2000 「長月旅行記いい気分(或いは、これ以上バイトをしていたら死にます)」
四日(月) トラベル出発(予) 京都泊
「静岡鈍行三時間の旅」
今回の旅行も初日は名古屋によってから京都。すでに三回目のパターンです。
待ち合わせ相手のyoungさんが一時半まで用事があり、時刻表により始発でなくても間に合うということがわかってしまったのでこれはもう余裕の出発。前日までも無茶な旅の準備疲れもあって東海道線は寝倒す。
「途中でネー、富士とかなんとかそういう駅があって、そっから見る富士山は綺麗なんだよー。東海道線に乗って良かったと思うよー」
「……貴様が寝ている間に通過したあの駅のことだろうか」
……。
さあ、そんなことはどうでもよくて名古屋に到着です。つーか金山で降りてきしめん食べていたのは内緒です。お腹減ってお腹減って……。
その後外へ出てダイエーの地下のすがき屋でラーメン食べてヨーグルトシェイク飲んでいたのも内緒ですか。はい。
さてその後、最近完成したでかい駅ビルで待ち合わせ。来たらすぐに見つけてやろうと道行く人をジロジロジロジロ不躾な視線で眺めていると突然後ろから。
「実はバックアタックなんですよー」
初ゼリフがそれかい! ”漢”young登場。
挨拶もそこそこに展望台へ登って街並みを眺める。やっぱ道路が真っ直ぐだな。名古屋は。
テナントのお店がたくさん入っていたけれど、その中のなんとかコーヒーのなんかフローズン系の飲み物が美味しいというので欲しかったけれどいっぱい人がいたので断念。しかし凄い人出だった。ちょうどお昼時だったからか。
駅ビル降りて名古屋のアキハバラ、大須へ。
ここでの食べ歩きにはちょっと失敗。月曜日は休みの店が多かった。しかしかわりに入った店がうまかったので差し引きオッケー。味噌カツ。それがうまいのは当然ながらこの店はお茶がそれはそれはうまかった。不思議な味のお茶だった。
その後抹茶ソフトを買いに行く。買って食べてる間にyoungさんがなんかフローズン系の飲み物を注文したらできるまでえらい時間がかかっていたけれど、その行程は見ていてちょっと面白かった。氷とかをミキサーに入れて攪拌して作ってたけれど、スゲー手間のかかる商品なんだな。
さて、それでは京都のまめ先輩の所に持っていくお土産を選定しようということでyoungさんにつきあってもらって歩く。入手目標は名古屋麦酒。或いは他の何か。
電気街には酒屋がないのでビールはどっかよそで買おう、ということでとりあえず他の何かを探しに。グッズ屋へ。
「ぱすてるチャイム」のガチャガチャがあったので「竜胆出ろ!」と念じながら一回。結果はコレット。お土産一つ決定。
youngさんは「耳を削ってエクシール陛下に送るしか!」と言っていたけれど、良く覚えてるなあ、そんな古いネタ……。
kanonのもやったけれどこっちは出たのが佐祐理さんだったので他人にやらない。俺んだ。
充分ただの嫌がらせっぽい土産が手に入ったので満足して大須を離れる。栄の方へ行ったりちょっと戻ったりウロウロしつつデパ地下で名古屋麦酒発見。その途中で沖縄名産品点によってオリオンビールとヒラミレモンも買った。
大須でチェリオのペットボトルも買ったし。これだけ個性派飲料を揃えればまめ先輩もそれはそれは喜んでくださるだろう。前回はメッコール飲んで貰えなかったが、今回こそは。
近くの地下鉄の駅でスパッと解散。いつでも風のような男だぜ。youngさん。お世話になりました。
米原で一回乗り換えて京都へ一直線。新快速列車って早いなー。これがあれば静岡ももっと早く抜けられるんだろうに。
八時頃京都某駅着。まめ先輩に駅まで迎えに来て貰ってとりあえず夕食に行く。横綱、というラーメンのチェーン店。チェーンのくせに店員の対応が良くてうまい。理不尽だった。
から味噌入れたのは失敗だったな。次はそのまま食べよう。天下一品系の味であれほどドロドロしていない。うまかった。
まめ先輩の家に行ってお土産を渡すが受け取り拒否多し。とりあえずチェリオの洋ナシ味を自分で飲まされて呻く。しかもその横で冷蔵庫から出してきた梨を剥きながら。「君は洋ナシ。僕は和ナシ」とか言ってるし。その分担に異議あり! 非道い先輩がいたものだ。
そのうえ三月の土産のメッコールがまだ冷蔵庫にありやがるし。飲めっての!
コレットちゃんに至っては楽しそうに組み立てていたのに完成した瞬間「さ、持って帰れ」と来た。絶対ゴメンだ。どんな手を使ってでもこの家に置いて帰ると強い決意。
で、翌日は大阪観光に行かねばならないので早く寝ようと決意したのに積んである大量のコミックについつい手が伸びて寝られず。
スラムダンク全巻読破してるうちに面白い深夜番組がはじまっちまったい。それを見てたら三時回ってるし。寝ないと!
