<佐渡 裕 特別レッスン>
これまでに12回ものレッスンを受けてきました,
自慢じゃないけど,皆勤です。(証拠はこれ!)
#自慢してるやん!(笑)
うまく歌う自信は…ない。(爆)
でも,うまく歌いたいですよね,ここまで来たんですから。
というわけで,今日は「佐渡 裕 特別レッスン」
MBSの公式ホームページ,「佐渡 裕と10,000人の交換日記」で,佐渡さんは,
「僕ね、ずっと思ってるんですけど、この「特別レッスン」てのおかしいですよね?
だって、本番は僕が指揮をするんだもの!だから、ごくごく普通の練習なんです。
それこそ、普段の皆さんの練習が、皆さんのための、「特別レッスン」なんです。
ですから、それぞれの先生には、とても感謝しています。」
と書かれておりました。
でも,やっぱり特別レッスンだったように思います。
11/29,くもり。(のち雨)
とうとうきました,「佐渡練」。休みましたよ,会社を。
一ヶ月以上前から
「11/29は休むぞ,何事があっても休むぞ,出て来いと言われても風邪をひいて休むぞ」
と,事あるたびに言ってきたこともあり,難なく休めました。
#けど,前日は仕事を片付けるのに手間取って,帰りが遅くなりました。
前日,ちょっと鼻の奥がおかしく,「か,風邪かぁ?」と思いましたが,風邪薬のんで,
暖かくして,十分に睡眠を取って…今日はすっきり元通り。本番まで気をつけようっと。
早めに行っていいポジションを取ろうと,一時間前には着くように出発。
13:30には到着。
…す,既に並んでるよぉ。しかも,知った顔が少なくとも三つはある…(笑)
一応,カメラは準備したものの,撮影禁止らしく仕舞いこみました。
#ルールはきちんと守る主義。
#けど,何の注意もなかったからなぁ…ちょっと残念。
<登場!>
なんでも,小生の所属した大阪Gのほかに,もうひとクラスとグループ参加(?)が一同に会し,
およそ1,000人。
#漏れ聞こえてくる会話では,広島あたりから来ているグループもあるようです。
最前列,ほぼ中央を確保しました。
前を遮るものはない。うん,なかなかいい位置だ。
時間になり,前説にMBS担当者の挨拶,そして,ピアノのおざき先生。
発声練習から入りました。
花月+山本式ではないため,かなり戸惑いましたが…やっぱり立って声を出すと,違うんですね!
なんか,いつものレッスンとは違って,大きくええ声が出たような気がしました。
そして,佐渡 裕,登場!
#何故か呼び捨て,あかんやん!
混乱を避けてでしょう,上の通路を通って登場です。
萌黄色より濃い目のパーカ,ジーパンといったいでたち。
#そこらにおる,ふつーのにーちゃんって感じ。(^^;;)
#思ったより,スリムで背が高かったですね。
さぁ,レッスンの開始!
<Freude!>
男声の「Freude!」を何度繰り返したでしょうか?
#アルト,ソプラノの皆さん,ごめんなさい。男だけ楽しみました。m(__)m
もっと巻き舌で!もっと早く!恐れることなく!
佐渡さんの振り上げた腕が降りようとする頃には,「ふろろろろろろろ(←巻き舌のつもり)」って
準備に入ってないとダメで,音が出るときはこれまでのレッスンで何度となく言われたように,
「おいで!」と出るようにしないといけない。
斜め45度の角度で,声を飛ばす!
今年一番の「Freude」を頭に描き,それもなるべく個人的な「Freude」を描いて,
思わず手がでる,足がでる,飛び跳ねるくらいの「Freude」が欲しい。
#宿題が出ました。本番までに最高の「Freude」を探しておくこと。
#う〜みゅ,なんだろう?小生の場合…
<ビートを感じて!>
リズム感,っていうか,ビートを感じて,それを出すように。
Deine Zauber binden wieder , was die Mode streng getailt,
って感じで,メリハリをつけるっていうか…そういうのを求められてます。
ただ,alle Menschen werden Bruder のところは調子が変わるので
そのままではいかないとの事。
次の,フレーズは,そのビートが速くなる。
Ja! wer auch nur eine Seele sein nennt auf dem Erdenrund !
