを」

『乱合』

「間違いない」

「次に」

『正眼』

「間違いない」

「じゃあ斜面から六本流して」

「最後に派手に」

『乱れ留め』

「間違いない」


 僕ら息ピッタリです。

 今日はその他、あまりにも打ちがうまくいったので「ヤッホー」と言いながら小躍り。

 26歳(男)にもなって。

 小躍り。


 大丈夫なんでしょうか。


二十一日(日) 若竹の会 リアバ

「牛肉を モリモリ食べて 精つけて 狂牛病を ぶっ飛ばせ」――磯野


 ツアーズ帰宅後、Cozyからメールがあって始めて気がつく深夜二時。

「あ。明日若竹ジャン」

 そんな土曜夜。


 慌てて人を呼んでも誰も来ませんよ。寝て起きて市民センターへ。

 Cozyもお母さんのおつきで昼から参加だし、仕方ないので黒板に「図書館で本読んでます」と書いて森博嗣読んで時間を潰していたら、珍しくも磯野登場。「なにやってんだバカ」という素敵なセリフと共に。

 二人で日本人は体格が足りないんだから正面からやっても勝てないだろうとか格闘談義で小一時間。Cozyが来て昼食取って鷹村さんが来ておやおや。ちゃんとゲームが始められましたよ。ありがたいことです。

 今日は久々にPLを楽しめました。GMは磯野でした。死ぬかと思いました。面白くて。サイコー。


 ゲーム後町田へ出てヤスと合流。飲む飲む飲む飲む。

 飲む飲む飲む。

 その後も鷹村家で飲む飲む飲む飲む。

 そして帰ってきました。

 もう寝ます。流石に寝ます。


 なお、明日は無理ですが明後日以降の早い段階で鷹村さんの職場の可愛い女の子の写メールが発表されるそうなので見られる環境の人は必要以上に楽しみにしておいてくださいと伝言です。

 以上。


二十二日(月) 刃牙

「もう検査済みの牛肉が出てますが。さて」


 つらつらと考えてみるに。

 千と千尋どこが気にくわないかというと、主人公がやることなすこと全部誰かに助けて貰うのですよ。

 なんか壁があって困っていると必ず助けが現れる。もちろん主人公だって頑張っていないわけではないのだけれど、それにしたって「オイオイ世の中そんなに甘くないだろう」「浅い話……」とげんなりしたわけです。

 金払って映画館まで行ってご都合主義万歳を見せられてもなあ、という気分。

 ところが論評とかを読んでみると、この映画は癒し系であると。見ると癒されると。見て癒されたいと。

 「頑張ってればいいことがあるんだよ」「どうにもならなくても、とにかく頑張ってれば誰かが助けてくれるよ」と。そういう筋書きをむしろみんなが見たい。求めている。そういうちょっとイイ話を見ては感動。いい気分。

 ああそうですか、と。

 じゃあまあ、よろしんじゃないでしょうかねえ。それで。ええ。

 むしろ安っぽい方がいいわけだ。そういう単純で明快な心安まる物語を、金払って座って見てくるのが大流行と。

 病んでるんじゃないかと思うけどなあ。そういう社会。


二十三日(火)

「やらせはガチンコだけでいいのにね」――妹子


 妹のところへ荷物を運んで世田谷往復。

 一日潰れました。


二十四日(水) HELLSING

「だいじょうぶだ」――日本シリーズ、八重樫コーチのアドバイス。


 紆余曲折ありつつ町田でゲーセン中。

 俺と鷹村さんでガンダム二人プレイ。

 連邦軍08ガンダムと陸戦用ジムで快進撃。


「〆葉ナイス援護だけ!」

「鷹村さんこそ蛮勇突撃ですね!」


 宇宙戦開始。敵はエルメスとリックドム。

 俺=ボール。

 鷹村=ボール。

 全・滅。


「阿呆ですかあんたはぁーっ!? 二人ともボールでどうしますかぁーっ!?」

「なんだよそれー!? お前が別の選べよーっ!?」


 でも僕ら仲いいのでもう一度。今度はジオンで。

 地上戦開始。敵はガンキャノンとジム。

 俺=ギャン。

 鷹村=ギャン。

 全・滅。


「阿呆ですかあんたはぁーっ!? 二人とも接近戦専用機でどうしますかぁーっ!?」

「なんだよそれーっ!? お前が別の選べよーっ!?」


 デモ僕ら仲いいんですけどね。

 ええ。


二十五日(木) フルバ FD発送

「もう考えるな!!! 走ってしまえ!!!」――ガッシュ=ベル


 ラブひなが来週で最終回です。なんか普通にまとまりそうでなにより。

 ここまで来て捻りようもないか。しかし新キャラとは。どういう扱いなのだ。

 HELLSING、アンデルセン=野沢那智の声が、最初はちょっと甲高いかと思ったらなんのことはない。戦闘シーンになったらちゃんとナッシュでした。猫被ってたのだな。はじめ。