しかしそのあとメールチェックだけしようと思ってネットに繋いだらヤフオクが面白くて二人でずーっと見ては笑い見ては笑い。
「……先輩」
「なんだ?」
「あのデスね。よく考えたら、俺はともかく貴方は明日仕事じゃないんですか?」
「そりゃあもう」
そりゃあもう、じゃねえよ!
寝ると決めたら二秒で寝てたけど。この人のスイッチの切り替えの速さばかりは読めねえ……。あと俺に執拗に清水文化をすすめるのはヤメテください。
どうもこの家に来ると旅行に来てる気がしないんだよな……。
五日(火) 大阪夢紀行
「この電車はこれでおしまいです」――大阪の地下鉄は終点でこうアナウンスする
起床キャンセル二度寝。
まめ先輩の弟さんが朝来たので挨拶しようと思ったのだが地蔵以下の対応しかできなかった。
「むー。むー。おはやっす。むー」
だってさ。
寝倒す俺を置いて出勤なさる先輩。家主が仕事に出た後「大空港」を読み漁る。
三巻読了後発進! 阪急で大阪へ。昼からぷらー。昼からぷらー。
小一時間で梅田に着き、そこから大阪環状で天王寺へ。新今西だっけ。ともかく、前回、前々回は梅田から一つ東の駅まで歩いてそっからアーケード商店街をずーっと歩いて南下したけれど、今回はだって右足動かなくてテーピングなんだから、運動は押さえますよ。だから大丈夫ですよ。旅行に耐えられますよ。
昨晩まめ先輩に「それは治ってないんじゃないのか。というか帰れお前は。帰って養生しろ。今からでも大垣から出る夜行に乗れるから。帰れ」と言われたのでこっちも必死です。
さて、電車で老婆に席を譲ると拝まれて非常にいたたまれなくなって逃げ出したりしながら新今西。通天閣下まで出て「大阪だぁ!」と一人かもねむ。やはり空気が違う。コンビニの前に溜まってる高校生も十人以上になるとちょっと恐い。
前回行って気に入っていたたこ焼き屋へ。駄菓子屋とも言わないようなちっちゃなお店だが、外はカリッと中はアツアツ柔らかでも生焼けでない、という大阪でしか食べられないたこ焼きを八個二百円。素晴らしすぎる。
口の中火傷しながら食べるのがまた旨い。昔は横浜そごうの地下でこれと似たようなたこ焼き売ってたけれど、今はあるのかなあ。
その足でやっぱり前回行ってお気に入りのお好み焼き「風流」へ。よく冷えて寝かせてあるキリンラガーの瓶ビールを出す最近ありがたいお店です。でもビール飲みながらだったらミックスモダンより豚玉の方が良かったかな。ちょっと失敗。
失敗と言えば天王寺のゲーセンでちょっと失敗。大阪の対戦レベルを見ようと思っただけだったんだけれど、ヤー、世にトラブルの種は尽きマジ。
場所替え。日本橋へ。
大阪のアキハバラと言ったら怒られるかな。でも電気街。ここをずーっと北上。プライズマシンに貢いで腹を立てたりしてません。本当です。
ここの並びにあるNTTショップではインターネットできるけれどキーボード無しで全部マウス操作なので検索や書き込みがほとんど不可能、なのですが……。
yahooから「プラネット・ガテラー」へ行ってそこのリンクからやって来る、という手で銀天盤もチェック。ガテラー星人様々です。「No Heart」を戦々恐々しながら応援したい。なぜって俺のネタが全部被りそうで。
それはいいや。とにかく北上して難波へ。ここの近くに旨いお好み焼き屋があるという情報を貰っていたのだがついに発見できず。食い倒れ人形の引力に引かれたのが敗因か。
時間的にゼー六に間に合うか分からなかったので泣く泣くアメ村もすっ飛ばして北上。高速越えて本町へ。
ところがギリギリで間に合わず! くわ。半年に一度のお楽しみ、ゼー六のアイスクリームを食い損ねた……。トホホー……。
そろそろ夕暮れ。根性も売り切れ近かったので地下鉄の駅へ行って電車で大阪へ。ああ。悔いの残る大阪探訪であった。あのゲーセンのさえなければなあ(涙)。
阪急では寝てしまったので気がつけば京都。早番の先輩が今日もどこかに連れてってくれるのでそれを待ちつつ東向日。駅前ショッピングモールの中のパン屋で売ってたかき氷が「正しい」かき氷(by柴三郎)でご満悦。二つも食べてしまった。ここで京都地ビール探すも発見できず。
つーかなんで大阪で地ビール飲まなかった俺。
さて、まめ先輩に「京都っぽい店へ連れて行け」と無理難題。「あったかなー」と言いつつ車は和食のチェーンっぽいレストランへ。