って感じですね。
この後,誉められましたね。(^^)
「Und wer's nie gekonnt , der stehle〜」
のディミネンドのところ,「小さくなっていくところ,よかったです」ですって。
ちょっぴり,いや,結構嬉しかったです。
でも,次のところ,
weinend sich aus diesem Bund
の,weinend の前ではブレスしない,Bundが強くならないこと,との指摘。
訳せば「ひそかに涙しながら,我らの集いより立ち去れ」だから,
それを表現するように歌いなさい,みんな役者にならなあかん!それを表現せなあかん!
と仰ってました。
次のフレーズでは,さらに速いビートになる。
Kusse gab sie uns und Reben , einen Freund
〜
って感じで。(全部やん!)
ところが,そのビートが後半でふっと消える。その落差が面白いんだ,と。
und der Cherub steht vor Gott
ながーい音符に続くところ。とくに最後のフェルマータのあるところは,すごく長いんですね。
でも,「途中,何度息継ぎしてもいいよ」とのお言葉。
その一言で,すっごく気が楽になりました。
「Gott」のおしり,必ず,「おっとぅ!」と言い直すくらいにしっかり語尾を出すことが必要で,
そうするといい感じになる…残響が残るんだそうです。
実際,あの体育館ですら,この残響が素晴らしくきれい!
「これが消えるまでは,僕は次には行かない」
と仰ってました。たしかに,いい余韻ですよね。
実は小生,ここでちょっと”うるうる”来てしまいました。
そしてこの後はずっと笑いと感激でうるうる状態。(^^;;)
<英雄,だけど民衆>
アルト,ソプラノの皆さん,ごめんなさい。我々だけいい目をしました。
マーチ,「Laufet , Bruder , eure Bahn 〜」です。
ここは,英雄になることだそうです。けれど,足並みは出きるだけ揃っておらず,
あっちゃこっちゃに歩く,中には逆向きに行進するものがいてもいい,そんな感じだそうです。
花月先生の言ってた「酔っ払いの歌」とはちょっとニュアンスが違ってるようですけど,
よく似た雰囲気である事は間違いないですね。
そして,噂には聞いていましたが…
佐渡さん,突然壇上から降りてきて,ホント,手を伸ばせば届く距離に。
「じゃ,肩,組もうか!」
肩を組んで歌おうと思われたきっかけの出来事をお話されました。
その後,佐渡さん自身もバス,テノールのちょうど間に入られて,肩を組んでの合唱!
#あぁ,二人分左に寄っておれば…佐渡さんと肩を組めたのに…残念。
民衆の歌である,「An die Freude」,でもここではソリストが英雄ではない,一人一人が
英雄になって歌わないとだめ!
この頃には佐渡さん,汗だくに近い状態になってました…
<ここでもビートを!>
さて,主題のM。
Freude , schoner Gotterfunken tochter aus Elysium !
Wir betreten feuertrunken , Himmlishe , dein Heilightum !
Deine Zauber binden wieder , was die Mode streng geteilt ,
alle Menschen werden Bruder , wo dein sanfter Flugel weilt .
