「それさえもただ、あとがきあるのみ」
どれほど小者であっても。
クリエイターたるもの、語るべきは作品の中で終わらせるべきであり、小難しい後書きを読まなければなに言ってるのかわからないような文章は書いた時点で負けなのです。とまあ、その程度には無駄なプライドも持って生きていこうかなと。
そう思っている俺としては後書きを書くというのはなかなか複雑な気分でして。でもまあ確かに言い足りないこととか、作中では削ったところなんかもあるわけです。あと元ネタとか。
そんなことは読む人とは関係ないから、受け取り方はもちろん各自の自由で、むしろ俺の意図したものと違うものを受け取って貰えたほうがより高次ではあるわけです。だからここに書いてあることが「正解」とかそういうわけでは決してありません。
メイキングオブもエンターティメントとして楽しんで貰えればと。そんな気分で書き流してみました。肩の力を抜いて気軽に読んでやってください。
あ、口調がたぶんスゲーざっくばらんになりますが勘弁です。
あと、当然ですが本編読んでから来てくださるよう是非お願い。
「世にも奇妙なToHeart」
コミケ合わせで原稿書かなきゃ。でも他のみんなはギャグ系の漫画だし、どうしたら浮かないかなあとそれなりに考えて、ネタ主体に全キャラ登場でお茶を濁してみよう、というのがプロットでした。
ネタはなんだっけ。
あかり
幼なじみ繋がりで詩織に。普段あんまりついてくるので冷たくあしらってきたら面白いかと思って。それだけ。
雅史
好雄だけれどそれだけだとちょっとキャラが弱いのでストーカーにしてみたり。どうでもいいけどあれだけ女の子の情報、嗅ぎ回っていてそれほど嫌われていないというのは十分人気者だと思うが。好雄。
志保
志保ちゃん情報。雑学。よって朝比奈。この娘が一番ネタが荒くなってしまった。悪いことしたなあ。
レミィ
あ、ウソウソ。この娘もテキトー千万だった。
やっぱ全キャラ面白いネタで出そうってのは無理だよなあ。オールキャラ本とか面白く作れる人って尊敬するわ。そのゲームよっぽど好きでやり込んでないと。
Toheartは相当やったけど、一部キャラに特化してたからなあ。レミィはIHARONが燃え萌え言ってたからじゃあ俺はいいや、とか思ってたし。
先輩
金持ちで伊集院……。
結局、普段のキャラと違うことをさせれば面白いのよね。正反対ならなおさら。仕事荒いなあ、とは自分でも思う。でも、この原稿って確か三時間くらいでやっつけたんだったよなあ。むしろノリでやっちゃわないととても書き上がらなかった気はするし。
本当はこういう、元ゲームのキャラ立てに依存しきった面白さは嫌いなんだけれど。
葵ちゃん
これは明確にズルです。「つーか根性?」というキャラ付けを含め、話のオチまで全てIHARONが昔書いた虹野さん漫画のネタをそのまま貰ってきてます。内輪ネタ。最低だ。俺。
委員長
なんでサブタイが南斗最後の将なんだっけ。ユリアでしょ? 眼鏡だから如月さん。全然つながらねえ。
なんか、田中さんが如月さんファンだからとりあえず如月さんにしておけば田中さんにはうけるだろう、最低でも、という凄い低脳な計算からそういえば田中さん北斗の拳好きだったなあ、というもっと阿呆な繋がりで出てきたタイトルだったような気はする。
琴音ちゃん
鏡さん。
これは覚えてる。クラスでいじめられてる琴音ちゃんが、ある日突然親衛隊引き連れて学校中練り歩いてたら面白いかなあ、と思ったんだった。そんだけ。
雛山
声:大谷育江。それだけでピカチュウ。
当時はポケモンやってなかったからテキトーだったけど、今ならもうちょっと濃くなったかな。
綾香
紐緒さん。話の整合性のためにラスボスを用意せねばならなかったのと、パーツの都合でこの組み合わせしか空いてなかった。理由それだけ。
マルチ
俺はマルチがイチオシだから、逆にひいきにならないように、マルチが一番活躍してる、という展開にだけはしてはいけないと自戒して書いていたのだけれど。
結果的には「マルチが一番おいしージャン」と言われてしまった覚えがある。