しかしその横の手作りハンバーグの看板がなんとなく気になります。とりあえずまめ先輩のバイト先の皆さんの中では評判良い、とのこと。
情報ゼロの所よりプラス評価の所へ行こう。
そう決めてハンバーグへ。どこが京都料理? それはまあ。まあ。
値段もあんまり高くないしいかにもバイトっぽいウェイターとコックの兄ちゃんのコンビしかいなかったので外れかと思いきや。
運ばれてきたハンバーグを切ったら肉汁がブワァーっと皿中に広がったり。ここまで肉汁を閉じこめたハンバーグってのは実際には初めて見たよ。勿体ないくらいだった。
もちろん生焼けじゃないし。目の前で調理してたんだからファミレス系のレンジでチンでもあり得ない。こりゃスゲー当たりだと。
満足しつつも目の前でチーズハンバーグをがつがつ行ってるまめ先輩を見ると「健啖だなあ」と思うことしきり。さすが朝から焼き肉でもビックリチキンカツでもカルビ丼でも食える人だぁー。
帰りの車で「あの店員は実は何歳か」「コック歴何年か」という話題に花を咲かせる。どう見ても二十代後半止まり。三才から英才教育か? そんなあり得ないラインで決着。
ここでちょっと寄り道。京都満喫ツアーbyまめ先輩。
一つ目はアヤシー中古屋。CDとかゲームとかビデオとか。ネオジオの本体とソフト三本セットを恐ろしく執拗にすすめられてついハートはグラグラ。でも磯野が持ってるからあいつの家で遊ぶからいいです。
メガドラソフト二十本セットもすすめられたけれど、でもたぶん欲しいのは全部持ってますから。昔IHARONに死ぬほど貰ったし。
僕がもう一品くらいまめ先輩の家に家主の人格とまるでマッチしないギャルゲー系のグッズがあっても良かろうと、タペストリとかポスターとかとにかく見た目大きくて痛々しくて、同僚とかの来客が「こいつはこんなヤツだったのか」と誤解することしきり、というようなモノを必死で探し求めるも見つからず。チッ。次回のお楽しみか。
そんな僕の気持ちも知らず、真剣にギャルゲーグッズを見定める横で「無理せずに買えよ。うん?」などと励ましの声をかける先輩は素敵。つーか俺のものじゃねえ。
次のスポットは神社。町中に完全に融合した造りで、参道は車の走る道になってる。でも石畳。生活空間にスッと入って来ている御神域。なるほどこれは京都だ。
ちょっと興奮しつつ帰宅。一人で観光してたら絶対見られなかったところだな。一件目はともかく。先輩には感謝。
しかし帰宅後、明日出発のための荷物をまとめる段階で「コレットちゃん」の処遇を巡って一悶着発生。
「じゃあ! 彼女は置いていきますから、末永くお幸せに」
「またまたそんな無理をおっしゃる。ささ、鞄の中に」
「いやいや。やっぱりこれはね、永遠に先輩の暮らしを見守って貰いましょう。来客の目に入りやすい居間のちゃぶ台の上あたりで」
「とかなんとか言いながら、最後には持って帰るんだな」
「そんなプレッシャーをかけても無駄ですよ。枕元に置いて寝るときも一緒に」
「まあ、君より先に彼女の方が帰宅している可能性もあるしね」
「!!! あ! 郵便で送る気だ! それはずるいよ! それはずるいよ!」
「いやいやそんな。速達なら明日には君の家へ。そして玄関でお出迎え」
「親に見られたないわ!」
僕たちはとても仲がよいのでいつまでたっても進展しません。ウソ。先輩のプレッシャーを水際で阻止するのは至難でした。
出立の準備をしつつ土産に持ってきたはずの名古屋麦酒を一人で飲んでる俺。オリオンビールとヒラミレモンは置いて行くし、いいか。ヒラミレモンは是非レポート聞きたい。味はどうなんだ。
つーかなんなんだ。ヒラミレモンって。
そしてこの晩も大阪ローカルの深夜番組でゲタゲタ笑っていたらやはり寝る時間が遅く、遅く……。だから明日はどうあっても七時半頃の電車に乗らないとですねー。
しかしあの番組は面白かった。品のある電波少年ってかんじで。お笑いにかけては上方の方が上かあ。最近のお笑い番組は汚らしいからなー、関東。
しかも消灯後。
「寝たかー?」
「ハーイ。今寝まーす」
……。
「寝てるかー?」
「……今、寝るところでーす」
……。
「寝ついたかー?」
「話しかけるから寝られないでしょうが!」
「何をまた。明日ちゃんと送り出してやるために、今晩ちゃんと寝かしてやる責務があるから」
「だったらちょっと静かにしてて下さいよ。それだけでたちどころに寝ますから!」
