[ガソリンストーブ]

 キャンピンググッズ選びでいちばん頭を悩ますのがストーブです。
 現在主流はガソリンを燃料とするものとガスカートリッジ燃料のものに大別できますが、そのどちらのタイプを選んだらいいのか? 雑誌などでは、こういった道具の使用に慣れていない人は、取り扱いの簡単なガスカートリッジタイプ、ある程度慣れている人ならばガソリンストーブを選ぶといいと紹介されることが多いようです。しかし、取り扱いに関してガソリンストーブのほうが特別難しいわけでもないし、慣れないと危険であるとも思えません。
 ガソリンストーブは、基本的にはホワイトガソリンが指定燃料とされていますが、レギュラーガソリンでも使用できる(はじめからレギュラーガソリンが使用できるとうたわれているモデルもあります)ので、車でキャンプ地まで移動することが多ければ、はじめからガソリンストーブを選んだほうが合理的といえます。
 また、2、3日以上のキャンプが多い場合にも、ガスカートリッジストーブでは予備のカートリッジをいくつも持たねばならずかさばってしまのに対して、ガソリンなら燃料ボトルを1、2本用意すれば済みます。
 使用法は、後に詳しく説明しますが、「ガソリンストーブがガスカートリッジタイプに比べて使いにくい」といわれる由縁は、ほとんどがポンピング不足で炎が安定しないことを不安に感じるためでしょう。バルブを開いて着火すればすぐに使えるガスストーブとは違って、ガソリンストーブは炎が安定するまで若干時間がかかります。ですが、ポンピングをしっかりして、多少炎が不安定でも、焦らず待っていれば、すぐに使用可能となります。
 ガソリンストーブで唯一注意したいのは、タンク一体型のストーブをザックに収納するときに、バルブを確実にオフにすることです。ぼくも経験がありますが、うっかりバルブを開いたままで収納して、ザックの中がガソリンまみれという笑えない事態があります。
●追記
 ぼくは、ガソリンストーブは20年以上もコールマンのスポーツスターを愛用してきましたが、最近同じくコールマンのPeak1Apex2という燃料タンクとバーナーが別体になったタイプに切り替えました。こちらのほうが軽量、コンパクトで、ちょっとしたトレッキングに持っていくのにも苦になりません。タンク・バーナー別体式のものはMSRなどに昔からありました。その軽量、コンパクト性にはひかれましたが、今までの製品では、プレヒートが必要だったり、火力調節ができなかったりと不便なことが多く、二の足を踏んでいたのです。このコールマンの製品は、そんなハンデをすべて払拭したもので、十分にニーズを満たしています。といっても、それでスポーツスターが引退したわけではなくて、大人数のキャンプやオートキャンプのときには、こちらも、現役で活躍しています。

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