[トレッキングシューズ]

 かつてはアウトドア用のシューズといえば、厚手の革に固いビブラムソールの登山靴や、それに類似した軽登山靴、ワークブーツなどハードな仕様のものばかりでした。重い荷物を背負って条件の悪い場所を長距離歩くには、靴の耐久性を最重要視して履き心地は二の次という割り切りは仕方なかったのです。しかし、最近では、アッパー(表皮)素材に丈夫なナイロン布を用い、ソール(靴底)も柔らかくクッション性の高い素材のものや、ゴアテックスのインナー(ゴアテックスブーティ)を入れて、防水性と蒸れの防止を兼ね備えたシューズもあります。
 とくにトレッキングシューズと呼ばれる、日帰りから一、二泊程度の登山向きに考えられたシューズはナイロン布のアッパーで柔らかめのソールを装着したものが主流になっています。
 踝まで包みこむ高さのブーツで、アッパーはコーデュラナイロン、ゴアテックスブーティ入りで、柔らかめのブロックパターンソールといった仕様が、汎用性も高く、お勧めです。
 また、アッパーやソールの素材はトレッキングシューズに近くジョギングシューズのように踝が露出するローカットタイプの"アプローチシューズ"(と呼ばれるものもありますスポーツトレッキングシューズといった呼び方もあるようです)。これは、空荷もしくはデイパックに収まる程度の荷物でトレッキングしたり、クロスカントリーのようにハイスピードでフィールドを歩く場合を想定したシューズです。キャンプ地周辺を空荷で散策したり、ちょっとアクティブに動き回ってみたいといったときには軽快でお勧めです。
●追記
 トレッキングシューズと、軽登山靴の兼用として、10年以上も履きつづけた靴があります。モデル名を忘れてしまったのですが、ダナー社製の革とナイロンのコンビネーションブーツで、ゴアテックスのインナーが入っているタイプです。ブーツといっても、踝までの丈のショートブーツで、こいつの特徴はなんといっても軽いことです。ゴアテックスブーティのおかげで雨の中を歩いても浸水することなく、軽快なので、タウンシューズからトレッキングシューズ、さらにはオートバイのライディングにまで、オールラウンドに使いました。とても愛着があったのですが、さすがに内装が磨耗してブーティの性能が落ちてくるに及んで、引退ということになりました。その代わりに、メレルのナイロンアッパーの軽いシューズを購入しましたが、これは、トップやサイドが薄くて、岩場で足を挟まれたときなどとても痛く、今はMTB専用としています。ダナーの後継として、引退したブーツと同じタイプの購入を考えていますが、難点は価格が高いこと。引退したブーツはアメリカで70ドル(当時のレートで1万4千円くらい)あまりでしたが、今、日本で買うとすると3万8千円もするのです。

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