「そんな無責任な真似は!」
「この際無責任になって(悲鳴)!」
「いやいやそんな……」
寝かせてクレー。
しかしまめ先輩、何度も言いますが翌日仕事でしょうが。何故そこまで連日ネタにこだわってまで寝ないのですか。話は面白くなりますが人生が曲がってますよ。複雑なベクトルで。
明日起きられることを祈りつつ就寝……。
六日(水) 鶴来へGO! ラブひな録画予約
「夜中に急に桃缶が食いたくなっても安心なように常備してあるわけさ」――まめ先輩
起床。意外や意外。睡眠時間の短さのわりにはあんまり眠くない。まさにまめフィールドパワー。
七時半頃京都発の電車に乗らないと間に合わないのだがなにやらのんびりと朝のニュースなど見つつ。まめ先輩に車で送ってもらって駅へ。
さすがに今朝は時間がなかったので荷造りの時に揉めませんでした。昨晩時刻表を鞄に入れようとしたときに。
「先輩、時刻表の上にコレットちゃん(ぱすてるチャイム)とナミ(one piece)とデザート・ザク(ガンダム)がいるのですが」
「全部君のだろう。持って帰りなさい」
「増えてるジャン! 後ろ二つ俺のじゃないし!」
「土産にやるよ」
「いらねえー!!!」
というやりとりがあったのでまた一悶着覚悟しておりましたが、さすがに先輩、ふざけるときと真面目にやるときのスイッチの切り替えは天下一品です。やや拍子抜けではありましたが、コレットちゃんがきちんと置いてあることを確認して出発。押しつけられてたまるかい。
なお、ここまで読んだ方でコレットちゃんを知らない方のために資料映像(※無断リンク)。PCでやるゲームといえば光栄のSLGか大航海時代、というまめ先輩の家にこのキャラのフィギュアがあるという事態を面白がりたい。
ともかく駅です。感動の別れです。人生出会いがあれば別れがあるのです。
一昨日youngさんと別れるときには地下鉄の駅のホームで。
「あ、電車来てる」
「じゃあまた」
と、まるで明日会うようなバイバイをしてしまったので今日は気合い入れましょう。朝っぱらから。
「どうも、先輩お世話になりました!」
「ハイハイ。お世話しました」
「……じゃ、じゃあまた」
「またな(※関西イントネーション)」
……。
し、湿っぽいのは良くないからね。うん。
そして京都へ出て京都から新快速。バッチリ通勤時間帯で座れませんでした。米原まで立って乗ってヘロヘロー。
米原から敦賀へ。北陸本線の琵琶湖の西側を日本海へ向かって北上するルートというヤツがなっかなか本数がなくて。今日は時刻表で調べて乗り継ぎせずに福井まで行けるヤツをチョイスしたはずだったんですが。
丁度九月に五日間くらいだけ、その電車が福井まで行かずに敦賀で止まっちゃう日があるんですね。今日がまさにその日。昨日そのことで愚痴ったら「狙われてるんだ、お前」と言われメッチャブルーな僕です。誰が言ったかは内緒。(ヒント)
敦賀で待ち合わせの時間に外に出て商店街でフルーツ牛乳を飲む。自販機にあるのを見つけて「おお」とフラフラ寄って買って飲んでしまった。
やることもなかったのでサンマガ立ち読みしていたら電車に遅れそうになったマジビビル。駅まで走りましたトサ。
北陸本線で福井へ。福井からはまた乗り換えて西金沢まで。時間的に昼時だったので座れたのは良かったけれど、この距離がめっぽう長い。こんな時のために先輩が用意してくれた……。
用意してくれてありやがった清水文化を……。読み漁り……。
(回想シーン)
「マジスか!? 貰ってどうするんですか清水文化を。それを読んで何を学べと言うんですか僕に。僕に死ねと言うんですか清水文化」
「いやいやいやいや。面白いこともあり」
「じゃあ、「並列バイオ」とどっちが面白いんですか」
「いやいやいやいや」
「返事して下さいよ。つーか「並列バイオ」よりつまらないモノを人に押しつけようとしたんですか貴方は! どうせだったらそこの「どすこい」持ってっていいですか? 京極。あっちの方がなんぼか」
「別に持ってってもいいんだけど、やっぱりダメ。大人しく清水文化を持ち去りなさい」
「くっそう……」
(回想シーン終了)
というわけで「らじかるあんてぃーく」一、二巻とその短編集を。読んでみたりー……。
……。
……あ。
西金沢だ。降りなくっちゃ。
さて! ここで北陸鉄道に乗り換えデス! 北鉄デス!
