1998年1月中旬


<1月11日・日>
◇ 寝て起きて、同期の乗る車に乗せてもらって一路東京を目指す。ボクは運転をしなくていいので、後部シートでぐっすりお休み。2時間ほど眠る。途中、後ろのハッチがしまっていないことが発覚して、ビックリするが、大事には至らなかった。一安心。

○ 帰宅後は、西原理恵子の「鳥頭紀行」をつらつらと読み、夕食を食べた後にビデオで映画「 ガメラ2 レギオン来襲」と「クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡」を見る、クレしんは、ミュージカル&アクションの佳作。相変わらず殺陣は絶品。しかし、ギャグが年々薄まっているように俺だけか? 確かに大笑いできるシーンもちゃんとあったけれど、もう少し小技が欲しい感じ。全体の雰囲気が叙情的、というかまっとうな映画志向だというのは、監督が本郷みつるさんでなく、原恵一さんというのも原因か?。PG。


<1月12日・月>
◇ 気が抜けてなんだかホワホワした気分のまま仕事をする。
 帰宅後は、WOWOWで放映された「DEATH(TURE)&REBIRTH」を見る。DEATHは、そんなに丁寧に見たわけではないけれど、劇場公開版より心持ち短い印象があったが? フィルムブックと一度見比べてみよう。REBIRTHは、なんといっても、一時は歌詞の解釈からラストを探るなんて批評も出たけれど結局忘れ去られてしまった「魂のルフラン」が一番(レアという意味も含めて)魅力的だったかもしれない。
 しかし、「夏エヴァ」の圧倒的なビジュアルを横に置いておくと、春エヴァのまま終わってもそれはそれでいいのではないかという、感じは改めてみて思った。別に物語というのは別に完結することが一番大切なことではないからなあ。もっとも、完結できなくても評価される物語というのは、それはそれでまれではあるが。

○ 他人から聞いた沖縄の短ランとルーズソックス事情について、「服飾文化の蝸牛考」という妄想が頭にとりつく。近日中に「雑談的独白」向けに書こうと心に誓う。日記以外の内容充実が課題だなあ。

△ ケン・イシイのNEWアルバムは、CD−EXTRA仕様。パソコンに入れたら、KIVIRUSに浸食されて、壁紙が変更されてしまった。EXTRAの中身は全部みたわけではないけれど、映像特典が収録されているのではなく、コンピューターアートが次々展開していく内容がメーンのようだ。ここ数日、エイフェックス・ツインを聞いたりして、ちょっとテクノの心に目覚めているかもしれません。ともかく、今年の目標は現代美術とテクノなので、せっせと聞いたり見たりしよう。

<1月13日・火>
◇ 夜、浜松町で会社の宴会(新年会)がある。今晩は仕事がいろいろあるのだけれど、ついついビールを飲んでしまう。となりで同じく仕事を抱えている上司も、熱燗など飲んでいるし。
 宴会では、会社宛に送られてきたお歳暮を商品にしたクジ引き大会が行われた。僕はこの種のクジ運はゼロなのだが、めずらしく石鹸セットなどをゲット。送り主を見ると、おお〜、「チェリーベイブ」だあ。ちゃんと女社長、チバレイの名前も書かれているゾ。うちと取引?あったんだあ。じゃあこれを縁に「上京」でも読んでみるかなあ。彼女については、個人的にはドラマ版「南くんの恋人」に登場する、典型的ライバル(恋敵役)が印象深かったなあ。