しかし、知人の知人はこれを読んで「マルチはここまで間抜けじゃない!」と本気で憤慨していたという。そういう話を聞くと何書いてもどっかから文句が来そうでちょっとくじけるね。俺がマルチが好きで書いてるのは、同じファンになら伝わると思ったんだがなあ。
セリオ
この娘もおざなりに扱ってしまった。飛び道具。
今考えるとマルチを古式さんにしてみたり、ロボ娘組もいじりようはあったような気はする。当時は完成させることで手一杯だったからなあ。
こうして一人一人のネタを見ていっても、やっぱ時間がなかったのが、粗い仕事だったのが良くわかる。反省。
しかしそれにしてもどうして南斗最後の将なんだろう。そればっかりは謎過ぎ。
「骸骨ノ群レ」
これもコミケ合わせの作品。コミケがあると書くんだな。俺。
「こころからきみへ」番外編というつもりで書いたけれど、肝心の本編の方が影も形もないのに。外伝フライング状態。
これは実は書いた時点では全力を出し切れたようなので結構満足の出来でした。話がわかりにくい、いびつであるという評もありましたが、これはプロット段階で失敗でして、要するに当時なんとか原田さんの背中を見ようと躍起になっていたのでミステリ系が書きたかったのですね。だから無理だっつーの。
しかしまあ、一度転んで痛い目にあって見ないとわからんことも多いですから、この挑戦と失敗自体は良かったと思ってます。はい。
で、話の大筋はともかく一つ一つのエピソード自体はそこそこ楽しんで貰えたんではないかと。ちゃんと推敲して力も入れて各キャラの持ち味が出るように頑張ったのですし。
だからまあ、過去最低の感想数を誇る作品になってしまったのがちょっと残念意外。面白かったのかつまらなかったのかもわからないってのが。
しかしまあ、今回掲示板にエクシール陛下からの感想を頂いて、それで嬉しくなって、もっと感想こねえかなあ、と。それがこの後書きコーナーの設立につながったわけですがね。舞台裏も見ればもっと言いたいことも出てくるかなあ、と。
感想と言えばメールで貰うのが嬉しいけれど、感想掲示板に書いて貰って読んでくれた人同士で交流があればもっと嬉しいですな。掲示板とメールと両方だともっともっと嬉しいけれど、自分がそんなに頻繁に余所様のところの感想書いてるわけじゃないからなあ。言い訳になるけれど、毎日日記更新してたまに掲示板のレスつけてると結構それだけで時間かかっちゃうのだよね。
他の人も同じ様な状況だとは思うから、だから逆に偶に感想が来ると「ああ、貴重な時間を割いて貰ってありがたい」と本気で思いますね。
ただ、レスポンス無しだと創作家は死ぬから。短くてもなんか一言あるとだいぶ違うもんです。だから僕の提案。長い正式な感想はメールできちんと書くにしても、一言感想みたいなものはもっと気軽に掲示板に書いちゃっていいんじゃないでしょうかね。これはうちの話に限らず。
掲示板で感想交流なんかあればもっと有意義だと思うし、メールほど手間かからないし。いかがなもんでしょうか。
などと寂しさぶる。あとは何書く? えーと、まあ気になるのは各キャラの個性がちゃんと出ていたかどうかだなあ。気を使ったところがうまく動いてないなら失敗も同然だから。
「2010」
記念HIT作品。おちあいさんへ。
記念HITリクエスト作品の発表は初めてですな。他にも書いて止まってるのは実は多いのだけれど。完成は初。これはやっぱ落合さんのリクエストが書きやすくて助かったというのが一番の要因でしょう。
ONEもやっぱり「タダヒトタビノ(仮)」というコーナーを計画倒れ中なので、この話もそこから引っ張ってきた外伝風です。なかなか特化コーナーの独立は難しくて。コンテンツないのにコーナーだけ作っても仕方ないし。コンテンツ増えないし。時間が。
おちあいという名前の犬を出して、落合さんが椎名好きというから椎名を出して、あとはまとめておしまい。これに関しては文章上の表現や技巧ではほとんど迷っていません。読んだらわかると思いますがまず仕掛けありきで、その仕掛けがばれないように、でも最後にあんまり突拍子もなくてついてこられない人が居ないように、そこだけ注意して書いた。
ってーことは、ミステリと同じなんだよね。やっぱまだ未練があるのか。