鶴来まで660円也。この電車賃は正直ちと高いちと痛い。しかし他に交通手段もないし。
今回の旅行の最大の目的地、加賀は白山麓、獅子吼高原と手取川に囲まれ、白山神社の総本社を擁する石川県鶴来町。
午後二時。列車は鶴来駅に入る。さあ、お宿を探しましょうかね。
……え? 清水文化? んっとネー。
オモシロイヨ。ヨンデミテネ。
まずは昼だ! お昼を食べるのだ! 腹減ってるし。
と、思いつつも宿が不安なのでまずは役場で宿泊施設一覧表を貰ってきてその中の一泊一万円以上の所全部にベーッと黒線を引いて潰す。そんなところに泊まれますか。
あとは民宿横並び。どこがいいかなんて泊まってみないとわからないんだろうけれど、どっかで情報収集をしよう。
つーわけでかつての旧家を改修して観光客向けの休憩施設にしてある所へ行ってみる。過去二回はいずれも開いていなかったので今回が初訪問。
ここにボランティアの方々がいて色々とお話を伺えるのである。お茶など頂きながら、早速民宿の評判を聞いてみたり。
すると、この屋敷の倉庫に飾ってある日本画を描いた方の家が丁度民宿をやっていると教わる。白黒墨絵で全国の山々を描いたもので、サイズの小さい複製品が土産にないかと探していたものである。「そこに泊まれば他の絵も見られるかも!」つーわけで決定ー。
余談だがここのボランティアの方の中に、前回訪問したときに買って読んで面白くて、TRPGのシナリオソースとして盗んだ地元民話集の執筆者がいらっしゃった。その感想などで勝手に盛り上がり、しかも民話から流れで戦前、戦中、戦後の鶴来の話を。
そっからさらに流れて尋常小学校や高等女学校の歴史。鶴来高校の歴史……。
旅行に来てるのに! 遊びに来てるのに! 仕事しちゃダメジャン俺!
施設の閉館後もお話を頂き、ありがたいことに民宿までもこの方に車で送っていただいた。学術の姿勢についても薫陶を頂き、身の引き締まる思いである。
……いやだから、休暇で来てるんだけどね。
えーと、泊まったところは偶然にも、先一昨日名古屋でyoungさんを待っている時に電話で問い合わせたお宿でした。その時は「飛び込みでも入れますかね。この時期は」と聞いただけで、可能ですのでご縁があったらお会いしましょうと言われただけだったのだが、その応対には良い印象を持っていた。ご縁があったわけだ。
宿の方もそのことを覚えていたのでちょっと恥ずかしかったわけだが。
さて、荷物を置いて、夕食まで二時間ほど観光、と。
毎度のごとくスタンプラリーに出動。鶴来町では主要観光施設十数カ所にスタンプが置いてあって、それを八つ以上集めて役場に行くと素敵な記念品が貰えるのだ。
記念品云々より見て歩くのが楽しいわけだが。まずは獅子頭を作っている工房を訊ね、その途中で焼き物屋も覗いたけれど誰も出てこないので退散。欲しい徳利があったんだが……。店の人はどこにいたんだ一体。
それから金剣宮と言う神社に行って……、あ、このルートはお宿の前の道を北上してるだけです。レインボーなんとかとか虹のなんとかとか言う最近出来た道路。
で、だ。
鶴来中学校(だと思う)を見おろすあたりの東側山方向、獅子吼高原へ登っていくあたりに水門がある。急峻な獅子吼からの斜面は、春先の雪解け水が一気に下ってきて洪水の危険があり、それを防ぐための水門だと前回の旅行時に聞いた。
水門は何ヶ所にもあるのだが、俺が行った限りではこの中学校を見下ろす水門が一番大きい、と思う。前回(三月)はここへ木刀持って登って初の素振り千本を達成して降りてきたわけだが、今回は足がアレなので道具を持ってきていない旅行ではあるけれど、とにかく登ってはおこうかな、と。
何故俺が「水門」にこだわるのかは、せっちんにでも聞いてください。
そんなわけで登ってったんですがねー……。「今回は荷物もないし、楽勝!」とか思ってたんですがねー……。
まずカヤ! ススキの葉っぱのヤツ。これが凄いのよ! 見えないんだわ地面が!
前回はなんせ三月だったから、野草はおおむね枯れていて、つーかその上を踏み渡って水門二層目なんかは通ったわけだが、その手は使えないし。どこがどうなってるか見えないんだって。怖いよこれ。
そして蜘蛛の巣! すごい量! 見える端から申し訳ないながらも切り飛ばさせて貰ったが、俺の地元、相原の山に匹敵する量だよ。IHARONが泣いて逃げた女郎蜘蛛のデカーいのがたくさんいらして、気がつかないで進んでるとTシャツから髪から蜘蛛の巣だらけ、蜘蛛だらけ!