□ 酔いが回ってついて一眠りしてしまう。そして、朝までつい仕事してしまう。やれやれ、新年からついてないぜ。


<1月14日・水>
◇ 徹夜のまま寝ないで、そのまま資料探しに出かける。行き先は、渋谷・まんだらけ。到着したが、まだ開店しておらず、むかいの「まんがの森」で時間を潰した後に、突入。じつは、渋谷店は初めてなのでそっちのほうある。入店すると、さっそくウワサに名高い、アニカラが響きわたる。コスプレ店員はラムとマサルさんと草薙某(KOFらしい、ゲーム系はよくしらない)。カラオケはその草薙が担当しておいるのだが、まあ、素人のなかでも決して上手な方ではないな、という感じだったので、延々と歌われると、いくらにぎやかしとはいっても。もっとも一番解せなかったのは曲間に、「只今ステージを務めましたのは、KOFから草薙某」というアナウンスが入ったこと。うーん、店員名ではなくコスプレキャラ名で呼ぶのかあ。これって、そっちの方面では常識なんだろうか。まあ、想像するにコスプレしている人に呼びかけるとしたら、キャラ名しかないというのも事実ではあるが。
 今回は資料の獲物はなかったのだけれど、とりあえず、こんどは1000円以上買って、一度歌ってみたい。

□ 今日は早く帰ろうと思って、学生時代の同期にメシでも食わないかと連絡をしたものの、結局僕の仕事が長引いてしまった。まんだらけにいった影響で渋谷で一杯やりたかったんだがなあ。帰宅してPG、そして明日の大雪を期待しながら熟睡。


<1月15日・木>
◇ 目が覚めると、一面の雪景色。さすがに古いエアコンだけでは部屋の中が底冷えをしてくるので、布団にくるまりながらゴロゴロ。それでも、午後になってエイと思い立って、巣鴨駅までの雪中行軍を実行。先日の雪の日と比べて、風が強いのがツラい。それでも、キュッキュッという新雪の感触は楽しすぎる。地蔵通り商店街はほとんどお休みの模様。雪かきをしている店も少なく、歩行者は車の轍に沿って歩いている状態。僕は僕で、巣鴨駅についたところで雪の中を歩くのに飽きてしまったのだが、帰らなきゃしょうがないので、書店などに寄った後に帰りももくもくとして歩く。堪能堪能。
 帰宅後、仕事の電話を少々。相手は八王子なので、電話をかけると雪かき中だったりする。八王子は都内の倍以上の積雪だからなあ。ご苦労様です。

□ 雪応援メール?が2通届く。

○ ひさしぶりにのんびりした休日。つらつらと本を読んで、ウトウトしたりして、リフレッシュをはかる。ホームページにも手をつけなければなあ。


<1月16日・金>
◇ あれやこれやと仕事を片づけていると、結局、17日午前6時になってしまう。今日は早く帰れると思ったのだがなあ。なぜだか、いつものペースである。


<1月17日・土>
◇ 仕事の合間に読み進めていた「上京」(千葉麗子、アスペクト 1400円)を帰りのタクシーの中で、読了。以下、感想。いやトクベツの関心がない人は、読む価値のない本ですよ。でも、ゴミみたいな本でもちゃんと論じてみたい年頃(失笑)なので、ためしに書いてみる。と、思って書いたが上手く書けずに、3回以上書き直してしまった。いやー、やっぱどんなに短くても書評を書くってのは、大変だ。もっと長い、ストロングスタイルのも書いたけど失敗しました。というわけで、短評風です。

(1)
わがままと見えるほど自分らしさにこだわる筆者は、自分を「お姫様」と呼んで肯定する。でも、「お姫様」という言葉は、自分が自分のままでいるための呪文なのだ。20代での自伝は早すぎるが、人生を生きる元気が欲しい若い読者には、筆者の生き方は刺激になるかも。

(2)
早すぎる自伝だ。彼女はまだなにも成しとげていない。もしかすると、人生だってまだ始まっていないといえるかもしれないぐらいの年齢だ。でも、徒手空拳の若者にとっては自分のこだわりだけが財産だ。彼女をわがままと呼ぶか、がんばりやと呼ぶか、どちらにしろ、同世代であれば自分の生き方を振り返らざるを得ないかも。

○ 仕事関係である方と会う。いろいろ面白い話も聞かせてもらう。ちと仕事を離れてしゃべりすぎてしまったかと、反省も少々。ここのリンク不備の指摘も。いろいろお世話になりました。


<1月18日・日>
◇ 引用あれこれ。新聞ダイジェストとか、ああいう出版物は、新聞社となんらかの契約を結んでいるのだろうか。まさか、あれが正当な引用であるとも思えないので、きっと誌面を良く読めば、どこかに著作権にカンする但し書きでも書いてあるのかもしれない。ともかく、著作権上で今、一番気になる存在は「新聞ダイジェスト」だ。