 漫画系では「史上最強の弟子!」がサンデー本誌進出だそうでばんざーい。読み切りで弾みがついたら連載もうつらんかなあ。サンデーは増刊が面白いってことは本誌がスカスカなのか。どうなのか。勿体ない。

 読みたい漫画一つのために雑誌買う根性はないけれど、買っておかないとコミックスになってくれないことがあるからなあ。雷句誠のの前作はどうなってるのかっちゅうねん。

 でも部屋を片づける達人(オタクだけど)の人が言うには「まず、読む漫画が一個しか載ってない雑誌を全部捨てろ」だったからなあ。中平正彦の読み切りのためだけにとってあるサンデーとか、そういうヤツ。

 確かに凄い数あるし、これ以上増えるのはなあ。どうするか俺。


雷句誠 「金色のガッシュ!!(1〜3)」 小学館 2001

 いや面白いんだって。

 もー必ず面白いので間違いなく読んでみてください。サンデー好評連載中。

 読んだら買いたくなるだろうし。

 真面目も笑いもどっちも勢いで押すのですよ。こんなに生きのいい漫画は必読なのですよ。

 名ゼリフも満載。バルカンも満載。素晴らしい。


二十六日(金)

「私はまだ28歳で、発展途上にある。国民栄誉賞は最高の賞で、過去に受けている方は立派な方ばかりだ。自分も野球人生を終えきった段階でいただけるようがんばりたい」――イチロー(?)


 まだ根性のある蚊が出やがったので蚊取り線香焚きながら一日作業。

 おかげさまで変な咳が出ます。ええ。


 しかし、イチロー、凄いな。国民栄誉賞の辞退は初めてだって。

 そんなこと全然眼中になく野球が好きで野球やってるんだろうな。

 それが鈴木の素敵なスタイル。


 しかし気になるのは報道トピックス。ネットだけかもしれないけれど、例えば毎日新聞の「<イチロー>国民栄誉賞を辞退 「野球人生を終えた段階で」」ってのはどうか。

 一見イチローが「今はいいから引退したあとでくださいと」言っているようにも取れはしないだろうか。

 読んだ人に実際とは違う印象を与える。確信犯ならクズだし気がついてないならバカだ。どちらにしてもジャーナリズムなんだから、こういうところにくらい気をつけて貰わないと困る。


二十七日(土) 

「それは頭の中で考えていればいいことであって、人に押しつけることじゃないでしょう」――母上


 いや、わかっとんねん。

 わかっとんねんけどな。

 でもやっぱり例えば、根拠が希薄なくせに言い切り系の煽り発言を繰り返して場の雰囲気を悪くするだけ悪くしておきながら、非難されると理論で自己防衛を始めるヤツとかは、俺はダメ。ダメです。

 今君が正しいか正しくないかという話をしていない。正しいことを言うことがいいことか悪いことかという話もしていない。

 我々は要するに、物を言うには言い方があって、ネチケットやマナーを知らず、議論のルールを守れない君とはもうコミュニケートしたくないんだよと。

 うんざりなんだもう。だから君の言うことはもう誰もまともに取り合わないよと。

 それはもう単に事実。不当だとか言われたらそりゃ不当だけど、どうしょもないよな。

 だって誰も君とつき合いたくないんだもの。

 そういうことなんよ。

 仲間内で最終的に「可能な限り無視し、どうしても必要な場合は単に礼儀正しく返信。基本的にいないものとして扱う」というスゲエ嫌なガイドラインがうち立てられ、向こうではそのようにしているので彼に直接言う機会もありません。

 これが普通にツレだったら普通に説教ですよ。「お前はこういうところが良くない。だから嫌われている。改めなさい」と。

 でもネットだけの知り合いだからそこまで踏み込むアレでもないし、それで俺がネチネチ攻撃受けたら嫌だなあとか。もう今週そんなことばかり考えさせられて凹みまくり。

 思い余って親に相談したら上のセリフですよ。


 要するに

「顔の見えないコミュニケーションでは、すれ違いの危険が非常に高いので、交流は誠心誠意をもって行うべきであり、ネットマナーやネチケットには可能な限り注意を払い、誤りがあれば正し、他人に不快感を与えたら謝罪する」

 『べきである』という。

 そういう俺の考え方を押しつけるのは良くないと。


 そりゃ言われてみりゃ確かにそうなんだが、じゃあどうなるんだと考えてみるに。

「顔の見えないコミュニケーションでは、すれ違いの危険が非常に高いので、交流は誠心誠意をもって行うべきであり、ネットマナーやネチケットには可能な限り注意を払い、誤りがあれば正し、他人に不快感を与えたら謝罪するべきではあるが、別にそうしなくても良い。人は自由。

 但しそういう自己中な人間は他人に疎まれコミュニティから切られる。これは良いこととは言えないが、ウザいヤツを切るのも人の自由。これ即ち自然の摂理であって」

 『もうどうしようもない』という。

 これかぁ? これが結論かぁ?