かつて相原小の昆虫博士と呼ばれた俺は別に蜘蛛は気持ち悪くもないのだが、蜘蛛の巣が顔全面に貼り付くと視界が。
半袖で来ちゃったから指とか指の又とか顔とか二の腕とか全部カヤの端で切りまくって、なんか出血で手のひらとかそこかしこが赤いし。鮮血の赤に引かれてどんどん蚊が。泣きそう。帰りたいかも。
水門三層目に登る階段は土に木の板を縦に埋め込んで作ってあったけれど、それは全部カヤの下。しょうがないのでそのカヤに掴まりながら階段横の斜面をジリジリとよじ登る。手のひらズタズタに切れるけれどしょうがないよね。
そんな予想外の苦労もしつつ、やっとのことで水門三層目上へ到着。相変わらずいい景色だ。中学校の校庭で部活に励んでいる諸君も見える。
コンクリの上に寝転がると夕方から夜へ向けて急速に翳りを増す空が見える。雲が素晴らしい速さで吹っ飛んでいく。もうすぐ星も見えてくるだろう。ここでそれを見るのはとても素敵なことだと……。
……。
ちょっと思いついて下を見下ろしてみた。この時期、水門には水がほとんど溜まっていないので落ちたら即死ねる高低差の下によどんだ水が見えるのだが。
そんなことより何より。ヤバイです。暗くて僕の来た道がミッシングしつつあります。
死ぬって! これ以上暗くなったら下りられないよこんな所! 下りる方が大変なんだから!
慌てて凄い勢いで下山です。まさに疾風怒濤。しかしまず木の階段を下りるのが試練壱。何故って下りはカヤばかりで足元がより見えない。
「左へ落ちたら死ぬ。左へ落ちたら死ぬからね。転けるなら右だぞー」
小声で自分に囁きかけながら、ほとんどしゃがんだような姿勢で足元のグリップを確かめつつ、小枝やカヤ束に掴まりながら一歩、一歩下りていく。足を滑らせたら冗談になりません。特に左側。水門です。落ちたら死にはしないかもしれないけれど、全然楽観できない高さ。
半泣きで二層目へ到達。今度は暗くて通ってきた道が見えねえ。足先で地面を確かめつつ、一度間違えて崖っぷちへ出ながら(怖かった。マジで)なんとかコンクリ突堤へ踏み出し、そこを飛んで元位置へ。ふぇー……。
一番やばいところは越えたので気を抜かないように歩いたらなんとか無事下山。解散しつつある中学生の部活終了声がウソのように平和で俺一人の大冒険はマボロシのようだった。
それが現実だったと知らしめてくれるのは体中から来る擦り傷と切り傷の痛みでありましたよ。今に至るも完治せず。特に手指の先と又。
ところで感想。
「こんなところへ夜中に線香花火持って、小学生に見える高校生と二人でルンルン気分で来られるかぁーっ! 死んでまうわぁーっ!!!」
わからない人はせっちんにでも聞こう。
とても夕食の時間に間に合いそうになかったので走る。走ると当然のように右足首が痛い。何をやってるんだ俺は。人生疑問に思ったら負けだけれどかなり負けつつお宿へ。
髪の毛の蜘蛛の巣が凄いので御飯を遅らせてもらって先に風呂。擦り傷にめいっぱい凍みて、生きてる感じがしたことよ。
さて、こちらの民宿は料理はかなりのもので、特に自家製の手打ち蕎麦は☆二つつけようかという勢い。米の飯も旨い。お腹いっぱい!
蕎麦茶を飲んでダラダラしていると、お爺さん登場。つーことはそこかしこにかかっている絵を描いた人!? 背筋が伸びます俺。
せっかくの生き証人から、早速昔の話を聞き出す俺。そっかー。もう完全に趣味が仕事なんだー。今はー。あー、なんでテレコ持ってかなかったのかなー(それは仕事する気がなかったからです)。
話をしているとお爺さんが「鶴来町史 歴史編」を持ってきて貸してくださるという! これこれ! 町立博物館か石川県立白山青年の家でしか読めないんだけれど、これがないと始まらないんだよね! 二次資料研究! まさかお持ちでしたとわ!
お礼を言って借り受け、早速部屋で引き写し開始。か、観光は……。明日、明日!
しかし! 本日最大の衝撃はまさにこの時訪れたのでありました。
「あー、しかしこの本うちの図書館で入れてくれねーかなー(※無理です)、共同研究室ならどうかなー(※たぶん無理です)。つーか売ってくれねーかなー、俺に(※無理でしょう)」
とか言いながら鞄をひっくり返してメモ帳を探していると……。
コロコロコロコロ……。
「……ってなんだこりゃ? ガチャガチャ?」
そう! それは! いつの間にか勝手に入れられていたっ!
「デザート・ザク!!!」
おぉのれまめ先輩ぃーっ!!!
七日(木) 富山は寒かった 合い言葉は勇気
「ちなみに中身はデザートザクではなく、ザクキャノン。(笑)」――まめ先輩
スッキリ起床。体操などして身体をほぐす。空気が澄んでて綺麗だぜ。獅子吼の山並みを眺めながら朝歩くのは格別。
さて、朝食後宿を出る前に、水筒に蕎麦茶を詰めてもらおうか井戸水を分けてもらおうかと悩んでいたわけです。どちらもうまくて。
そしたら宿の方がペットボトルに井戸水を汲み分けてくれるというのでありがたいことです。二つ返事でお願いしました。
そんなわけで僕の右手には美味しい井戸水がたっぷり入ったサントリー烏龍茶の二リットルのペットボトルが下がっています。
……。
いや、言おうかなとは思ったんよ。これからあと二日ほど旅が続くので大荷物はちょっとと。
でもそんなことやっぱ言えねえ。好意を無にするわけには!
