調理済みの食品や食材を急速凍結して脱水乾燥したものがフリーズドライ食品。水や湯を加えることで簡単に戻せ、また軽く、長期の保存ができるのが特徴で、アウトドアでの食糧としては、筆頭に上げられます。
かつては、そのコンパクトさと軽さは大いに魅力があるものの、味のほうがいまいちで、どうしても荷物を軽量化したい登山の場合以外ではあまり活用されていませんでした。でも、最近のものはずいぶん改良が進んで、普通に作ったメニューとほとんど遜色ない味になりました。ピラフやドライカレー、雑炊などの単品メニューの他、プレカットされた野菜類、果物類、それに水で戻す酒の粉末まであります。全てのメニューをフリーズドライ食品にすれば、とくに長期のキャンプでは大幅な荷物の軽量化が可能になりますが、目の飛び出るようなコストがかかってしまうでしょう。フリーズドライ食品は、調理に手間をかけずに高カロリーのものをとりたい行動中の昼食やデザートに活用するといいでしょう。
●追記
ぼくがアウトドアメニューによく加えるフリーズドライ食品は、『ジフィーズ』と『レガー』ブランドの製品です。ジフィーズは、昔からある国産のもので、どちらかといえば軽量化重視の登山向けといえるでしょうか。イワタニから発売されているレガーシリーズは、とくに味のクオリティを追求する人にお勧めです。
食品の傷みが早い夏場などは、こういった食材を有効に使って、ディナーを豪華に演出しています
調理済みの食品を耐熱パックし高温殺菌したものです。
すでに家庭用食品としてもお馴染みなので、味の点でも満足のいけるものが多く、安心して持っていけます。ソロキャンプでレトルトを入れられるほどの大きさのコッヘルを持っていないような場合は、直接コッヘルにあけて調理します。また、レトルトを温めるために使った水は、食器を洗うときに使用します。レトルト食品の難点は、重いことと、使用済みのパックがけっこうなゴミになることですね。
レトルト食品は、カレーやハンバーグ、シチューなど比較的加工が面倒なメニューが用意されているのがうれしいところです。これらを一からキャンプ地で作ろうとすると、手間と時間がかかるので、そのかわりにレトルトを使い、これをベースに手を加えるといった方法がお薦めです。例えば、マカロニをゆで、これにレトルトのクリームシチューを加え、さらに溶けるチーズをのせて、これを焚火のおきの中にしばらく入れて、はい、本格マカロニグラタンの出来上がり、といった具合ですね……。