兄から聞いた衝撃的な事実―本当に驚いた。飛び上がるほど。でもそれは喜び。 心の中でずっと秘めていたこの想い。それは禁忌でもなんでもなかった。 表に出してもいいのかもしれない―でもはかない望みだった。 私が真実を知ったというのに…あの人は変わらなかった―いいえ、遠離った― 「ナンナ様、今までの数々の無礼、心よりお詫びいたします」 その瞬間、私達は他人より遠い関係に変わった…。 あなたを忘れようと、他の人を好きになろうと頑張った。忌わしきヘズルの血…それに縋ろうとさえした。 当てつけるかのように―いいえ、あなたの気が引きたくて―でもあなたは眉一つ動かさなかった。 結局私は誰も愛せなかった…あなた以外は。 「レンスターには思い残すことがありません」 心にもないことを言い放つ。私の故郷なのに。あなたの大事な故郷なのに。 その時だけだった。あなたの瞳が翳り、ほんの一瞬私を見つめてくれた。 見間違えるはずがないわ。だって私はあなたしか見ていないのだから。 どんな眼差しでも私を見てくれたのがどうしようもなく、嬉しい。 そんな自分が哀しくなってくる。 でも本当は知っている。あなたが私を気にしてくれていることを。 それがどんな想いからくるのかあなたは決して見せてくれない。 だから私はこの想いを抱き続けて生きていく。 もう一度あなたの心に触れるまでは― |
後書き いやはや(^^;)別荘初作品がこれとは。 TOPでもいいましたが、このナンナはフィンの娘ではありません。…ので誰の娘でもいいんです(苦笑)。ちなみにエルト×ラケの影がちらほらと…。ナンナは「忌わしい」と言ってますが噂でしか知らないのでこういう言い方になるかなと。アレス×ナンナのナンナなら絶対こんな言い方はしないのと同じように、フィンが好きなナンナはそういう見方をするんです。何か言ってることが支離滅裂(^^;) エルト×ラケはフィン×ラケシスでなければこういうのもありかなと思ってます。本当に私ってフィン中心的な考え方だわ。フィンがどう思っているのか、これからどうなるのかはおいおい♪(おいおい…) |