じゃあまあ、今日の行軍。
荷物をまとめたリュックを背負って、ペットボトル下げて、まずは舟岡山をハイキング。展望台とやらを目指して迷って道のない草原に蜘蛛がいっぱいもうええっちゅうの蜘蛛は!
手取川を高みから眺めて涼やかな気分。山を降りて加賀一宮駅へ。駅前の商店でスタンプもらう。この時スゲー瓶牛乳に惹かれたので牛乳飲む。
そこから参道を通って白山比女神社へ。スタンプ押して、Tシャツ落としたことに気づいて駅前まで戻る。
結構、日差しの強い日だったので歩くと暑い。大荷物だし。ペットボトルも。水二リットルは重い。
山側へひーこら戻ってパーク獅子吼へ。ここでもスタンプもらって、土産買って、ちょっと戻って舟岡山の白山青年の家へ。
かつて泊まったここでスタンプ貰い、昼を前にちょっと休憩。昨日はこのくらいは平気で歩いたもんだったが、旅行荷物一式背負ってるとこれほど違うものか。元気な太陽のおかげで汗が出る出る。
ここで備え付けのローカル紙バックナンバー本をめくってトピックをメモメモ。大学の図書館に絶対ない資料なので必死です。
とても写しきれなかったけれど興味のあるところは押さえたので満足。炎天へ再出立。
いつ行っても開いていなかった因縁の蕎麦屋「草庵」へ。今年こそは……。
本日休業。
またかぁーっ!!!
敗残行軍。しかしまあ、スタンプはだいたい足りたので帰り支度。菊姫でお酒買うとさらに荷物が増える。二リットルペットボトルと一升瓶を下げて歩く町のなんたる広さよ。泣きてえ。
汗が凄いので最後に寄る予定だった温泉に先に行く。五百円で温泉に入らせて貰える普通の旅館。ここでもスタンプもらって、足を伸ばして温泉堪能。
アロエ入り塩とか言う健康そうな代物を身体に擦り込むと昨日の微細な切り傷にどんどん塩が入って涙が出るほど痛い。阿呆か俺。因幡の白兎の気分がわかった。ガマの穂をくれ。
温泉出てサッパリして町を行く。当然ビールが欲しくなるので中鶴来近くの酒屋で缶ビール買って飲む。今年初のキリン秋味。やっぱり缶臭かった。うまかったけれど。
で、「こいしや」へ。ラーメンを食べる。隠れすぎの名店です。つーか普通見つけられません。情報提供に感謝。いつかここでカツ丼を食おう。
その後、駅でもスタンプもらって役場へ。スタンプラリー景品をGET。
そして出発の電車を待つわけですが、三十分以上時間があったのでお好み焼き屋の若竹にも寄る。名前がいいよね。あとビールが小瓶で出てくる。
ソーダフロートを飲みながら駅へ戻る。丁度電車が来ていた。大勢の高校生と共に乗車。
さらば、さらば鶴来。また会う日まで。
北鉄は西金沢へ。北陸には誰も住んでいないのかと疑うほど本数の少ない北陸本線はマジであと三十分来ない。駅前で駄菓子を買ってくじが当たったと大喜びの俺。そんな小さな幸せを見つけていると電車がやってきた。金沢まで一駅。
夕方、富山にいるために何時頃の電車に乗ればいいか調べて、それから金沢市街へ。Hookyに土産を届けて、残念ながら本人には会えずじまいだったがご母堂にお会いしたのでちょろっと喋って、駅へとんぼ返り。途中で結構迷ったので時間がギリギリだったり。
で、走ってしまいました。何も考えずに。テーピングのおかげか、はたまた治り始めているのか、痛くなかったのは良かったけれどちょっとヒヤヒヤ。
富山まで壱時間は座れたこともあって寝ていたら一瞬でした。富山駅で父の弟の人、即ち小父さんと合流。
小父さんの来るまで早速小父さんの家へ。単身赴任中とのことだがあまりにも綺麗でビックリ。一人暮らしとか得意そーだもんなー。洗い物も全然溜めてない。
などと見ている暇もなくとっとと外へ飯を食いに連れ出される。この人のペースは激しい。
「肉か魚か」と聞かれ「魚と日本酒」と答えると「〆葉父と同じだ」と笑う。そんなもんかね。
で、居酒屋。名前も聞いたことのない地の魚の白焼きや唐揚げなどを肴に飲んで飲んでのみまくる。「俺は飲み会三日連続だから今日はいらね」とすべて俺に押しやる小父さん。そういう情報は先に公開してください……。
ぐだぐだぐだぐだ親父の話。親父の実家の話。中盤からは説教。
「俺はプラスマイナス50だけんど、世の中にはこれが100あるヤツもいる。だが、〆葉君は5だ。もっと幅を広う持たんと。ダメよ」
……それを言うかそれを。
自覚はあるんだけどー。なかなかネー。世の中優しくばかりはネー。してらんないのネー。
などと一人で凹む俺を引きずって帰宅した小父さんでしたよ。
でもネー。心を広く持つのはネー。
難しいよ。口で言うよりよっぽど。
八日(金) 山梨で迷おう!