ここでも,Dの部分と同じように,ビートをきかせて歌うこと。
「ブルン,ブルン」と腕を回すようなしぐさを何度となくされており,
そんな感じで,ビートをきかせること,だそうです。
#このしぐさで,”八坂神社のおけらまいり”を連想したσ(^-^)ってば…(^^;;)
<Bruder !>
男声から始まる箇所,小生の好きなところです。
今回は人も多く,パワーのある合唱になってたこともあってか,
一番好きな,アルト → バス&ソプラノ → テノールと声のかぶるってくる
「Diesen Kus der 〜」の所が特によく聞こえて,”さぶいぼ”が出るくらい。(^^;;)
そのあとの,「Bruder!」は,結構注意されました。
尻すぼみになってはダメで,「〜der」もきっちりはっきり歌うことが必要です。
「!」がついてるでしょ,「!」になるように歌わなきゃ,だそうです。
<次に進めない?>
発音の難しい,「Ihrsturzt nieder , 〜」のところ。
クレッシェンド,デクレッシェンドが短い間に出てきます。
佐渡さん曰く,「デクレッシェンドしてくれへんかったら,次に進めん…」ですって。
この後のフォルテシモからピアニッシモへ急転直下する箇所,
Ahnest du den Schopfer , Welt ? Such' ihn
uberm Strnenzelt !
では,花月先生のレッスンでは,1000円→1円,1円だけを使う,と表現されていました。
でも,今日は,1円どころか,10銭?いや,1銭??
ってくらい,ホント,聞こえるか聞こえないかって言うくらい小さく歌うことを要求されました。
「本番,できるかな…」
ですって。(^^;;)
#がんばってみます!
<ねた切れ…(^^;;)>
今日は,楽譜を用意していたものの,結局は見ずに下に置いていました。
なもんで,色んな指摘やら,笑い話があったにもかかわらず,控えることが
できませんでした…
フーガの所では,殆ど手直しはなかったように思うんですが…
ってゆーか,完全に合唱に寄っておりました。(^^;;;;)
<イメージして!>
とぉ〜くからずんずん近づいてくる,そんなイメージを思い浮かべて,
100mも向こうから,歌いながら向ってくるそんなイメージで!
「実際に100m向こうから歌いながら走ってもらうわけにはいかんからなぁ…」
ここも,ビートをきかして歌うようにとの指導。
さて,この後の揃いにくいところ,
「Alle Menschen 」
前に休符が入ってるんですよね。
兎に角,反応する事。「(パン)ア!」…”(パン)”は佐渡さんの掛け声
とタイミングを計ることを何度やったことか。
「何をするにしても,炊飯器のスイッチを入れても(パチ)ア!,部屋のスイッチを
入れても(パチ)ア!って反応するようにして!」
最後の最後,Prestissimoでも,ビートをきかせて歌うように仰ってました。
特に手直しはされませんでしたが…最後の「funken!」のところ,数度
練習しましたね。
<レッスン終了!>
とうとう,レッスンと名のつくものは終わってしまいました。
今度はオケと一緒に,リハーサル。これは色々と手直しするような暇はないとの事で,
実質的な練習は今回が最後です。
壇上での動きやなんかは,花月先生。身振り手振りで,馬力で持っていく感じ。
楽譜の読み解き方というか,ベートーヴェンの意図を読み取ろうとするところは北村先生。
話術というか,話の面白さは明石先生,花月先生。
全てが”いっしょくた”になって,あっという間にレッスンが終わってしまいました。
今回のレッスンも非常に楽しかった…会社を休んできた甲斐がありました。
値千金でした。
#なんで,これまで一万人の第九に参加しなかったんだろ?悔やまれます。
佐渡さんって,若手指揮者中では世界でもナンバーワンじゃないかと思ってますが,
それが,あんなに気さくで,おもろいにーちゃんだとは(笑),思いもよりませんでした。
でも,所々に厳しい表情を見せており,音作り,いや,音造りにすごい気迫を感じました。
いってみれば素人集団である我々に対し,「こんな音を下さい」,「音を下さい」と
終始,仰ってました。
なんか,ちゃんと我々を第九と作る一人としてちゃんと認めてくれている,って感じがして
嬉しくなってしまいました。
もう,自己練しかありません。言われた事の全てをちゃんとやりきる自信はありませんが…
今回の第九に参加できた「Freude!」を本番で歌いたいと思います。