[燃料ボトル]

 食事のメニューによっても変わりますが、コンパクトガソリンストーブのタンクを満タンにして、まかなえるのは、ソロの場合で2〜3日。それ以上の期間、あるいはパーティとなると3日のキャンプでも予備の燃料が必要となります。ガソリン燃料は樹脂などに対して腐蝕性があるので、専用の燃料コンテナを使わなければならなりません。アルミやポリエチレン製の燃料ボトルが、いろいろな容量のものがあって使いやすいでしょう。ボトルと合わせて、燃料を注ぐためのファネル(ジョウゴ)や、ボトルキャップとつけかえて使う注油フィラーも用意しておくと便利です。
●追記
 前記のようにタンク・バーナー別体式のストーブを使っているので、必然的に燃料ボトルも用意しています。ストーブに付属のコールマン純正1gサイズと、SIG製の同じく1gボトルを予備用としています。予備ボトルは、口のサイズが規格に合っているものなら、そのままストーブに接続可能なので、これは、従来から使っていたものをそのまま流用しているものです。

 

[ガスカートリッジストーブ]

 ガスカートリッジストーブは、液化ブタンガスを充填したカートリッジに、バーナーを装着するだけで使用できる簡便なストーブです。使用法は、家庭用のカセットコンロなどと同じなので、初めて使用する人でも不安はありません。従来のガスカートリッジストーブはガソリンストーブとの比較で、火力が弱いとされていましたが、今は両者には火力の点ではほとんど差はなくなっています。
 また、寒冷地では、気化熱も手伝ってタンクが極度に冷やされ、火力が低下するという弱点がよく指摘されますが、より低温で気化しやすくした寒冷地仕様の燃料やバーナーの熱をタンクに伝導して温めるパワーブースターなどの登場で、この弱点もほとんどクリアされています。
 ガスカートリッジストーブでいちばんネックとなるのは、長期のキャンプで予備のカートリッジをいくつも用意しなければならなくてかさばってしまうことです。ガソリンなら予備ボトルは何度でも使用できますが、ガスカートリッジは再充填できないので、空になったカートリッジをゴミとして持ち帰らねばならないのも問題です。
 それなりに経験の深いキャンパーは、ガソリンストーブとガスカートリッジストーブの両方を持っていて、それを使い分けるケースがほとんどです。一日二日のキャンプで予備のカートリッジを持つ必要がないならガス、予備燃料が必要となる場合には、ガソリンといった具合です。また、何人かのパーティの場合は、両方を持参して、ディナータイムには両方使って効率よく調理し、キャンプをベースにショートトレッキングするときには、手軽なガスタイプをサブザックに入れていくといった形で使い分けています。
 くれぐれも注意したいのは、使用済みのガスカートリッジをゴミとして捨てる場合、本体に穴を開けるか、もしくは付属キャップについているガス抜きで、残存ガスを完全に放出することです。毎年、必ず何件か、使い捨てされたカートリッジを焼却するさいの爆発事故が報告されています。
●追記
 ぼくは、ガスカートリッジストーブは、EPIの『BPS』とプリムスの『2243』他いくつか持っています。今もっぱら愛用しているのは、プリムスの大火力タイプ『2243A』です。これは、本来自動着火方式なのですが、接点が最初に壊れてしまい、手動着火で使っています。そのお手軽さから、トレッキングのときなどは、こちらをメインにしてきました。でも、前述したAPEX1というガソリンストーブを手に入れてからは、これが手軽に使えるので、あらゆるシチュエーションでApex2を使うことが多くなっています。

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