「近くに魚市場があって朝寝れねえ」
起床。というか色々妨害があって寝られなかった。
仕事に行く小父さんの車にのっけてもらって富山駅。電車がマジで一時間以上来ない。通学する皆さんとか、一台乗り逃がしたら学校行きたくなくなるよな。北陸本線。
ショーがないので駅のコンビニで立ち読みしたり駅のアイス屋でアイス食ったりソフト食ったり駅の二階の土産売場冷やかして本屋で立ち読みしたりして時間を潰す。
なんか、普段町田でやってることとかわらんやーん、とか飽き始めた頃電車到着。一路東へ。
半寝しながら糸魚川。ここで結構長い待ち合わせ。日本海沿いを北上東進したあと南下して長野へ入り、列島縦断して帰るのです。
乗り換えまでの時間を商店街ブラブラで過ごす。フルーツ牛乳を発見し腰に手を当てて飲んでみたり。肉屋を発見し野菜コロッケを買ってみたり。
長野行きの列車は大絶景の中、トンネルを潜り潜り川沿いを遡っていく。その景色を見ながらビール飲んでコロッケ食べて、小父さんがお釜払っちゃおうと作ってくれたマジで拳骨サイズのおにぎりをパクツク。至福。
途中、なんかスキー場とかある駅で松本から来る列車を待ち合わせ。一時間くらいだったので地元を見て回る暇も無し。COOPに行って山奥でもアジを売ってることに変に感動したり、地ビールを買い漁ったり飲んだり。
蒿アルコール濃度で松本入り。ここで乗り換えまでちょっと待つ手もあったのだが、勢いがついていたの直、甲府行きの列車に飛び乗る。座れなくて大失敗気分。
疲れ果てながら甲府着。コインロッカーに荷物を叩き込んで即、「小作」へでもいこうかなー、と思ったけれど(地元の人のみ笑)、あんまり飲んでバッカもアレなんで町をブラブラ。
久々の甲府は景観こそ変わっていなかったけれど、駅から遠い中央の商店街が結構閉まってる店が多くて不況を改めて実感。そんな中ある店の前の張り紙で「Air限定版入りました」と見かけ暗澹たる気分に。ここまで浸食するか大日本オタク文化。
そんな風景も横目に見つつ町中のハードオフへ。この甲府店のオープニングを手伝いにIHARONが山梨まで来ていたので、その店で土産を買って帰ろうという算段。
店内入ってすぐの竹製水鉄砲にあまりにも惹かれたが、安かったのでジャンクのCDにする。なんか館林グッズもあったので柴三郎に買っていく。我ながら阿呆っぽくていい。山梨まで来てなにやってんだ。
駅前へ帰ってサーティーワンでなんか素敵に美味しいフローズン系のドリンクを飲んで一息ついて、いよいよK子君の家へー。今日泊めてもらうのです。
山梨市で降りて、「電話くれれば迎えに行くよー」と入っていた彼をビビらせるためだけに4キロほど歩くことに決定。雨がちょっとムカつくが、4キロならうすら一時間だ。ゴー!
(二時間後、雨の中)
「……あ、もしもし? 俺だけど。なんかねー、近くまでは来てると思うんだけど、ちょっと迷っちゃったみたい。一時間ほど」
『言わんこっちゃない(笑)。今どんなところにいるの?』
「なんかねー、カラオケ」
『塩山まで行ったんじゃない(笑)?』
「いくらなんでも間違えて二駅はあるかねーよ(笑)。(あの、すいません。ここ、どのへんですか?)……」
『どした?』
「塩山」
あそこの分かれ道がなー、とブツブツ助手席で愚痴りながら到着した僕へのK子君のお母さんのセリフ。「ダメじゃないか」。面目次第も御座いません……。
お風呂お借りして人心地ついてしまったので2リットルほどビールを飲んで爆睡。つーか俺が土産に持ってきた酒類を何故全て空けますかこの家族は……。
今回の旅行も、総じて周りの皆さんの大きな助けにより成立しました。旅行記を読み返すにつけても有り難い思いを新たにします。
たぶん、体力的にも時間的にもこういう貧乏旅行が出来るのは学生のうちだけだと思うので、今後も機会があれば帰ったあとで身体がバッキバキになるこんな旅行を楽しんでみたいと思っております。
お世話になった皆様に感謝。そして、これからも宜しく。
ところで、誰か学生とかで超暇な人旅行に行こうよ。つーか合宿しよ。合宿。強化合宿。三日で杖道一級レベルになろう! 責任を持って指導します。それはもう凄い勢いで。参加者求む。