とはいえまずは面白くて、ついでにイロイロと仕掛けも楽しめるというのが王道だから、アイデア倒れ(これもミステリ小説用語だね)にならないように気は使いました。タイトルもちょっと冒険的かな、と思ったけれど。ああいう形で正々堂々とヒントは出しておくのが綾辻式。ってやっぱミステリやん。
ただ、構造に気を取られ過ぎたかyoungさんから描写の浮きをご指摘いただいて、これはなるほどなあ。実際に書く作業では機械的に(いつもの多津丘節で)やりすぎたか。実はふうらさんからも実に単純ミスな誤変換についてご指摘いただいてます。余談になりますがこういうの、本当に有り難いですね。だって自分じゃ気がつかないもんなあ。俺だって何度もチェックはしたんだけれど、やっぱ自分の目で何回見てもダメだなあ。
ファンに受け入れられるかどうかはわからないけれど、俺はまあこれで。ちなみに常連以外からの感想はゼロという。
「GO! GO! センチ3!」
阿呆企画。
旅先で掲示板に書いたヤツのリニューアル。当時リンク先を増やしたりするのに少しでもコンテンツがないと失礼かと思ってなにか書こうと必死だったのでこんなものでも一作品にしてみましたが。しかしこれがあったからと言って失礼でなくなるかは……。
内容は特にないなあ。電波。そんだけ。
意外に、劉秋華(宮城出身)の友人周りで多津丘えみるの評判が悪くもなかったらしい。そう聞くと気をよくしてえみるの話書いちゃうんだよね。単純。
「守れ! 守護GETTEN」
これも上と同じ。なにかコンテンツ増やさなきゃ、と思って書くだけ書いてみた。
でもまず原作良く知らないし。結局俺の書き方は問題提起、テーマ設定、研究調査、発表という学術研究論文作成プロセスと同じなんだよね。なにか面白い作品に触れて、でもちょっと腑に落ちなかったり疑問に思ったところが出て、それをどういうことなのかと考えて、自分なりに原作を丹念に読んだり遊んだりして、調査の結果自分なりの解釈を出してきて、それを文章にする、と。
これは最後の文章にするときの技術だけでやっちゃってるから、単なる悪口系みたいになっちゃった。ネットに良くある他を攻撃してその攻撃性で笑いを取ってる日記メインページみたい。馬鹿みたい。
でもまあ、書いてみて反省材料になったんだからまだいいか、くらいの気分で出してみました。履歴には乗せてないんだよね。これ以降、電波系は履歴に乗せないことにしたんだ。他人様に読んで貰うようなもんでもないし。
初の相互リンク記念。今まで相互リンク記念には何も書いていなかったことはもちろん内緒です。初音の内緒です。死にますか? 俺。
劉秋華君の皐月亭に送るんだから、彼のイチオシという七瀬優の話、というのは決まりで、彼が宮城出身だと言うからじゃあえみるも出すかと。そんでキャストを決めて。
じゃあ筋立てどうしようかってんでこの二人の関わりを考えてみて。いや最初は「センチ3!」のノリでバカ話を。つーか風呂場のシーンだけだったんですが。「カラープリンタと言えば?」ネタ。CMパロディだけやっておしまい。
ところがなんか劉君が自分に納得が出来なかったら皐月亭閉めるとか言うし。そんな悲壮な決意で活動してるページにただのギャグなんか送れますかっての。相互リンク記念というか嫌がらせジャン俺。
そっから色々入れて、なんとか話を立て直そうと。初めはぜんぜん関係ない話を考え直そうかと思ったけど貧乏性だからお風呂の所も入れて。
あとは因数分解。共通項を抜き出して括弧で括る。七瀬優と永倉えみるの共通項は、「社会とのズレ」それで行ってみよう! で、書き始め。
「2010」でしくった文章表現上の浮きに気をつけて。そりゃ余所様に送るものだからずいぶんと気をつけて。そのせいでえらい難産の末にやっと出来ました。
俺はえみるが素でりゅんりゅん言ってるとは信じない。信じられない。アレは絶対カバーだと思う。そこに説得力が持たせられてれば勝ち。かな。そんな気分。
ちなみに、結局『ありがとう』は伝えられずに終わるのでしたが、そこまで書くと暗くなるのでやめた。ともあれ、久々にがっしり書けてると思う。うん。自画自賛。