 なんかそれはあまりに寒い気がするのだが、そういうもんなんだろうか。


 でもその自己中さんをみんなで無視し始めたら、劇的に場の雰囲気が良くなって話題も回り始めたんだよなあ。いかにそいつが一人で場を荒らしていたかということなんだが、それにしても対処法として有効だったのは認めなくちゃならない。

 人を無視することが有効。効果的。

 認めざるを得ないのか。これを。


二十八日(日) リアバ

「特に誰にも感謝はしていないし、

 また、神様もこの本には無関係だと思う。」――水柿君


 ……。

 もうリアルバウトのアニメは本当にどうでもよい。


森博嗣 「工学部・水柿助教授の日常」 幻冬舎 2001

 森博嗣好きに書きすぎじゃないだろうかと心配になる日記風というかエッセイ風というか不思議な本。

 水柿君という架空の国立大工学部助教授の生活を私小説風に……、つーか森先生じゃないんですかこれは。

 小説が好きで、森博嗣も嫌いじゃない人なら相当面白い。ついでにミステリマニアなら最高。

 該当の方、是非ご一読。


二十九日(月)  刃牙

「えーっ!? でじこが記憶喪失っ!?」

「うるさいよ」――任意たんとうにゅう


 ネットゲーで本を出すので原稿を提出していたら寝損ね。

 徹夜で車運転したり学校行ったりはダメですね。もう。午後には偏頭痛全開。


 どうでもいいが今日、院生共同研究室で電気つけないで勉強したりPC使ってる人達が四人ぐらいいて。目ぇ悪くなるだろうと思って「電気つけるよー」と断ってスイッチ入れたら。

 凄い目で見られたんですけど。

 しかも四人全員から。

 なんだったんだろうアレ。暗い方が良かったのか。

 不思議体験でした。


清水義範 「スタア」 幻冬舎 2001

 アイドルの、しかもそんなにトップアイドルではない感じの人を主人公に、作者お得意の普通の暮らしを淡々とつづってみたり。

 淡々とつづっているように見せかけて全体通してみるとちゃんと起承転結になっていたり、具体的っぽい、いかにも「ありそう」な、それっぽいエピソードが挿入されていたり。

 読者の想像力が「あー。こういうことありそうだよ」という形で話の説得力を高める、作者お得意のそういう感じの話です。

 それにしても表紙イラストやオビやキャプションはなんとかならなかったのか。幻冬舎は清水義範の売り方を勘違いしているとしか思えない。


三十日(火)

「手前は『ソムリエ』読んで感動してりゃいいんだってこと!」――小西省吾


 最近ネットゲー絡みとかで徹夜が続く中で開発した新しい技がありまして。

 それは「とりあえず寝ないで朝まで頑張ると朝なので普通の生活が始まっていつの間にか睡眠キャンセル」という、時泥棒めいた生活時間増加の裏技だったわけですが。

 何故今まで伊東家で紹介されてなかったか良くわかりました。

 一日中頭痛。

 し、死ぬかと思った。吐き気が。


三十一日(水) HELLSING

「マクドナルドのハンバーガーは牛肉ではなくカピバラを使っているので安全です」――偽ドナルド


 神無月最後の日。色々目白押し。

 起きて体操。朝食。ワープロ打ち。

 帝某大学行って書類出し。

 どーでもよいが歩き煙草増えたなオイ。あそこはホントにモラルハザードだ。

 その後修論の調べもの。とか。色々。


 ……。

「オーイ。そろそろ帰ろうよ」

「……無理だ。彼は今やビールを飲んでは川海老を食う存在に過ぎない」

 ……。

「オーイ。今日は寝ないと死ぬぞー」

「……無理だ。彼は今やシェリー酒を飲んではチョコを食う存在に過ぎない」

「酒、強くなってるんですけど」

 いえす。いえす。


 今月最後に日に考えたことというとなんだ。

 ええと、ARMS。コウ=カルナギ及びスティンガー復活万歳。俺大好き展開の予感。

 OURS。今月は値段分面白かったような。

 ラブひな。無難にまとめてありました。全員集合ページにアニメ版オリジナルの成瀬川妹がちゃんと描いてあるあたり、赤松先生はやはり良い人なのだろう。この結末は素直におめでとう。

 あと宵闇眩灯草紙は危険です。格好良すぎます。

 まほらばは本当に休載なのだろうか。移っちゃったのではないのだろうか。

 漫画買ったのに読んでないの多いなあ。

 あ。旅行記止めっぱなしだった。いかん。

 あ。更新してねえ。いかん。

 五万HIT近いなあ。どうしよ。

 マスターリーグが本当に楽しみです。長嶋は出ないかあ。


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