(第5回:'98年2月3日掲載) Copyright Microsoft 日本には「井戸端会議」という言葉がある。家庭のおかみさんたちが共同の井戸のまわりに集まっては、どうでもいいような世間話をする様を言い表したんでしょうな。上水道の設備が普及した現代において、井戸端はなくなっても、世間話のネタはつきないようで、インターネット端会議は大盛況だ。 この井戸端会議ならぬ、インターネット端会議は「チャット」などと言われている。井戸端会議と違う点は、北海道だろうが沖縄だろうが、アメリカのカルフォルニアだろうが、距離に関係なく、また、一度も会ったこともない人と話せることだ。今回は、とてもユニークなチャットプログラムをふたつ紹介しよう。 ひとつめは「マイクロソフトチャット」。ご存知マイクロソフト社が公開しているプログラムだが、ちょっと前までは「コミックチャット」という名前で親しまれていた。このチャットプログラムのおもしろいところは、自分の発言(実際には、キーボードから打ち込んだ言葉)が漫画の登場人物の言葉として表示されること。自分の分身である登場人物はあらかじめ、いくつかの種類の中から自分の気に入ったキャラクターを選ぶことができ、会話の内容に合わせて表情も変えることも可能。つまり筋書きのない漫画がその場で即興的にどんどん作られていくたのしさがある。 もうひとつは、IDOが提供している「WebPhone」。これはインターネットに接続しているときだけ使える架空のバーチャルな携帯電話だ。といっても、IDOが発売している最新機種の中から選ぶことができる。プログラムをダウンロードしたあと、10ケタの番号を登録。これが自分の携帯電話の番号になる。ホームページ上にある「話し相手を探す」を選べば、ずらっと携帯電話の番号と持ち主のコメントが表示されるので、この中から話し相手を選び、画面上の携帯電話のボタンで相手の番号をプッシュする。相手がインターネットに接続していなかったり、話し中でなければ、コール音が鳴るはず。相手が電話に出れば、ふたりだけの会話を楽しむことができる。要は1対1のチャットなのだがIDOらしい携帯電話の演出とアイデアがすばらしい。 こうして、今も世界中の誰かがインターネット端会議のおしゃべりに花を咲かせているはず。あなたも参加してみてはいかが? マイクロソフトチャット (http://www.microsoft.com/ie_intl/ja/download/) WebPhone(http://wp.ido.co.jp/index.html) |