□ 「ゲームを変えた男 飯野賢治」(レッカ社、1200円)読了。予想以上に、イノベーターというか風雲児・飯野賢治をプッシュしていた内容だった。E0については、昨年1月に他人の家で、ちょこっとやっただけなのでトータルな評価なぞできないのだが、素人にとってとてもやりにくいゲームであったというのは間違いない実感である。あのやりにくさは、リアルとリアリティの混同という印象を僕は持っている。平林氏の分析は、バランス感覚あるもので、ゲームの出来不出来を論じるのではなく、どんなゲームだったかを明らかにしようとしていて好感が持てた。
 しかし、映画評論家(爆笑)・水野晴郎(爆笑)のE0批評というのは、掲載する必要があったのか?

○ 人にそそのかされてSSソフト「「吉野公佳 いっしょにい・た・い イン ハワイ」(だっせータイトル)を購入。しかし、1500円で煩悩の何割かを満足させることができるかと思えば安いものだ。私にこのソフトをすすめた人物は、彼女のウエストのくびれが非常にいい、と力説していた。どうやら、キムタク@TBCよろしくくびれマニアらしい。僕は、まあそのへんは普通で(どうでもいいわけではないが)、むしろキリリとしたまゆとか、そのヘンでだいぶ燃えました。ソフトそのものは、動画の上にジグソーパズル風のマスクが一部かかっていて、それを制限時間以内にはずすというシンプルなもの。
 しかし、苦労のわりには、笑顔でゴルフしているムービーだけ、というのはちと物足りないのも確か。

△ 「ディングルの入江」(藤原新也)読了。冬の海は、内省的な気分になる。


<1月19日・月>
◇ 朝早く起きて千葉方面へ旅立つ。特急の中では、駅弁。風雨に浸食された浜金谷付近の海岸の岩場で、映画「墓に唾をかける」のテーマソングを、ハモニカ演奏で拝聴。そして、アクアライン、海ほたるを経由して会社へ。結構疲れた一日であった。帰宅して、一杯やってぐっすり眠る。

○ あなたの脳にお砂糖は足りていますか?という、製糖協会のCM。しかし、脳味噌に糖が足りなくなっている人より、糖尿病の人の方が日本には多いと思うぞ。いやマジで。


<1月20日・火>
◇ 朝から起きて、シコシコと在宅勤務。昼過ぎに完成予定が、大幅にずれ込み午後2時になっても完成しない。どうしても資料が足りないことが分かったので、都営三田線で神田・神保町に出向く。そして、1時間半あまり、そのあたりを彷徨したところやっと狙っている獲物を発見。いやー、よかったよかった。2000円ほどで言霊系?な本を6冊ほど買い込んで会社へ。でも、結局仕事をまとめる段階で役に立ったのは300円の本1冊だけだった。もうちょっと冷静に吟味すればよかったぜ。

○ 「新聞ダイジェスト」の件について、ご教示のメールが届く。やはり、ちゃんと使用料を払っているそうである。「新聞ダイジェスト」系の本がどれだけ売れているのか知らないけれど、あれだけまるまる他人の商品を借りているから、使用料の金額というのは、結構な額になるのではないだろうか。あるいは、部数に応じて金額が決まっているとか←これはありそうだ。

△ 遅ればせながら朝日新聞の「現代奇人伝 岡田斗司夫編」を読む。ふーん、といった感じ。今後はSPA!でやっている「人生の取り説」みたいな仕事を軸にしていくんだろーか。あれ、単行本ならもう少し面白いだろうけれどね。あと、ちゃんとした人生相談とか。人間の類型を話題にしていながら、あれだけ人間のにおいのない連載というのが、やはり皮肉な意味でオタキングという感じはある。
 1趣味人としての岡田斗司夫は好きだけれど、言論人!?としてはなんだか危なっかしい印象ばかりが先立っているのだった。まあ、こうした疑問もいつかは解けるだろう。とりあえず今の感想を書いておこう。


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