(第4回:'98年1月27日掲載) マウスのボタンをクリックするだけで、エッチな画像だろうが、好きなアーチストの音楽だろうが、世界中から自分の望む情報を得ることができる、これがインターネットのWWW(ワールド・ワイド・ウェブ)だ。こんなことができるのも、WWWブラウザーと呼ばれる閲覧ソフトのおかげである。WWWブラウザーにはいろいろな種類のものがあるが、現在、最も広く多くの人に使われているのは、ネットスケープ社のネットスケープ・コミュニケーターとマイクロソフト社のインターネット・エクスプローラーだろう。 インターネットの歴史は意外と古くて、その萌芽は一九六九年のアメリカまで溯ることができる。でも、現在のワールド・ワイド・ウェブが登場したのは一九八九年のこと。ヨーロッパ原子核研究機関に勤めていたティム・バーナーズ・リーという人がWWWのしくみと、初めてのWWWブラウザーを作り出した。ワールド・ワイド・ウェブと命名したのも彼だ。しかし残念なことに彼のブラウザーは文字しか扱うことができなかったんだよね。 そこで、一九九三年になって、イリノイ大学の学生たちは、画像を扱うことのできる「モザイク」というブラウザーを作った。モザイクといってもエッチな画像を見るためのソフトではないからね、念のため。これが非常に扱いやすいブラウザーだったので、たちまち注目を浴び、インターネット人口も急増した。 「モザイク」を作った学生たちは、大学側との軋轢もあり、やがて新しい会社で自分たちの作った「モザイク」を超えるブラウザーを開発した。これがネットスケープ社の「ネットスケープ・ナビゲーター」、現在の「ネットスケープ・コミュニケーター」なのだ。 一九九五年も押し迫った年の暮れ「ウインドウズ95」が発売された。ウインドウズ95には、あらかじめWWWブラウザーである「インターネット・エクスプローラー」が入っていた。ウインドウズ95の圧倒的なシェアを利用し、マイクロソフト社はネットスケープ社に対し、WWWブラウザー戦争の口火をきったとも言える。 こうして現在、WWWブラウザー戦争はますます熾烈になり、まったく目が離せない状態だ。その軍配を下すのは、どちらのWWWブラウザーを使うか、あなた自身の決断にかかっているのかも……。 Microsoft Internet Explorer http://www.microsoft.com/ie_intl/ja/ Netscape communicator http://home.jp.netscape.com/ja/ |